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『THE CLUB』 榛名由梨さんにインタビュー 2013年11月

(2013年11月21日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
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リリック プロデュース公演『THE CLUB』
OFF BROADWAY MUSICAL ザ・クラブ
榛名由梨さんにインタビュー

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『THE CLUB』公演について

オフ・ブロードウェイのヒット作を元宝塚歌劇団男役スター7名で新たな上演。
会員制高級紳士クラブで繰り広げられる一夜。

舞台は1903年、アメリカといえども女性蔑視の強い時代、厳重な資格審査を経て入会が
許される会員制高級紳士クラブでは今宵もメンバーが集い、酒を飲みながら歌い踊り、
愛人や別れた妻を品定めしながら男性天国ぶりに謳歌します・・・

このイヴ・メリアム作『THE CLUB』は、7人の登場人物全てを完全男装した女優が演じるという
異色のミュージカルです。1976年、ニューヨークでトミー・チューンの演出・振付にて
開幕し約2年間のロングラン公演が行なわれました。
きわめてシニカルでありながらウィットとユーモアに富んだ作風は現在も高い評価を得て、
日本では1981年博品館劇場公演初演より、これまでに6回上演されています。

日本での7演目となる今回は、1997年以来17年ぶりの上演となります。
翻訳・演出は新たに田尾下哲を迎え、出演者も榛名由梨以外は新たなメンバー。
かつては女優を起用したこともありますが、今回は出演者7名全員が宝塚歌劇団男役経験者です。

“タカラヅカの男役”を極めた彼女たちですが、この作品では男性のいやらしさや
くだらなさなど内面を掘り下げたリアルな男性を演じることが要求されます。

日本にしか存在しないタカラヅカの男役で活躍した彼女たちが
どのような男性を演じるのかが最大の見どころです。

軽快な音楽に乗せた歌やダンスも散りばめられ、ノンストップの2時間(予定)。
大人のユーモアが楽しめる舞台になりそうです。

会場は、都内2カ所で連続上演。
クラブeX(品川プリンスホテル内)、そして東京芸術劇場 シアターウェスト(小ホール2)という
異なる形状の舞台で、どのような演出がなされるのでしょうか。

いずれも舞台を至近距離で楽しめる客席配置を予定しているとのことですから、
色々な角度から観たら、また新たな発見があるかもしれません。


チラシ



榛名由梨さんにインタビューしました(2013年10月29日/写真・文:住川絵理)

◆榛名さんはこれまでに何度か『THE CLUB』にご出演なさっているそうですが、
どのような作品なのでしょうか。


今回で4回目の出演です。以前は劇場だけでなくディナーショー形式で上演したり、
日本各地で上演したり色々な経験をしましたので、とても思い入れの深い作品です。
私が最初に参加した1994年上演時は各方面で活躍している女優さんたちが集って出演していましたので、
まず男装に慣れるのが大変!という方が多かったですね。
みなさんが苦労している姿を見て、男を演じるというのは並大抵のことではないなと改めて感じました。
歩き方も、燕尾服の着こなし方も、椅子の座り方も、身体になじませるには時間がかかりますから、
そういう意味では今回全員がタカラヅカ男役経験者というのは強みではないでしょうか。

この作品は7名のチームワークがとても大事で、一人ひとりの比重がとても大きいので、
誰一人欠けても成立しないんです。ストーリーの中で色んな年代の男性が集まって、
女性を皮肉ったり、世の中のことについて嘆いたりしますが、
それを歌やダンスを交えながらシャープに展開するので、観ている方も「あっという間だったわね」
という感覚になると思います。ノンストップでお届けするので出演者も集中力が途切れないんです。
メロディーも素敵だし、個性も出せるし、うまいこと7人を使いながらまとめてあるなぁと思います。

ちょっと下ネタなんかもあるのですが、それはみんなが観ながら発散出来るような感じで描かれているので、
男性のお客様も思わず笑ってしまうんじゃないかな。タカラヅカは夢やロマンがある世界でしたが、
実際の男性に見える演じ方をしないといけないので、そこが一番タカラヅカとは違うところですね。
下品になりすぎないように、センスのいいユーモアを交えながら自然に表現出来たらいいなと思います。

◆役どころは?

アルジーというクラブの理事長役を演じます。以前、私が参加する前の日本初演時の話を伺ったのですが、
「ああやっぱり何事も最初は大変なんだな」と思いました。
私も『ベルサイユのばら』や『風と共に去りぬ』の初演では色々と工夫しながら演じましたから。

約16年ぶりに今回またこの役を演じられるのは大きな喜びです。貫禄や包容力、
そして時折のぞかせる弱さを感じられるような人間味がある役にしたいですね。
自分自身の人生とも照らし合わせて、榛名由梨として今まで培ってきたものが
フツフツと出せるといいなと思います。
そしてこの公演が終わる頃にはまたひとつ次の段階に自分自身を高められたらいいなと考えています。

◆タカラヅカの男役を経験したOG7名が集うこの公演。
久しぶりの共演、初顔合わせなど様々だと思いますが、
共演者のみなさまについてどのようなことを感じますか。


OGでやると、同じ釜の飯を食べたような感覚が芽生えるので、チームワークもおのずと出てきます。
100周年のイベント的な公演ですとショーの要素が強い物が多いので、
胸をぶつけ合って芝居を探求するようなことってなかなかないのですが、
この作品ではガッツリ組めるのが嬉しいです。稽古と本番で2ヶ月間ずっと一緒ですから。
その分、馴れ合いにならないようにピリッとするところもないといけないとは思いますが、
作品を愛し、役を愛し、この新たなメンバーで楽しくやっていけるといいなと思います。
リーダーシップを取りながらも、みんなで切磋琢磨して
上級生下級生関係なく一つの作品を創りたいと思います。

◆本日衣裳を着けてポスター撮りが行なわれましたが、感想を。

燕尾服は大好きで、卒業してからも自前で作りました。これを着るとシャキッとします。
自然と背筋が伸びて凜々しい顔になっていきます。タカラヅカの舞台の正装だと思いますので、
それをまた着られるというのは嬉しいです。

みんなの撮影を見ていて、「ずっとブランクあったんと違うの?男役に見えるじゃん!」と(笑)。
フッとその気になるとスイッチが入るんでしょうね。そういうことひとつをとっても
「タカラヅカっていいところだよね」って思います。育て下さり、
たくさんのことを経験させて下さったから、私たちはこうしてフッと戻れる。
みんなと話していると随分離れていても「同期やった?」と思うほど盛り上がって面白いなと。
そういう感じが作品の中でも出せるといいなと思います。

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▲スチール撮影風景より

 

リリック プロデュース公演

『THE CLUB』

OFF BROADWAY MUSICAL ザ・クラブ

 

原作:イヴ・メリアム

翻訳・演出:田尾下哲

 

出演者

榛名由梨 麻路さき 和央ようか 大和悠河 ・ 初風 緑 北嶋マミ 夢輝のあ

 

2014年3月4日(火)~3月16日(日) 

品川プリンスホテル クラブeX

SS席:12,500円【ドリンク付き(プレミアム・テーブルシート(1F)/ソファシート(1F)/BOXシート(2F)】 

S席:10,000円(1F)(税込・全席指定)

お問い合わせ:東京音協:03-5774-3030(平日10:00~17:30)http://t-onkyo.co.jp/

 

2014年3月20日(木)~3月27日(木)

東京芸術劇場 シアターウェスト(小ホール②)

全席指定:10,000円(税込)

お問い合わせ:東京音協:03-5774-3030(平日10:00~17:30)http://t-onkyo.co.jp/

 

 

 
 

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