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『伯爵夫人の相続人』観劇レポート 2014年08月

(2014年08月25日記載)

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『伯爵夫人の相続人』観劇レポート
この公演は、2014年8月16日・17日に
リーガロイヤルホテル東京で開催されました。

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『伯爵夫人の相続人』観劇レポート(8月16日観劇/リーガロイヤルホテル東京)

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▲ロビーの様子


リーガロイヤルホテル東京 ロイヤルホールにて、杜けあきさん主演の『伯爵夫人の相続人』を観ました。
ヨーロピアンクラシックをコンセプトに建てられたリーガロイヤルホテル東京の内装や調度品などを、
伯爵夫人の住むフランスのヴォージュール城に見立てた、芝居仕立てのディナーショーです。

受付を済ませ、ロビーに並べられた椅子に着席すると、メイドたちが登場します。
この人たちも実はこの作品の登場人物。なぜ私たち(観客)がこの場所に集ったのか、説明が始められます。

―――莫大な財産を持つと言われる伯爵夫人は、身寄りがないと思われていたものの、
どうやら相続人候補が見付かったらしい。しかも3人も!伯爵夫人の誕生日に晩餐会を催し、
その席で自らが相続人を決めて皆様に発表するというのです。
名門貴族の令嬢、歌とピアノの名手の男性、修道院のシスター。この3人の相続人候補のうち誰が選ばれるのかを、
晩餐会参加者たち(観客)が見守る、というストーリーです。

ロビーでの芝居の後、ロイヤルホール内へと移動し、約1時間のお食事タイム。
その間、伯爵夫人は別室にて候補者と面会して様子を探ります。
食事タイム終了後に、再び伯爵夫人が登場し、ホール内2箇所に設置された舞台上で芝居がスタートします。

この伯爵夫人、かつてはヴェルサイユ宮殿にも出入りしていましたが、今はすっかり自分のお城にこもりっきり。
しかも男性アレルギーで修道女になるのを夢見ているというのです。
どこか不思議な雰囲気を持つ伯爵夫人の呼びかけに集まった人も、なんとも訳ありな人材ばかり。
莫大な資産目当てに何とか取り入ろうとする人、なぜ自分が招待されたのか分からない人・・・。
思惑が交差し、次々と明らかになっていく情報をもとに、観客も推理したり、
心の中で突っ込んだりしながら、あたかも登場人物になったかのような気持ちで見守ります。

この芝居部分は約1時間半、ドレス姿で皆様をもてなしながら、
伯爵夫人役を務め上げたのは、杜けあきさん。
今年の4月に三越劇場での『人生・おきあがりこぼし』に主演し着物姿で三味線と踊りの名手を務め、
5月~6月は宝塚OGのみで公演された『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』に出演、
レギュラーメンバー最上級生として各場面で活躍し、懐かしの名曲を熱唱。
そして今回はヨーロッパを舞台にしたコスチュームプレイ。
この数ヶ月だけでも幅の広い活動をなさっていますが、
どのシーンでも人を惹きつけるパワーで、その世界へと誘います。
今回もドレス姿がよくお似合いで、上品さと聡明さを併せ持つ伯爵夫人でした。

このほか、進行役ともいうべきサンジェルマン伯爵を好演した髙木 薫さん、
寡黙でありながらなんだか気になる存在の執事ジルベールはこの方ならではの役どころと思わせた萬 あきらさん、
丁寧な芝居でドラマを盛り上げたシスタールネを、彩星 りおんさん、
この方の欲深さと興味は観客目線に近い!?ヴァレリー・ド・モンモランシー公爵夫人を鈴木 雅さん、
名門貴族の令嬢オディールを松井彩加さん、新進のオペラ歌手・セルジュを栗原 寛さん、
そして福原聖子さん、水留 エンリさん、川島 めぐみさん、和田彩羽さん、佐々木 遥さんが出演。

作:橘 輝子さん、演出:橋爪貴明さん。

会場の雰囲気を生かした趣向で楽しみました。

STORY

革命が起こる少し前のフランス。ヴェルサイユ宮ではマリー・アントワネットと、
ルイ15世の愛妾デュ・バリー夫人との勢力争いにようやく決着がついたばかり。
宮廷に集う貴婦人たちはますます華やかに着飾り、
日々をどう退屈せずに暮らすかを最大の関心事としていた。
そんなある日。

「この度、私の財産を相続する権利があると考えられる方々のために、
一夜晩餐会を催したく、お集まりくださいます様・・・」

この謎めいた招待状の送り主は、ヴォージュール伯爵夫人。
宮廷生活に嫌気が差し、長い間社交の場から遠ざかっていた伯爵夫人は、めったに人前に姿を現さないことと、
莫大な財産の持ち主であることで知られていた。招待状を受け取った相続人候補者たちは、
森に囲まれた美しい領地に建つ、伯爵夫人の居城・ヴォージュール城に集まった。

名門貴族の令嬢、新進のオペラ歌手、戒律の厳しいことで知られる修道院のシスター・・・
三人の相続人候補が、それぞれの動機を胸に秘め、伯爵夫人の晩餐会の場へ登場する。

伯爵夫人の親友であるという、伝説の超人サンジェルマン伯爵や、なにやら不穏な動きを見せる執事、
相続人候補以外にも、世話焼きの侍女やら欲深い後見人やらが、晩餐会を混乱に陥れる。

伯爵夫人の真の思惑とは・・・?彼女の莫大な財産を相続するのは誰なのか・・・?
結末をお知りになりたいあなた・・・ぜひ晩餐会にお越しくださいませ。


(なお、この記事は2014年8月16日・17日にリーガロイヤルホテル東京で開催された公演の感想です)

 

 
 

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