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ユーミン×帝劇
純愛物語 meets YUMING『8月31日 ~夏休み最後の日~』
製作発表が行われました
誰にも、忘れられない「あの日」がある。
松任谷正隆による「純愛物語」はありふれた形では展開しません。
二人が愛し合っていた「あの日」を取り戻すために、
登場人物の千佳が、かつての恋人・一彦の「脳内世界」を旅します!
今回、脚本・演出を担当する、松任谷正隆は企画当初から「純愛物語 meets YUMING」というコンセプトを掲げています。純愛物語とユーミンの楽曲を融合させて創作した、新しいエンタテイメントです。
気になるユーミンの役割は、「純愛物語」への案内人
演劇世界と、客席を取り結ぶキーパーソンとなり、さらに各シーンに最も相応しい自身の楽曲を、ユーミンが歌います。
昨年、開場100周年を迎えた帝国劇場が、新世紀の第一歩を踏み出す今年・・・
帝劇の新世紀に、デビュー40周年を迎えた松任谷由実が帝劇に初登場します。
8月31日。交通事故で重大な怪我を負った一彦(吉沢悠)。
そこへ1年前に別れたはずの千佳(貫地谷しほり)が、なぜか呼び寄せられる羽目に。
千佳は意識不明の一彦の夢の中に入る事を決意。
二人は一彦の脳内で再会をする。
二人は記憶の中を旅し、同じ時間をまったく違う思いですごしてきたことに愕然とする。
小さな誤解が誤解を生み、疑惑は膨らみ、ついには真実をも曲げてしまうことを知った千佳は、
再び一彦とやり直そうと決意するが・・・。
◆増田憲義(東宝株式会社専務取締役 演劇担当)
帝劇は昨年開場100周年を迎えました。100周年も大切なんですけれども、次の100年に向けての今年101年目こそ大切だと思っております。帝劇と言う劇場は決して保守的な劇場ではありません。明治44年にできましたときに、その年のうちに、文芸協会という今のジャンルでいうと新劇の松井須磨子さんを招いて、「人形の家」を上演するなど、新進気鋭に富んだ劇場です。新しい100年へのスタートのこの年に、新しいものを作っていきたいと思いましたところ、何年かがかりでお話をしている事が実りまして、松任谷正隆さん・松任谷由実さんとの帝劇とのコラボレーションが実現することができました。由実さんは、本当にその存在というかあり方がたいへんアグレッシブで、本当に日本の女性の皆さん、男性の人にも生き方が憧れられていらっしゃる対象の方です。そのアグレッシブな生き方というのは、さきほど私が申しました明治44年にすでに女性の自立をテーマとした「人形の家」を主演するという、そういう精神と一致しているところがあると思っております。今回この作品で、また新しい形の舞台というものが生まれると思います。
大変切ない純愛物語ができあがると思っております。現在出来ている台本でも、本当に胸が締め付けられるような、悲しく美しい青春物語ができあがっていますので、素晴らしいものが皆さんにお届けできると思います。どうぞよろしくお願いします。
(8月18日一般発売日を前に)チケット先行販売をしているところなんですけれども、大変反響が大きく、チケットの争奪戦があまりにも激しくなるといけないので、急なことなんですけれども10月23日になんとか一回でも多く公演をして皆さまの下にチケットが行きわたるように追加公演を決定致しました。そちらも合わせて宜しくお願い致します。
こんにちは。松任谷です。コンサートは30年ぐらい演出をしてきました。芝居はこれが初めてです。個人的にはお芝居を観るのとか好きなんですが、性格的にいつも突っ込みたくなるところがあって、“僕だったらこうするぞ”、とか、そんなことを言っているうちに、本当にやることになりました。ハッキリ言って自信はありません(笑)。でも、なぜ自信がないかと言うと、まだ立ち稽古に入っていなくて、本読みを3回やっただけで。それも脚本のための本読みだったので、それで色々直したりして、いよいよこれから立ち稽古です。多分、まあ一か月後ぐらいだったら、僕はもっともマシなことが言えるんじゃないかなと思うんですけれども(笑)、コンサートでもなく、それから芝居でもなく、そのどちらでもあるような物、それでミュージカルではない。なんかこう、見終わった後に、何を観たんだろうか分からないけど一つのちゃんとストーリーになっているのが見えたなというものができれば良いなあと思っています。一か月後に本当はもう一回取材して欲しいです(笑)。がんばりますので期待して下さい。
