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歌舞伎座「十月大歌舞伎」 新橋演舞場「十一月新派特別公演」製作発表 コメント 2014年09月

(2014年09月12日記載)

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十七世中村勘三郎、十八世中村勘三郎 追善公演
歌舞伎座「十月大歌舞伎」
新橋演舞場「十一月新派特別公演」製作発表が行われました。


公演について(公演資料より)



歌舞伎座10月公演「十月大歌舞伎」と新橋演舞場11月公演「十一月新派特別公演」は、
十七世中村勘三郎 二十七回忌、十八世中村勘三郎 三回忌の追善興行です。
追善興行を、歌舞伎と新派の両方で、かつ2カ月連続公演で行うことは初めてのことす。

歌舞伎座の「十月大歌舞伎」では、昼の部『新版歌祭文 野崎村』『近江のお兼』『三社祭』
『伊勢音頭恋寝刃』、夜の部『菅原伝授手習鑑 寺子屋』『道行初音旅 吉野山』『鰯賣戀曳網』と、
いずれも十七世、十八世に所縁の深い演目を、中村勘九郎、中村七之助をはじめ豪華な顔合わせでお届けします。

新橋演舞場の「十一月新派特別公演」では、中村勘九郎、中村七之助が新派に初参加。
十七世、十八世ともに出演していた『鶴八鶴次郎』と、十七世が出演を熱望していた『京舞』を上演いたします。
『京舞』では劇中に追善ご挨拶を申し上げます。このご挨拶には、所縁の深いゲストが回替わりで出演いたします。

歌舞伎座と新派に大きな足跡を遺した十七世、十八世中村勘三郎の追善興行。
この秋の歌舞伎座、新橋演舞場の舞台にご注目ください。

製作発表会見(2013年9月10日/コメント順)



◆安孫子 正(松竹株式会社 取締役副社長 演劇本部長)

この秋、10月の歌舞伎座、11月の新橋演舞場で、十七代目中村勘三郎、十八代目中村勘三郎、お二人の追善公演を相次いで行うこととなりました。この追善興行に関しましては、十八代目の中村屋さんと歌舞伎座のさよなら公演の時に、十七代目の二十三回忌のご追善がございまして、本当に立派に追善興行を成し遂げられまして、新しい歌舞伎座ができたら、また親父の二十七回忌の追善になるので、どうしても一緒にさせてもらいたいと言うことで、(十八代目)中村屋さんと色々な話をしていたのですが・・・中村屋さんのご逝去という不幸がございました。今回、十八代目の三回忌には、お二人の中村屋さんの追善興行を行うことと相成りました。追善興行を歌舞伎座、新橋演舞場等で行うということは本当に大変なことでございます。まずは、追善される方は本当に素晴らしい俳優さんで、お客様の評価もあった俳優さんであること。そして後継者の方が親の成し遂げたところを進んでいるということ。みなさんのご協力を得て追善興行ができるということは、当代の勘九郎さんと七之助さんが本当に頑張っていらっしゃるということの大きな証だと思います。ましてや2カ月間の興行ということは、なかなかやろうと思ってもできることではございません。

ちょっと調べましたところ、私が歌舞伎を見始めた頃、一度だけ昭和40年に、昭和24年に亡くなりました七代目松本幸四郎さんの十七回忌の追善がございまして、当時は十一代目團十郎さん、八代目幸四郎さん、二代目松緑さんという三兄弟が第一線で活躍された方が、2月は東京宝塚劇場で新しい作品をいたしました。3月は歌舞伎座で「勧進帳」を始めゆかりの狂言を出して、2カ月の追善が行われましたけれども、それ以来のことだと思います。かれこれ50年になることですから、本当に半世紀に一度できるか、できないかというくらいのこと。このような素晴らしい追善興行ができるということは、関係者の1人としてもとてもありがたいことだと思っております。10月の歌舞伎座は、十七代目、十八代目縁の作品が揃いました。1つずつ思いがありまして、語り尽くせない程です。

11月の新橋演舞場では『鶴八鶴次郎』と『京舞』でございます。『鶴八鶴次郎』は、ご両代とも上演をされておりますけれど、『京舞』は十七代目が国立劇場で初めて上演をするという時に、ご病気のために休演せざるをえなくなって、本当にどんなになさりたかったかなと思う狂言でございます。それが今度新派の舞台で、当時代役に立たれました水谷八重子さん、そしてご兄弟の叔母様にあたる波乃久里子さんによって、そして勘九郎さんにご出演いただきますけれど、『京舞』ができるということも、十七代目に対する供養になることだと思っております。『京舞』の中で、劇中で追善のご挨拶がございます。そして、十七代目、十八代目縁のある方に毎日ゲストで出ていただきまして、思い出も語っていただきながらということがございます。いま(出演していただく)みなさんに色々とお話をしておりますので、出演者については近々発表できると思いますので、楽しみにしていただけたらと思います。

