『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。
※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。
ミュージカル『マイ・フェア・レディ』 稽古場取材
まもなく日生劇場で開幕!
ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の日本初演は1963年。それから50年の歳月が流れ、
今回、メインキャストのみならず、演出、装置、衣裳も一新され、装いも新たに生まれ変わります。
あの名曲の数々が、どのような歌詞になるのかも、今回見所の一つと言えそうです。
いよいよ稽古も佳境に入った4月23日、「いったいどのような作品に仕上がっているのか早く見たい!!」と
期待を寄せる皆様を代表して、稽古場見学して参りました。
『マイ・フェア・レディ』はオードリー・ヘップバーン主演の映画でもおなじみですが、
ロンドンの下町の花売り娘・イライザが、ヒギンズ教授の教育により社交界の華として生まれ変わるシンデレラストーリーです。
この日公開されたシーンは、イライザがヒギンズ教授を訪れるところ。
寺脇康文さんが演じるヒギンズ教授は、強い口調でイライザをののしるところもありましたが、
自信過剰で気取ってワンマン・・・というよりは、現実を見つめ、この娘の訛りや仕草を何とかマシなものに出来ないか、
と努力しようとする気持ちが言葉の端々から表れているような、等身大の人物像でした。
教授は何でも最初から器用に出来たのではなく、きっと色々な研究を積み重ねて教えるコツを学んでいる最中なのでしょうね。
今回イライザを演じるのは霧矢大夢さんと真飛聖さん(Wキャスト)。
共に元宝塚トップスターのお二人は、稽古の合間にも役作りや動作の確認などをお互いに行っている様子。
一人が演じている間、もう一人は真剣に稽古を見つめ、演出家・G2さんからのオーダー(ダメ出し)の
際には二人とも駆け寄ってきて耳を傾けます。
セリフ、歌、踊りの三拍子揃ってこそのミュージカル。
ひとつのシーンだけでも、やらなければならないこと、覚えることがたくさんあります。
作法も身についていないこのシーンは、比較的宝塚の男役に近い?!ような動作でしたが、
このイライザがどのような経緯を経て淑女になっていくのか・・・
演出家からのオーダーを聞き、再び台本を開いて役作りをしている、霧矢大夢さん。
宝塚退団後初のミュージカル出演となります。
製作発表時には、「実はイライザ役のお話を伺った時には、まだ宝塚でバリバリの男役をやっていた頃でした。今ドレスを着てここにいるのが夢のようです。このイライザ役が発表されて、周りの方々から大きな反響をいただきました。皆様に愛されている作品なんだなと改めて実感致しました。50年という歳月を掛けて大切に上演され続けてきたこの『マイ・フェア・レディ』が今回新しく生まれ変わります。私も昨年宝塚を卒業して初めてのミュージカル出演ということで、新たなキャリアがスタートいたします。私らしく、楽しいお芝居をお届け出来たらいいなと思っています」と意気込みを語っていらっしゃいました。
寿ひずるさんが演ずるピアス夫人と言葉を交わしているのは、真飛聖さん。
制作発表時には、「イライザ役は皆様がよくご存じの役ですが、自分なりに精一杯演じたいと思います。日本初演から50年という記念すべき年に新たな形として生まれ変わる『マイ・フェア・レディ』に出演することが出来て、本当に幸せな気持ちです。同時に、重みを感じています。ミュージカルというのは演じる側も、観ていただくお客様にも心がウキウキするような楽しい時間が過ごせる世界観があります。新たなメンバーで、新しい『マイ・フェア・レディ』を皆様に観ていただけるように作り上げていきますので、どうぞ楽しみになさっていてください」と語っていらっしゃいました。
同じ役でも演者によって役へのアプローチの仕方は異なります。
Wキャストが交互に演じる姿を観て、それを目の当たりにしました。
もしかしたらこの作品はイライザの成長が描かれていますが、
同時にヒギンズ教授、ひいては演者や観客それぞれが「成長」できるような作品になっているのかもしれません。
そんなことを考えながら、このシーンの稽古を見つめました。
ほかにも、田山涼成さん、松尾貴史さん、江波杏子さんら、個性豊かな顔ぶれが揃います。
舞台で全貌が観られるのが待ち遠しい!そんな思いが一層強くなりました。
ミュージカル『マイ・フェア・レディ』
脚本・作詞:アラン・ジェイ・ラーナー
音楽:フレデリック・ロウ
翻訳・訳詞・演出:G2
【東京公演】
2013年5月5日~5月28日
日生劇場
【金沢公演】
2013年6月7日
金沢歌劇座
【福岡公演】
2013年6月11日~6月12日
キャナルシティ劇場
【名古屋公演】
2013年6月15日~6月16日
愛知県芸術劇場 大ホール
【大阪公演】
2013年6月21日~6月23日
オリックス劇場
http://www.tohostage.com/myfairlady/index.html
情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。