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ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』 宮尾俊太郎さんインタビュー 2020年02月

(2020年02月21日記載)

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ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』
宮尾俊太郎さんインタビュー


公演概要(リリースより)

明治座 2020年4月公演
ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』上演決定!!
累計140万部突破の大ヒット歴史漫画、
待望のミュージカル化


美麗な作画とドラマチックな描写で幅広い層から支持を集める
大ヒット歴史漫画『チェーザレ 破壊の創造者』が待望の舞台化。
人気作家<惣領冬実>による壮大な歴史絵巻がミュージカルとして生まれ変わります。
主演は、テクニックに裏打ちされた歌唱力と豊かな表現力で名実ともにミュージカル界を牽引する<中川晃教>。
共演には、実力、経験、人気を兼ね備えたミュージカルスターをはじめ、2.5次元ミュージカルで活躍も
目覚ましい新進気鋭の俳優など、魅力溢れる多彩なキャストが揃いました。さらに一流のスタッフ陣が集結。
脚本は、宝塚歌劇団在団中から数々の名作を送り出してきた<荻田浩一>。
演出は、独自の世界観が注目を集める<小山ゆうな>。
音楽は、ミュージカルに留まらず、多くの話題作を手掛ける<島 健>。
作品を彩るのは、ルネッサンス期の華やかな街並みを再現した舞台セットや当時の艶やかな衣裳、
そして書下ろしのミュージカルソング。明治座では1873年の創業以来、初となるオーケストラピットを稼働し、
正統派ミュージカルとして新たな作品を創り上げます。
圧倒的スケールで描かれる伝説の英雄チェーザレ・ボルジアの物語。
2020年春、豪華キャストとスタッフ陣が放つ”心震わす”ミュージカルにご期待ください。

あらすじ

ルネッサンスの夜明け——。 男は中世を破壊した。
争いに向かおうとする不穏な時代に、
全ヨーロッパ統一という野望を抱いた男の戦いの物語。


1475年、ローマ。ボルジア家の領袖ロドリーゴは、結婚を許されないヴァチカンの枢機卿
という身分でありながら、一人の男児を授かる。その子の名はチェーザレ・ボルジア。
「罪の子」と呼ばれながら煌めく才智と美貌を備え、政争渦巻くヨーロッパの統一を夢見て
歴史にその名を残した男の誕生であった。
1491年、16歳になったチェーザレは、ピサのサピエンツァ大学に在席していた。
学内ではメディチ家のジョヴァンニが率いるフィオレンティーナ団、好戦的なフランス団、
そして、チェーザレ率いるスペイン団など、学生達が出身地毎に牽制し合っている。
それは、実際にイタリア半島で覇権を争う諸国の王侯貴族達を見るようでもあった。
その頃、ヴァチカンでは教皇インノケンティウス8世崩御の時が迫り、
次期教皇選を睨んだ派閥争いが繰り広げられていた。キリスト教の最高位である教皇の座を巡り、
激しく争うロドリーゴと宿敵ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ。チェーザレは、父を教皇の座に着かせるため、
そして、その先にある自らの理想を実現するために頭脳戦に身を投じていく。
まずは選挙の鍵を握るピサの大司教ラファエーレ・リアーリオを籠絡すること。
さらには、選挙権を持つ枢機卿の座を約束されているジョヴァンニの票を得るため、
メディチ家との絆を深めることを画策するのだった。
それぞれの思惑が交錯する中、果たしてチェーザレは知と力の戦いに打ち勝つことはできるのか。

キャスト


中川晃教
宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー)
<スクアドラ ロッサ> 松田 凌 平野 良 井澤勇貴 鈴木勝吾 (Wキャスト)
<スクアドラ ヴェルデ> 山崎大輝 風間由次郎 近藤頌利(劇団Patch) 木戸邑弥(Wキャスト)
藤岡正明/今 拓哉 丘山晴己 横山だいすけ/岡 幸二郎
別所哲也 ほか

ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』
宮尾俊太郎さんインタビュー


(2020年1月14日 取材・文:栗原晶子/撮影:伊藤華織 )


明治座のオーケストラピットが初めて使用される公演としても話題を呼んでいるミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』。
累計140万部を突破した大ヒット歴史漫画「チェーザレ 破壊の創造者」(惣領冬実 監修:原 基晶 講談社刊)の
登場人物の中でも人気を集める、主人公チェーザレの側近、
ミゲル・ダ・コレッラを演じる宮尾俊太郎さんにミュージカルの魅力と出演にかける意気込みを伺いました。




ーーーミュージカルへのご出演は『ロミオ&ジュリエット』と『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』につづいて3作目ですね。
ご出演にあたりどんな準備をされていますか。


◆宮尾 俊太郎
『ロミオ&ジュリエット』では死のダンサー、『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』では、バレエダンサーの役でした。
今回の『チェーザレ』では本格的に歌への挑戦となり、ソロナンバーもあります。
言葉に乗せて気持ちを伝えるというミュージカルならではの技法自体が僕にとってはほぼ初めての試みです。
歌の技術もそうですが、音程やスピード、メロディーでより感情を伝えるというその構築の仕方など、
学ぶことがたくさんあるなと感じています。習得するのは楽しいですよ。

ーーー具体的には何を習得するのが楽しいと感じられていますか?

◆宮尾 俊太郎
バレエを踊っていてもそうですが、何か自分ができた、これなんだってわかって習得していく瞬間がすごく幸せです。
歌は、今、すべてにおいて習得中です。バレエダンサーとしては使うことのない、
特に声帯周りの筋肉を鍛えていかなくてはいけないのですが、その部分においては繰り返しやっていれば上達していける、
肉体的には鍛えていくことができるというのは、習得の喜びをわかりやすく感じる部分でもありますね。
あとはセンスでしょうか。これは人生を通じてということになりますが、生活の中でセンスを磨いていきたいと思っています。
そのためにはものとの出会い、人との出会いを大切にして、
「いいな」と思うものからどんどん習得していきたいなとも思っています。

ーーーミュージカルというジャンルに抱いている思いや魅力をお聞かせください。

◆宮尾 俊太郎
ミュージカルは肉体という楽器を使った芸術だなと思います。
人間の肉体を使って作品を構築してお客様に届けるという意味では、バレエと共通するものがあると感じています。
ですから体のコントロールやケアも大変です。メンタルもすごく関係してきますよね。
バレエにはセリフがないからこそ想像できる喜びがある。ミュージカルのようにセリフがあるからこそできる表現もたくさんある。
愛していることを伝えるときは言葉も必要なわけで、でもキスする前は言葉はいらないわけです。
そう考えると、愛とか思いを伝える上での必要として言葉(歌)があるのがミュージカル、なのかな。

ーーー原作の「チェーザレ 破壊の創造者」の舞台はイタリア。イタリアにはどのような印象を持たれていますか。

◆宮尾 俊太郎
はじめに原作のコミックを全巻読みました。どんな物語でどういう時代背景かを知るべく、まずは純粋に読んでから、
自分が演じるミゲルという男の立ち位置に注目して読み進めました。原作の舞台はイタリア、ルネッサンス期です。
ミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチらが活躍し、彫刻や絵画などの芸術が再び盛んになった時代。
イタリアと言えば腕のいい職人が多くいて、有名ブランドが数多く生まれたファッションの街があります。
モーターでいえば、フェラーリ、バイクでいえば僕も乗っているドゥカティという素晴らしいマシンを作っていることでも有名です。
さらにオペラやバレエが生まれた国でもあります。今、世界中に浸透している一流を生み出し、発信している国を
これまではバレエを通じて感じてきましたが、今回、原作を読んでその歴史に改めて興味がわきました。



