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堀内元BALLET FUTURE 2024バレエ『セントルイス・ブルース』に 出演する堀内 元さん、剣 幸さんインタビュー 2024年04月

(2024年04月02日記載)

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堀内元BALLET FUTURE 2024バレエ『セントルイス・ブルース』に
出演する堀内 元さん、剣 幸さんインタビュー


公演概要


2024年5月31日(金)に東京・めぐろパーシモンホール 大ホールで開催する
堀内元BALLET FUTURE 2024バレエ『セントルイス・ブルース』by セントルイス・バレエ&フレンズで
振付・演出の堀内 元さんと特別出演をする剣 幸さんにインタビューしました。

※リリースより
ジャズ史上最高の名曲「セントルイス・ブルース」がバレエ化される。
世界初演、振付・演出は、ジョージ・バランシン最後の愛弟子堀内 元。
出演は、曲誕生の地ゆかりのセントルイス・バレエ+選抜日本人ダンサー。
きっと何かが起こる。融合か衝突か。特別出演 剣 幸。(音楽評論家 安倍寧)

堀内 元さん、剣 幸さんインタビュー(2024年2月29日)


―――堀内 元さんは、米国セントルイス・バレエ芸術監督を24年務めていらっしゃいますが、
芸術監督になったきっかけを教えてください。


◆堀内 元
1980年にローザンヌ国際バレエコンクールでスカラシップ賞と振付賞をいただいて、
ニューヨーク・シティ・バレエ団のアメリカ・バレエ学校に留学しました。
2年通い、そこからニューヨーク・シティ・バレエ団に入団して1996年までずっと踊っていました。
それが30代前半だったのですが、自分自身でも他の分野にも挑戦したかったので、
ブロードウェイでミュージカルに出演したり、東京で劇団四季に客演させていただいたり。
その後、アメリカ中西部のミズーリ州にあるセントルイス・バレエ団にゲストで呼ばれて参加しましたが、
この頃はまだ若いカンパニーで、自分は大きな舞台にしか立ったことなかったから、
そういった意味でも楽しく舞台に立つことができました。
1999年に「芸術監督として来てくれないか」という打診をいただいて、
自分でバレエ団を持つというチャンスはそうあることではないですから「やりましょう」と引き受けました。



―――現在、セントルイス・バレエ団は何名所属しているのでしょうか?

◆堀内 元
バレエ団員は21名、準団員が16名です。このメンバーが中心となって年に5回、毎回違う劇場で行うのですが、
年間30公演くらいやっています。所属の団員、準団員は、アメリカの全土から来ていて、セントルイス出身の人は1人。
大きな都市のバレエ団もそうですが、セントルイス・バレエ団という中規模のバレエ団でもやっぱり世界から来るんですね。
観客動員数は2万人になったところです。

―――今回、なぜ名曲「セントルイス・ブルース」を題材にしようと思ったのでしょうか?

◆堀内 元
元々「セントルイス・ブルース」という曲は知っていました。
アメリカで1914年にW・C・ハンディという作曲家が書いた曲で、それが全米でヒットする曲になったんですよね。
何人かの方から「セントルイス・ブルース」っていう曲があるじゃないと言われていたので、頭の片隅にはあったのですが、
改めて「セントルイスから出て広まった曲を用いて、セントルイス・バレエ団がバレエを作ったらどうだろう?」と、
音楽評論家の安倍寧先生からのご提案を受けて、やってみようかな?思いました。そんな経緯で昨年から作り始めました。
ただ、この曲は6分ぐらいなので、それをバレエ化するとなると最低でも30分ぐらい必要となるので、
またニューヨークにいる長年の友人の作曲家・徳家敦/TOYAさんにお願いして、約40分ちょっとの組曲にしていただいて、
バレエを作ったわけです。

―――クロスオーバー・シリーズ第2弾「バレエ×ジャズ/ブルース」の
コラボレーションということですが、2月に開催したセントルイスでの世界初演を経て、
東京公演どういう内容になるのでしょうか?


◆堀内 元
やっぱり「セントルイス・ブルース」の有名なメロディーから始めて、そこから一つ一つの曲の
バリエーションがあってメロディーが変わっていき、そして最後にまた「セントルイス・ブルース」のメロディーに戻って、
そこで剣幸さんに歌っていただいて皆で一緒に踊るという構成です。その中に流れがあって、男女の絡み合いがあったりもします。
どういう設定にしようかと色々と考えたのですが、この曲はレストランなど、ジャズシーンで長年歌われてきたと思うので、
だったら一層のことをジャズバンドも舞台に上げて、テーブルをいくつか置いて、ジャズクラブのような雰囲気を作って、
その中でダンサーたちが入ってきて一緒に踊ったり、別れたりというストーリー性を持ったバレエに仕上げたつもりです。

―――剣さんは、世界初演となった公演を実際にセントルイスで
ご覧になったそうですがいかがでしたか?


