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ミュージカル『ボンベイドリームス』制作発表 質疑応答
浦井健治、すみれ、朝海ひかる、加藤和樹、川久保拓司、他の方々が出席しました
ミュージカル『ボンベイドリームス』について
(公演資料より)
現実と虚構とが交錯する世界が描かれる本作の演出・翻訳を手掛けるのは、荻田浩一。
荻田ワールドと称されることもある繊細かつ甘美な独自の美学を持った作風で、
登場人物たちの心の奥までも丹念に描き出します。
ダンスシーンの振付はダンサー・振付家として圧倒的な力強さと多彩なアイデアで驚きと
情熱をもたらす原田薫と、今ダンス界で人気・実力ともに急上昇中の梅棒が手掛け、
振付だけでなく、出演者として舞台でダンスも披露致します。
本作の主演は、ミュージカル・ストレートプレイなどの舞台や映像と様々なジャンルで活躍し、
確固たるキャリアと実績を持ちながら、常に観るものに鮮度の高い存在であり続ける浦井健治。
演出の荻田とは初主演ミュージカル『アルジャーノンに花束を』(06,14)をはじめ、
『蜘蛛女のキス』(07,10)、『CHESS in Concert』(12)等でタッグを組んでおり、
築き上げられた深い信頼関係の中、新たに生まれる荻田演出×浦井主演の化学反応にご期待ください。
そして、アカーシュが一目ぼれする映画監督を目指すヒロイン・プリヤ役は、
映像等でも大活躍のすみれ。抜群の歌声と美貌で晴れ渡るようなヒロインを体現してくれるでしょう。
そして皆の憧れの的、大スターのラニ役は朝海ひかる。映画撮影のシーンでは得意のダンスを披露致します。
プリヤの婚約者で熱血漢あふれる知的な弁護士役は、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』や
『レディ・ベス』で着実にキャリアを重ねつつある加藤和樹が務めます。
また、アカーシュの育ての親、スラム街の母シャンティ役をまさに聖母の歌声を持つ久野綾希子、
プリヤの父でアカーシュをスターへ導くマダン役を安崎求、そのマダンの陰に常に潜む黒幕JK役を
阿部裕、アカーシュの幼馴染のスウィーティ役を川久保拓司が演じます。
その他、ひのあらた、小松拓哉、五大輝一、高谷あゆみ、原田薫、梅棒などが出演、
個性あふれる実力派が揃いました。
質疑応答(2014年12月16日/コメント順)
―――マサラ・ミュージカルというのは日本ではまだあまり馴染みの無いジャンルだと思いますが、
出演が決まったときの感想を聞かせてください。
◆浦井健治
このミュージカルは知らなかったのですが、(作曲の)A.R.ラフマーンさんのアルバムを聴いて、
なんて素敵な楽曲が揃っているのだというのが第一印象でした。ラブバラードもあり、クラブシーンにも
通用するノリノリのものもあって、ポップスでも通用するキャッチーな曲もあって。
でも、どこもインド風味があってというのが印象的です。これを日本人が歌うと演歌みたいな「えんや〜」
みたいになっちゃ怖いぞというのもあって、そうならないように注意しなくてはいけないなと。
これを今の時期に、梅田芸術劇場さんの10周年、新年早々のお祭り騒ぎとしてやれるというのは、
ある意味、活気に溢れた企画だと思うので、そこに自分が参加させていただけることはとても光栄に思いますし、
同時に、『世界ウルルン滞在記』でインドに行っておいて良かったな、と思いました。
◆すみれ
ルックス的にも、小さい時に「インドのハーフかな?」と間違われていたので、
見た目でのキャスティングだったのかなと思ったのですが…(笑)
プリヤという役は、演出家を目指している女性で、たぶん(私と)同じ年くらいだと思うのですが、
意外と共通点が一杯あります。ちょっと両親との戦いやら、文化のわからないところとか。
自分が学びたいこともあるけれど、わからないことは「何でこうなるの?」って私も思うことがありましたから。
実際に、音楽も聴いてみたり、イギリスのメイキングには、エリザベス女王様が来ていたとか、
アンドリュー・ロイド=ウェバーさんがプロデュースしていたとか、
『スラムドッグ$ミリオネア』の作曲もやっていた方がやっていると聞いてすごいワクワクしていますし、
嬉しいです。
◆朝海ひかる
インドミュージカルというものを日本で観たことがなかったですし、初めてだなと思ったので、
これは一体どうなるのだろうとワクワク感というか、未知の体験ができるぞと思って、
これを逃す手は無いと二つ返事で受けさせていただきました。
◆加藤和樹
ついに来たと思いました。以前、小池修一郎先生に「和樹、お前インド人みたいだな」と
言われたことがございまして(笑)。それを思い出して「あぁこのことだったのか!」と、自分なりに納得もしつつ。
でも、それだけではなくて、きらびやかな世界感と音楽に惚れて、その中に自分のヴィクラムという役の
信念を持って演じていきたいなと思いました。
◆川久保拓司
僕も浦井くんと同じで、A.R.ラフマーンさんの知識が無くて検索した時に、
『スラムドッグ$ミリオネア』をやられていたということで、すごく好きな映画で、好きな音楽で、
もうその時点で、ぜひやらせてくださいとすぐに返事をしたのを覚えています。
今回挑戦だらけですが、すごく楽しみです。
―――荻田さん、それぞれの人物関係を教えてください。
◆演出・訳詞 荻田浩一
インドは私たち日本人が伺い知れないような複雑なところもあるのですが。
浦井さん演じるアカーシュは、いわゆる下層階級というかスラムに住んでいる青年です。
そんなスラムに住んでいる映画が大好きな青年が、「いつか自分も映画に出られるんじゃないか」
という夢を持っていたら、出られちゃったというお話です。
その出るきっかけになったのが、1つは川久保さんが演じるスウィーティという彼…彼女?
