情報紙から飛び出した 演劇系エンタメ サイト
Copyright Since1999 情報紙ターミナル
Copyright Since2010 株式会社ERIZUN

OSK日本歌劇団 真・桃太郎伝説『鬼ノ城~蒼煉の乱~』 稽古場レポート 2017年01月

(2017年01月18日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。

※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。

 

OSK日本歌劇団
真・桃太郎伝説『鬼ノ城(おにのしろ)~蒼煉の乱(そうれんのらん)~』
稽古場レポート

3976

STORY

大和朝廷が誕生したばかりの頃、朝廷は国を四つに分けて、それぞれに討伐隊として将軍(四道将軍)を置いていた。
剣豪の将軍であり、高潔で正義感が強いイサセリ皇子は、各国に名を馳せていたが、突然、御役御免となってしまう。
失意の中、心を鎮めるために、山中に身を寄せ修行に明け暮れていた。
どこから現れたのか、タケル・ユン・マオリと出会い、いつしか心許せる仲になっていた。
平穏な日々が続いていたが、山中に「鬼」が出たとユンが騒ぎ出す。彼には神通力があり、それは山神からの啓示だった。
時を同じくして、吉備国から御所へ鬼のような温羅(ウラ)という男が、残虐非道な行為で人々を虐げている、
助けてくれという嘆願書が届いていた。吉備国は鉄(タタラ)の技術で発展を続け、
今や大和朝廷に匹敵するほどの大国となりつつあった為、朝廷の右大臣 望月上道は吉備国に対し、
膨大なタタラの剣を秘匿し、謀反の疑いありと声を上げた。
真相を明らかにする為に、朝廷の使者は吉備国へ向かうのだが、山神の啓示を聞いたイサセリ皇子らも後を追った。
ユンが見た「鬼」が吉備国にいるのか、上道の言う通り謀反を起こそうとしているのか、温羅とは一体何者なのか、
不安を抱えたまま旅を続けるが、そこで目にしたものは、片腕を切り取られ無残に殺された朝廷の使者の姿であった。
そして、御所に使者の切り落とされた腕が送りつけられた。帝を始め宮中は騒然となり、
怒り狂った帝は吉備国への侵攻を決定し、出兵を指示した。この事件が、大きなうねりを描き、
物語は桃太郎伝説の真相へと突き進むのであった。本当に鬼はいたのか、鬼とは一体誰なのか。

※イサセリ皇子…桃太郎のモチーフとなった「彦五十挟芹彦命(ひこいさせりひこのみこと)」

出演者:高世麻央・桐生麻耶・折原有佐・悠浦あやと・虹架路万・愛瀬 光・翼 和希・
城月れい・千咲えみ・実花もも・天輝レオ・壱弥ゆう・羽那 舞・湊 侑李

稽古場取材レポート

昔話・桃太郎のモチーフと言われ、日本書紀等にも登場する彦五十挟芹彦命(ひこいさせりひこのみこと)=
イサセリ皇子の活躍を主軸に、様々な人間模様を描いた真・桃太郎伝説『鬼ノ城~蒼煉の乱~』。
作・演出・振付を はやみ甲さんが手掛け、OSK日本歌劇団ならではのオリジナルとして
メッセージ性の高い作品となっています。

早速稽古場を取材してきましたのでレポートします。

3804

高潔で正義感が強いイサセリ皇子(高世麻央)は、将軍として名を馳せていたが、突然、任を解かれてしまう。

3873

イサセリは失意の中、山に籠って修行に明け暮れていたが、どこからか、
タケル(虹架路万)・ユン(翼 和希)・マオリ(千咲えみ)が現れ、いつしか心許せる仲になっていた。
この物語では人間として登場するが、どうやら昔話・桃太郎で言う所の、犬・猿・雉のような存在として、
イサセリと行動を共にすることになる。

3854

チラシのキャッチコピーに“嘘か真か 仏か鬼か”と書いてある。
これは物語を紐解く大きなカギとなりそうだ。

3971

吉備国にタタラ(鉄)の技術を伝え、村人から慕われている温羅(桐生麻耶)は、
村長の娘・阿曽姫(折原有佐)と結婚する。幸せな生活を送っていたがある出来事をきっかけに
思ってもみないような方向へと展開してゆく…。

3745

大和朝廷を修める帝(愛瀬 光)は困難に立ち向かっていく。

3749

不敵な笑みを浮かべる右大臣・望月上道(悠浦あやと)。

3799

それぞれの想いが交錯する中、物語が進んでいく。

3817
この日、登場人物が居並ぶシーンの稽古が行なわれた。作・演出・振付のはやみ甲さん、
振付のKayeonさんが全体の立ち位置を見ながらバランスを整えていく。

3837

さすがOSK!迫力満点のダンスシーンもみどころのひとつ。

3875

芝居の稽古では、「そのキャラクターで走ったらおかしいやろ!」
「そこは目で見るんじゃなくて鼻先で見る位の角度で立ってみて」と指示が飛び、
それに応えるようにすぐさま修正を加えいく。写真は、帝と御間城姫命(城月れい)。

3888

ほぼ出ずっぱりのイセサリ皇子役・高世さんは待ち時間の寸暇も惜しんでセリフを暗記中。

4014

「セリフはうたわないように」「ちゃんと自分の中でイメージしてから言ってみて」
「そこはきっぱり言い切って」という指示があり芝居の要素が具体的になっていくと、
最初にやった時とは見違えるほど変化しているのが分かる。

4038

劇中で行なわれる立ち廻りも迫力あるシーンになりそう。
魂と魂のぶつかり合い、そんな力比べを経て見えてくるのは…。

4053

ひとつの作品を創り上げるには、細やかなセリフや動きの心配りが大切だと改めて感じた。

熱い人間模様を描きつつ、実はそんなところもあったのねという意外性もあり、
スピード感を溢れるまま進んで行く冒険に満ちたストーリー展開で、一気に脚本を読み終えた。
個人的には、思わず、「こういう作品を観たかった」と思うほど惹きこまれた。

愛とは、正義とは、国を守るとは、真の強さとは、人の心を動かすのは、友人の存在とは、家族とは、
信じるとは、迷うとは、貫くとは、そして・・・命を掛けても守るべきものとは、
たくさんのメッセージが込められたストーリーになっている。

作・演出・振付のはやみ甲さんは、「OSKの子たちは、ダンスも立ち廻りもとことん突き詰め、
何事もピュアでまっすぐに取り組むんです。リクエストをしていけばどんどん応えてくれるので、
やりがいがあります。そんなOSKの本気を感じていただければ」と語っている。

劇場内で販売される公演プログラムには、出演者の座談会やはやみ甲さんのインタビューも掲載される予定。

もうすぐ開幕。その日が待ち遠しい。

OSK日本歌劇団

真・桃太郎伝説『鬼ノ城~蒼煉の乱~』

 

作・演出・振付:はやみ甲

音楽:松岳一輝

振付:Kayeon

宣伝メイク:新納薫

衣装:村山明子(COSLOVE)

小道具:村上晃子

 

【大阪公演】

日程:2017年1月28日~2月5日

会場:近鉄アート館

 

【東京公演】

日程:2017年2月23日~2月26日

会場:博品館劇場

 

チケットお申込み・お問い合わせ

OSK日本歌劇団 06-6251-3091 (10時~17時)

公式サイト

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

[ PR ]