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cube 20th Presents Japanese Musical『戯伝写楽 2018』開幕 囲み取材 2018年01月

(2018年01月13日記載)

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cube 20th Presents Japanese Musical『戯伝写楽 2018』開幕 
囲み取材

公演について(公演資料より)

たった10ヶ月の間に、145点余の作品を残し忽然と消えた浮世絵師・東洲斎写楽。中島かずきの脚本と立川智也の音楽により、「写楽は女だった・・・」という大胆な発想で写楽の謎にせまりながら、喜多川歌麿、葛飾北斎、十返舎一九、大田南畝(別号・蜀山人)など、寛政の時代に己の才能のまま、熱く自由に生きる芸術家たちの姿を等身大の人間として描いたミュージカル『戯伝写楽』。

その舞台が8年の歳月を経て、作詞・森雪之丞、演出・河原雅彦の手により装いも新たに2018年1~2月、東京をはじめ全国4カ所にて上演されます!

出演は、橋本さとし(斎藤十郎兵衛)、小西遼生(喜多川歌麿)、東山義久(与七/Wキャスト)といった初演からのキャストに加え、新たに、中川翔子(おせい)、壮一帆(浮雲)、栗山航(与七/Wキャスト)、池下重大(鶴屋喜右衛門)、そして、山崎樹範(鉄蔵)、吉野圭吾(大田南畝)、村井國夫(蔦屋重三郎)といった話題の俳優陣を迎え、ブラッシュアップされるcube 20th presents Japanese Musical『戯伝写楽 2018』。

囲み取材(2018年1月11日)


▲橋本さとし(斎藤十郎兵衛)

▲中川翔子(おせい)

▲小西遼生(喜多川歌麿)

▲壮一帆(浮雲)


―――橋本さん、中川さん、江戸の町民文化をミュージカルとして描く
日本産オリジナルミュージカルですが、この作品の魅力をお聞かせ下さい


橋本 日本の文化において江戸時代はいろんなものが集約されていて、歌舞伎や相撲などの娯楽がある中、
浮世絵にスポットを当てています。その中でもめちゃくちゃ有名な写楽という人にスポットを当てています。
名前は超有名だけど謎めいた人物で、作家の中島かずきさんが「こうなんじゃないか」ということで仮説のもとで作っています。
本当はこうだったんじゃないかと思えるほど説得力のある脚本ですし、写楽の他にもたくさんの有名人が出てきます。
それぞれがキャラクターをしっかり作ったので見応えのあるものになっていると思います。
妄想と空想を膨らませながらお客様も一緒にこの世界に入り込めるような作品です。

中川 錚々たるスターの皆様が集う中で、おせいという役を演じさせていただくことになり、
人生最大の試練であり、難易度である、でもこれを乗り越えたらものすごい経験値が上がるに違いないと思い
ワクワクしています。私も子供の頃一番最初に好きになったのが絵を書くことだったので、
江戸時代の浮世絵という文化に興奮し、数百年の時を経て日本人なら誰もが知っている写楽が絵に込めた情念なども感じます。
この作品には歴史上の有名人も出て来るので歴史に詳しい方はより楽しめるでしょうし、
詳しくない方にも江戸の明るくきらびやかな世界や絵に秘められた情念など、妄想しがいのある作品だと思います。
私は中島かずきさんの作品、森 雪之丞さんの歌を歌うのが夢でした。
1月から縁起の良い舞台となっておりますので是非ご覧下さい。

―――橋本さんと中川さん、初共演ですのでお互いの印象を。

橋本 中川さんは・・・翔子さんは・・・しょこたんは(笑)、とても正直でまっすぐな芝居をされる方です。
何かを投げかければすぱっと応えてくれる役者さんだなという印象を持ちました。おせいという役はとても難しいですが、
本当にハマり役です。8年前にもやっていますが今回僕の演じる斎藤十郎兵衛は完全にしょこたん演じる
おせいから生まれたものです。しょこたんからいろんなものを得て、引き出しあって作れたなと思っています。
一緒に出来て良かったです。

