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ミュージカル『メンフィス』
山本耕史さん、濱田めぐみさんが出席し、囲み取材が行われました
公演について(資料より)
音楽を通じてアメリカ南部の人種差別に風穴を開けた、実在するDJの半生を描いたミュージカル『メンフィス』。
要となる音楽を、世界的ロックバンド“BON JOVI”のデヴィッド・ブライアンが手掛け、
トニー賞最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀作曲賞、最優秀編曲賞を受賞しました。
日本公演の演出には2014年ドラマ・デスク・アワード特別賞を受賞するなど
躍進を続けるエド・イスカンダルを、振付にはビヨンセのPV等で広く知られるジェフリー・ページを迎えます。
キャストには、幅広いジャンルで圧倒的な実力をみせる山本耕史、
抜群の歌唱力で数々のミュージカルに主演してきた濱田めぐみ、
更にジェロ、JAY’ED、吉原光夫、原 康義、そして根岸季衣ら、
日本で考えうる最高のキャストが揃いました。
ストーリー(資料より)
人種差別が色濃く残る1950年代、テネシー州メンフィス。
黒人専用のナイトクラブを訪れた白人青年ヒューイ・カルフーン(山本耕史)は、
瞬く間にブラックミュージックとそこで歌うフェリシア・ファレル(濱田めぐみ)の歌声の虜になる。
しかし、クラブの経営者でフェリシアの兄デルレイ(ジェロ)も
従業員のゲーター(JAY’ED)も白人である彼のことを快く思っていない。
ある日デパートで働くヒューイがレコード売り場で、禁じられている
ブラックミュージックを流したところ、レコードが面白いように売れる。
この騒動で仕事はクビに。
しかし音楽が人の心を動かす様を見たヒューイはラジオ局に乗り込み、
そこで働くボビー(吉原光夫)の静止を振り切り、メンフィス中にブラックミュージックを流してしまう。
これが思わぬ反響を呼び、気を良くした番組プロデューサーのシモンズ(原 康義)は、
ヒューイをラジオDJとして採用する。一方、歌手としての成功を夢見ていたフェリシアも、
ヒューイのラジオ番組に出演したことで、スターダムへの階段を上り始める。
ヒューイとフェリシアの間には愛が芽生えはじめるが、デルレイ達だけでなく
ヒューイの母グラディス(根岸季衣)も二人の関係に理解を示さない。
周囲の反対を押し切って愛を貫こうとする二人は街で暴漢に襲われ…。
囲み取材が行われました。(2015年1月29日)
―――明日初日を迎えますが、今の心境はいかがですか?
◆山本耕史
この日が迎えられるのはすごく幸せなことでもありますし、
これまでに色々な困難を乗り越えてきているわけですから、
明日その成果がお客様に観ていただけるということで、
とても気が引き締まる思いです。
初めての作品を、初めて観るお客様の前で演じるわけですから、
もちろんドキドキというか不安というのかな・・・ん~(不安は)無いですね(笑)。
お客様がどう感じていただけるかというのは楽しみです。
◆濱田めぐみ
自分的には、もう少しお稽古ができたらなと思ったのですが、
やはり皆様の力で持って行っていただいているなという感じです。
特に(山本)耕史さんには非常にお世話になっておりますので、
本番も力を貸していただきながら、精一杯頑張りたいと思っております。
―――今回の役について教えてください。
◆山本耕史
1950年代のメンフィス。(今でも全く無いわけではないと思うのですが)
人種差別のあった時代の話で、白人の中に黒人が行くというのは、
どちらにとっても、すごく違和感のある時代。
そういう時代に1人の音楽好きの白人青年ヒューイが、
黒人の音楽に惚れ込んで、黒人の中に入っていって、
「良い音楽なんだから、もっと皆の前で歌おうぜ」みたいな。
ある意味人種を繋いだきっかけになったリューイという実在の方がモデルとなっています。
そういう意味では時代を変えた、架け橋になった人のお話なんです。
どこか突き抜けているというか、頭が良いのか、そうじゃないのか、
絶妙にわからないところが、彼の魅力でもあります。
