情報紙から飛び出した 演劇系エンタメ サイト
Copyright Since1999 情報紙ターミナル
Copyright Since2010 株式会社ERIZUN

市川海老蔵 第三回 自主公演『ABKAI 2015』製作発表 2015年04月

(2015年04月01日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。

※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。

 
この記事おススメ!って思った方は   をクリック!
Loading...

市川海老蔵 第三回 自主公演
『ABKAI 2015』製作発表


写真 左から宮沢 章夫、市川海老蔵、宮本 亜門

『ABKAI 2015』について
(公演資料より)


6月4日(木)~21日(日)東京 Bunkamuraシアターコクーンにて、
市川海老蔵 第三回 自主公演 『ABKAI 2015』の公演が行われます。

一昨年の第一回公演では、はなさかじいさんをもとに
新作歌舞伎『疾風如白狗怒涛之花咲翁物語』を上演した
『ABKAI(えびかい)』。今回取り上げるのは浦島太郎と桃太郎です。

昔話からひもとく日本の伝説、そして日本の原風景を歌舞伎で表現し、
日本の伝統を継承していこうという海老蔵の自主公演で、
第一回に引き続き、宮沢章夫の脚本で、宮本亜門が演出します。

あらすじ


一、新作歌舞伎『竜宮物語(りゅぐうものがたり)』

昔むかしの物語。ある日、空から大きな星が降って来ました。
その様子を見て多くの者が驚く中、星は海の中に落ちて粉々に砕け散りました。
星が落ちた海の中には、乙姫が住む竜宮城がありましたが、竜宮はかつてとはうって
変った荒れ果てた有様。実は、竜宮城の繁栄は、人間の男がもたらしていたのでした。
竜宮城で乙姫と暮らす男が病となり、竜宮は衰微の一途を辿っていました。
その上、海に落ちた星のかけらの不思議な力のため、竜宮城は崩れ始めているのでした。
竜宮城の惨状を憂うる乙姫は、家臣の亀たちに向かい、
新たに人間の男を探して来るように命じます。
その言葉に従った亀たちは浜へと向かいます。そこで見つけたのは、病床に伏せる母のため、
薬となる海藻を探していた浦島太郎。亀たちは浦島太郎を竜宮城へと連れ去るのですが……。


二、新作歌舞伎『桃太郎鬼ヶ島外伝(ももたろうおにがしまがいでん)』

これも昔むかしのこと、鬼たちが住む島がありました。
鬼ヶ島とよばれるその島に住む鬼たちは人々に嫌われ、
彼らを退治しようとする桃太郎という名の勇者が幾人も現れました。
しかし、いずれも桃太郎の名を騙る偽者でした。それ故、鬼たちは誠の桃太郎が
いつ現れるのかと不安を募らせているのでした。
ーさらに遡ることある日のこと、大きな星が空から降って来ました。
その星は海へと落ち、粉々に砕けて水底へと沈みましたが、そのひとつのかけらを、
鬼の仲間が拾い上げました。その星のかけらは、鬼たちに無限の力を与え、
また、鬼ヶ島に繁栄をもたらし、鬼たちは星のかけらを「鬼石」と呼んで崇め奉るのでした。
鬼たちの守り神として尊ばれるようになった「鬼石」。
ある日、その鬼石から鬼の赤子の泣き声が聞こえ……。

製作発表が行われました(2015年3月30日)



◆市川海老蔵
(自主公演『ABKAI』の)三回目が出来るとは、一回目の時には思っておりませんでした。今回は日本昔ばなしの浦島太郎と桃太郎。また、僕はいじられて浦島太郎と桃太郎は出来ないのだろうなと思うので…。そういう詳しいところは先生方に聞いてください(笑)





◆宮本 亜門
前回、第一回目は舞踊(歌舞伎十八番の内「蛇柳」を舞踊劇にした演目)と、「はなさかじいさん」(「疾風如白狗怒涛之花咲翁物語。~はなさかじいさん~」 )ということで、突然決まりまして怒濤のように(過ぎました)。今回も話が2つありまして、(日本昔話のシリーズは)あともう1回やる予定です。この5つで1つの大きな全体の日本昔話ということで。最初に(市川)海老蔵さんが〝ご家族に(で観て)楽しいものを〟ということ(コンセプト)でスタートしております。





◆宮沢 章夫
こうして海老蔵さんと仕事をさせていただくということが、自分の中でも想像出来なかったです。やってみて面白かったし、その中に色々な可能性があったり、僕自身が書くということを別の視点から考えることができる。(宮本)亜門さんにしろ、海老蔵さんにしろ、どういう風になっていくのだろうと見続けていくのが僕自身楽しみなんです。



―――今回は、桃太郎と浦島太郎という2つの昔話がテーマになるということですが、
第一回目のパンフレットには、すでに次回作が出来ていますと書かれていますが、
それが今回に繋がっているのでしょうか?


◆市川海老蔵
出来ていたというか、やる方向が決まっていました、ということですね。
本当は桃太郎だけやろうという話だったんですけど、
(先生方に)浦島太郎もやるぞって押し切られた感じです(笑)

◆宮本 亜門
ええ!?僕たちが押し切られた感じです!(笑)

◆宮沢 章夫
(海老蔵さん)やる気満々ですから。

―――なぜ桃太郎と浦島太郎をやろうと思ったのですか?

