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4月、三越劇場で上演 『居酒屋お夏』製作発表 2015年03月

(2015年03月03日記載)

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4月、三越劇場で上演
『居酒屋お夏』製作発表が行われました

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▲左から岡本さとる、河原崎國太郎、名取裕子、目黒祐樹

公演について(公演資料より)

『居酒屋お夏』は、岡本さとる原作の同名小説の舞台化で、脚本・演出も自身が手掛けます。

江戸末期の目黒不動近くの小さな居酒屋を舞台に、居酒屋の女将・お夏と、居酒屋に集う孤独な人たちの
交流を描く、心温まる人情喜劇です。

お夏は、毒舌で皆から煙たがれていますが、この居酒屋は料理の量と味付けや心くばり、値段の安さで人気があります。
しかしお夏には、妖艶な美女に変貌し、夜の街に情けの花を咲かせて悪を裁くもう一つの顔がありました――。

主人公・お夏は、三越劇場八年ぶりの出演となる名取裕子が勤めます。
同じく居酒屋の二枚目料理人で夜はお夏と共に悪を裁く清次役で、
前進座の六代目・河原崎國太郎が初顔合わせで共演します。

居酒屋に集まる様々な人たちの人間模様―――
大道で語りの芸を売って糊口をしのぐ芸人・瀬兵衛に目黒祐樹の出演を得て、
本格的時代劇としての上演となります。
その瀬兵衛と、ささやかに二合の酒を分け合って慰めとする夜鷹を、
宝塚退団後初の和物挑戦となる樹里咲穂が演じ、この二人が事件に巻き込まれます。

ほか、常連客でお夏の口喧嘩の相手・口入屋の龍五郎に青空球児、
やくざの親分・太鼓の利助に剣戟はる駒座から津川竜、
利助とつるんで悪事を働く目明し・彦助は時代劇俳優として活躍著しい門戸竜二、
ぐれてやくざの道に入ってしまった新吉に実力派若手俳優の関戸将志、
そして新吉の亡母の幻影に前進座の浜名実貴といった、多ジャンルから
豪華顔合わせで周りを固めます。

近頃希少になりつつある、涙あり、笑いあり、立ち廻りありの勧善懲悪娯楽時代劇をお楽しみください。

製作発表が行われました(2015年2月26日)

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◆岡本さとる(原作・脚本・演出)

1013_2109本来なら「この小説がどのような芝居になるのか楽しみでなりません」と言えばいいのでしょうが、脚本・演出まで欲張り、出演までしたらどうか、と周りからは言われております(笑)。もともと私は舞台やテレビの時代劇の脚本を書いて生業としておりましたが、昨今置かれている現状で(時代劇などが減っているので)、時代小説へと活動の場を移しております。「取次屋栄三」「剣客太平記」に続き、「居酒屋お夏」は私が書く時代小説の3つ目のシリーズです。「居酒屋お夏」は私の中で前から構想があり、口が悪く、年齢が分からず、周りからもクソババアと言われている女将が、実は夜に天女のように美しくなって悪を倒すという作品を作りたいと思っておりました。書くにしたがい、フッと名取裕子さんのイメージが浮かんでいたのは事実です。決して名取さんがクソババアと言っているんじゃないんです(笑)。天女の方の感覚で名取さんの顔が浮かんだということです。本が出来上がった時、名取さんにお贈りしたら「なにこれ、私のことじゃないの?(笑)」というお返事が来ました(笑)。舞台化出来ることになり、快く名取裕子さんがお夏を演じて下さることを光栄だと思っております。名取さんとは何度かご一緒させていただいておりますので、こういくだろうなというのは僕の中では想像しておりますが、毒舌な部分と天女となって華々しく立ち廻りするところの両面をどのように演じて下さるか楽しみです。目黒祐樹さんや河原崎國太郎さんにも出演していただきますので、芝居の中で厚みが出るのではないかと思います。音楽は新内剛士さんが手掛け、江戸情緒たっぷりに仕上げていきたいと思っております。難しい話ではなく、お夏の明るさの喜劇と目黒祐樹さん演じる老境・瀬兵衛の悲哀や希望を盛り込み、涙あり、笑いあり、立ち廻りあり、名取さんの2つの変化あり、みどころたくさんの楽しい芝居にしたいと思います。





◆名取裕子(お夏 居酒屋女将・謎の天女)
1013_2120毒舌ババア、ババアってずっと言われるので、すっかりババアの気になっています(笑)。岡本さとるさんとは、何度かご一緒しておりますが、いつも楽しいので今回も楽しみにしておりました。最初にこの「居酒屋お夏」の小説を手にした時に(確かに)「これ、私じゃないの?」とメールをしました(笑)。口が悪いところがばれて、それが書かれているなと(笑)。申し訳のように天女の部分も書かれております。「そんなに変われるかい!衣裳を変えれば変わるっていうもんじゃないからね!」と言いつつもすごく楽しい作品になりそうです。テレビシリーズでは「法医学教室の事件ファイル」や「京都地検の女」などで、大人の毒舌ばあさんぽいものも今までもやってまいりました。見ている主婦の方が共感を持ってくれるような、普通の人が普通に思う憤りや文句をもっと口に出来るような役をやってみたいなと思っておりました。その口の悪さや(みんなの)代弁をしてくれるところが好きだよと言ってくれる方も多く、それが舞台の時代劇で生き生きと演じられたら楽しいだろうなと感じています。胸のすくような啖呵を切って、普通じゃ言えないけどこの人なら言えちゃうというところも出しつつ、夢のある美しさも出せたらいいなと思います。今回は初めてご一緒する河原崎國太郎さんから和事の所作や本格的な綺麗な時代劇などいろんなことを教えていただいてやっていきたいですし、目黒祐樹さんは以前、私のお父さん役をやっていただいたことがあります(笑)。その時は情のある素敵なお父さんでしたが、今回は悲哀ある役を演じて下さるのではないかと思っております。(目黒:頑張ります)今から楽しみにしております。今なかなか、泣いて笑って楽しんで、手に汗握ってスカッとするという舞台も少ないかと思いますので、是非一人でも多くの方にご覧いただき、「明日も頑張ろう」と思っていただけるような舞台にしたいと思います。





