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第五回 システィーナ歌舞伎『満月阿波噺』製作発表 2013年12月

(2013年12月05日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
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大塚国際美術館 システィーナ・ホール 第五回 システィーナ歌舞伎
『満月阿波噺 Le Mariage de Figaro フィガロ』製作発表が行なわれました 



システィーナ歌舞伎について

大塚国際美術館(館長:大塚一郎、所在地:徳島県鳴門市)では、2009年より
ヴァティカンのシスティーナ礼拝堂を原寸大に立体再現した「システィーナ・ホール」を
会場とする新作歌舞伎を上演しています。

これまでに、『切支丹寺異聞 伽羅紗』、『スサノオ susanoo』
『GOEMON 石川五右衛門』、『主天童子』と、美術館の空間を最大限に生かした
画期的な演目を披露、開館15年目の今年度は、
2014年2月14日~16日にかけて6回公演いたします。
システィーナ歌舞伎は、「和と洋のコラボレーション」「創作による新作歌舞伎」を
コンセプトにしており今年で五年目を迎えます。
今般、初演される「満月阿波噺 フィガロ」は、松竹株式会社の製作により、
西洋の美を再現した「システィーナ・ホール」に合わせて、
水口一夫 作・演出、藤間勘十郎 振付による創作歌舞伎です。
今回はシスティーナ歌舞伎初めての試みとなる、オペラの名作をモティーフにした作品となります。
片岡愛之助、上村吉弥、中村壱太郎らおなじみの顔ぶれが揃いました。

間口約19m×奥行約40m×高さ約15mの壮大なホールを舞台に、和の伝統文化である歌舞伎を
西洋文化の壁画に囲まれた空間で演じるこの公演では、幻想的かつ魅惑的な舞台を演出
します。また過去に上演された『切支丹寺異聞 伽羅紗』『GOEMON 石川五右衛門』は、
他劇場でも再演され、毎年、書きおろし初演される新作歌舞伎がご覧いただける本公演は、
世界でも類をみない美術館で催される歌舞伎として新たな作品を創造します。
美術鑑賞と歌舞伎観劇をともに楽しめる大国際美術館ならではの企画で歌舞伎ファンは
もとより美術ファンにも贅沢なひとときを過ごしていただけることを期待しています。
システィーナ歌舞伎は「文化立県とくしま」の更なる発展のため、徳島県・鳴門市から
新しい文化の創造・発信に取り組みたいと考えています。

作品紹介


あの名作オペラが…愉しい歌舞伎に!
ヴァティカンのシスティーナ礼拝堂を原寸大に立体再現した、
荘厳な雰囲気のシスティーナ・ホールならではの舞台に。

◆「フィガロの結婚」について◆
1784年にフランスの劇作家 ピエール=オギュスタン・カロン・ド・ボーマルシェにより
作られた風刺戯曲で、1786年には同戯曲を題材にモーツアルトがオペラ作品を作曲。
【物語】
時は18世紀、舞台はスペイン。セヴィリャのアルマヴィーヴァ伯爵の従者フィガロと、同じく
伯爵家の女中スザンナは結婚を約束する仲。フィガロは伯爵が、スザンナを誘惑しているという事
実を知り、彼をこらしめる作戦を考える。
事情を知った伯爵夫人がスザンナになりすまして、密会の現場に行くことを決心。スザンナと秘
かに会えるのを楽しみにやってきた伯爵は、スザンナの服を着た伯爵夫人に甘い言葉をささやく。
伯爵夫人は何も知らない伯爵に正体を明かし、伯爵は自分の妻だったことを知って驚く。
最後は深く反省した伯爵のことを、夫人は温かく許す。

大塚国際美術館 システィーナ・ホール 第五回 システィーナ歌舞伎
満月阿波噺 Le Mariage de Figaro フィガロ
製作発表が行われました(2013年11月25日)


◆作・演出 水口一夫
全4回、作・演出をさせていただいたのですが、毎回(お仕事を)受けた後に“しまった”と思うほど、難しい空間なんです。ミケランジェロ・ブオナロッティの原寸大の「最後の審判」の絵、天井画(「天地創造」他 )がまわりを覆い尽くしている。その中で、歌舞伎をやるというのは、よっぽど考えていかないと負けてしまいますので。それに負けないように、頑張って歌舞伎を作って行くという、非常にプレッシャーがかかる場所なんです。全4回色々な形でやらせていただきました。今回は『フィガロ』ということで喜劇でございます。舞台づくりも今まではアリーナスタイルでやらせていただいたり、両花道にしてやったりしました。今回は、二方舞台を離して花道を使うということを考えております。転換をスムーズにするように。ご存知の通り、モーツアルトの名作でして、レベルが高いのですが、それを歌舞伎にしていこうと頑張っております。和と洋のコラボということで、徳島の弦楽四重奏のみなさんにも出ていただきまして、クラシックの音もふんだんに出てくると思います。オペラの音と四重奏だと音の厚みが違うので、チェンバロなどを加えさせていただいて、出来る限り近い音で、クラシックの音を出していこうと思います。本来の歌舞伎の音、下座、清元、常磐津、長唄、竹本などを組み合わせて、いかに歌舞伎版の「フィガロ」をいかに創っていくかが私の大きな課題です。そして愛之助さんが「歌わせて欲しい」とおっしゃっていますので、それならばぜひと思っております。そうなりますと、吉弥さんと壱太郎さんにも歌っていただくことになります。それぞれのアリアを期待していただきたいです。面白い、歌舞伎もこんな舞台が創れるんだ!というような意気込みでやっていきたいと思います。私は、色々なことをやっておりますが、根本は歌舞伎を創っているという気持ちでやっております。“傾く心”の精神を忘れずに創っていきたいと思います。役名については、日本名にしようと思っております。フィガロ役の愛之助さんは福江五郎寛之(ふくえごろうひろゆき)。(「フィガロ」と聞こえるように崩して読んで)フィガロを福江五郎と言った感じ(日本名にしているが『フィガロ』に似せた名前にしてある)ですね。本名の寛之も入っております。スザンナ役を壱太郎さんは、鈴絵(すずえ)。奥方のロジーナ役の吉弥さんは露路(つゆじ)という役名にしようかと思っておりますが。名前の呼び難いという意見がありまして(笑)もう一度考えます。


