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市川猿之助奮闘連続公演
明治座 十一月花形歌舞伎で市川猿之助が宙乗り600回を達成!
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市川猿之助が宙乗り600回を達成
コメント(2014年11月9日)
―――今のお気持ちは?
◆市川猿之助
私自身、こんなに大きな記録になっているとは思ってなかった。
ここまで怪我もなくやらせていただくことができたのは、
スタッフの力だと思いますね。つられるほうは、信頼するしかないので。
今回は、蜘蛛の糸をまいておりますので、
皆さまに感謝の気持ちを込めて。
―――第一回目の宙乗りは?
◆市川猿之助
一回目の宙乗りは、歌舞伎座で伯父の猿翁と菊五郎のおじさんと3人で。
花道の上の宙乗りは、それが第一回目だと思います。
襲名披露公演の「四ノ切」でずっと全国各地を回らしていただいて、
「ヤマトタケル」と合わせて宙乗りの回数が増えました。
伯父がギネスブックに「宙乗り5000回」で載ってますから
その記録を塗り替えるには、あと8倍以上はやならないといけない。
飛び続けないといけないが、
そうなると今後、物語を選ぶ時に、空を飛ぶ、というのを条件に選ばないといけないな(笑)。
それでは制限されてしまうので、そこには縛られずに、自由に飛びたいと思います。
伯父の記録は、ひとつくらい抜きたい。
自分には、宙乗りの記録を抜くことくらいしかできないと思いますから。
5000回は大変な記録ですが、いずれは…と思っています。それを目指しています。
―――猿翁さんからアドバイスは?
◆市川猿之助
伯父の性格からすると、「600回なんて別に」と言われそうですね。
自分は5000回やっているので、まだまだだよ、って。
伯父からは、
宙づりになっちゃいけない、あくまで宙を歩くようにと。
長袴の中の脚の動きには秘伝があるので、その技術を教えてもらっています。
あと、宙乗りは、ワイヤーを隠してはいけない。
ワイヤーが見えるからこそ歌舞伎の宙乗りなわけで、
ことさらイリュージョンなことはしてはいけない、とも言われました。
あくまで江戸の精神を忘れないように、と。
―――稽古場ではどんな練習を?
◆市川猿之助
秒数だけですね。あんまり長くてもいけないし、短くてもいけない。
稽古場では、秒数だけを、あとはコースですね。
今月は同じ作品の中で二度も飛んでおりますので、
二度目の宙乗りは、もうちょっと見たい、というところでやめて、
さっさと入るようにしています。
―――今までのベスト宙乗りは?
◆市川猿之助
どれもいいですが、気持ちいいのは「ヤマトタケル」ですね。
鳥で昇天していくのは。いちばんいいですね。
―――宙乗りをするときは、猿翁さんの宙乗りがイメージにあるのですか?
◆市川猿之助
それしか頭にないので。
実は、痛いんですが、いかに美しく飛ぶかにこだわってやっています。
―――600回中にヒヤっとしたことは?
◆市川猿之助
四国の金比羅で、上で機械が止まってしまったことがありました。
幕も閉まり、宙ぶらりんでほっておかれて。
幸い脚立が届く位置だったので、脚立をもってきて、そこから2階の席に飛び込んで。
それがいちばんヒヤッとしましたね。
宙ぶらりんになった役者ほど、無様なものはありませんから。
―――猿翁さんの舞台は?
◆市川猿之助
歌舞伎は伝統の世界です。
次世代へ受け継がれていったわけです。
私にのりうつって、私を見ていただき、私もいずれ消えていくので、
またそれが次の世代へと受け継がれいきます。
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