中川 私にとって橋本さとしさんは伝説の男でした。舞台もそうですし、声のお仕事などもたくさんなさり、
橋本さとしという名前があるだけで「大丈夫だ」と安心出来る説得力とすごみ。私は舞台の経験がまだあまりないのですが、
どの現場に行ってもさとしさんのことは話題に出ていました。(橋本 都市伝説やん!笑)すごく期待のハードルを
高めて稽古場でお会いしたのですが、その期待を超えてくる方でした。ワイルドで、プロとはこういうことだというのを
感じました。満身創痍の中でも全力で挑む姿、寝違えて首が痛いとおっしゃりつつも私の緊張をほどこうと
「しょこたん見てみて」と飴をキャッチしようとして失敗しおどけて下さる姿、いろんな意味で大尊敬です。
十郎兵衛とおせいの関係を演じさせて頂けるのは私にとって大事な戦いです。

―――8年ぶりに新版として作:中島かずき、音楽:立川智也に加えて
演出:河原雅彦、作詞:森 雪之丞 が加わりました。初演に比べて変わったところは。


橋本 前回は江戸時代の背景をもとにエンターテインメントとして楽しめる舞台だったのですが、
今回もうひとつ奥深く人間像にスポットを当てて掘り下げられているような気がします。

小西 人物の背景はかなり細かくなりましたよね。十郎兵衛のさとしさんは、8年前より更にかっこいいです。

橋本 今日は伝説と言われたり、かっこいいと言われたりしているので必ずそこも書いて頂ければ!(笑)

小西 スキルや懐の深さなど同じ作品だからこそ感じられることもあるので、8年も経つとだいぶ違いますね。

橋本 僕らが意識して変えようとしたのではなく、人間が成長したのと共に、芝居も成長して行くというのを実感しました。

小西 寝違えても飴を投げるあたりは全く変わっていないですね(笑)。

橋本 変わってないね(笑)。

―――壮さん、きらびやかな花魁の衣装ですが重さは?初めての花魁役はいかがですか。

壮 重さははかったことがないので今度体重計に乗ってみます。
宝塚歌劇団を退団して3年が経ちます。女優という職業になり2年なんですけど、
今更ながらに女心って難しいなと思う今日この頃です。特に今回、花魁の女の業というものが背景にあって
それを舞台上でどう表現するのかというのは難しいなと思いましたが、周りの方に心強い助言を頂いて作り上げました。
臆することなくしっかりと舞台上で出していけたらいいなと思います。

―――稽古場でのエピソードは。

橋本 無我夢中で今日まで来たから何が印象的なんだろうな。何かあった?

中川 舞台はみんなでお酒を飲みにいって芝居を語り合うイメージがあるのですが、
結構男女逆転していますよね。壮さんをボスとして(笑)、女子は強いですよね。お酒も強いし。
さとしさんはお酒は召しあがらないのでそこでがっと逆転するところが楽しいです。(壮 あははは)

壮 一緒に飲みに行くとバリバリ。でも一番強いのはね~。

橋本 小西君だよね。

小西 そんな感じです(笑)。しょこたんと2度目の共演で、前作よりみんなとご飯を食べに行く機会も多いので嬉しいです。
しょこたんが来てくれると男性チームはちょっと変わるんです。声と顔が(笑)、ドキドキしているんです。

橋本 しょこたんの前では僕は伝説の男でいなければいけないからね!

壮 さとしさんがしょこたんの前だとめちゃめちゃ優しくなるんです。今回でさとしさんと共演するのは
3回目なのですが、こんなにデレデレしているさとしさんを見るのは初めてです(笑)。
私自身もしょこたん超かわいいなと。走る姿もかわいいんですよ。

中川 着物でやるのが初めてなので、立ち居振る舞いもちゃんとしなくちゃいけないと、
いっぱいいっぱいなんです。飲みに行った時にそういう話も出るのですごく勉強になります。

橋本 稽古場では毎日しょこたんの隣に座らせて頂きながら楽しく過ごしました。

中川 「今日で稽古場最終日だね。飴ちゃん頂戴」っておっしゃっていましたよね。

小西 何を甘えているんですか(笑)。

橋本 母性本能くすぐるタイプだから(笑)。

―――作品のみどころを。

小西 この作品はいろんな人物が出て来てみんな有名人ですが、僕がみどころを上げるとしたら女性二人、
おせいと浮雲の生き方ですね。男社会の中での葛藤なども描かれていて、女性の生き方としてすごく面白いなと思います。