作・演出 水口一夫

◆片岡 愛之助(2011年から参加、3回目の出演)
今回3回目の出演となります。”コラボ歌舞伎”ということで、水口先生がおっしゃられた通り、古典歌舞伎は古典歌舞伎なんですけれども、”コラボ歌舞伎”やはり”傾く”ということですね。新しいこと、最先端のことをすることを”傾く”こと。これを忘れてはいけないと僕は思います。古典を先輩方から受け継いで後輩へ渡していく、これは当たり前の大前提にあることですが。それ以外に、新しいものを創っていかなければならないと思っているところに、このシスティーナ歌舞伎に出させていただいて思いましたのは、新作や復活の演目は再演というのが少ないのですが、なんとこの中でも2作再演されているんです。今年2月に松竹座で勤めた『GOEMON(石川五右衛門)』。11月に豊岡市の永楽館で勤めた『切支丹寺異聞 伽羅紗(ガラシャ)』これも第1回の作品でございます。それぞれを劇場に応じて作り直したものです。システィーナ歌舞伎から生まれ、再演できる作品をどんどん創っていきたいと思います。(水口先生のコメントに対し)記者発表で言ってしまえば実現すると思ったので、みんな歌います(笑)。今回も新しい作品に取り組んで頑張っていきます。公演はバレンタインデーが初日です。ご覧になられたことのない方も、バレンタインデーはお忙しいとは思いますがぜひこちらで過ごしてください。宜しくお願いいたします。

片岡 愛之助

◆上村 吉弥(第1回目からの連続出演、システィーナ歌舞伎立ち上げを担当)
四国の(NPO 法人とくしま)傾く会というものがございまして、水口先生とシスティーナ・ホールに参りました第1回公演の折りに、『切支丹寺異聞 伽羅紗(ガラシャ)』というお芝居をさせていただきました。愛之助さんもおっしゃっていましたが、豊岡市の永楽館で再演をさせていただきました。本当に思い出深い作品でございます。歌舞伎座のように、額縁のよう(正面に向かって)にお芝居をするという経験しかなかったのですが、スティーナ歌舞伎に出させていただいて、天井から、壁画から全てが舞台装置で、360度にお客さまがいらっしゃるいうことが初めてだったんですよね。台詞を言うと残響があり、トンネルの中で台詞を言っているような状態でした。2回目くらいから大塚さん(大塚国際美術館)の方で、台詞を言っても、ちゃんとお客様に通じるようになりました。ここに出演させていただくまでは、古典歌舞伎が中心でしたが、コラボレーションや洋楽にのせてお芝居をする経験がなかったので、経験の場となっております。今回も出演させていただけて、本当に嬉しく思っております。

上村 吉弥

◆中村 壱太郎(2回目から参加、4回目の出演)
創作の場、ゼロから芝居を創る機会に携われることを本当に嬉しく思っております。毎年楽しみにしているのですが、なんといってもこの空間ですね。システィーナ礼拝堂に描かれている天国と煉獄と地獄の絵が本当に素晴らしいものだと思います。去年も『主天童子』という作品の中で、最後に愛之助さんと一緒にこの絵をみながら引っ込んで覚えがあるんですけれど、その時の絵の美しさ空間の素晴らしさ。芝居というのはお客様と僕たち役者がいて、そしてその空間を共有するということが素晴らしい体験だと思うのですが、それを強く感じ、感動できる場所だと思います。今回は『フィガロ』ということで、今日初めて水口先生からお話を聞いたという状態ですが(笑)水口先生を始め、愛之助兄さん、吉弥さんとゼロから一緒に芝居を創らせていただいている方と共に、また新たな伝統となるような作品を、また再演ができるような作品が創っていけるように精一杯やっていこうと思っています。ただ、この場で色々なことをやらせていただきました。洋舞も踊り、フラメンコも踊り。色々やらせていただきましたが、歌だけはご勘弁ください(笑)。

中村 壱太郎


水口さんから役名を聞いて笑う愛之助さんと壱太郎さん


水口さん「歌うとなると(上村)吉弥さんの場合、
演歌になっちゃうかな」の一言に思わず笑顔の吉弥さん


システィーナ・ホールの写真が載った看板


看板の前で並ぶ3人

 

大塚国際美術館 システィーナ・ホール

第五回 システィーナ歌舞伎

満月阿波噺(まんげつあわのよばなし)

Le Mariage de Figaro

フィガロ

 

作・演出:水口一夫

振付:藤間勘十郎

出演:片岡愛之助、上村吉弥、中村壱太郎ほか

 

日程:2014年2月14日(金)・15日(土)・16日(日)

時間:午前の部 11:00/午後の部 15:30

会場:大塚国際美術館 システィーナ・ホール

入場料(美術館入館料・観劇料込):

S席 12,000円 A席 10,000円

発売日:12月17日(火) 午前10 時より販売開始

 

http://www.o-museum.or.jp/

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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