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剣 幸さんインタビュー 昨年、コンセプトアルバム 「kohibumi」リリース 2015年02月

(2015年02月13日記載)

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剣 幸さんインタビュー
昨年、コンセプトアルバム 「kohibumi 」をリリース!
芸能生活40周年を迎え、現在の心境をうかがいました

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コンセプトアルバム 「kohibumi 」について

cd
剣幸さんの「kohibumi concert」はライフワークとして2005年から続けられています。今回、芸能生活40年を迎えたこともあり、初めて「kohibumi concert」の世界観がCDに収められました。

<全6曲・朗読4篇 収録>
(収録曲) Smile/流星の丘/旅情/リンゴ追分/奇跡/睡蓮の舟
(朗読) 「届かなかったラヴレター」より/母 シカの手紙/「蟬声」より/青は遠い色

剣 幸 コンセプトアルバム「kohibumi」
発売開始:2014年8月17日
定価:2,500円(税込)※1枚につき送料200円が別途かかります。
発売元・販売:オフィス・エイツー

キャトルレーヴでもお取り扱いあり!
http://www.miyuki-tsurugi.jp/

剣 幸(つるぎ みゆき)さんプロフィール

1003_9042 富山県富山市出身。3月2日生まれ。
1974年、宝塚歌劇団入団。1985年、月組男役トップスターとなり、数々の名作を残す。『ミー・アンド・マイガール』は宝塚史上初めての1年間の続演という異例の記録を樹立した。
1990年に退団し、舞台・映画・TVと幅広い活動に加え、webドラマやジャズライブなど新たな分野にも挑戦し続けている。2012年ディズニー長編アニメーション『塔の上のラプンツェル』では、吹替でラプンツェルの育ての親ゴーテルの役(の声)を担当。
2011年からは出身地富山での公演に毎年出演。2011年『回転木馬』、2012年『ハロー・ドーリー!』、2013年『ミー&マイガール』、『ハロー・ドーリー!』(再演)、と続き今年はいよいよ・オーバードホール名作ミュージカル上演シリーズ最終回・第5弾の『ショウ・ボート』に出演する。

今後の予定は、『ショウ・ボート』のほか、『コンクラーヴェ』(再演)、『エリザベート』(ゾフィー役)、「村上信夫のトークライブ」(仮題)、『SUPER GIFT! from Takarazuka stars』ほか。出演予定詳細は剣さんのHPをご覧下さい。http://www.miyuki-tsurugi.jp/



剣 幸さんインタビュー(2015年1月26日/取材・文・撮影:住川絵理)

―――昨年、“剣 幸”として宝塚歌劇団で初舞台を踏んでから40周年、
そして還暦という節目を迎え、久しぶりにCDをリリースなさいました。
“青”がテーマになっているそうですが、どのような想いを込めてお作りになったのでしょうか。


常々、自然界には“青”がたくさんあり、自分たちの周りは“青”で囲まれているなと感じています。
自分自身も水を見たり、空を見たりすることで、すごく癒されますし、
私の人生は青いものに助けられている、そんな感覚を持っていました。
この空の青さがなくなってずっと暗かったらどうなるんだろう・・・
海がずっとにごっていたらどうなるんだろう・・・と考えると、
当たり前と思っている景色が“手に取れないけどとても大切なもの”と、思えてくるんです。

私が10年以上続けている「kohibumi concert」は、“手紙”を題材にしています。
この“手紙”は“手に取れる大切なもの”なんですよね。この対極にある2つを組み合わせ、
“心癒されるブルーの中で、その人のことを思って手紙を書く”という行為は、私の中で“最強の癒し”という気がしています。
そんなイメージでコンセプトアルバム 「kohibumi 」を作りました。

―――自然の中にあるものがお好きということは、やはり生まれ育った
富山の大自然が剣さんの中に根付いているからでしょうか。


そうかもしれないですね。 「時間があったら何をしたい?」と聞かれたら、
やっぱり自分がリラクゼーション出来るところに行きたい、と考えますよね。
私の場合は「川に行ったり、海に行ったりしたい!」と思うんです。
富山は、前に海、後ろに青(緑)の山があるから、それを追い求めているのかもしれない。
自然って、急速に便利になる今の世の中に、どこか反発しているところがあると思います。
働いて生きていくためには便利なものに頼らないといけないところもあります。
でもやっぱり根底にあるのは、“ちゃんと食べて、生きる”、単純だけれども、
それを続けていくことの大切さを感じますし、人間もやはり動物なんだな、と思います。
便利な世の中に感謝しつつも、真逆なものである“自然”をどこかで求めているんでしょうね。
もしも私が男性に生まれていたら、大自然で暮らす動物たちを写すカメラマンのような仕事もしてみたかったなと思います。

―――CDに収録された曲や朗読は、たくさんの中から
厳選を重ねたのではないかと思いますが、選ぶのは大変でしたか?


