情報紙から飛び出した 演劇系エンタメ サイト
Copyright Since1999 情報紙ターミナル
Copyright Since2010 株式会社ERIZUN

OSK日本歌劇団『Dracula ドラキュラ』稽古場レポート 2017年11月

(2017年11月20日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。

※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。

 

OSK日本歌劇団『Dracula ドラキュラ』稽古場レポート


▲写真右 悠浦あやと(ヴラド=ドラキュラ役)・写真左 恋羽みう(エリザベート/ミーナ・マリー役)

キャスト・スタッフ

作・演出:北林佐和子

出演者:
悠浦あやと・恋羽みう・愛瀬光・りつき杏都・登堂結斗・すばる未来・壱弥ゆう・
彩ひとみ・雪妃詩・紫咲心那・蘭ちさと・渚美怜
朝香櫻子(特別専科)

稽古場取材(2017年11月5日)

これまで数々の舞台や映画で題材となってきた『ドラキュラ』。

今回、北林佐和子さんの作・演出により、OSKの歌劇ならではの趣向も
織り交ぜながらの内容となっている。

幕開きは、19世紀、霧が立ち込めたロンドン。
ヴラド=ドラキュラ(悠浦あやと)は、愛する妻・エリザベートの面影を求め、
様々な職業に就きながらこの世をさまよい、
愛するものに会うまでは・・・と、人の血を吸って400年もの間、生き延びていた。

この時代のヴラドは、意外な職業に就き、
ある時、ミーナ(恋羽みう)という女性と出会う。
しかし、ミーナには歴史学者ジョナサン・ハーカー(愛瀬光)という婚約者がいた。

ヴラドとミーナ、それぞれの奥底に眠る記憶はどうやら
15世紀のオスマン帝国 ワラキア城で起きたある出来事が関わっているらしい。

ヴラドがなぜドラキュラとして生きることになったのか。
ミーナはなぜヴラドに導かれたのか。

光と影、喜びと哀しみ、幸福と不幸・・・様々な相反するものが絡み合いながら描かれている。
人は一人では生きられない。そして、ひた向きな「愛」は、時に激しく、時に慟哭的なパワーを持っている。
生きるとは・・・。愛するとは・・・。
そんな普遍的なテーマをドラマチックに描き出す意欲作だ。


今回ヴラドを演じる悠浦さんは、いつもの明るく朗らかな笑顔を封印し、
400年もの間さまようことになった哀しみや憂いを内面からにじませる表現をしている。
作・演出の北林佐和子さんは悠浦さんに「そこは声を100パーセント出さずに、絞り出す感じで言ってみて」と
言うと、悠浦さんは強い気持ちのまま声を絞り出した。
静寂の中にある煮えたぎる思いを感じた。
悠浦さんは「ドラキュラは現実離れしているので、歌劇の題材としては合っているなと思いますが
これまでやってきた役どころとは違うので、演じるのはとても難しいです。
なぜドラキュラとして生きているのかが描かれている作品で、
ヴラドはドラキュラとして生きるしか選択肢はないんですよね。
そのあたりを丁寧に演じたいです」と語る。

エリザベートとミーナという2人の女性を演じる恋羽さんは、本公演でOSK日本歌劇団を卒業する。
「憧れていたような役に出会えて嬉しい」と笑顔を見せるが、
限られた中で表現しなければいけない難しい役でもある。
恋羽さんは「人間の感情が繊細に描かれています。
丁寧に大切に演じたいです」と意気込んだ。

作・演出の北林佐和子さんは、
「私がOSK公演でプロデビューをし、四半世紀以上が経ちました。
今回、約1年ぶりの新作となります。お話をいただいた時には、若手中心の公演で
『ドラキュラ』の世界観を描き出すのは難しいのではないかとも思いましたが、
敢えて大人っぽく世界的な題材で挑み、悠浦あやとが中心となったこの布陣でしか
表現出来ないものを創りだしたいと思い、日々奮闘中です」と語った。
































オフショット

 

 

OSK日本歌劇団『Dracula ドラキュラ』

 

日程:2017年11月25日(土)~12月3日(日)

会場:大丸心斎橋劇場 (大阪市中央区心斎橋筋1-7-1 大丸百貨店北館14階)

 

お問い合わせ

OSK日本歌劇団 06-6251-3091 (10時~17時)

 

公式サイト

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

[ PR ]