皆さんお忙しい中ありがとうございます。私はまだ練習に殆ど参加していず、音楽と合体させる日は、すぐそこまで来るわけなんですけれど、自信が無いと言った演出家を差し置いて、私自身はもう勝ったようなもの(笑)、と思っています。
じゃあ何に勝つのか?っていうのは、時の流れに勝った、そういう風に思っています。役者の方々の力と音楽の力を合体をさせて、観客の皆さんに、素敵な純愛という名の催眠術を掛けたいと思っています。ご期待下さい。
こんなキラキラした制作発表は初めてで、ドキドキしています。まさかの帝国劇場に、まさかの松任谷由美さんと、そして、吉沢さん、陽月さんはじめ、他のキャストの方々とこんな豪華な舞台に自分が立てるなんて夢のようです。
立ち稽古はまだなのですが、由美さんの曲を稽古中に流し、それを聞いただけで、私は胸がいっぱいな状態になっています。本当に面白い舞台になっていますので、ぜひ皆さんよろしくお願いします。
100年以上の歴史のある帝国劇場の舞台に立てるということを役者として本当に嬉しいことだと思ってますし、今回、正隆さんがおっしゃったように、ミュージカルでもなく、ライブでもなく、舞台でもなく、芝居と音楽が一緒になるというとても難しいことに挑戦する事になるんですけれども、本読みをしたときに音楽の力で生まれる世界観と演技の中で生まれる世界観とが一緒になるとこんなにも素晴らしい空気ができるんだっていうのを強く感じました。
今、本読みをしていて、これからどんどん変わっていくと思うんですけれども、これが10月の本番に向けて皆さんの前に現れるとき、きっとなんか多くの人の心に届くような舞台になるんだろうなという強い自信を持っています。演出家の正隆さんは自信がないとおっしゃっていましたが、すごく素敵な世界観が頭の中にあると感じているので、身を預けてこの稽古期間を過ごしていきたいと思います。どうぞみなさん10月を楽しみにして下さい。
さきほど吉沢さんもおっしゃいましたが、伝統ある帝国劇場の舞台に立たせて頂くということは、本当に自分にとって感動する出来事でございます。そして、見たこともないような舞台に自分が出演させて頂くということは、すごく自分の中でもワクワクする時間になるんだろうなと今から楽しみにしています。
素敵なキャストの皆様と、素敵なユーミンさん・楽曲に包まれて、私の役は今まで自分があまり経験したことがないような役をさせて頂きますので、それも挑戦となります。この舞台を観にいらして下さった皆様の心に何かやさしい気持ちだったりせつない気持ちだったり、色々な気持ちが残る舞台になるように私も頑張りたいと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。
――― それぞれの登場人物に込められた思いについて
(松任谷正隆)役に込めた思いについて、それぞれのキャラクターは勿論違うんですけれど。貫地谷さんに込めた思いはまっすぐな女性。ジェラシーも含めて女性の・・・なんだろう、ドロドロした部分まで含めてカワイイ女性というイメージをしました。陽月さんは、嫌な女を演じてもらうんですが、嫌な女ってカワイイじゃないですか(笑)。その、嫌な・・・舞台上では本当に嫌われてほしいんだけど、最後の最後には、それが好きになって欲しいなという感じの女性です。吉沢さんは、僕が書いているので、男目線なので、一番感情移入ができると人に言われました。まあ男が書いているんだからってこともあるんですけれども、“優柔不断な男性像”、やさしいつもりなのにたまに人を傷つけたり。でも、まあ許せてしまうような男性、ちょっとその僕の願望も込められていますがそういうキャラクターです。
(――― ユーミンさんの役どころについてはいかがですか?)
役どころですか?女ヒッチコックをやらせたかったんですよ。ヒッチコック劇場で、見えないところに居るみたいな。途中で重要な歌とかを歌わなくちゃいけないのでそこから出てくるみたいな。看護婦というシーンもありますよ(笑)。まあいろいろあると思いますよ・・・まあ、看護婦が一番コスプレかな?今のところは。(服装についても)看護婦の衣装のつもりですけれども、あまりに無理があったらやめます(笑)。
――― ユーミンさんは、案内人という立場でどのような形で舞台に存在されますか?
