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宝塚歌劇雪組公演 ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)』
Show Spirit『Dramatic “S”!』
早霧 せいな、咲妃 みゆ 囲み取材
公演について(公演資料より)
かんぽ生命 ドリームシアター
ミュージカル・コメディ『幕末太陽傳(ばくまつたいようでん)』
~原作 映画「幕末太陽傳」(c)日活株式会社 監督/川島 雄三 脚本/田中 啓一、川島 雄三、今村 昌平~
脚本・演出/小柳 奈穂子
1957年に封切られた、鬼才・川島雄三監督の代表作である映画「幕末太陽傳」。
「居残り佐平次」を中心に、「品川心中」、「三枚起請」、「お見立て」他の古典落語を組み合わせ、
実在した品川の遊廓・相模屋を舞台に起こる様々な人間模様を軽妙なタッチで描いた、日本映画史に燦然と輝く名作です。
幕末の品川宿。一文無しのまま相模屋を訪れ、女郎おそめを揚げて大尽遊びに興じた佐平次は、
翌朝飄々と居残りを決め込んでしまう。そして番頭まがいの仕事を始め、次々と起きる騒ぎを持前の度胸と機転で解決しては、
お礼の金をちゃっかり貯めこんでいた。相模屋で攘夷の計画を練る高杉晋作らとも交友を深め、
いつしか佐平次は、廓の人気者となるのだが…。生への活力が漲る中に憂いを漂わせる人情喜劇に、
早霧せいなを中心とした雪組が挑みます。
かんぽ生命 ドリームシアター
Show Spirit『Dramatic “S”!』
作・演出/中村 一徳
“S”をキーワードに繰り広げる「Song&dancing Show」。
ショースター(Show Star)として輝き(Splendor)を放つ早霧せいな(Seina Sagiri)率いる雪組(Snow troupe)の魅力を、
最大限詰め込んだショーシーン(Show Scene)の数々をお届け致します。
初日囲み取材が行われました。(2017年6月16日)
―――『幕末太陽傳』では、退団作として、お二人とも異色の役に挑んでらっしゃるかなと思いますが、
意気込みなど教えてください。
◆早霧 せいな
最初に退団公演がこの作品に決まった時には、かなり戸惑いがあったのですが、
でも最後だからとか退団公演だからということを抜きにして、新たに挑戦できる作品、
役に巡り会えたということで舞台人として、とてもありがたい挑戦をいただけたことに感謝しております。
お稽古が進むにつれて、(脚本・演出)小柳奈穂子先生が宝塚寄りの、でも原作の映画らしさを失わない作品に
仕上げていってくださったので、私自身も、他の出演しているメンバーも思いっきりに役に取り組むことが
できているんじゃないかなと思うので、あとは東京公演に来てくださるお客様に楽しんでいただけるように、
千秋楽まで進化する舞台を務めていきたいと思っております。
◆咲妃 みゆ
卒業公演という最後の公演で演じさせていただくのが、女郎の役というのはファンの方も最初驚かれたようなのですが、
でもお稽古をしていく中で、すごく人として魅力的な女性で、共感できる部分も多々ありましたので、
私も早霧さんと同じく、もう挑戦で、とてもやりがいのある役に巡り会えたと思っております。
『幕末太陽傳』という作品自体が少し宝塚歌劇としてもチャレンジの作品だと思うので、
そういう点でもまた新たな雪組や宝塚の魅力をお届けできるように、雪組の一員として頑張りたいと思います。
―――今度の9月で宝塚レビューが90周年を迎えるということで、
今回のショーの見どころと、レビュー全体の魅力についてお願いいたします。
◆早霧 せいな
今回の『Dramatic “S”!』という作品は、やはり(作・演出の)中村一徳先生らしいと言いますか、
とてもスピード感があって、どの場面もボリュームがあり、みんなで作り上げるショーになっていると思っております。
それプラス、私たちの退団公演にとてもフューチャーしてくださっていると思っています。