◆剣 幸
バレエをあまり拝見する機会はないのですが、それとは全く違う一つの作品で、ミュージカルと同じようにそこに存在していました。
それは画期的で、新たなことに挑戦なさったんだなって思いました。
バンドがオンステージで、その音とバレエダンサーの足運びがものの見事に合っているんです。
それは物語を作っていく段階でミュージシャンや振付が一つにならないとできないことだし、
全てのものが一体化されている芸術作品だなと思いました。
最後に歌手のデニースさんが迫力のある歌を披露していましたが、私は物語の中に溶け込めたらいいかなとは思っています。


―――この作品の最後に剣さんが情景豊かに歌われるのを想像すると、さらに楽しみになりました。

◆剣 幸
観てくださるのは日本の方ですし、セントルイスの人や状況など、その歌詞が語っているバックボーンに
色々なことがあると思うんですよね。伝わりづらいと思うのですが、歌詞も(堀内)元さんと相談させていただきながら、
少しでもそういう雰囲気を感じていただけるようにできたらと思っています。

◆堀内 元
セントルイスでの初演を観ていただいて、その後ニューヨークで作曲家・徳家敦/TOYAさんと実際に打ち合わせをして、
リハーサルをやりました。やっぱりセントルイス公演と同じようにやるのではなく、
(剣)幸さんの素晴らしさを引き出せるように、曲やバレエに入り込んでくる部分もちょっとアレンジしてみようかなと。
ミュージカルでもロンドン版があったら、それをニューヨークに持ってくる時にはアメリカのお客様が観やすい形にチェンジするし、
日本に持ってくる時にもアレンジをするんですよね。だから、それと同じように100%同じことをやるのではなく、
やっぱり幸さんの素敵な部分をオリジナル作品として、うまくマッチできるように。
それができるのは、作曲家の徳家敦/TOYAさんがいるからであって、これは素晴らしいコラボレーションだと思っています。

―――剣さんは『セントルイス・ブルース』の曲に接したことはありますか?

◆剣 幸
歌ったことはないのですが、宝塚歌劇団に在籍していた下級生の頃に『風と共に去りぬ』の
最後にショーアップされたところで踊ったことはあります。私の中での「セントルイス・ブルース」って、
ブルースと言いながら色々な要素を持っている曲だなっていうイメージを持っていたんですね。
これまでアメリカ行っても西か東しか行かなかったので、今回、初めてセントルイスがある中部に行けたってことが
すごく嬉しくて。やっぱり西とも、東とも違う文化がそこにある。ちょっとしか景色は見られなかったのですが、
やっぱり違うんだなって実際に感じられました。
こういう機会をいただけて、セントルイスに触れられたことはすごく勉強になったし、
ちょっとでも、その香りを感じられるように歌えたらと思いますね。

―――今回、セントルイス・バレエ団の選抜メンバーに加えて、日本でもオーディションをされたということですが、
どういったところを意識してメンバーを選ばれのでしょうか?


◆堀内 元
セントルイス・バレエ団の芸術監督を24年やってきていますが、
2010年から『堀内元バレエUSA』や『Ballet for the Future』公演など、
今まで自分がセントルイスで発表してきた作品を日本でもやりたいと思い活動をしてきました。
最初は海外で活躍する日本人のダンサーを集めて全国を回りました。
自分はただセントルイスでやっているだけじゃなくて、日本での活動もあるので、それをうまい具合にマッチングできればなと
思っていたので、今回セントルイス・バレエ団のメンバーと、国内で活躍するダンサーの方々と一緒にコラボができたらと思って、
日本でもオーディションを行いました。「セントルイス・ブルース」が持つジャズの雰囲気を出すので、
ジャズクラブに入って来られる大人の雰囲気を持った方々を選ぼうと思っていたので、そんなメンバーが選べたと思います。

―――バレエを観に行くというと敷居が高いなと思う方もいらっしゃると思うのですが、
過去に堀内さんの公演を拝見させていただいた時に、気軽に楽しめる作品もあるんだなと感じました。


◆堀内 元
アメリカ公演の時に毎回お客様と接する機会がありますが、「今日初めて観に来た」という方が多いんです。
だから、いつも私は新しいお客様に観てもらうという姿勢を持ち続けているつもりです。
もちろん古典といわれる『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』もセントルイス・バレエではやっていますが、
コンテンポラリーといわれる新しい作品を作ることによって、バレエを観に来てくださる新しいお客様を開拓していくことは
常に続けていけたらと思っています。

―――2人の共演は初めてということですよね?