◆市川海老蔵
一番最初から決まっていたんです。お会いした時から、こうしたいんだというのは
決まっていたので、なぜというよりも必然です。
前回(第一回)の『はなさかじいさん』でも、僕は白犬のシロですからね。
今回も桃太郎はやらせてもらえないだろうな(笑)。

―――『ABKAI』で実現してみたいことはありますか?

◆市川海老蔵
日本昔ばなしや自主公演『ABKAI』を多くの方に観ていただきたいというのは、基本にあるのですが、
やはり子どもたちも観られるような作品づくりがテーマで、それが日本の昔話になっていて、
1つ1つ数珠繋ぎにテーマを作っているのですが、それが繋がっていても面白い作品になって。
日本の昔話って、こういう風に楽しめるんだねという1つのカテゴリ―として
存在していけるようになれば僕は本望です。

―――第一回の「はなさかじいさん」も色々な物語がミックスされていました。
今回も色々なお話がミックスされると想像していても宜しいでしょうか。


◆市川海老蔵
そうですね。「はなさかじいさん」でも悪いおじいさんが出てきたり、良い犬が出ていたり。
伏線が貼られていて、一寸法師をナインティナインの岡村(隆史)さんがなさってくださったりとか。
様々な工夫がありますので、その辺は、先生方がどのように料理してくださるのかですね。

―――宮沢さん、このメンバーで二回目のタッグとなりますが。

◆宮沢 章夫
大きな昔話という世界の中で、同じ空間、同じ次元にそれぞれの話があると考えれば、
それぞれの話の中に、別の登場人物が出て来てもおかしくないはず。
そういう風な話の作り方がかえって面白くなってきたということなんですよね。
それがさらに桃太郎、浦島太郎でできないかなということです。
台本はまだですが、ストーリーはほぼ出来上がっています。

―――宮本さん、前回は心に花を咲かせたいとおっしゃっていましたが、
どんな演出を考えていらっしゃいますか?


◆宮本 亜門
1つは台本が出来上がっていて、1つはストーリー段階ですが、大変、宮沢さんらしく面白く。
そしてに何より、宮沢さんや海老蔵さん、僕など、4、5人で集まって、
これってこういう意味が入っていたんじゃない?もしかしたらこれは外国人かも!?とか。
皆さんがどんどんアイディアを出して、この時の面白さといったら本当に公開したいくらい。
語り継がれて来た意味の深さなど、色々と語って行く中で、この5つが決まったんですね。
前回にも出て来た〝鬼石〟という不思議な石がありますが、これが物語を繋いでいくかたちに
なると思うのですが、今回も大変面白く出来上がっていると思います。
今回、海老蔵さんは桃太郎ではありません!鬼です。
鬼にも色々なキャラクターがおりまして、五色のオリンピックと同じような
鬼を作ろうと思っているのです。個性を持った鬼ということになると思います。
そして『竜宮物語』では、浦島太郎…ではなく、乙姫です。

―――役が発表されましたが、海老蔵さんいかがでしょうか?

◆市川海老蔵
乙姫役と鬼役。乙姫、結構キレイになっちゃうと思いますよ。

◆宮沢 章夫
妖艶なイメージです。

◆市川海老蔵
妖艶って芸能人だと、どんな人ですか?その雰囲気にアプローチしていきます。

◆宮沢 章夫
う〜ん、杉本彩さん。

◆市川海老蔵
かなりセクシーですね(笑)

―――『ABKAI』の脚本・演出を手掛けるにあたり、気をつけていらっしゃることはありますか。

◆宮沢 章夫
あまり長くしない、あまり台詞を沢山書かない。僕は現代劇しか書いたことがなかったので、
前回書いたら異常な長さだったんです。「これ長いよ!」と(海老蔵さんに)言われて。
今回は、それをかなり意識しました。もっと、説明がこんなに沢山の言葉じゃなくて、
一言で言えるんじゃないかということは気をつけました。
それは現代劇でも応用できることなんじゃないかと思っています。

◆宮本 亜門
今回の5つのお話ということで考えると、やはりご家族が観て楽しめるもの。
歌舞伎的な面白さも存分に入れながら、世代を超えて皆が楽しかったなという風に
持っていきたいというのが、僕の中ではあります。普通の歌舞伎公演とは違うという風に
理解しているということと、海老蔵さんがこのキャラクターでいらっしゃるので、
とにかく僕は大人になろうと思っています。稽古場でも落ち着いて、1つ1つちゃんと
稽古やりましょう!と言うのが僕の役目と思っています。

―――日本昔ばなしを題材とした演目として今までやられてきておりますが、
今後日本の子どもたちだけではなく、海外で『ABKAI』を上演することは想定されていますか?


◆市川海老蔵
ありますよ。さっそく1個(海外公演へ)行こうと思っています。

889_02
889_02
889_02
889_02

 

 

市川海老蔵 第三回 自主公演

『ABKAI 2015』

 

演出:宮本亜門

脚本:宮沢章夫

出演:市川海老蔵 市川右近 片岡市蔵 市川九團次 ほか

 

日程:2015年6月4日(木)~21日(日)

会場:Bunkamuraシアターコクーン

 

http://www.kabuki-bito.jp/news/2015/02/abkai_2015.html

 

http://www.zen-a.co.jp/abkai2015/index.html

 

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

[ PR ]