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渋谷・コクーン歌舞伎 第十五弾『四谷怪談』囲み取材 2016年06月

(2016年06月07日記載)

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渋谷・コクーン歌舞伎 第十五弾『四谷怪談』
囲み取材

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公演について(公演資料より)

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渋谷・コクーン歌舞伎 第十五弾『四谷怪談』

1994年、四世鶴屋南北の最高傑作『東海道四谷怪談』で華々しく幕を開けた「渋谷・コクーン歌舞伎」。2006年には第一弾の『四谷怪談』を進化させた[南番]と、上演機会の少ない「深川三角屋敷の場」で直助とお袖の悲劇を浮かび上がらせた[北番]を上演し、旋風を巻き起こした。

『四谷怪談』は、古典に新たな風を吹き込むコクーン歌舞伎の原点といえる。
そして、第十五弾となる今回、[北番]をベースにした新たな構成で、『四谷怪談』はさらなる進化を遂げ、誰もみたことのない『四谷怪談』が幕を開ける――。

【序幕】浅草観音額堂の場/同・按摩宅悦内の場/浅草観音裏田圃の場/雑司ヶ谷四ッ谷町、伊右衛門浪宅の場/伊藤喜兵衛宅の場/元の伊右衛門浪宅の場
【第二幕】砂村隠亡掘の場/深川三角屋敷の場/小仏小平住居の場/元の深川三角屋敷の場/夢の場/蛇山庵室の場

民谷伊右衛門 中村獅童
お袖 中村七之助
直助権兵衛 中村勘九郎
小仏小平 中村国生
お梅 中村鶴松
四谷左門 真那胡敬二
仏孫兵衛 大森博史 
伊藤喜兵衛/お熊 笹野高史
小汐田又之丞 首藤康之
按摩宅悦 片岡亀蔵
お岩/佐藤与茂七 中村扇雀

囲み取材が行われました(2016年6月5日)

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渋谷・コクーン歌舞伎 第十五弾『四谷怪談』開幕を目前に控えた出演者
(中村扇雀、中村獅童、中村勘九郎、中村七之助、中村亀蔵、笹野高史、首藤康之)が、
公演への意気込みを語りました。

◆中村扇雀 (お岩/佐藤与茂七)
この『四谷怪談』は全部が見どころです。
休憩を入れて3時間ちょっとにまとめてますので、疲れずにあっという間に過ぎて、
分かりやすい『四谷怪談』になっていると思います。

―――今回の演出について。
(演出の)串田和美監督は現場に来て、脳の中でどんどん広げていく方なので、
伊右衛門さんの頭の中を見ていくような作品になっています。
特に最後の「夢の場」は、普通の歌舞伎では舞踊劇のようになるのですが、本当に色々なものが出てきて、
まさに伊右衛門が何を考えて何を悩んでいたかというのが、ビジュアルとして表現されていますので、
皆さんびっくりすると思います。

◆中村獅童 (民谷伊右衛門)
伊右衛門という悪役を、今回は初役で演じます。
芝居全体がみどころたっぷりで、新演出なので、みなさんに楽しんでいただければと思います。

◆中村勘九郎 (直助権兵衛)
直助権兵衛という役で、ちょい悪くらいの役です(笑)。僕もこの役は初役ですし、
コクーン歌舞伎の『四谷怪談』に出るのも初めてです。
(演出の)串田監督がテーマにしている部分というのが、“記憶”だと思うんです。
伊右衛門さんの脳内というか、迷宮に迷い込んでいただければと思っています。

―――初役の緊張感はありますか?
初めての役でも慣れている役でも、初日前は緊張します。
監督自身も勝負していこうというコクーン歌舞伎ですから、みんな緊張感はありますね。
特にうちの父は『四谷怪談』をとても好きでしたから思い入れはあります。

◆中村七之助 (お袖)
10年前のコクーン歌舞伎『『東海道四谷怪談』で、父の直助で僕がお袖を勤めました。
父と初めて恋人の役をやったのですが、屏風の中に入るまでは(恋人同士の感じですが)
屏風の中に入ったら(お客様には見えないところで)「へたくそ、やめちまえ!」と、
こてんぱんにされて追い詰められた想い出があります(笑)。
懐かしくもあり、10年前のリベンジだなとも思います。

―――今回は誉めてもらえそうですか?
分からないですね(笑)。10年前に同じ思いをした役者さんが同じ役で出演しているのですが、
「思い出すね。今回も怒られるかな?」なんて会話をしてました。

―――相手役として、お父さんとお兄さん、どちらがやりやすいですか?
そりゃ、兄ですよ(笑)。

◆笹野高史 (伊藤喜兵衛/お熊)
10年前よりももっと分かりやすく、かつアートになり、かつ分かりにくくなっています(笑)。
感性の鋭い方には面白い面白いと言っていただけるに決まっています。
『四谷怪談』と言えば、勘三郎さんのことを想い出さずにはいられません。
どこの場面でも、ここで「そうだったな」と懐かしく、私の琴線に触れる、
想い出の一場面を紐解いてくれる、とても好きなコクーン歌舞伎です。

―――今回の演出について。
歌舞伎には出てこないキャラクターが出てきます。
歌舞伎では初めてですよね。観てのお楽しみです。

◆片岡亀蔵 (按摩宅悦)
10年前の『四谷怪談』の「南番」でのみ演じた宅悦ですが、今回は「北番」に近い演出で、
笹野さんもおっしゃったように、僕の中ではとても大変で分かりにくくなっています(笑)。
シアターコクーンから松本公演の千穐楽までに到達したいというくらいの気持ちです。
早く到達するのがいいのかもしれないのですが、迷いに迷っている感じです。

―――(笹野)さて、私と首藤さんは民間人代表でございます!

◆首藤康之 (小汐田又之丞)

足腰に病を持った、塩谷浪人の武士の役をさせて頂きます。
(バレエダンサーですが、歩けない役、舞台にいて踊れないことは)新鮮です。
素晴らしい役者さんの中で演じられることに今回、とても緊張しています。

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渋谷・コクーン歌舞伎 第十五弾『四谷怪談』

日程:2016年6月6日(月)~6月29日(水)

会場:Bunkamura シアターコクーン

まつもと市民芸術館でも上演

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/479

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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