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水 夏希さんインタビュー
Attractive Concert 2014 『蜃気楼~mirage~』
Attractive Concert 2014 『蜃気楼~mirage~』が、
赤坂ACTシアターで2日間(計3回)開催されます。
開幕を目前に控え、水 夏希さんにこの公演に懸ける想いを伺いました。
お話を聞いたり、稽古の様子を見学したりして、
「約90分間、一気に駆け抜けるショー作品」というイメージがわきました。
構成・演出は水さんとの親交も深い、荻田浩一さん。
ダンスシーンや衣裳替えも多く、かなりアクティブな内容です。
そんな様子をひとあし早く皆様にご紹介します。
生の舞台の醍醐味を感じられる作品となりそうですよ!
---タイトルの『蜃気楼~mirage~』はどのようなイメージで付けられたのでしょうか。
夢か現(うつつ)か分からないような幻想的なイメージです。
白黒ハッキリせず、不可思議なんだけど美しさや楽しさが見えるような作品を
目指したいなと思ってこのタイトルにしました。
構成・演出の荻田(浩一)先生の作られる世界観を想像し、
どんなタイトルがいいかな?と考えた時に、この言葉が浮かんだんです。
「蜃気楼」は実際に見たことはないんですけどね。
---チラシのイメージは?
私は長い間、宝塚の男役としてやってきましたので、
男性の部分と女性の部分が混在していることを表せるようなものにしたいなと思いました。
先日、玉野和紀さんの『ラブ・チェイス!!』では、
作品の中で男性と女性の両方を演じさせていただきましたが、
自分のコンサートをやる時にもそういうところが、魅力になったらいいかなと思っています。
---『蜃気楼~mirage~』は、どのようなコンサートになりそうですか?
曲数も多く、衣裳チェンジも多いので、とにかく盛りだくさんです。
連日稽古を重ね、なかなかハードな毎日を過ごしています。
日替わりゲストの方の場面は毎日違うダンスをやりますので、
その回でしかご覧いただけない場面ということになります。
---もう少し詳しくお聞かせいただけますか?
大きく分けると4つの場面構成から成り立っています。
1つ目は、実在のスパイをモチーフに、歌と踊りで表現します。
荻田先生が温め続けていた内容で、
もっと膨らませてミュージカルにも出来そうな題材です。
“シュヴァリエ・デオン”という人はマリー・アントワネットがいた時代のフランスで
実際にスパイ活動をしていた人だそうで、男性でありながら女装してベルサイユ宮殿に
入り込んでいたそうです。FBIの捜査官を演じたことはありますが、
スパイを表現するのは初めてです。
2つ目の場面は、映画音楽を使ったダンスナンバーです。
メドレーになっているので一気に駆け抜けます。
これは作品全編に言えることですが、みなさまがよくご存知の曲がたくさん出てきます。
今まで別の作品で歌った曲も『蜃気楼~mirage~』用にうまく再構成され
懐かしさも新しさも感じていただけるものになるのではないかと。
3つ目の場面はアジアが舞台で、女スパイの“マタ・ハリ”をモチーフにしています。
このシーンは今まで着たことがないような衣裳で・・・ウフフ(照)。
4つ目の場面は、これから色々なミュージカルにも挑戦していきたいと思っているので、
「これぞミュージカルの王道!」という作品のミュージカルナンバーを集めています。
曲自体に色があり、音楽の力を感じます。楽曲から、大きさや包容力を感じるんです。
---共演者の男性陣も素敵な方ばかりですね。
それぞれの印象をお聞かせ下さい。
▼小野田龍之介さんは『ラブ・チェイス!!』で初めてお会いしたのですが、
マルチプレイヤーで一番若いのに芸歴が一番長いんです。
先輩方の中に並ぶと若いなと思いますが、それがはじけると素晴らしく、
歌もうまくて勢いがあります。
▼佐藤洋介さん、かっこいいですよね。
初日の振付で「ひゃ!!!」と思い、佐藤さんの踊りに毎日釘付けです。
一緒に踊ると絶妙なフィット感で「組んで踊るってこういうことなんだ!」と思いました。
抜群の安定感と存在感、そして寡黙でいながら面白さもある方です。
▼桜木涼介さんは、宝塚の振付をなさっているので休憩所などでお会いしていましたが、
一緒にお仕事をするのは実は今回が初めてです。
とは言っても宝塚のこともよくご存知なので、気兼ねなく過ごさせていただいています。
振付も担当していただいていますが、振付も踊る姿も、本当にかっこいいです。
▼安田栄徳さんは、去年のディナーショーで初めてご一緒しました。
ご本人は「僕ダンサーじゃないから」とおっしゃっていますが、
個性もあり、お芝居をされる方なので表現が深くて豊かです。
---一緒に稽古していて刺激を受けることも多いのでは?