◆堀内 元
私がまだニューヨーク・シティ・バレエ団で踊っていた時に選抜メンバーで日本に来て、
東京・新宿のシアターアプルでの公演をプロデュースしてくれた方が、同じエージェントの創設者でした。
だから剣さんのことは30年以上前から知っていたし、何回か舞台も拝見しています。

◆剣 幸
やっと実現しました。こんな簡単な言葉で言っちゃいけないんですけど、やっぱりすごいと思うんですよ。
先ほどサラッと略歴をおっしゃったけれど、やっぱりご自分で開拓するって、そんな簡単に行かないのもわかるし、
大変なご苦労もあって今に繋がっていると思います。バレエの振付をやるだけではなくて、それをどう発展させようか、
どう持っていこうかと、幅広い角度から色々なものを見てらっしゃるので、すごいだけじゃ駄目なんですけど、本当にすごい!
今回、ご一緒させていただくことで、元さんが感じていることや今後どうやっていこうと思ってらっしゃるかなど、
肌で感じられるのは嬉しいですし、光栄だなと思っています。


―――最後に読者へのメッセージをお願いします。

◆堀内 元
今回、東京公演は、クラシック、コンテンポラリー、最後にセントルイス・ブルースという構成です。
この『セントルイス・ブルース』は一つの物語、作品として観ていただけると思うので、
その中にうまく入り込めたらいいなって思います。
バレエを観るぞと思うと、皆さんすごく構えると思うんです。堀内さんの作品は、人間が息づいていて、
すべての人に感動していただけるエンターテイメントだと思います。
日本人で、これだけすごいことをやってらっしゃる人がいるんだよっていうのも観ていただきたいと思います。

◆堀内 元
日本にマッチするようにアレンジはしますが、セントルイスでやっていることを平常心のまま持ってきて、
そのまま皆さまにお届けできたらと思っています。先入観なしで気楽に劇場に足を運んでいたらなければ、
きっと「面白かったな」と、何かを感じ取っていただける作品になっていると思います。

photographer 大塚雄太/インタビュー 住川禾乙里

公演情報


ニューヨーク・シティ・バレエ、ブロードウェイで華やかに活躍していた堀内元が、
セントルイス・バレエ芸術監督に就任してから24年。
アメリカ中西部有数のバレエ団に押し上げ、選抜メンバーを引き連れ初凱旋が、
5月31日(金) めぐろパーシモンホール 大ホールで開催されます。
クロスオーバー・シリーズ第2弾として、バレエ × ジャズ / ブルースが一度に楽しめる構成。
第1部にバレエ作品、第2部は前半に生演奏、最後にバレエとジャズ / ブルースとの
コラボレーション作品バレエ『セントルイス・ブルース』をお届けします。
バレエ『セントルイス・ブルース』は、20世 紀の巨匠ジョージ・バランシンに直接薫陶を受けてきた
堀内元の最新作(2024年2月に現地セントルイスで世界初演)。
ニューヨークを拠点に活躍する作曲家・徳家 “Toya” 敦に、
ブルースの父と称される W.C. ハンディの「セントルイス・ブルース」をモチーフとした全7楽章からなる楽曲の作曲を委嘱。
堀内元の演出 / 振付により、あの世界的な名曲が壮大なバレエ作品に生まれ変わります。
日本初演となる本公演では、堀内 元とセントルイス・バレエの選抜メンバーに日本人ダンサーが加わり共演。
Toya&Friendsによる圧巻の生演奏。更には、元宝塚歌劇団月組男役トップスター剣幸が特別出演し、
映画「セントルイス・ブルース」さながらに同曲を熱唱し、華やかに彩ります。


 

 

堀内元BALLET FUTURE 2024

バレエ『セントルイス・ブルース』

by セントルイス・バレエ&フレンズ

 

芸術監督・出演:堀内 元

(セントルイス・バレエ芸術監督)

(元ニューヨーク・シティ・バレエ プリンシパル)

出演:セントルイス・バレエ ゲスト・アーティスト、

オーディションにより選出される日本人ダンサー

演奏:徳家敦/TOYA

特別出演:剣 幸(女優、元宝塚歌劇団月組トップスター)

 

https://www.balletfuture.com

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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