情報紙から飛び出した 演劇系エンタメ サイト
Copyright Since1999 情報紙ターミナル
Copyright Since2010 株式会社ERIZUN

ミュージカル『GARANTIDO』製作発表 2015年02月

(2015年02月23日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。

※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。

 

Dステ16th×TSミュージカルファンデーション
ミュージカル『GARANTIDO』製作発表が行われました

1009_1505

STORY(公演資料より)


ある劇団が、前主宰者の追悼公演に向けて、合宿稽古を始めた。
24時間顔を突き合わせての作品作り。それは新しいリーダーである“吉村”の発案だった。
選ばれた作品は、ブラジルに生きた日系人たちの苦闘を描いた物語『GARANTIDO』。

その合宿に、客演として呼ばれた“紀元”は、劇団員たちとの共同生活を送る中で、
仲間という言 葉に、疑問を持ち始める。無目的に流されるもの、
或いは、自分の利益だけを心配する者…。
そんなメンバーたちが、果たして仲間と言えるのか?苦悩する吉村。

その姿を見ている紀元の脳裏にある光景が浮かぶ。
それは、彼らが演じようとしている『Garantido』。
太平洋戦争前後のブラジルで、アマゾン開拓を夢見て、アカラ州に移住した
日本人たちが、1941年の真珠湾攻撃で始まった太平洋戦争によって、
時代の荒波に呑み込まれていく、日本人であることに苦しみながらも、
日本人であることに憧れ続けた日系人たちの姿だった…。


出演者


柳下 大
荒木宏文

山田裕貴
加治将樹
荒井敦史
三津谷亮
橋本汰斗
高橋龍輝
大久保祥太郎
山口賢貴
前山剛久

マルシア


スタッフ


演出・振付・作詞 謝 珠栄
脚本 大谷美智浩
作曲・音楽監督 林 アキラ
ミュージカル台本 T.S
美術 大田 創
照明 小川 修
音響 本村 実
衣裳 西原 梨恵
アクション 渥美 博
ヘアメイク 趙 英
映像 クレイフィールド
宣伝デザイン 横山 徳
宣伝写真 熊谷 仁男
舞台監督 浅沼 宜夫

企画・制作 TSミュージカルファンデーション

製作発表が行われました(2015年2月19日)

「本公演は、日ブラジル外交関係樹立120周年記念事業に認定されました。
マルシアさんはその記念事業の親善大使にも選ばれています」
との紹介があった後、登壇者の紹介がありました。

1009_1396


◆謝 珠栄 演出・振付・作詞

1009_1405この『GARANTIDO』というお話について説明させていただきます。19歳のころ私が上京して出会った劇団が東京キッドブラザースでした。そこで出会ったことによって、私は振付や演出という舞台のスタッフとしてのお仕事を突き進んできました。東京キッドブラザース主宰の東由多加さんという方がいらっしゃり、その方が亡くなられた時に追悼公演として、東京キッドブラザースの役者たちと一緒に何かを作りたいという話になり、その時に選んだのがジョルジェ・アマードの「砂の戦士たち」という作品でした。この作品をやるという時にとても大変なことが色々とおきました。それこそみなさんご覧になったら分かると思いますが、吉村という役のように私は七転八倒でこの舞台をどうしようかと思う位悩み苦しんで作りました。その時に劇団の話とブラジルのジョルジェ・アマードの「砂の戦士たち」をリンクさせる構成で作りました。ブラジルの作品を作るにあたり調べているうちにブラジル移民の話を知りました。昔から知ってはいましたが、深く読みこんだんです。そこで今度やる時には、ブラジル移民の方たちの話を凝縮したものを作りたいと思って、変えて作ったのが『GARANTIDO』という作品です。今回のD-BOYSとのコラボレーションについて説明いたしますと、『GARANTIDO』前回上演時にもマルシアさんに出演していただきたいなと思っておりましてその時はスケジュールが合わなかったのですが、渡辺ミキさんとお話している中で、D-BOYSのことを知りました。東京キッドブラザースとD-BOYSを重ねあわせたいなと思い、演劇青年のD-BOYSにミュージカルにも挑戦していただきたいなとお話をさせていただきました。みなさん意気揚々と意気込んでいますので、どういう『GARANTIDO』になるかというよりも、D-BOYSのみなさんとどういう舞台を作って行けるかということがすごく楽しみです。『GARANTIDO』はブラジルの言葉で信頼という意味なのですが、お互いが信頼しあって新しいものを作りたいという気持ちのもとでこの作品を作り上げていきたいと思います。よろしくお願いいたします。





