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『扉の向こう側』稽古場レポート 2016年11月

(2016年11月09日記載)

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『扉の向こう側』稽古場レポート!
出演:壮 一帆、紺野 まひる、岸 祐二、泉見 洋平、吉原 光夫、一路 真輝

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公演について(公演資料より)

11月11日から兵庫を皮切りに、東京と名古屋で上演される『扉の向こう側』の稽古場を取材しました。

『扉の向こう側』 (英題“Communicating Doors”) は、イギリスを代表する喜劇作家アラン・エイクボーンにより
1994年に執筆され、1995年にロンドンで初演。その後1998年にアメリカ・ニューヨークで上演、日本でも時々上演されている。

ひょんなことから出会った女性三人が共闘して、自らの死を回避し運命に抗う様子を描いたサスペンスコメディ。
この女性三人を宝塚雪組出身のお三方が演じる。SMクイーンのフィービーを演じる壮 一帆は、稽古場でも関西弁で突っ込んで豪快に笑う姿が印象的。金髪ショートカット姿は男役時代を彷彿とさせるが、気が付いたら事件に巻き込まれ困惑しながらも人の良さがにじみ出るような女性・フィービーを等身大に演じ、それが壮の持ち味とも重なる。ジェシカを演じる紺野まひるは久しぶりの舞台出演。休憩時間になると、宝塚同期の壮と紺野のマシンガントークが始まり、すっかり稽古場でお馴染みの光景に。この二人の連携プレイが二幕のとあるシーンでどのように活かされるのか、そのあたりも見所になっている。壮と紺野が「雲の上の存在のお方です!」と語る一路真輝が演じるのはルエラ。ルエラのひらめきと導きがこの物語の主軸となっているので、状況を説明するようなセリフも多いのだが、大きく包み込みながらけん引していく様子はさすが。女性の強さを出しつつも、そこにチャーミングさが加わるのが一路ならではの持ち味だ。しかし、この三人、笑い始めたら止まらない…(笑)。毎日、自分自身と闘いながら、稽古に励んでいる。

一方、男性陣も個性派揃い。悪役のジュリアンを演じるのは岸 祐二。格闘技好きで身体も大きい岸が言葉を荒げたら迫力満点。しかし単に強さを出すだけでなく、どこかに人知れず抱えた闇や恐怖心というものが見え隠れしている。そのジュリアンの共同経営者でもあるリースを演じるのは吉原光夫。まず登場シーンからして、「これが吉原さん???」と思わせるような演技で、そこからグイグイと見ている者の心を引っ張っていく。リースはなぜ過去の悪事を懺悔しようと思ったのか。その答えは、吉原が演じるリースの姿を見ているとおのずと見えてくる。実は誰よりも妻を愛し、人を信じる純情な心の持ち主なのではないか。登場人物の中でひとり色が違うのはホテルの警備員のハロルド。気が付いたらどっぷりと事件にはまり特に後半で大活躍する、いわばこの事件をかき乱すような人物なのだが、真剣にやればやるほどコミカルになっていくのは泉見が創り上げたハロルドのキャラクターによるところも大きい。

アラン・エイクボーンが描いたこの作品は、タイムワープというファンタジーな表現を用いながらも、イギリスの社会情勢が根底に描かれている。窓の外では銃撃戦が続いている中、一見安全に見えるホテルの中で行なわれる大騒動。そこから見えて来る様々な問題提起。

「時代は繰り返す」「己の運命を変えることは出来るのか?」「偶然の出会い、いやこれは必然?!」「真実は、ただひとつ?」「女の友情/男の友情」「親と子の関係」「一寸先は闇?」「扉の向こう側には…」。

上演台本・演出を手掛ける板垣恭一は、稽古を見ながら細かな指示を出していく。「顔を出すタイミングはもう少し遅くてもいいかな」「体の向きをもう少し開いて」「あのシーン、今日はいつもと違ったけど何かあった?」「その言葉が持つ意味を考えてみて」「そこが唯一旦那と交わす普通の会話だからそのことを意識して」「ハロルドはこのシーンで落ち着きすぎないで」「入っちゃいけないところに踏み込んで行くワクワク感を忘れないで」「このセリフの後の反応はもう少し分かりやすく出して」。

通し稽古を見ると、テンポ、緩急の付け方が重要になってくる芝居だというのが良く分かる。演劇ならではのドキドキするような臨場感がもうすぐ劇場で味わえるかと思うと楽しみだ。

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<あらすじ>
物語の舞台は、ロンドンの五つ星ホテル「リーガル」のスイートルーム。
実業家リース(吉原)はジェシカ(紺野)とルエラ(一路)、2人の妻を殺した過去を持つ・・・と言っても、手を下したのは彼自身ではなく、彼の共同経営者のジュリアン(岸)。しかし何故だか表沙汰にはならず、人生の成功者としての日々を送っていた。 70歳になり死を意識し始めたリースは、自ら制裁を下すかの様に、自分とジュリアンの悪事を告白する文書を書く。その文書を法的に有効なものとする為には第三者の署名が必要だった。

その為、リースは滞在するホテルのスイートルームに娼婦を呼ぶ。そこへやってきたのはSMクイーンのフィービー(壮)。リースの企みに気づいたジュリアンはフィービーも殺害しようとするが、身の危険を感じたフィービーは「コネクティングドア」を開け、隣の部屋へ脱出を試みる。

しかしその扉の向こうは過去と現在を繋ぐ不思議な空間となっていた。
殺害された筈の2人の妻・ジェシカやルエラと出会うフィービー。
お互いの立場を何とか理解し合った3人の女たちは、気のいい警備員ハロルド(泉見)を巻き込み、自分たちの殺人事件を未然に防ごうと奮闘するが、果たして・・・。

◆板垣恭一さん 作品をプチ解説動画


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『扉の向こう側』

 

作:アラン・エイクボーン

翻訳:芦沢みどり

上演台本・演出:板垣恭一

出演:壮 一帆、紺野 まひる、岸 祐二、泉見 洋平、吉原 光夫、一路 真輝

 

【兵庫公演】

日程:2016年11月11日(金)~13日(日)

会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

 

【東京公演】

日程:2016年11月16日(水)~11月23日(水・祝)

会場:東京芸術劇場 プレイハウス

 

【名古屋公演】

日程:2016年11月28日(月)

会場:青少年文化センター アートピアホール

 

キューブ公式サイト

 

 

 
 

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