それぞれに思い入れがあるので、厳選するのはすごく大変でした。
「kohibumi concert」を10年やってきて、その中からチョイスしたものと、
“青”をイメージして入れたものがあります。
コンサートで大勢を前に歌うのと、家の中のひとりの空間で聴いていただくのとでは
全然違うので、そのあたりを意識して選び、全6曲・朗読4篇となりました。

―――中でも「奇跡」は、さだまさしさんの曲ですが、
剣さんがいつもおっしゃる“日常生活をおくっていることこそが奇跡”という
話にも通じていますね。


みなさんは“奇跡”という言葉をイメージしたとき、ものすごい出来事が起こらないと・・・というふうに
思っていらっしゃるかもしれないのですが、我々が普通に過ごし、楽しくやっていられること、
そして人との出会いは本当にすごいことだと思うんです。たった1秒違っていたら、すれ違う人は違う。
一期一会と言いますが、人との出会いは“奇跡”でしかないと思うんです。
あまり“奇跡”という言葉を簡単には使いたくないのですが、「これって幸せなことなんだ」と思いながら生きていく大事さ、
そう思えることこそが幸せ、ということなんじゃないかな、と。
自分が歳を重ねるごとに人と人との繋がりが折り重なっていく、いいこともあるし、悪いこともあるし、
全てそういうものをひっくるめて「人生って、そんなもんさ」と思います。
それでいて、その中に「ちょいと、捨てたもんじゃないよ、こんないいことがあるよ」という
小さな幸せが積み重なっているのも人生だと思うんです。それを感じられるかどうかは、自分次第なんですよね。

――――「奇跡」という歌の中に、どんなに大変なことがあっても、
明日はやって来る、あなたは独りじゃない、という内容の歌詞がありますが、
剣さんがそれを強く感じるのはどんなときですか?


どんなことがあっても、それがどんなに大変でも、陽は昇ってくるよね、そういうことだと思います。
とても辛いことがあったとき、1時間、2時間が経ち、たとえば一晩眠れなかったとしても、
時間が経つと自分の中で何かが変化してくる。
眠れたら眠れたでまた違う感覚で目が覚めるし、
「結局朝になっちゃった、人生ってこんなもんだよな」と、どこかで思える。
自分が辛いと思い続けるよりも、“小さな幸せや奇跡”を見付けていった方が人生は楽しいんじゃないかな、と。
人間、「嫌なことにぶつからないように避けて歩こう」と思っていても
絶対にぶつからないことなんてないので、その中でどうやって前を向いて生きていけるかですよね。
私は、そういうことに直面したとき、“歌”も力になるひとつの要素だと思います。
「この曲を聴いて勇気が出た」と言ってもらえると、我々歌い手も
歌い甲斐がありますし、「ああ、続けて来てよかったな」と心から思えるんです。

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―――宝塚出身の剣さんは、この40年間のファンの方からのお手紙は、
“kohibumi (恋文)”の根底にあるのかなと思います。ライフワークとして
10年間「kohibumi concert」を続けてきて感じることは。


まず、40年という年月の中でずっと見続けて下さる方がいるありがたさを感じます。
ご観劇になったすぐ後に走り書きをしてダイレクトにお手紙をいただく、
そういうことがものすごく励みになります。
ずっと続けて観て下さっている方たちは、ファンというよりもそれを超えた存在で、
今は“一緒に歩いて下さっている方々”という意識の方が強いですね。
「あんなにたくさんの方が応援して下さっている!」と感じるたびに、
「私はこんなに幸せでいいんだろうか」と思います。