◆渡辺ミキ 株式会社ワタナベエンターテインメント代表取締役社長
1009_1414今、謝先生のお話をうかがっていて、D-BOYSと東京キッドブラザースを謝先生の中で重ね合わせられたというお話を聞きまして胸が熱くなりました。東京キッドブラザースの公演も30年以上前にチケットを並んで購入して通って観ておりました。すごく尊敬しています。日本のミュージカルを開拓された集団ですので、重ねて下さった謝先生のお言葉に感動しております。謝先生は皆様ご存じのとおり、ミュージカル、エンターテインメントショー作りの第一人者です。宝塚を始めショーだけでなく、NODA・MAPや井上ひさしさんの作品など、レベルの高いクリエイターのみなさんたちが謝珠栄先生と会話し、共に数々の演劇作品を作ってこられました。驚くのは、先生は私が20代の頃から今までずっと現役でいらっしゃるということです。今は娘さんではないかと思う位です。20代の頃「鬼のシャー」と言われていて、謝先生のクラスはレベルの高い人しか出られないし、付いていけないしということで恐れていました。TSミュージカルファンデーションを作られてからは、ダンスのレベルの高さだけではなく、テーマ性が深く社会性があり、謝先生の作品は人が生きていくために、国が一生懸命進んでいくために、若者たちが学んでいくために必要なことを、音楽や踊りを通して伝えるということなんだと、TSミュージカルファンデーションの作品から特に学ばせていただいております。その謝先生がDステでミュージカルをやるべきだと言っていただいて、3年ぐらい前からこの『GARANTIDO』の企画がスタートいたしました。マルシアも出演が叶い、D-BOYS STAGEも16回目となります。ありがたいことに15回目には主演の和田正人が芸術祭新人賞をいただけるところまでまいりました。次のミュージカルも大変大きな山でありますが、謝先生がお声掛けくださったので、素晴らしい作品が出来ると思いますので期待してください。新しいD-BOYS STAGEの幕が開くと思います。





◆柳下 大
1009_1424今回D-BOYS STAGEは16作品目となります。16作品中、ミュージカルは2作品目になります。今までお芝居を中心に作ってきた僕たちが、僕たちなりのミュージカルというものを新しく提示出来たらなと思っています。『GARANTIDO』という作品は劇団員の話なので、それが僕たちD-BOYSという集団とリンクして僕たちの生っぽい感じを見せ、現代のD-BOYSの形というものを見せていけたらと思っております。





◆荒木宏文
1009_1428今回ミュージカルをやるということで、僕は今『ORANGE』という舞台で地方をまわっているのですが、劇場に入るたびに来月な(この劇場が)なくなるんだよ、来年なくなるんだよという話を聞きます。劇場に足を運んでくれるお客さんが離れて行っていることにより、劇場が保てなくなり劇場が減っている、そんな現状にはがゆさを感じています。僕は今回、2.5次元の作品ではなく、1941年以降の話をするという、すごくリアルで重い題材の中、現代に生きる若者たちと1940年代に生きる若者の葛藤がリンクし、日系ブラジル人の話をミュージカルとしてやるということにとても意味を感じています。これが今回Dステの課題だと思っています。これを成し遂げ、次の課題を見付け、みなさんがより舞台をたくさん観てもらえるような時代になるように精一杯務めたいと思います。





◆山田裕貴
1009_1431僕は舞台が今回2度目でミュージカル初挑戦です。新たな歌やダンスにチャレンジしていきたいのですが、(先ほどの話の通り)鬼の謝先生のもと、厳しくご指導いただきこの話の中心となる苦悩や葛藤、若者の情熱を歌やダンスを通してお芝居としてしっかり表現したいと思います。たくさんの方にご覧いただきたいです。





◆加治将樹
1009_143516回目のD-BOYS STAGEということで、ここ最近自分が思うのは自分たちの中でD-BOYS STAGEが盛り上がってきているのではないかと、これが自分たちだけでなく一人でも多くの方にお届けすると言うのが年々僕たちが思っていることです。今回16回目、『GARANTIDO』というミュージカルということで、僕たちは表現者としてダンスや歌、いろんな表現が身に付くのではないか、役者として成長し、D-BOYS STAGEをこれから盛り上げていくために、学べるのではないかと思っています。みなさんお楽しみにしていてください。





◆荒井敦史
1009_1440『GARANTIDO』は劇団で芝居をする若者たちの群像劇となっているのですが、そこが僕たちが本格ミュージカルに挑戦する姿とリンクすると思います。僕自身初めてのミュージカルで、歌というものにそこまで興味はなかったのですが、プロである以上いいものをお客様にお見せ出来るように稽古場で精一杯努力したいと思います。





◆三津谷亮
1009_1445『GARANTIDO』は保障や信頼という意味があるのですが、この信頼出来る仲間やスタッフさんと一緒に面白さ保証書付きでお届けしていけたらと思います。劇場でお待ちしています!