一応台本的には、彼女なんだという言及がされているのですが幼なじみで。
朝海ひかるさんが演じる女優さんが出席する美人コンテストを覗きに行こうということから始まり、
ちょっとアクシデントがあって人の目に留まり、アカーシュは映画スターの道を歩んで行きます。
その彼を引っ張り上げたプロデューサーの娘がすみれさん演じるプリヤです。
彼女は大プロデューサーの娘なのですが、自分は映画監督を目指している。
たぶん知的な教育を受け、アッパーな階層で、すごく理想に燃えている美女を射止めた弁護士が
加藤さん演じるヴィクラムです(加藤「すいません(笑)」)。
浦井さんが活躍する作品にことごとく主演をし、浦井さんをいびり倒すのが朝海さんです。
先輩風を吹かせていびり倒すという役でございます。
―――自分の役をどのように演じて行きたいと思っているか教えてください。
◆浦井健治
どう、いびり倒されるか…(笑)。アカーシュは貧困なんですけれども、友人に恵まれていたり、
家族間に恵まれていたりとか、実はそう言う意味では豊かな青年なんだと僕は思っています。
それがだんだん映画界闇や憎悪やエゴに触れることで、変わっていってしまう。
変わりたくなかったものに触れて、成長していくというのを
皆から貰うエネルギーで演じていけたらと、いまは漠然と思っています。
◆すみれ
プリヤの強さですね。女性で演出家になれるというのは2014年(の現代)
でもまだそんなに(多く)無い時代だと思います。
女性でも、男性でもそうですが、夢を見て欲しいなというのもありますし。
普通に叶わぬ恋というのもありつつ、恋したいなとか、ほっこりした気持ちになっていただきたいです。
◆朝海ひかる
浦井健治さんをいびり倒すことができる唯一の役です(笑)。今まで、そういう役柄を演じたことがなかったので、
とても新鮮なのですが。本当にわかりやすく悪者になれるのかな、と。でも、最後には女優としての信念や
気持ちを見せられる場面があるので、そのあたりは本を読んだ時に共感しました。
すごくそういう面では、色々な人をいびれるのが今から楽しみです。
◆加藤和樹
ヴィクラムは、アカーシュたちの住むスラム街を再開発しようと、色々と熱心に奔走するのですが、
浦井さんがおっしゃっていたように、夢を目指して行く中で変わったもの、変わりたくなかった
部分あるのですが、それぞれが信念に基づいて動いているんですよね。だからヴィクラムも
自分の信念に基づいて例えばそれが悪いことだったとしてもそれに気がつかなくて、
そのまま真っすぐ突っ走ってしまうという。彼の真っすぐさというか、だからこその裏表みたいなものを
お芝居や歌で表現したいなと思います。
◆川久保拓司
僕や浦井くんが属する下層階級の押さえつけられて吹き出しそうな暴れ出しそうなパワーを
表現できたらいいなと思っています。その溢れたパワーが一部は、スターになりたいだったり、
一部はこういう(自分の姿を差して)違った世界に行ってみたりという熱を表現できたらと思っております。
役に関しては、昨日脇毛を剃りました(笑)
制作発表ではダンスパフォーマンスが行われました
ミュージカル『ボンベイドリームス』
作曲:A.R.ラフマーン
作詞:ドン・ブラック
劇作・脚本:ミーラ・サイアル
原案・原作:シェーカル・カプール / アンドリュー・ロイド=ウェバー
演出:荻田浩一(訳詞)
出演:浦井健治 / すみれ / 加藤和樹 / 朝海ひかる /
久野綾希子 / 安崎求 / 阿部裕 / 川久保拓司 / 他
【東京公演】
日程:2015年1月31日(土) ~ 2月8日(日)
会場:東京国際フォーラム ホールC
【大阪公演】
日程:2015年2月14日(土)、2月15日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール
http://www.umegei.com/bombaydreams/
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