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OSK日本歌劇団 真・桃太郎伝説『鬼ノ城~蒼煉の乱~』 稽古場レポート 2017年01月

(2017年01月18日記載)

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OSK日本歌劇団
真・桃太郎伝説『鬼ノ城(おにのしろ)~蒼煉の乱(そうれんのらん)~』
稽古場レポート

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STORY

大和朝廷が誕生したばかりの頃、朝廷は国を四つに分けて、それぞれに討伐隊として将軍(四道将軍)を置いていた。
剣豪の将軍であり、高潔で正義感が強いイサセリ皇子は、各国に名を馳せていたが、突然、御役御免となってしまう。
失意の中、心を鎮めるために、山中に身を寄せ修行に明け暮れていた。
どこから現れたのか、タケル・ユン・マオリと出会い、いつしか心許せる仲になっていた。
平穏な日々が続いていたが、山中に「鬼」が出たとユンが騒ぎ出す。彼には神通力があり、それは山神からの啓示だった。
時を同じくして、吉備国から御所へ鬼のような温羅(ウラ)という男が、残虐非道な行為で人々を虐げている、
助けてくれという嘆願書が届いていた。吉備国は鉄(タタラ)の技術で発展を続け、
今や大和朝廷に匹敵するほどの大国となりつつあった為、朝廷の右大臣 望月上道は吉備国に対し、
膨大なタタラの剣を秘匿し、謀反の疑いありと声を上げた。
真相を明らかにする為に、朝廷の使者は吉備国へ向かうのだが、山神の啓示を聞いたイサセリ皇子らも後を追った。
ユンが見た「鬼」が吉備国にいるのか、上道の言う通り謀反を起こそうとしているのか、温羅とは一体何者なのか、
不安を抱えたまま旅を続けるが、そこで目にしたものは、片腕を切り取られ無残に殺された朝廷の使者の姿であった。
そして、御所に使者の切り落とされた腕が送りつけられた。帝を始め宮中は騒然となり、
怒り狂った帝は吉備国への侵攻を決定し、出兵を指示した。この事件が、大きなうねりを描き、
物語は桃太郎伝説の真相へと突き進むのであった。本当に鬼はいたのか、鬼とは一体誰なのか。

※イサセリ皇子…桃太郎のモチーフとなった「彦五十挟芹彦命(ひこいさせりひこのみこと)」

出演者:高世麻央・桐生麻耶・折原有佐・悠浦あやと・虹架路万・愛瀬 光・翼 和希・
城月れい・千咲えみ・実花もも・天輝レオ・壱弥ゆう・羽那 舞・湊 侑李

稽古場取材レポート

昔話・桃太郎のモチーフと言われ、日本書紀等にも登場する彦五十挟芹彦命(ひこいさせりひこのみこと)=
イサセリ皇子の活躍を主軸に、様々な人間模様を描いた真・桃太郎伝説『鬼ノ城~蒼煉の乱~』。
作・演出・振付を はやみ甲さんが手掛け、OSK日本歌劇団ならではのオリジナルとして
メッセージ性の高い作品となっています。

早速稽古場を取材してきましたのでレポートします。

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高潔で正義感が強いイサセリ皇子(高世麻央)は、将軍として名を馳せていたが、突然、任を解かれてしまう。

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イサセリは失意の中、山に籠って修行に明け暮れていたが、どこからか、
タケル(虹架路万)・ユン(翼 和希)・マオリ(千咲えみ)が現れ、いつしか心許せる仲になっていた。
この物語では人間として登場するが、どうやら昔話・桃太郎で言う所の、犬・猿・雉のような存在として、
イサセリと行動を共にすることになる。

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チラシのキャッチコピーに“嘘か真か 仏か鬼か”と書いてある。
これは物語を紐解く大きなカギとなりそうだ。

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吉備国にタタラ(鉄)の技術を伝え、村人から慕われている温羅(桐生麻耶)は、
村長の娘・阿曽姫(折原有佐)と結婚する。幸せな生活を送っていたがある出来事をきっかけに
思ってもみないような方向へと展開してゆく…。

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大和朝廷を修める帝(愛瀬 光)は困難に立ち向かっていく。

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不敵な笑みを浮かべる右大臣・望月上道(悠浦あやと)。

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それぞれの想いが交錯する中、物語が進んでいく。

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この日、登場人物が居並ぶシーンの稽古が行なわれた。作・演出・振付のはやみ甲さん、
振付のKayeonさんが全体の立ち位置を見ながらバランスを整えていく。

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さすがOSK!迫力満点のダンスシーンもみどころのひとつ。

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芝居の稽古では、「そのキャラクターで走ったらおかしいやろ!」
「そこは目で見るんじゃなくて鼻先で見る位の角度で立ってみて」と指示が飛び、
それに応えるようにすぐさま修正を加えいく。写真は、帝と御間城姫命(城月れい)。

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ほぼ出ずっぱりのイセサリ皇子役・高世さんは待ち時間の寸暇も惜しんでセリフを暗記中。

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「セリフはうたわないように」「ちゃんと自分の中でイメージしてから言ってみて」
「そこはきっぱり言い切って」という指示があり芝居の要素が具体的になっていくと、
最初にやった時とは見違えるほど変化しているのが分かる。

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劇中で行なわれる立ち廻りも迫力あるシーンになりそう。
魂と魂のぶつかり合い、そんな力比べを経て見えてくるのは…。

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ひとつの作品を創り上げるには、細やかなセリフや動きの心配りが大切だと改めて感じた。

熱い人間模様を描きつつ、実はそんなところもあったのねという意外性もあり、
スピード感を溢れるまま進んで行く冒険に満ちたストーリー展開で、一気に脚本を読み終えた。
個人的には、思わず、「こういう作品を観たかった」と思うほど惹きこまれた。

愛とは、正義とは、国を守るとは、真の強さとは、人の心を動かすのは、友人の存在とは、家族とは、
信じるとは、迷うとは、貫くとは、そして・・・命を掛けても守るべきものとは、
たくさんのメッセージが込められたストーリーになっている。

作・演出・振付のはやみ甲さんは、「OSKの子たちは、ダンスも立ち廻りもとことん突き詰め、
何事もピュアでまっすぐに取り組むんです。リクエストをしていけばどんどん応えてくれるので、
やりがいがあります。そんなOSKの本気を感じていただければ」と語っている。

劇場内で販売される公演プログラムには、出演者の座談会やはやみ甲さんのインタビューも掲載される予定。

もうすぐ開幕。その日が待ち遠しい。

OSK日本歌劇団

真・桃太郎伝説『鬼ノ城~蒼煉の乱~』

 

作・演出・振付:はやみ甲

音楽:松岳一輝

振付:Kayeon

宣伝メイク:新納薫

衣装:村山明子(COSLOVE)

小道具:村上晃子

 

【大阪公演】

日程:2017年1月28日~2月5日

会場:近鉄アート館

 

【東京公演】

日程:2017年2月23日~2月26日

会場:博品館劇場

 

チケットお申込み・お問い合わせ

OSK日本歌劇団 06-6251-3091 (10時~17時)

公式サイト

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

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