情報紙から飛び出した 演劇系エンタメ サイト
Copyright Since1999 情報紙ターミナル
Copyright Since2010 株式会社ERIZUN

(公演紹介記事)芸の真髄シリーズ第十回 能狂言の名人 『幽玄の花』 2016年08月

(2016年08月04日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。

※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。

 
この記事おススメ!って思った方は   をクリック!
Loading...

(公演紹介記事)芸の真髄シリーズ 第十回
能狂言の名人 『幽玄の花』

名称未設定-1   

公演について(資料より)

[企画の趣旨]

古典芸能の「本物に酔う」をキーワードに実施してきた『芸の真髄シリーズ』。

古典芸能の世界では、近年は解りやすさ、親しみやすさを前面に出した、初心者向きの舞台が多くなっています。
しかし一方、古典芸能を愛するファンからは、コクのある、しびれるような、「本物の芸」を鑑賞する舞台の上演が
強く望まれています。
芸の真髄シリーズは、日本の伝統芸能を正確に後世に伝え、一人でも多くの方に
“本物の芸に酔う”体験を味わっていただきたいと企画しました。
これまで文楽、長唄、清元、歌舞伎・日舞などの一流の芸を堪能してきましたが、
第十回目は初めて能・狂言を紹介します。能楽界の人間国宝をはじめ、
笛・小鼓・ 大鼓の家元が集まって、その至芸を披露します。
日本伝統芸能の原点ともい うべき能・狂言を存分に楽しめる内容となっています。

【プログラム】

<第一部>
 一、 舞囃子「頼政」(よりまさ) 喜多流

             シテ  友枝 昭世(人間国宝)
      
             笛   一噌 仙幸(人間国宝)
             小鼓  鵜澤 洋太郎
             大鼓  柿原 崇志

舞囃子は、一曲の見どころを抜き出して演ずる。能「頼政」は、源氏の武将・源三位頼政が高倉宮を立てて平家に謀反、宇治の平等院で追手と戦い敗死するまでを描いた名作。「平家物語」で広く知られた悲劇を原典とする。 シテ(主役)は頼政の亡霊で、戦いの有様から死までを、鮮烈に描ききる。演ずる友枝昭世(ともえだ あきよ)は人間国宝・芸術院会員、力感にあふれた舞台は見もので当代の人気役者である。    

 二、 一調一声「三井寺」(みいでら)

              謡    野村 四郎(平成28年人間国宝認定)
              小鼓   大倉 源次郎

一調一声は、謡の聞きどころを謡と楽器一つで演ずるが、主体は楽器の方にある。人買いに子供をさらわれた母が、清水の観音の御告げで三井寺へ向かう。その道行の場面から。能役者の声は、日本の男の声のもっとも魅力的なものとされるが、謡の野村四郎は観世流の名手で芸術選奨文部大臣賞・芸術院賞受賞、東京芸術大学教授をつとめた。大倉源次郎は小鼓大倉流家元。この曲では「五色流し」という華麗な技巧を披露する。

 三、 ワキ語り「道成寺」(どうじょうじ)

                語り  福王 茂十郎
  
「道成寺」は、「鐘に恨みは数々ござる」というセリフや、安珍清姫の物語として、歌舞伎や舞踊、邦楽から郷土芸能にいたるまで広く題材となって人気だが、能が原典。この能で寺の住職として登場するワキは、鐘が落ちた事件の背景となる物語を語り、聞きどころとして知られる。福王茂十郎(ふくおう しげじゅうろう)はワキ方福王流家元で芸術選奨文部大臣賞。

 四、 狂言「清水」(しみず)和泉流

              シテ・太郎冠者  野村 萬(人間国宝)
              アド・主     野村 万蔵

野村萬(のむら まん)は人間国宝・文化功労者・芸術院会員として狂言界を代表する名手。格調高く、しかもやわらかに狂言の世界の人間たちの喜怒哀楽を描出して笑いを呼ぶ。九世野村万蔵は萬の次男、次代の狂言を背負う存在。

<第二部>
 五、 一管「鷺乱」(さぎみだれ)

              笛  一噌 仙幸(人間国宝)

一管は、笛の独奏で、能の音楽の一部あるいは特殊な曲を演奏して楽しむ。能「鷺」は、シラサギが帝の威光に従って捕えられ、五位の位を賜ってゴイサギと呼ばれるようになったという目出度い物語による。鷺は感謝の心で鷺舞を舞う、その舞の音楽として特殊な技巧をこらしたのが鷺乱。リズムやノリを外すなど通常とはちがった鷺の舞としての変化があることから、基本の形から外れた(乱れた)という意味で乱という。  一噌仙幸(いっそう ひさゆき)は人間国宝・芸術院賞。繊細で味わい深い演奏は曲の精神を良く活かし、観客を魅了する。

 六、 半能「絵馬」(えま)観世流

                シテ・天照大神  梅若 玄祥(人間国宝)
                ツレ・手力雄命  観世 銕之丞
                ツレ・天鈿女命  観世 喜正 
                ワキ・勅使    福王 茂十郎

                笛        藤田 六郎兵衛
                小鼓       大倉 源次郎
                大鼓       亀井 忠雄(人間国宝)
                太鼓       小寺 佐七

「絵馬」は、伊勢大神宮に赴いた天皇の勅使が、絵馬を持った老人夫婦と出会い、次いで天照大神、天鈿女命(あめのうずめのみこと)、手力雄命(たぢからおのみこと)が現れて、天の岩戸開きの故事を再現するめでたい能。今回は半能として、能の後半、名高い神話を眼前に再現するクライマックスを見せる。名手が揃い、能の表現の面白さが満喫できるに違いない。梅若玄祥(うめわか げんしょう)は人間国宝・芸術院会員で当代を代表する人気役者。他ジャンルとの交流・海外公演も数多く、新作能も多く手掛けている。華やかな持ち味、評価の高い謡、切れ味の良い動きから生まれる表現は、強い説得力をもつ。観世銕之丞(てつのじょう)は観世宗家の分家・銕之丞家の当主、観世喜正(よしまさ)はこれも観世喜之家の嫡子で、ともに幅広い活躍をしていて次代のリーダーとなる人材。亀井忠雄は人間国宝。藤田六郎兵衛は藤田流家元。

 

芸の真髄シリーズ第十回

能狂言の名人 『幽玄の花』

 

公演日:2016年8月24日(水)17時30分開演(17時開場)

会場:国立劇場大劇場

 

主催:「芸の真髄」制作委員会

NHKエンタープライズ

 

お問い合わせ:

NHKエンタープライズ内「芸の真髄」制作委員会 03-5478-8533

 

https://www.nhk-ep.co.jp/geinoshinzui/

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

[ PR ]