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『THE CLUB』 麻路さきさんにインタビュー 2013年11月

(2013年11月25日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
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リリック プロデュース公演『THE CLUB』
OFF BROADWAY MUSICAL ザ・クラブ
麻路さきさんにインタビュー

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『THE CLUB』公演について

オフ・ブロードウェイのヒット作を元宝塚歌劇団男役スター7名で新たな上演。
会員制高級紳士クラブで繰り広げられる一夜。

舞台は1903年、アメリカといえども女性蔑視の強い時代、厳重な資格審査を経て入会が
許される会員制高級紳士クラブでは今宵もメンバーが集い、酒を飲みながら歌い踊り、
愛人や別れた妻を品定めしながら男性天国ぶりに謳歌します・・・

このイヴ・メリアム作『THE CLUB』は、7人の登場人物全てを完全男装した女優が演じるという
異色のミュージカルです。1976年、ニューヨークでトミー・チューンの演出・振付にて
開幕し約2年間のロングラン公演が行なわれました。
きわめてシニカルでありながらウィットとユーモアに富んだ作風は現在も高い評価を得て、
日本では1981年博品館劇場公演初演より、これまでに6回上演されています。

日本での7演目となる今回は、1997年以来17年ぶりの上演となります。
翻訳・演出は新たに田尾下哲を迎え、出演者も榛名由梨以外は新たなメンバー。
かつては女優を起用したこともありますが、今回は出演者7名全員が宝塚歌劇団男役経験者です。

“タカラヅカの男役”を極めた彼女たちですが、この作品では男性のいやらしさや
くだらなさなど内面を掘り下げたリアルな男性を演じることが要求されます。

日本にしか存在しないタカラヅカの男役で活躍した彼女たちが
どのような男性を演じるのかが最大の見どころです。

軽快な音楽に乗せた歌やダンスも散りばめられ、ノンストップの2時間(予定)。
大人のユーモアが楽しめる舞台になりそうです。

会場は、都内2カ所で連続上演。
クラブeX(品川プリンスホテル内)、そして東京芸術劇場 シアターウェスト(小ホール2)という
異なる形状の舞台で、どのような演出がなされるのでしょうか。

いずれも舞台を至近距離で楽しめる客席配置を予定しているとのことですから、
色々な角度から観たら、また新たな発見があるかもしれません。


チラシ



麻路さきさんにインタビューしました(2013年10月29日/写真・文:住川絵理)

◆会員制高級紳士クラブで繰り広げられる模様を描いた作品だそうですが
「THE CLUB」と聞いて思い浮かべるのはどんな場所ですか。


実はこの舞台を以前、榛名由梨さんがご出演なさっている時に観たことがあります。
タカラヅカはちょっとベールに包まれたキレイな男役を追求し表現していますが、
この『THE CLUB』に出てくる男性たちはもっと内面のドロドロしたようなところも
さらけ出しているんです。実際に男性が演じたら何てことないのかもしれないけど、
それをオフブロードウェイでも女性だけで演じているんですよね。
そういうところがこの作品の魅力なんじゃないかなと思います。
男性の内緒話を、女性たちが演じて繰り広げる、
この二重構造になっているようなところが面白いなと思います。

◆どのような作品になりそうですか?役どころは?

マエストロという役で、実際に舞台上でピアノを弾きます。
ものすごい譜面の量なんですよ。台本以上に譜面の方が厚いかもしれない(笑)。
昔の作品なので曲もその当時流行ったものが使われているのですが、
先日演出家の田尾下さんと話した時に、
「ミュージカルは時代によって少しずつ変化するところがあってもいいと思うので、
ベースにあるメロディーラインは変えずにテンポやタッチで少し変化を付けたらいいかも」
という話をしました。その辺りは私の役目かなと。
トップお披露目公演で『国境のない地図』、退団後は『SHOW TUNE』『DREAM, A DREAM』
などでもピアノ演奏をしていますので、舞台上でピアノ演奏する機会は多いですね。
また今回もこのような作品に出演させていただけることになったので、
特技が役立ってよかったなと思います。