でも私個人の心情としては、宝塚の歴史の中の1つの作品であり、それがたまたま自分の退団公演が重なっただけなので、
やはり宝塚といえばショーがある、お芝居と二本立てというところに魅力があると思っておりますので、
お芝居とはガラッと変わって、見てくださるお客様に華やかさと夢と希望をお届けできるショーに
なっているんじゃないかなと思ってます。
◆咲妃 みゆ
今回のショーに関しては、本拠地(宝塚大劇場)での公演は初舞台公演ということで、初舞台生のロケットも
とても素晴らしいものだったのですが、東京公演はさらに雪組配属となった新研一さんをはじめ、
今度は雪組の組子の下級生一丸となって、頑張っているので、私も1つロケットはレビューの華とも感じていますので、
下級生のみんなからエネルギーをいただきながら、私自身も1つ1つの場面を大切に務めていきたいと思います。
―――ショーの中で、お二人とも出演者の皆さんと顔を合わせるシーン時の気持ちと、
デュエットダンスの時の気持ちを教えてください。
◆早霧 せいな
そうですね。お客様ともそうなのですが、組子の子たちを目を合わせる時というのは、毎回同じではなくて、
何か伝わるものが毎回違うものがあって、温かさだったり、元気や勇気をもらったりと、
自分自身が勝手にグッとレベルアップするじゃないけど、元気になるというか、こう何かエネルギーを
もらえる瞬間でもあるので、退団公演だからそういう場面があるのかなとも思ったりするのですが、
そこできっちりとみんなと視線を交わすことができて幸せに思っていますし、私の気持ちも何か届けられたらなと思っています。
色々な形のデュエットダンスをこれまでさせていただいて、この3年間のコンビを組んできたからこその
デュエットダンスになっているなと思っていて、やはり大ぶりなことは入ってなく、むしろちょっと芝居っぽいというか、
心の掛け合いのような振りをいただけているので、これも1回1回を新鮮に、その時の気持ちを丁寧に振りに込められたらなと思ってます。
◆咲妃 みゆ
特に絆の場面などでは、早霧さんも日頃おっしゃられている、このショーや芝居をどなたにお届けしているか、
つまりお客様ですが、そういう意識が常に働いた上で、でもやっぱり横の繋がりがあの場面には本当に溢れているというか、
1つ演じていながらも、どこか安心感がこみ上げてきたりもするのですが、本当に雪組の一員で幸せだなということを、
このショーは特に強く感じています。デュエットダンスに関しては、一言ではお伝えしきれいない思いがあるのですが、
早霧さんと一緒に歩んでこさせていただいた日々をとても象徴してくれるようなデュエットダンスになっておりますので、
1回1回を踊れば、またその回が終わってしまって、1つ1つゴールに近づいてしまうので、
本当に大切にご一緒させていただきたいなと思っております。
―――お二人はこれまでに色々な役を演じてきたと思いますが、正統的な役から、今回のような異色な役まで。
役の振り幅の広さについて教えてください。
◆早霧 せいな
個人的に思うのは、小林一三先生が色々な方に楽しんでいただける宝塚歌劇でありたいという思いが、
そうさせているんじゃないかなと思うので、やはり伝統は守りながらも新しい挑戦を続けてけていくということが、
宝塚歌劇が続いていく所以だとも思いますし、一人一人宝塚の存在を知らない方にもわかっていただいて、
また見たいと思っていただけるような劇団であり、タカラジェンヌたちでありたいなと思っています。
7月23日に退団した後も、そういう劇団であって欲しいなと思います。
◆咲妃 みゆ
本当に色々な役を演じさせていただいて参りましたが、どんな役でも、そのカラーを体現される早霧さんの
相手役をさせていただけるからこその個性的な役にも出会えたと思っておりますので感謝しております。
各お役で本当に勉強させていただきましたので、どの役も愛してやまないですね。
どのようなご意見が伺えるのか楽しみです。
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