橋本 全てみどころですが、人数がそんなに多くなくてもそれぞれがキャラを作り込んでいるので
江戸の活気がお客様に伝わる舞台です。舞台セットもとても美しくて
みなさんが江戸の町に入っていける感じになると思います。

中川 今回出演するにあたり浮世絵の文化の本を読みました。今こうしているのも江戸時代の文化があったからこそで、
今ほど寿命も長くなかったですし食べ物も少ない中で浮世絵の楽しさや面白さを見出す時、
どれほどそれが尊いもので絵筆に思いを込めて絵を残したのかを考えます。何百年もたくさんの人に見られ続ける、
どんな人が書いたんだろうとすごく妄想しがいがあります。私の人生にはなかった世界がここにありました。
毎日江戸の人たちを妄想していると、面白いなと思います。おせいは、好きなことを見付けた強さがあると思いますし、
私も絵を書くのが大好きなのでそこもぶつけて挑みたいです。

壮 舞台上の登場人物はすごい人たちが集まっているこの史実に負けず劣らずこの舞台上では表現する上で
いろんなジャンルの方が集まっています。混沌としたいろんな色が混ざり合っているのが江戸の華やかな勢いある雰囲気と
すごくシンクロするなと稽古場で感じましたし、楽しみました。私個人としては、さとしさんとは3度目の共演です。
以前初めてさとしさんとキスシーンをして、女優にして頂きました。今回更に濡れ場として脱がせて頂きます。
肩を出すだけですけど・・・(笑)、またひとつ女優として階段をのぼったなと思うので、しっかりと演じたいです。
おせいとは違う、浮雲と十郎兵衛の関係性を出したいです。

―――衣装もきらびやかですね。本番の着物姿で動かれるとまた稽古場とは違った感じになると思いますが、
衣装をお召しになっての感想を。


橋本 前回はそんなに衣装数は無く、地味目な着物一着でした。今回は4着もあり、
ひとつひとつの着物にインパクトがあるので、自分も日本人で良かったなと思いますし、この衣装を着られるのも楽しいです。

中川 おせいは絵が好きで浮世離れしているので前髪があって個性があります。
周りの人に何を言われても気にしないで生きているような人なのかなと思うと着物で動き回るのも楽しくなってきました。
でもおせいは貧乏なので意外と色も鼠色や黒ですが、微妙に変わっていきます。壮さんの花魁が美しくて
襟首のところに住みたいです(笑)。女性たちの華やかさは、ありがたや、来て良かったと思って頂けると思います。

小西 僕は喜多川歌麿ですから成功者としてお金を持っているので一番派手になっています。
着物を着てこそ、この役が完成するので、稽古場にはなかった感覚ですね。自分だけでは出せないものを
衣装が出してくれるので、ちょっと演歌を歌いそうで恥ずかしい感じもありますが、気にいっています。

壮 色々な衣装を着させて頂いております。どれも重いのですがそれだけ役の重みがあるのだなと思いますし、
心して演じなければと思います。鬘も着物も重いのですがしっかりとさばきすぎて逆に男に見えると言われてしまったので、
女性らしく見えるような所作をやっていきたいです。さとしさんとおそろいのような着物もあります。
場面ごとに掛けがどんどん変わるのでその絵柄を見てどんな場面かを感じて頂くと面白いかなと思っています。








 

cube 20th Presents Japanese Musical

『戯伝写楽 2018』

 

作:中島かずき  作詞:森 雪之丞  音楽:立川智也

演出:河原雅彦

出演:橋本さとし、中川翔子、小西遼生

壮 一帆、東山義久(Wキャスト)、栗山 航(Wキャスト)、池下重大

中村美貴、華耀きらり、大月さゆ

染谷洸太、馬場亮生、岩橋 大

山崎樹範、吉野圭吾、村井國夫

 

[東京公演] 2018年1月12日(金)〜1月28日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス

[久留米公演] 2018年2月3日(土)~4日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

[名古屋公演] 2018年2月7日(水)  日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

[兵庫公演] 2018年2月10日(土)~12日(月・祝) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

 

公式サイト

 

 

 
 

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