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『盲導犬』『唐版 滝の白糸』合同製作発表 2013年05月

(2013年05月14日記載)

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『盲導犬』『唐版 滝の白糸』
合同製作発表



公演について(公演資料より抜粋)

シアターコクーン・オンレパートリー2013
盲導犬 ―澁澤龍彦「犬狼都市」より―


演劇界を騒然とさせたシアターコクーン・リニューアルオープン公演『下谷万年町物語』で、アンダーグラウンド演劇の真髄、そして唐十郎作品のスペクタクル性と繊細さを同時に表現した蜷川幸雄が40年前の衝撃をそのままに再び『盲導犬』に挑みます!本作は唐十郎が「櫻社」のために書き下ろし、蜷川幸雄が初めて手掛けた唐戯曲です。初演時(73年)は、当時の社会情勢が色濃く反映されたアジテーション演劇とも評価されていた本作。時にコミカルでありながら、美しく詩情に溢れた台詞の数々、底辺を生きながらも高潔な魂を感じさせる剥き出しの登場人物など、普遍的な唐戯曲の真髄が散りばめられています。

作:唐十郎 
演出:蜷川幸雄
出演:古田新太、宮沢りえ、小出恵介、小久保寿人、大林素子、妹尾正文、
大鶴佐助、松田慎也、堀源起、羽子田洋子、加藤弓美子、佐野あい、金守珍、木場勝己 ほか
公演日程:2013年7月6日(土)~7月28日(日)
会場:Bunkamura シアターコクーン



シアターコクーン・オンレパートリー2013
唐版 滝の白糸


演劇界を騒然とさせた2012年1月シアターコクーン・リニューアルオープン公演『下谷万年町物語』で、アンダーグラウンド演劇の真髄、そして唐作品のスペクタクル性と繊細さを同時に描き出した芸術監督・蜷川幸雄が、2013年7月公演『盲導犬』から引き続き、唐作品第2弾として、13年振りに4度目の『唐版 滝の白糸』を手掛けます!本作の初演は1975年。実現不可能といわれた大掛かりかつ緻密な舞台装置を、映画撮影所を劇場に選ぶことで実現。まさに、時の一大事件となった作品です。2000年に、蜷川幸雄がシアターコクーン芸術監督就任2年目の1本目として上演。蜷川幸雄にとって、今回で4度目となる<戯曲への求愛>。唐戯曲のスペクタクル性と同時に、その抒情を描き切る蜷川幸雄が、満を持して再び挑む『唐版 滝の白糸』を是非ご期待ください!

作:唐十郎 
演出:蜷川幸雄
出演:大空祐飛、窪田正孝、平幹二朗 ほか

【東京公演】2013年10月8日(火)~10月29日(火) Bunkamura シアターコクーン
【大阪公演】2013年11月 シアターBRAVA!


製作発表(2013年5月9日)

フォトギャラリー

◆蜷川幸雄

『盲導犬』は長い間、もう1度やりたいなぁと思っていました。こういうことを言っていいのかどうか分からないのですが、1回目は成功したけど2回目は失敗しました(笑)。演出が最悪でしたね。死ぬ前にきちっとすごい作品にして最後にしたいなと。『下谷万年町物語』をやったとき、やっぱり唐の芝居はいいなと思って、是非『滝の白糸』と共に70年代の演劇の良質なものを若い人たちにも観てほしいと思いました。『滝の白糸』は割と演出はうまくいきました(笑)。『盲導犬』は今回は自信のキャスティングです。見てくれれば分かると思いますが、どこに魔物を隠しているのか分からない人たちを相手に、客席を興奮の渦に巻き込み、そして誇れるような演劇をもう1度作り、若い世代にこんな面白い演劇があったんだと思ってもらいたいと考えています。古田さん、宮沢さん、小出くん、なかなかこの3人を獲得するのは難しいので、一緒に仕事をしてくれることを心から喜んでいます。『滝の白糸』は、大映の撮影所のいちばん大きなステージを借りて、長屋を6軒くらい建ててやりました。ATGを辞めた葛井欣士郎さんが退職金の300万円を使って出発資金にしてやったんですが、みごとに赤字を出しました(笑)。作品は僕は大好きで、空を飛んだり、水芸の血の色に変わったり、それを浴びた青年が影響を受けたりして、私は大好きな作品です。そして平さんのやってくださる銀メガネは、当時、滝沢修さんにやってほしくて、唐さんと2人で滝沢さんの家に電話をしたけど断られました(笑)。そういう思い出があります。そして少々荒んだことのできる作品で、この2つの作品を今回上演できるのは本当に喜びです。大空さんも(宝塚)退団後初めてで、僕らの作品を選んでくれたし、いろいろ新しいことも含め、我々はきっと新しい『滝の白糸』を作ることができるんじゃないかと思っています。どうぞよろしくお願いします。



◆古田新太 『盲導犬』出演

唐さんの作品は非常に大好きで、実は17年前に『愛の乞食』という作品をやりましてそれ以来です。その17年間の間、なんとか蜷川さんと唐さんのお芝居をやれないものかと、ずっと話をしていてやっと念願がかないました。『盲導犬』は唐さんのソリッドというか、宝石のようなセリフが散りばめられていて、それを宮沢さん小出くんとともに丁々発止でやっていかなくてはならないという、大好きなんですけど難しい作品です。表層的に見ていると全然意味が分からないと思うんですけど、それで構わないと思っています。意味が分からないものを体感していただいて、これは面白いなということを感じていただければと思っております。大好きな唐先輩と大好きな蜷川先輩が死ぬ前に間に合って良かったなと思っています(笑)。



