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『THE CLUB』 和央ようかさんにインタビュー 2013年11月

(2013年11月29日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
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リリック プロデュース公演『THE CLUB』
OFF BROADWAY MUSICAL ザ・クラブ
和央ようかさんにインタビュー

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『THE CLUB』公演について

オフ・ブロードウェイのヒット作を元宝塚歌劇団男役スター7名で新たな上演。
会員制高級紳士クラブで繰り広げられる一夜。

舞台は1903年、アメリカといえども女性蔑視の強い時代、厳重な資格審査を経て入会が
許される会員制高級紳士クラブでは今宵もメンバーが集い、酒を飲みながら歌い踊り、
愛人や別れた妻を品定めしながら男性天国ぶりに謳歌します・・・

このイヴ・メリアム作『THE CLUB』は、7人の登場人物全てを完全男装した女優が演じるという
異色のミュージカルです。1976年、ニューヨークでトミー・チューンの演出・振付にて
開幕し約2年間のロングラン公演が行なわれました。
きわめてシニカルでありながらウィットとユーモアに富んだ作風は現在も高い評価を得て、
日本では1981年博品館劇場公演初演より、これまでに6回上演されています。

日本での7演目となる今回は、1997年以来17年ぶりの上演となります。
翻訳・演出は新たに田尾下哲を迎え、出演者も榛名由梨以外は新たなメンバー。
かつては女優を起用したこともありますが、今回は出演者7名全員が宝塚歌劇団男役経験者です。

“タカラヅカの男役”を極めた彼女たちですが、この作品では男性のいやらしさや
くだらなさなど内面を掘り下げたリアルな男性を演じることが要求されます。

日本にしか存在しないタカラヅカの男役で活躍した彼女たちが
どのような男性を演じるのかが最大の見どころです。

軽快な音楽に乗せた歌やダンスも散りばめられ、ノンストップの2時間(予定)。
大人のユーモアが楽しめる舞台になりそうです。

会場は、都内2カ所で連続上演。
クラブeX(品川プリンスホテル内)、そして東京芸術劇場 シアターウェスト(小ホール2)という
異なる形状の舞台で、どのような演出がなされるのでしょうか。

いずれも舞台を至近距離で楽しめる客席配置を予定しているとのことですから、
色々な角度から観たら、また新たな発見があるかもしれません。


チラシ



和央ようかさんにインタビューしました(2013年10月29日/写真・文:住川絵理)

◆会員制高級紳士クラブで繰り広げられる模様を描いた作品だそうですが
「THE CLUB」と聞いて思い浮かべるのはどんな場所ですか。


お洒落な空間でお酒を飲んでいるうちに本音が飛び出すようなところなのかなと思います。

◆どのような作品になりそうですか?役どころは?

私はフレディという産婦人科医です。気取り屋でうぬぼれていて、
ちょっと皮肉を言うクールな人というイメージです。
女優さんたちが男性役を演じるのであれば、その中で私はものすごく男らしい男役だと思いますが、
今回は男役を極めたタカラヅカOGばかりなので、私がどのくらい男っぽく見えるんだろうという不安があります。
演じるという点では男性であろうと女性であろうとそんなに意識はしませんが、
何気ないところで男役の仕草は出てくるだろうなと思っています。

先日、演出の田尾下さんに「私はもともとそんなに男っぽく出来ないかもしれない」という
今抱えている不安な気持ちを伝えたら、「男っぽさというよりもスタイリッシュに演じて欲しい」と
言われましたので「クールでエッジの効いた役作り」が出来たらいいのかなと考えています。
私の役目がそういうところで果たせたらいいなと。

◆タカラヅカの男役を経験したOG7名が集うこの公演。
久しぶりの共演、初顔合わせなど様々だと思いますが、
共演者のみなさまについてどのようなことを感じますか。


榛名さんは共演したことはないのですが『ベルサイユのばら』や『風と共に去りぬ』で
同じ役をさせて頂いたので、色々なことを教えていただきました。
特に『ベルサイユのばら』ではフィナーレナンバーの振り移しもして頂きましたので、
その時にお話させていただきました。麻路さんは組が違いましたが、
下級生の頃出演したイベントでは後ろで踊らせていただきました。
大和さんは宙組時代一緒に組を盛り上げた仲間ですし、
初風さんは宙組にも出てくれましたし、それ以前に同期でもあります。
夢輝さんは雪組時代に一緒で、私の役を彼女が新人公演で演じることもありました。
北嶋さんは舞台でご一緒したことはないのですが、仲良くしてくれた貴重な下級生なので(笑)
今回一緒に出られるのは心強いです。今回のキャストはご縁がある方たちばかりだなと思います。
私の中でかなり濃いメンバーです。みんな大らかな方なので、そのあたりの不安はないですね。