―――先日の「kohibumi concert」では、(身体のラインを指しながら)
「今年の目標は現状維持!」とおっしゃっていましたね(笑)。
そういうところにも、ユーモアを交えつつ根底にあるものを大切にする
剣さんのお人柄が出ているような気がしました。


冗談を交えてしょうもないこと言いましたが・・・(笑)、
それだけ“今が幸せ”ということです!
仕事をする上で「こんなことがやりたい、あんなことがやりたい」という気持ちはいつも持ち続けているのですが、
仕事や役へのアプローチの仕方、それから健康面も含めて、
今のやり方でいろんなものにチャレンジしていけることが一番ありがたいと思うので、
この形を続けていけるように努力しようと思っています。
私にとって舞台を続けていくことこそが、“生きている証”なので、
目の前のものと向き合っていく“今の自分の態勢”を維持したい。
そんな気持ちがあって「今年の目標は、現状維持!」。
もちろん、体形維持もその中に入っているんですけどね(笑)。

―――今年も、富山での『ショウ・ボート』のほか、『コンクラーヴェ』(再演)、
『エリザベート』(ゾフィー役)と、予定が続きますね。


去年は半年間“こまつ座”さんの公演にどっぷりでしたが、
今年はミュージカルが多いですね。考えてみれば、カタカナの役ばかり続くのは珍しいかもしれません。
“こまつ座”さんに出させていただけるのは本当に嬉しいですし、私にとっての武者修行なんです。
ミュージカルしか知らなかった私が外の世界に出てストレートプレイをやって、
「私は今まで何をやってきたんだろう」と思ったので、井上ひさしさんの素晴らしい
脚本から学んだことは「ものすごく大きいです!」。
それを学んだ上でやるミュージカルは、またちょっと違ったものになっていると思います。

―――こまつ座公演『兄おとうと』では、剣さんが
「ふわふわのお布団」とおっしゃっただけで、どのぐらいふわふわかが分かるような気がしました。


ありがとうございます。 それは私が“こまつ座”さんの作品から教えていただいたことなんです。
歌を歌うにしても、いろんな表現方法を大切にしたいんです。

―――話は戻りまして、今回のCDのイメージは“青”とのことですが、
剣さんご自身を色に例えるとどんな色でありたいと思いますか?


難しいけど、やっぱり水のように透明でありたいかな。
役者なのでその都度色に染まれるようにするには、透明でいられたらいいかなと思います。
その中に何か色を垂らしたら、またとんでもない色になるというのも面白いですよね。

―――もしかしたらその透明も、水のように流れたり揺らいだりしているのかもしれないですね。

そうですね。たぶん、流れているのかもしれない。
時々支流に行って、また戻ってきて、自由自在に行ける感覚って大事だなと思います。

―――去年いろんな節目を迎え、今現在の“剣 幸”さんに
お手紙を書くとしたらどんなことを書きますか?


(少し考えてから)「これからの40年はどうするの?」と自分自身に問いかけるような感じかな(笑)。
工業高校に通い、芸事とは全く無縁だった私が「自分は何をやりたいんだろう」と
胸に手を当てて考えたとき、「舞台で歌って踊りたい!」って思ったんです。
なぜそんなことを思うんだろうと自分自身が一番不思議だったのですが、
その“フッと舞い降りたもの”に突進したら、門を開けて下さったんです。
そこからあららららといううちに宝塚の10何年が過ぎ、
そこでピリオドを打つのかなと思いきや、今も舞台を続けています。

それこそ先ほどの話にあったように、川の流れのように漂ってきたけれど、
両親、ファンの方、スタッフ、いろんな方がいるから私がこうやって
居られるんです。自分で何かをしてきたとか、切り開いたとかそういう
感覚はほとんどなくて、与えられたものを面白く楽しくやろうと思っていたら
ここまで来ました。芸歴40年、そして60歳という今、もう一度いちから考え直さないといけないと思うんです。

これからの40年、あ、40年まだやろうとしている私。100歳になるのに・・・(笑)。
とにかく、これからは更に意識を持って自分の進みたい方向に、
自分の足で歩いていかないといけないなと思っています。
そのためには剣 幸に「ちゃんと意識してやりなさいよ」と言いたいです(笑)。
昨年、宝塚歌劇団が100周年を迎え、これまでの自分を見つめ直したとこともあり、
一層そういうことを感じるようになりました。

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