◆橋本汰斗
1009_1447僕がD-BOYS STAGEで一番好きな作品は『ラストゲーム』と『鴉~KARASU~』なんですね。生きることがテーマであり、みんなが熱量を持って、チャレンジ精神でやっていたからすごく好きでした。この作品も生きることがテーマだと思っています。そして僕らも熱量とチャレンジ精神を持って精一杯走って行こうと思いますので、よろしくお願いします。





◆高橋龍輝
1009_1451今回の作品では一人ひとりが意味を理解し、ミュージカルということでダンスと歌も入ってきますので今からスキルを磨いて気持ちで勝負していきたいと思います。新しい僕たちを見せられるよう頑張りますのでよろしくお願いします。





◆大久保祥太郎
1009_1453今回個人的にマルシアさんと10年ぶりの共演をさせていただくので、一緒に舞台に立たせていただけることが嬉しく、感慨深いです。この中では最年少なので若さと熱さで頑張りたいと思います。





◆前山剛久
1009_1467この『GARANTIDO』は信頼、仲間というのがキーワードになりますが、今年の自分のテーマは愛です。しっかりとみなさまとメンバーに愛を持って、作品に愛を持って臨み、素敵な作品を作りたいと思います。





◆マルシア
1009_1475とても今回は嬉しいことでワタナベエンターテインメントの後輩・D-BOYSの16回目のステージ、普段は男の子だけでやっているのですが、女の子参加でよろしくおねがいします(笑)。先輩後輩関係なく同じ板の上で『GARANTIDO』をやらせていただきたいと思います。遠慮なくなんでもおっしゃってください。私も言うから。それが怖いっていうのよね(笑)。謝先生とは初めてです。お世話になります。とても楽しみです。日本がテーマですが、それとリンクしながらブラジルの話でもあります。その中で葛藤しながら生き抜く強い女性の役だそうです。まだちゃんと台本をいただいてないので、先生ちょっと私の役を説明していただけますか。(謝「劇団では千里といって主宰者の恋人です。ブラジルでは、敗戦したブラジルで生き抜いていった日系のヒデミという役です。第二次世界大戦敗戦国であるという中で、ブラジルで生きてきた日本人たちが非常に苦労なさった、その女性の立場のヒデミを演じていただきます」)ご丁寧にありがとうございます。私はブラジル日系3世なので他人ごとではありません。私の祖父母は1920年代にブラジルに移民しました。それぞれ移民された方々のドラマがあり、社会問題もあって、そういうことをひとつのテーマにしてみなさまにお届け出来たらと思います。日系の方はコミュニティーがしっかりしていて、よく働くし真面目で信頼されてブラジルでも過ごしてきました。そういう社会を『GARANTIDO』でもお届け出来たら嬉しいです。もうひとつのテーマは生命力だと思います。今現在私は『ブラッドブラザーズ』という舞台に出演しております。そこでもジョンソン夫人という役で生命力があります。今回も生命力をもって演じたいです。ミュージカルは歌、芝居、ダンスと愛ですね。総合芸術なのでD-BOYSのみなさんと一緒に手をつないでいきたいと思います。



山口賢貴はスケジュールの都合で欠席。

1008_1462
▲「実はマルシアさんとの共演は10年ぶり」と告白する大久保さん。
『レ・ミゼラブル』でガブローシュを務めた時、マルシアさんがファンティーヌだったそうです。


―――謝 珠栄さんに伺います。この作品では「生きた証」ということが描かれていますが、
ご自身が「生きている証」「生きた証」を感じるのはどのような時でしょうか。


「生きた証」ということになりますと相当な年代に感じますが、そろそろそういうことを感じなくてはいけない
年齢だなと思います。私が元気をもらえるというか、生きていると感じ、気持ちが興奮するのは、
役者さんたちが一生懸命な姿、舞台に挑んでいる姿が、私の心を一番震わせるんです。
どんなにしんどくてもその姿を見るだけで私は頑張ろうと思います。それが私の元気力の源です。
そういうことを感じている時が、生きているなと思います。

―――謝 珠栄さんに伺います。今回加筆を加えたということですが、その内容と マルシアさんの出演への期待について。


TSはいつも役者さんにあわせたあて書きをしています。前回上演時と今回は年代も全然違うので、
マルシアさんの役も性格などを変えています。基本的に変わっていないのは、
柳下君、荒木君、加治君、山田君で、あとのみなさんは劇団の中で個性が違いますし得意なことも
違うので変えています。マルシアさんはブラジルで生きたおじい様おばあ様を見ていらっしゃいますし、
それを訴える力が一番強いと思います。ブラジルに移民した人たちの思いをマルシアさんが訴えることが
一番現実的で力強いものになると思います。今忘れられているところもあるので、日本人の中で
故郷をはなれ海外に飛び出していった人たちの思いを、マルシアさんの歌や言葉から
感じ取っていただきたいと思います。 ―――マルシアさん、今回の課題は。


私はこの舞台を歴史に残したいです。どの舞台も毎回違う本気度を出しますが、今回は更に 自分の国、故郷、家族、いろんな思いが複雑にあります。ただ演じるだけでなく 本気で生きて『GARANTIDO』を歴史に残す舞台にしたいと思います。

1009_1482
▲「この作品を歴史に残したい」と語るマルシアさん。

1009_1485
▲劇中歌「ジャポネスガランチード」が披露されました。

1009_1494
▲5月に上演されます!


 

Dステ16th×TSミュージカルファンデーション

ミュージカル『GARANTIDO』

 

【東京公演】

日程:2015年5月21日(木)~26日(火)

会場:東京芸術劇場プレイハウス

 

【兵庫公演】

日程:2015年5月30日(土)・31日(日)

会場:兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール

 

http://www.tsmusical.com/

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

[ PR ]