◆宮沢りえ 『盲導犬』出演

唐さんの戯曲に出させていただくのは今回2回目で、前回の『下谷万年町物語』という作品でとりこになりました。今回もこのお2人に囲まれながら、どんな化学反応が起こって、台本には見えてなかったような発見が舞台の上に散りばめられていくことを想像すると、もうワクワクしてしょうがないです。楽しみながらやりたいと思っています。宜しくお願いいたします。



◆小出恵介 『盲導犬』出演

蜷川さんと初めて出会ったのが5年ぐらい前で、初めての舞台が蜷川さんの演出でした。それ以来、年1回くらいずっとやらせていただいてて、毎回すごく苦しい闘いを強いられています。でも今回が一番大変なのではないかと思っています。宮沢さん、古田さんという最高の怪物に囲まれて、怪物ごっこを楽しみたいと思っています。宜しくお願いします。



◆大空祐飛 『唐版 滝の白糸』出演

私は昨年宝塚を退団いたしまして、今回が退団後の初の舞台となります。唐さんの脚本で蜷川さんの演出という、初めてにこんな大きな挑戦を与えていただいたことに大変感謝しております。初めてというのは1回しかないので、この機会にその初めての興奮や緊張がいい意味で舞台に乗るように全力で挑みたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。



◆窪田正孝 『唐版 滝の白糸』出演

今回初めて唐さんと蜷川さんとお仕事をさせていただきます。ここにいる誰よりも舞台の経験は少ないのですけど、蜷川さんに「この作品は今の時代だからこそ作りたくなる作品だから、思い切り楽しんでやってくれ」という温かいお言葉をいただきました。精一杯力強くアリダを演じて、アリダを通して蜷川さんにばんばんぶつかっていきたいと思っております。



◆平幹二朗 『唐版 滝の白糸』出演

僕がまだ若い頃、唐十郎さんの芝居の世界はすごく眩しくてキラキラしていて、でもどこか恐ろしくて近づくことができませんでした。いわゆる新劇育ちだった僕にとっては、その作品に接すると自分の戯曲の読み込む力のないことや、表現する感覚が乏しいことがバレてしまいそうで、アナザーカントリーでした(笑)。でもこの秋、僕は80才になって演出家や作家に負けないくらい死が近くなっております(笑)。最後の力で恐ろしい唐さんの世界に思い切って飛び込んでいき、若い想像力やぴちぴちした筋力はないのですが、唐さんの言葉の魔力を頼りに、言葉で唐さんの世界を飛んでみたいと思っております。どうぞご支援ください。







『唐版 滝の白糸』のキャストについて蜷川さんは「大空さんがやりたいと言っているというのを聞いて、何がいいかなと考え、家族に聞きました。家族は宝塚の病気ですから(笑)。それでDVDを見て、この作品ならいけそうかなと。宝塚にも良い宝塚と悪い宝塚がいて(笑)、性格の悪い人もいるんですが(笑)、大空さんはお会いしたら真摯な良い女優さんだったので、では一緒にやりましょうということになりました。平さんは以前から唐さんのものに出てよと言っても尻込みしてたんですが、今回やっと出てくれます。僕より長生きするつもりらしいです(笑)。窪田さんは前から一緒に仕事をしようと思って、お会いしたりしてるんですが、一度オーディションしたときセリフを覚えてなくてやめたんです(笑)。でもいい俳優だなというのは分かっていたので今回出てもらいます。演出のほうは変わりません。あれはなかなかいい演出ですから(笑)」と説明しました。『盲導犬』については、「今回は近年の仕事の積み重ねで信頼するこの3人なので、もう稽古が待ち遠しいです。台本を読んでると勝手にやり取りの声が聞こえてきて、もう僕は楽しんでいるので、それをただ見てればいいわけですから。犬は本当のシェパードを出します。今、訓練中です」と全幅の信頼を寄せている心境を語りました。

唐さんの戯曲について大空さんは、「今までの台本は食べやすくて消化しやすいものだったんですけど、今回の台本は大変大人の味で、今までほど消化はよくないと思ったのですが、これをちゃんと消化したときにとてつもないエネルギーになるんじゃないかなという予感がします。そして一度食べたらやめられないものではないかという感じがいたしました」と語りました。そんな大空さんに対して蜷川さんは「最初会った時は、宝塚という感じでしたが、少し変わってきて、人間になりつつあるので(笑)楽しみにしてます」とコメント。

『おのれナポレオン』代役出演が話題となるこの日、宮沢りえさんの魅力について話が及ぶと蜷川さんは「宮沢さんはかっこいいですよ。そしてただ美しいだけでなく戯曲を理解していて、演技をするときに、独特のスピード感と色気と美しさも含めてエネルギーがあります。今、最も輝いている女優だと思います。時々、夜明けの電話があるのですが・・・(笑)それを超えて魅力的です」と語りました。

 

 

シアターコクーン・オンレパートリー2013
盲導犬 ―澁澤龍彦「犬狼都市」より―

 

シアターコクーン・オンレパートリー2013
唐版 滝の白糸

 

 

http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/

 

 

 
 

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