『鶴八鶴次郎』も、ご兄弟で上演していただくということで、この追善公演ができるということは大勢のみなさまのお力添えがあってのことと思いますが、何よりここの2人がここまで頑張って、精進をされてきたということが、みんなが理解してくださったということの表れだと思います。そういう意味で、お二人の精進する姿勢に頭が下がるところでございます。それから、すでに発表させていただきましたが、12月は京都の顔見世でお二人(勘九郎、七之助)にもご出演いただきます。

十八代目中村勘三郎さんを偲んでということで、昼の部の切りには片岡仁左衛門さんの大星由良之助に、勘九郎さんの寺岡平右衛門、七之助さんの遊女お軽ということで、これは十八代目が新しい歌舞伎座でやりたかった狂言の一つなので、それが京都四條南座で十八代目中村勘三郎さんを偲んでということで、そういう意味では三カ月続いての追善になるのかもしれません。この公演を通じまして、お二人が先代、先先代に負けない立派な俳優さんになられますように、みなさま方からも絶大なるお力をいただきたいと思うところでございます。どうぞ、宜しくお願いいたします。





◆中村勘九郎
いま、安孫子さんからお優しいお言葉をいただきまして。いや、本当にまだまだです。いまおっしゃってくださいました通り、この追善興行は父が祖父の二十七回忌ということで計画をしておりました。まさか加わってしまうだなんて、夢にも思っていなかったのですが・・・。でもこうやって、前々から企画していた二十七回忌、父が亡くなって三回忌ということで、それを本当だったら無くなっちゃう話なんですけれども、松竹のみなさまが本当にお優しいことで、お見捨て無くというか、やらせていただけることに本当に感謝しております。そして、やらせていただく以上は良い芝居を、そしてお客様に楽しんでいただけるようなものを作らなければいけないなと、緊張といいますか、プレッシャーにも感じております。しっかりしなくちゃいけないと自分を鼓舞している毎日でございます。本当にこの追善というのは、みなさまのお力が無くては叶わないことだと思います。坂田藤十郎の伯父様をはじめ、片岡仁左衛門の伯父様、坂東玉三郎の伯父様などが、祖父、父の為に出てくださいまして、私たちに力を貸してくださいまして本当に感謝しております。一生懸命やる、それしかありません。どうぞ、宜しくお願いいたします。





◆中村七之助
いま兄が申した通り、本当に感謝の一言です。こうやって追善が歌舞伎座、そして新橋演舞場で、二カ月連続でやらせていただけるということは、まず祖父はみなさまに愛された役者だったということ、そしてそれを父が受け継いで愛されて、そして松竹のみなさまが私たちを見捨てないでいてくださって。二カ月連続でやらせてていただけることに感謝の気持ちで一杯でございます。うちの父が生前に「兄弟仲良くしろよ。俺は1人だったけど、お前ら2人なんだから。2人だったら、その倍、俺みたいになれば2人なんだからね」というのは口を酸っぱくして言っていたことが、この追善で、絶対に1人だったら、二カ月連続で、このような興行はやらせてもらえないと思います。これは2人いて本当に良かったなと、父が言っていたことはこういうことだったのだと改めて今回思いました。あと「俺は(私の祖父)の追善をやる時に狂言立てに困らないんだよ。いっぱいやってくれたものがあるから、追善をやるのにこんなに楽な役者はいなかった」と言っておりました。父も本当にそうなんですよね。色々な演目の中から何をやろうか悩んむくらい、父も祖父も当たり役というものがたくさんあります。私たちもすごく悩みましたけれども、こうやって良い狂言立てが並んだということは、やはり2人が素晴らしく偉大な役者だったんだなということを改めて思います。そして、11月は私たちは初めて新派に出演させていただきます。また新たな一歩を踏み出せるんじゃないかなと強く思っております。二カ月精一杯やらせていただきますので、どうぞ宜しくお願いいたします。






記事は続く予定です。

 

十七世 中村勘三郎 二十七回忌 追善

十八世 中村勘三郎 三回忌 追善

『十月大歌舞伎』

 

【昼の部】

一、新版歌祭文 野崎村

二、上 近江のお兼

  下 三社祭

三、伊勢音頭恋寝刃

 

【夜の部】

一、菅原伝授手習鑑 寺子屋

二、道行初音旅 吉野山

三、鰯賣戀曳網

 

2014年10月1日(水)~25日(土)

歌舞伎座

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2014/10/post_80.html

 

 

十七世 中村勘三郎 二十七回忌 追善

十八世 中村勘三郎 三回忌 追善

『十一月新派特別公演』

 

一、鶴八鶴次郎

二、京舞

 

2014年11月1日(土)~25日(火)

新橋演舞場

 

http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/schedule/2014/11/post_179.php

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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