◆来年100周年を迎える宝塚歌劇団について。

タカラヅカにはタカラヅカマジックがあります。違う場所でタカラヅカ出身の方と出会った時
たとえそれまで顔を合わせたことがなくても、その瞬間に親戚のような感覚になるんです。
タカラヅカには他にないような温かさがあります。
ファンのみなさんも含めて家族のような感じです。
現役時代にももちろん温かさは感じていましたが、退団したらより強く感じるようになりました。
「タカラヅカ出身というだけでどうしてこんなに打ち解けられるんだろう」と思います。
100年続く伝統の中で、タカラヅカを愛して誇りに思う気持ちがみんなの中にあるからかもしれませんね。
このメモリアルな時に自分が存在し、初めてOGだけの公演に出演する機会をいただいたので、本当に嬉しいです。
同時にちょっとドキドキもしています。
稽古や本番もずっと笑い、皆様の偉大さに圧倒されながら過ごすんじゃないかなと思います。

◆本日衣裳を着けてポスター撮りが行なわれましたが、感想を。

燕尾は大好きです。着るとホッとする、永遠の制服です。
他の方が撮影しているのを見て「かっこいいな」と思いました。
燕尾を着る時に大事なのはシルエットですね。
長年着ていますので、部分的なこだわりも色々あります。でも実は、男役のポーズが苦手なんです。
なるべくかっこつけるところも、かっこつけないで済ませたいタイプなので・・・(笑)。
今日の撮影もちょっと恥ずかしかったですね。現役の時からキザな仕草ってムリなんです(笑)。
それで悩んだ時期もありましたが、「こういう男役がいてもいいんじゃない」と思っていただけたら・・・
という気持ちでやって参りました。今回はみなさん偉大な方たちなので、
そこに乗っかれるところも出てくるかもしれないなと思っています。

◆チラシにはスタイリッシュに歌い踊ると書いてありますが、
この公演で特に楽しみにしていることは。


麻路さんのピアノで歌う機会をいただくというのは考えたこともなかったので、
これは大きな経験になりますね。それにふさわしく歌えるように
私もちゃんと歌い込まないとなぁと思っています。
榛名さんと歌わせていただくこともそうそうないことですよね。
「先輩に付いて行こう!」という、ちょっと甘えモードに入りたくなる気持ちもありますが、
足をひっぱらないように自分も頑張らないといけないなと思います。

◆お客様にメッセージを。

タカラヅカファンの方には「観て良かった」と思っていただきたいですし、
タカラヅカをご存じない方が観た時に「タカラヅカ現役の舞台を観てみようかな」と
思っていただけるといいですよね。自分のファンの方には、このOGの偉大な方々の中で演じる、
ちょっと下級生気分の私を楽しんでいただきたいです(笑)。
今日の撮影だけでも、かなり下級生モードになりましたから(笑)。私自身もどうなるのか楽しみです。

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▲スチール撮影風景より

 

リリック プロデュース公演

『THE CLUB』

OFF BROADWAY MUSICAL ザ・クラブ

 

原作:イヴ・メリアム

翻訳・演出:田尾下哲

 

出演者

榛名由梨 麻路さき 和央ようか 大和悠河 ・ 初風 緑 北嶋マミ 夢輝のあ

 

2014年3月4日(火)~3月16日(日) 

品川プリンスホテル クラブeX

SS席:12,500円【ドリンク付き(プレミアム・テーブルシート(1F)/ソファシート(1F)/BOXシート(2F)】 

S席:10,000円(1F)(税込・全席指定)

お問い合わせ:東京音協:03-5774-3030(平日10:00~17:30)http://t-onkyo.co.jp/

 

2014年3月20日(木)~3月27日(木)

東京芸術劇場 シアターウェスト(小ホール②)

全席指定:10,000円(税込)

お問い合わせ:東京音協:03-5774-3030(平日10:00~17:30)http://t-onkyo.co.jp/

 

 

 
 

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