男性陣、みなさん大きいので迫力満点です。
身長もそうですけど、ジャンプするとすごいんです。
赤坂ACTシアターの舞台に出演者5名というのはあまりないと思いますが、
その中で力を発揮して、存在感を出して下さる方たちばかりです。
違うジャンルから集まって来ているようでありながら
同じ方向を向いて世界観が創り出せているなと思います。
長年ダンスをやっていらして、その世界を極めていらっしゃる方を
見ていると本当に勉強になります。
自分の中には男役のダンスが芯となっていますが、
今回は踊りの種類も豊富なので、もっともっと自分のスタイルを
創り上げていかないといけないなと強く感じています。
今回キャストもスタッフも本当に素晴らしい方たちが集まって下さったので、
いいものが出来ると確信しています。
---回ごとに違うゲストの方も参加なさいますね。
ゲストの方の印象もお話いただけますか。
小松亮太さんは、お名前はもちろん存じ上げていましたが、
『ロコへのバラード』を拝見させていただいた際に、
初めて小松さんのバンドネオンの演奏を生で聞き
「なんて素敵なんだろう」、と思いました。
お会いしたらとてもきさくな方でした。
ライブの良さを大切になさっている
小松さんのバンドネオンの演奏で踊らせていただけるのは
なんて幸せなことなんだろうと思います。
東山義久さんも一緒にお仕事をするのは初めてです。
一気に独自の世界観に誘うような雰囲気をお持ちで、
そういうしっかりしたところがありながらも、
やんちゃな一面をお持ちなんですよね。
稽古場で一緒に踊らせていただいた時、
(ダンスの)圧力がすごいので、まさにダンス対決になればと思っています。
東山さんと踊るのは宝塚で使った懐かしい曲なので、
「おお!」と思っていただけるのではないかと。
シルビア・グラブさんは、『TATTOO14』で2回共演し、
役としても仲がいい設定でしたし、実際の年齢も近いので
色々とお話させていただいています。実は私が英語の歌を歌うような時は、
発音を見ていただくこともあります。
---全体像をイメージすると?
シーンの展開も早く、メドレーで一気に進めるところもあるので、
あっというまの90分だと思います。
コンサートですと、私自身は(どこを切っても同じ)金太郎飴の金太郎なのですが、
それが(切るたびに違うような)変化していく感じを出したいです。
「めくるめく~mirage~をお見せしたい!」と思っています。
---昨年のコンサートは水さん自身が構成・演出をなさいましたが、
今回、荻田さんと一緒に創り上げていかがですか?
やはりパフォーマンスに集中出来るので、
私にはこの形が合っているのかもしれませんね(笑)。
よく「振付はしないのですか?」と聞かれますが、
私は決められた中で世界観を広げて表現したいタイプのようです。
荻田先生が公演プログラムに書いてくださったメッセージを読んで
「おお!私のことを本当によくお分かり下さって」と思いました。
年齢も近いですし、宝塚時代も何度もご一緒してきましたが、
退団後もこのようにご一緒出来ることが嬉しいです。
お忙しい中でも精力的にアイデアを出して下さり、
質問するとすぐに答えてくださいます。
普段はずっとしゃべり続けている印象ですが(笑)、人を見抜く力がおありで、
荻田先生の中のビジョンもハッキリしています。
今回のプロローグも、ちょっと暗くて不思議、そして情景が目に浮かぶような歌詞で
「私、この世界好きだな」と思っています。
ひとつひとつの世界観が凝って創られているので
短編集を見ているような感じでお楽しみいただけたらと思います。
---話は変わりますが、
WEBサイト「BUTAKOME」でもコーナーをお持ちで
最近はインタビュアーとしても活動していらっしゃいますね。
自分もパフォーマンスをやっていく上で、
同業者の方に聞いてみたいこともたくさんありますので、
好奇心が掻き立てられて楽しいです。
限られた時間でインタビューするのは結構難しいですよね。
でもこういう機会をいただいてありがたいなと。
---最後に改めてお聞きしますが、
今回どのようなコンサートを目指したいですか?
退団してからもいろんなコンサートやライブをやらせていただきましたが、
そういう経験を経て、ここからまた新たなスタートになりそうだな、
そんな予感がしています。皆様のお力をお借りして、楽しみつつ、
お客様に「このお値段でこの内容は大満足だわね」(笑)と思っていただけるような
ものになるようにしたいです。私の印象としては、退団してから
こんなに歌ったり踊ったりしたことあったかな?と思う位
動き続けているので、そんな私の姿を見に来ていただけると嬉しいです。
NATSUKI MIZU
Attractive Concert 2014 『蜃気楼~mirage~』
日時:2014年7月11日(金)開演18:30
2014年7月12日(土)開演13:00/開演17:30
会場:赤坂ACTシアター
料金:S席9,000円、A席8,000円(税込・全席指定)
入場規制:未就学児入場不可
お問い合わせ:
東京音協:03-5774-3030(平日10:00〜17:30)
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