◆河原崎國太郎(清次 料理人・謎の天女の眷属)
1013_2116台本もさっそく届き読ませていただきました。かっこいいんですよ、清次という役が。こんなかっこいい役を演じたことはないなと思っております(笑)。三越劇場には7~8年前(前進座公演で)井上ひさしさんの『たいこどんどん』という舞台で、なよなよっとした若旦那役を演じました。その前は、24~5年前に嵐市太郎という名前だったころ出演したことがあります。どちらかというと柔らかい役で三越劇場に出演していたので、今回はガラッと変わった板前の役で、始末人でもあります。名取さんとコンビの役をやらせていただけるので、楽しんで作ろうと思います。分かりやすくて痛快で楽しいお芝居をみなさんに見ていただきたいですし、私たちもこういう作品を作れるのは楽しいだろうなと台本を読んで感じました。どうぞよろしくお願いいたします。





◆目黒祐樹(瀬兵衛 居酒屋の客・大道芸人 乞胸)
1013_2119名取さん演じるお夏という毒舌女将が経営している居酒屋の常連客で、大道芸をやっている瀬兵衛という役をやらせていただきます。どんなことをするかと申しますと、古の合戦記を道行く人々に語り伝えて生活をしている人物です。この前は名取さんと親子でしたが、今回は女将と常連客という間柄です。非常に楽しみです。江戸情緒たっぷりの人情時代劇ということで、みなさまには年齢層に関係なくお楽しみいただけるのではないかと思います。江戸庶民の生活ぶりや笑い、涙、活劇、料理の話もたくさん出てきますので、娯楽としてみなさんに楽しんでいただける作品になるのではないかと思います。一人でも多くのお客様に足を運んで観ていただきたいので、どうぞよろしくお願いいたします。



―――名取さんが「これ、私じゃないの?」と思ったところは?

◆名取裕子
私がぶつぶつ言っているようなことが入っていたので、まずそこを思いました。
ババアでも、魅力あるババアだったらいいと思うんです。毒舌にもその裏に愛があって情があって、
毒舌の裏の優しさをみんなが分かりあって、みんなが生まれ変わっていくような愛ある叱責は
(特に今の時代)意外とありそうでないんですよね。人は十人十色それぞれの才能を持っていて、
それを生かしていけるような道を見付けていって、その人に合った価値を見付けていき、
いいところは誉め、悪いところは改めてもらうような愛のある毒舌バアさんであれば、それは素敵なことだと思います。
私がそうかどうかは分かりませんが(笑)、役の「お夏」さんは街の不良やごろつきの心を入れ代えさせて
いくような大きさを持った人だと思います。目指すところはそういうところです。
料理も好きですし、こうやるとおいしいとか、手早く作るので、そういうところも似ているかなと思います。
あと、世話焼きなところ。意外と人のことを構いたいタイプなんです(笑)。
日々の暮らしの中で大事なことを大事にする、昔からあるこの価値観をこの舞台を通して伝えていきたいです。

―――小説ファンの方もお見えになると思いますが、原作のイメージ通りに台本をお作りになった?

◆岡本さとる
小説の読者の方、それぞれにイメージがおありだと思いますので、芝居は芝居として別物として
考えないといけないと思っています。自分の原作を客観的に見ながら脚本を書くということが、
ある種新鮮でした。1巻に4話の短編が入っている構成なので、その中の1話と4話を合体させたような話です。
普通短編を2時間枠などのドラマにするとひとつでは話が足らず、いくつかを合体させるのですが、
なかなかうまくいかないことの方が多いんです。でも今回は私の中では、1話~4話の全ての要素を入れて
うまく合体出来たなと思っております。読んで観ていただいた方には、これをこうしたんだなと、
ちょっとニヤリとしていただけると思います。

―――素顔の名取さんの魅力は?

◆岡本さとる
魅力だらけです。こんなに話の上手の方はなかなかいらっしゃらないなと思います。
名取さんと話すとだいたい2回ぐらい腹を抱えて笑います。この間あった話を少しずつされていくのですが、
よくそんなに騒動が起こるなと思うほど、絶えず話題をお持ちで、その語り方がうまい。
名取さんは頭のいい方なので、話の組み立ても文章も面白く、みごとにまとめられます。
私はその世界観がドラマや芝居に出たほうがいいと思います。芝居と普段は別物ではありますが、
毒舌でクソババアでありながらもチャーミングなところがないといけないと思うんです。
そういうところを描くにあたって、名取さんをイメージしたところはあります。


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『居酒屋お夏』

 

原作・脚本・演出:岡本さとる (「居酒屋お夏」幻冬舎刊より)

 

日程:2015年4月9日(木)~4月19日(日)

会場:三越劇場

料金:7500円

 

製作:アーティストジャパン

お問い合わせ:アーティストジャパン 03-6820-3500

 

http://artistjapan.co.jp/

 

 

 
 

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