◆タカラヅカの男役を経験したOG7名が集うこの公演。
久しぶりの共演、初顔合わせなど様々だと思いますが、
共演者のみなさまについてどのようなことを感じますか。


初めてなのは和央ちゃんとマミ(北嶋)ちゃん。タニ(大和)ちゃんやガイチ(初風)ちゃんは
OG公演で何度もご一緒しています。作品を創る上で、タカラヅカのOGだけで
構成されているというのは、スッと入り込みやすいですね。

◆来年100周年を迎える宝塚歌劇団について。

OG公演『DREAM, A DREAM』では、星組は鳳蘭さんを筆頭に、
その後のトップ10代(10人)全員が出演したんです。
全員同時に集まった訳ではないのですが、これには驚きました。
100年間毎年のようにタカラジェンヌが生まれ、退団後、テレビ・ミュージカル・芝居など
芸能界で活動している人もたくさんいます。
個性のある人間が集まり、個性のある生き方をしているなって思います。

◆本日衣裳を着けてポスター撮りが行なわれましたが、感想を。

白い燕尾服もありますが黒燕尾が好きですね。
落ち着いてはいけないのでしょうけど、これを着ると落ち着きます。
ドレスより、ずっとね・・・(笑)。
タカラヅカの燕尾は身体より少し大きめに作られているんですよ。
ラインをキレイに保てるよう、動きやすく着崩れないようになっています。
私も3番手か2番手の頃に自分のサイズに合わせて作ってもらい、
現役時代はずっとその燕尾を着ていました。
退団後のOG公演でその衣裳が出てきた時には驚きましたよ。
「麻路」って書いてあったんです(笑)。黒燕尾には色んな想い出があります。

先ほどの撮影で、自分にポーズを任されていたら重心右で手は前とか、
得意なポーズをしちゃうと思うんですよ。
今回は振付の先生が、重心を前にしてみてとか、
手はこちらに出してとか色んなポーズを示してくださったのでとても新鮮でした。

◆チラシにはスタイリッシュに歌い踊ると書いてありますが、
この公演で特に楽しみにしていることは。


OG公演『DREAM, A DREAM』でも長い時間ピアノに向かっていますが、
役としてピアノを弾く場合は、演じるという前提があった上でピアノを弾くので、
その辺りの難しさを感じています。役として演じる時はピアノの音が消えても演じる方を取り、
絶対に音をはずしてはいけないところではピアノを取ることになるんです。
両方出来たら一番いいんですけど、お客様の前で演じながら弾いている以上、
弾きやすさと見せ方のバランスを考えながらやらないといけないんです。
今回の曲数もすごい量なので大変かもしれませんが楽しみでもあります。

◆お客様にメッセージを。

来年タカラヅカ100周年ということでOG公演も盛んに行なわれていますが、
この作品ではタカラヅカの男役ではない、スミレコードをちょっと飛び越えた
「男性像」をお見せ出来たらと思っております(笑)。
年齢を重ねたからこそにじみ出てくる雰囲気ってあると思いますし、
タカラヅカの現役には出せないものが見えたら面白いだろうなと考えています。
そういうところを楽しんでいただけるように頑張ります!

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▲スチール撮影風景より

 

リリック プロデュース公演

『THE CLUB』

OFF BROADWAY MUSICAL ザ・クラブ

 

原作:イヴ・メリアム

翻訳・演出:田尾下哲

 

出演者

榛名由梨 麻路さき 和央ようか 大和悠河 ・ 初風 緑 北嶋マミ 夢輝のあ

 

2014年3月4日(火)~3月16日(日) 

品川プリンスホテル クラブeX

SS席:12,500円【ドリンク付き(プレミアム・テーブルシート(1F)/ソファシート(1F)/BOXシート(2F)】 

S席:10,000円(1F)(税込・全席指定)

お問い合わせ:東京音協:03-5774-3030(平日10:00~17:30)http://t-onkyo.co.jp/

 

2014年3月20日(木)~3月27日(木)

東京芸術劇場 シアターウェスト(小ホール②)

全席指定:10,000円(税込)

お問い合わせ:東京音協:03-5774-3030(平日10:00~17:30)http://t-onkyo.co.jp/

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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