ーーー宮尾さんが演じるのはチェーザレの側近ミゲル。現段階でイメージしているミゲル像についてお聞かせください。

◆宮尾 俊太郎
ミゲルはチェーザレの理解者です。チェーザレの良いところも悪いところも知っている。
史実に基づけば彼は最後までチェーザレに義を尽くした、とても義理堅い男です。
ミゲルは自分にはバックグラウンドがないという状況で育ってきました。
だから生きる場所をここ(チェーザレの元)で作ればいいのだと希望を抱いたし、それを願っていた男です。
世の中を少し斜に構えて見ているような影が彼の中にあって、自分を決して表に出すことは許されない、
けれど心の中では情熱的な希望を持っています。それが彼の色気みたいなものにつながっているのだと思います。

ーーー共演されるチェーザレ役の中川晃教さんの印象はいかがですか。

◆宮尾 俊太郎
お会いする前からすごいアーティストだと思っていました。
自分を表現することに対してオープンマインドでしっかりと伝えようとする。
そこに日本人によくある恥じらいは全くないのがいい。何より彼にはそこに裏打ちされた確かな技術があり、
それを支えるための肉体が備わっている。情熱と技術をどちらも持ち合わせている天才ですよね。
努力によって培われているからこそ天才というんだな。一番素敵だなと思うのは、音楽に対してとても真摯であること。
常人から見たら狂人レベルで目の前のことに向き合っていて、それが彼の魅力につながっている。
これはチェーザレというキャラクターに通じると思います。だいたいそういう人って才能に溺れて人が悪くなるんですけど(笑)、
中川さんの場合、人がいいじゃないですか。とてもやわらかくて、頭もよくて、勉強熱心で、尊敬できるところが多い方ですね。

ーーーミゲルが歌う曲や、本作の音楽についてはいかがですか。

◆宮尾 俊太郎
メロディーがすばらしいです。日本人の心に響くメロディーですよね。
ミゲルが歌う曲で、「新しい国を目指して新天地を探して行く人が世の中にはいるけれど、そういう場所があるかは不確かだから、
それなら生きる場所を自分で創り出せばいい」という、希望を見出している曲があります。
希望にあふれているけれど、とても哀愁が漂っていて、
それがまたミゲルの背負っているものとリンクしてメロディーに乗っているんです。
演者の気持ちを曲がすでに答えとして一つ出してくださっているんですよね。
僕たちはいつもチャイコフスキーを踊るときに、感情表現を考えなくてもその曲がその感情を表してくれているのだから
素直にそれを出せばいいと教えられ、実践してきたんです。
同様に、この『チェーザレ』の音楽からも答えが導かれていると感じています。


ーーーさまざまなキャリアを持つ方がキャストに名を連ねているのも今作の魅力の一つですね。
最後に作品にかける意気込みをお願いします。


◆宮尾 俊太郎
普段バレエをやっている僕がミュージカルで活躍し続けている中川さんたちと関わったときに、
表現者として深いところで何をお互い出しあえるかというところが今から楽しみです。
表面上だけじゃない、深いところまでいきたいなと思っています。
以前までの自分なら畑違いであることに対して臆する部分があったかもしれないと思うんですが、
ここまでの築いてきたものがあるからこそ、今回は自分の出来ない部分も全部さらけ出して
一表現者同士として向き合っていきたいなと思っています。
これまで習得してきたこと、これからさらに習得することが
他のキャストの皆さんとの絡みでどうなっていくのか自分でも期待しています。
オリジナル作品、世界初演だからこそ構築していけるものがあるはず。
最初はゼロからですから皆が自由に取り組めると思います。
歴史ある劇場で、歴史ある物語を上演して、歴史に名を残したいですね。


スタイリスト:Shuichi Ishibashi
衣装協力店:YOHJI YAMAMOTO/ヨウジヤマモト プレスルーム
(問い合わせ先)ヨウジヤマモト プレスルーム 港区南青山5-3-6 3F 03-5463-1500



 

 

ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』

 

日程:2020年4月13日(月)~5月11日(月)

会場:明治座

原作:惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者』(講談社「モーニング」連載)

原作監修:原基晶

脚本:荻田浩一

演出:小山ゆうな

音楽:島健

 

https://www.cesare-stage.com

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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