(松任谷由実)少し前にスポーツ紙に「ユーミン女優デビューか!?」と書いて頂いたんですけど、残念ながら演じはしません。舞台とパフォーマンスのエリアが両方あると思います。その音楽をやる方で、舞台の流れに沿って歌を歌います。ただ、内容に沿って、例えば病院の待合室の人の中に混ざっていて、そこから歌い始めたり、そういうシーンも盛り込まれていると思います。
新たなストーリーでも、そこに、そのシーンを膨らませるに足る曲がさまざまありますので、それを新しい気持ちで歌って、より舞台を立体的にしていきたいと思います。
(―――いままでと違い一か所で一か月間とか昼夜2公演とか大変な時間がこれからやってくると思いますが、そのあたりはどんな風に心構えとして考えていますか?)
帝国ホテルも利用させて頂きつつ、空いている時間には遊びつつ、心身ともにリフレッシュして過ごしたいと思います。
――― 出演者の皆さんのそれぞれの役どころをお聞かせ頂けますか?。
(貫地谷)私が演じる高木千佳という女性は本当にまっすぐな女性で、吉沢さん演じる元彼の所へ事故がきっかけで会いに行くんですが、そこから色々な二人の過去を紐解いていく中で、半歩なのか一歩なのか分からないですが進んだというか、そういうような役柄です。
(吉沢)僕は、貫地谷さんが演じる千佳が元カノで、陽月さんが演じる冴子が元々カノで(笑)、過去を紐解かれて優柔不断がバレるという役です(場内笑)。僕が演じる役は若い設定なので、きっと見てくれた男性の方は、「ああー、あんな時代あったなぁー」って言う風に思ってもらえるように演じようと思いますし、きっと女性の方は「だから男ってダメなんだねー」みたいな感じで共感されると、松任谷由美さんの曲と上手くリンクしてくるのかなと思うので、その純粋な感じが出せるように頑張ろうと思います。
(陽月)私が演じます川口冴子という役は、嫌なオンナ嫌なオンナとずっと言われているんですけれども、元々カノの役です。ユーミンさんの曲ってやっぱり皆さん感情移入したり自分とリンクさせたりして聞いていらっしゃる方が多いかなと思うんですけれども、この物語もそういうふうに、そういう空気になったらいいなと思っているので、こんな女いたらイヤだな、こんな女が私の彼氏に付きまとっていたらイヤだなーって思わせたら成功かな(笑)と思いながら、そんな中でも「私にもそんな部分がちょっとあるなー」と女性の方に思って頂けるような役ができたらいいなあと思っています。
――― ユーミンさんに帝国劇場と組み合わせをどのように捉えられているのか。また、帝劇の体験などがありましたら教えてください。
(松任谷由実)帝国と付くと、良い感じの重みがあります。それにふさわしい・・・なんちゃって(笑)、雰囲気もかもしだして。私にとってもさまざまな思い出の舞台がある場所です。特に、小学校の高学年の時にですね「風と共に去りぬ」を観に来たのが初めての体験で、その時に屋台崩し、後で知る言葉ですけれど、お屋敷が火に包まれたり、本当の火じゃないとは思いますが、本当の馬が出てきたりスペクタクルだなあと思いました。「屋根の上のバイオリン弾き」とかも観に来たことがあります。歴史のある素晴らしい劇場で、一か月、26回公演という未体験の舞台に立つので、すごい意気込みでいます。
(――― 「風と共に去りぬ」で出待ちをしてらしたという話を伺ったんですが)
前田美波里さんが資生堂のコマーシャルのブームのときで、舞台初出演されたのを一目見たくて楽屋口にいました。個人的な話ですが、母が観劇好きで色々な舞台に連れて行ってくれたのが、結果栄養になっています。
――― これまでサーカスとのコラボレーションとかいろんな新しいステージを作ってこられていますが、演劇とコンサートのコラボというジャンルは今までイメージはありましたか?また、「時の流れに勝った」とおっしゃっていた意味を教えて下さい
(松任谷由実)ご存じのように演出家と同居しているもんですから(笑)日頃、色々な会話をします。東宝さんからお話を頂いた時に、どのような形になるかを家でも話をしていて。でも、私は松任谷正隆の感性からコラボレーションをしたときに、何か具体的には言えないけれど、どう着地するのかは見えたような気が勝手にしていました。それで13年程前になりますけれど、シャングリラを初めて発表する時に、「一体どういうものになるんですか?」って聞かれたけれど、答えようが無いんですよね。観て頂かなくてはわからない。観て頂ければ、あ、そういうことかって必ずわかって頂ける、としか言えなかったんですけれど。まだ、シルクドソレイユの「O」も無かった時だったんですね。で、私たちとしては、三次元的に物量で攻めるというか、目に見える形で大きなプロダクションを見せるということは、もうやるところまでやったと思っているんです。
ここから時の流れの話になっていきますが、世界中で、どういう場所で、スタジアムで、何日間か、照明の機材が何トンで、そういう風にエスカレートしていく右肩上がりの見せ方というのはもう世界中で当たり前になっているんですけれど、私たちが、特に彼が思っていることっていうのは、もっと無限に広がるのは、人それぞれの脳のスクリーンに映ったものだ、と。それは、その人その人の受け取り方が違うから、観た人の数だけ、映像なり思い出が広がるというか、、、なので、三次元を超えた五次元とか七次元に広がっていくもの、脳内に訴えるものというと理屈っぽいんですけれど、そういうことができたら、今までみんな世界中で目指していた方向では無い、エンターテインメントができると信じています。
――― どんな歌のセレクトで物語やシーンを綴っていかれようとされているのか、現時点での構想をお聞かせ頂けますか
(松任谷正隆)曲ですか?曲・・・秘密です(笑)。曲を言っちゃうとつまらなくなっちゃいますから。
(―――例えば8月31日ということで、夏っぽいイメージが飛び出すのかなとかの想像が膨らむですが?)