実はテーマは重たく、日本では人種の問題は難しいところはあるのですが、
現代の音楽とR&B、そして50年代の音楽のコラボレーションであって、
僕は舞台に出ているので観られませんが、(自分も)正面から観てみたいなと。
躍動感があって、音楽を聞いているだけでも、とても楽しめると思います。
―――BON JOVIのデヴィット・ブライアンさんが
音楽を担当されていますね。
◆山本耕史
とても格好良いですよね。
出ている自分が言うのもなんですが「ミュージカルってここで歌い出すの?」
というようなことがあって、永遠のテーマでもあると思うのですが。
この作品はクラブでバーで歌っているとか、ラジオブースで流すとか、
そういう意味ではリアリティがあるので、違和感無く観られると思います。
やっぱり音楽の力が強いと思います。
―――ビヨンセさんのPV等で広く知られる
ジェフリー・ページさん振付を担当しています。
◆山本耕史
体の作りが違うので…。(パワフルなダンスシーンが多いので)今立っているだけでも
足がガクガクしているくらいです(笑)。
(役者が)休めない舞台ほど、お客様が楽しんでいただけるのではないかと信じているので、
そういう意味では全てが良い方向に向いているんじゃないかなと思っています。
―――濱田さんはいかがですか?
◆濱田めぐみ
なかなかこのようなテイストの曲を歌わせていただくことが無いので、
非常に自分にとっては難しかったんですけれど、この作品が求めているテーマが深い反面、
彼の作ったミュージックがうまく調和されているような感じがして、
あまり作品だけを掘り下げると重くなっちゃう部分があるのですが、
うまい具合に交わっているので、演じていてもそれほど無理な違和感が無いというか、
作品に埋没しながら役に入り込めるという感じです。
―――黒人女性の歌手を演じるということについては、どうでしたか?
◆濱田めぐみ
ヒューイさんに見出されて「ラジオで君の曲を流させて」と言われる、
クラブで歌っているフェリシア・ファレルという女性の役です。(この役は)難しいですね。
自分は日本人だから、黒人的に演じようとすると、ちょっと違和感が出てくると思うのですが、
自分自身で素直に演じてみようかなと思っています。
肌は3度塗りくらいしています。耕史さんの演じている白人と、私の演じる黒人の色の
差を出していくということで、色々と話し合いながらやっています。
―――山本さんは何か役づくりは。
◆山本耕史
僕、もともと白いんで・・・(笑)。彼らのことを体感できるわけではないし、
葛藤みたいなものも全部が分かるわけではないので、このような感じなのかなという想像をしながら、
その中で、はじけられるような佇まいでいられたらと思います。
―――お二人は初共演ですよね。
◆濱田めぐみ
耕史さんは天才です。本当に1から10まで助けられています。私はひたすら付いて行っています。
すごくフォローしてくださいます。すごく信頼を置いているので、
舞台上でリラックスして演じるということはそうそう無いのですが、
耕史さんが出ていらっしゃる場面は、全部おまかせしちゃうので、リラックスできていると思います。
(山本さんに向かって一礼)すみません(笑)。素晴らしいです。
◆山本耕史
フェリシア・ファレルという役は歌で持って行く歌唱力が必要で、
音楽とバンド、そして濱田さんの歌と、全てが毎回前にグッ~と出る感じがスゴイなと。
やっぱり歌の力なんだなと思いますね。
芝居も歌も持って行っているので、観る価値あるんじゃないですかね。
―――キャストも多彩な顔ぶれですね。
◆山本耕史
ジェロ君は、僕が演出した時にも出てもらいましたが、
やっぱり彼の血は、このメンフィスには居て当然の血というか。
立っているだけで、リアリティがグンッと増すというか。
“節回し”や“こぶし”って日本では言いますけど、
演歌とR&Bって似ているんですよね。そういう意味ではピッタリだと思います。
今回は(自分にとって)初めての人が多いのですが、歌のレベルが高いですよ。
これだけ歌が聞きごたえある作品は、最近では珍しいかもしれませんね。
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