甘いな(場内笑)。夏休みと名のつく曲は外しました。
(―――何曲ぐらい綴ろうとしていますか?)
今は、15、16曲ぐらい。あんまりコンサートでやらない曲もやります。
――― いつもと違う特別な準備をされていたら教えて下さい
(松任谷由実)ひとえに、気分がフレッシュであることを心掛けたいと思っています。コンサートツアーやなにかも、体力ということでは一緒ですから、移動が有る分、よりコンサートツアーの方が半年ぐらいに及びますし、そういう体験はたくさんしてきていますから、そのようにアップすればいいかなと頭の中では考えています。
(―――食べ物に気を使うとか何かありますか?)
GI(血糖)値の低いものをなるべく摂って。時刻によって炭水化物を摂る時とか、タンパク質だけにするときとか、そういう事を計算しながらやっていきたいと思っています。
――― 松任谷正隆さんと貫地谷さんに質問です。多くの人が、もしかして貫地谷さんがユーミンさんと一緒にとかおひとりでとか歌って下さるんではないかと期待していらっしゃるのではないかと(笑)、思うのですがプランがもしありましたら教えてください。貫地谷さんには、ユーミンさんの曲の中でお好きなものがありましたら、その思い出などを教えて下さい
(松任谷正隆)立ち稽古が今日からなんです。なので、それを観ながら、色んな事が変更になると思うんですけれども、今のところは、考えていませんでしたけれども、そういう声が増えてきたら(場内笑)・・・
(―――貫地谷さんいかがですか?歌手デビュープランなど)
(貫地谷)まったくありません(笑)。めっそうもないです。
ユーミンさんの色んな曲を小さい時から聞かせて頂いて、なんか、最近なぜか、リピートで聞いているのが「海を見ていた午後」という歌なんですけれども、その歌に、あの時あの思い出の時にあの曲がかかっていたなとか、そういう連想があったりすると思うんですけれども、ユーミンさんの歌って本当に一つの作品を見ているような感じで、その曲と私との思い出が何かリンクしている訳ではないのに、すごく感動して・・・なので、今回も本当に帝国劇場に足を運んでくれた皆さんに、何かリンクしなくても何か感じて頂けるような、、、私たちは、お芝居パートということで、演技を頑張っていきたいなあって思っています
帝劇の新たな挑戦に合わせて、共に100年以上の歴史をもつ、帝国ホテルの本館1階ランデブーラウンジ・バーにおいて、
スペシャル・カクテルが10月7日~31日の公演期間限定で提供されます。
作品の物語、世界観にインスパイアされて、帝国ホテルが用意する新しいカクテルです。
写真真ん中“あの日に戻れたなら・・・”
ルビーポートワインをベースにチェリーリキュールと柑橘系のジュースで甘酸っぱい想いを演出。
写真右“追憶”
フルーツリキュールに適度な酸味を加え、ポスタービジュアルのような夏の空を表現。
写真左“Memory(遠い日の思い出)”
思い出の中にある数々の出来ごとをフルーツで表現。
夏が終わり、秋にさしかかる少し甘酸っぱい記憶と共に・・・。(ノンアルコール・カクテル)
各1,580円(消費税込・サービス料別)
純愛物語 meets YUMING
『8月31日 ~夏休み最後の日~』
2012年10月7日(日) ~ 10月31日(水)
会場:帝国劇場
公式HP http://www.tohostage.com/yuming/
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あらかじめご了承下さい。