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六月花形新派公演 『夜の蝶』取材会が行われました。
喜多村緑郎、河合雪之丞、山村紅葉、篠井英介、脚色・演出の成瀬芳一が登壇
原作「夜の蝶」は、第一回直木賞を受賞し、これまでに数々の名作を生み出してきた、
昭和を代表する小説家・劇作家の川口松太郎が、昭和30年代、銀座で人気を二分していた
実在のクラブのマダム2人をモデルに描いた作品です。
昭和32年に単行本として発表され、その年の7月に映画「夜の蝶」が封切られました。
さらに、同年10月に新梅演舞場で舞台化、花柳章太郎・初代水谷八重子より初演され、
直後の12月には再演されるという、当時大ブームとなった作品です。
当時の劇団新派の新しい“花柳界もの”として定着した『夜の蝶』。
新派文芸部の成瀬芳一が構想も新たに脚色を加え、東西の夜の女の美しい戦いを、
新派の女方・河合雪之丞に対し、現代演劇の女方篠井英介という二人の女方の対決になぞられ、
華やかな世界の裏にある意地の張り合いを描き出します。
銀座随一の高級クラブ“リスボン”―“リスボン”のマダムである葉子(河合雪之丞)は近頃、機嫌が悪い。
というのも、京都で舞妓あがりのお菊(篠井英介)がここ銀座にバーを構えるというのである。
葉子はお菊の銀座進出は勿論のこと京都の雰囲気を売りに趣向を凝らした店の設えと噂に聞いて、
気になって仕方がなかった。
一方、高級クラブ“お菊”は、大物政治家・白沢一郎(喜多村緑郎)の後押しで、
葉子はじめ葉子の妹分のお景(瀬戸摩純)や、銀座のマダム達の羨望と嫉妬を尻目に華々しく開店。
京都風にした新戦術は大きな評判を呼び、お菊は妹分のお春(山村紅葉)と手を取り合って喜ぶ。
銀座一の“リスボン”と話題沸騰となった“お菊”の対立。
銀座の夜の世界を舞台に、二人のマダムが、色と欲の為に女の戦いを繰り広げる――
◆喜多村緑郎
元号が、平成から令和にかわり、初めての新派公演となります。
昭和の時代を背景にした作品を、平成をまたぎ、令和に上演する、
古典というものを掘り起こし見直し、現代の皆さまにも通ずるようにという思いで
こうして令和のはじめにできるということを嬉しく思います。
篠井さんとは初めての共演、紅葉さんとは何度もさせていただいておりますのでとても楽しみです。
どうぞよろしくお願いいたします!
◆河合雪之丞
私と篠井さんは初めての共演でございます。
また、勤めますお役の葉子とお菊はどちらかが女優、どちらかが女方でございました。
それが今回は、二人とも女方でとなり、こちらもはじめてのことですので、
ぜひ、新しい夜の蝶をご覧いただければと思います。
お話としては、対立する二人でございますので、稽古場から口を利かないようにしようかと(笑)
どうぞよろしくお願いいたします。
◆山村紅葉
今回、京都から東京に乗り込んでくる篠井さんの演じるママについていくお役どころですが、
私なりの、ちょっとコミカルでお金にしっかりしていて金庫番のような感じのお役として、
観ていてほっこしていただけたらと思います。
母がいたときから、亡き後も祇園と銀座には大変ご縁が深く、今回、それが活かせるのではないかなと思います。
ただ飲んでいたんではないよと(笑)
京言葉での役どころですのでリラックスしてできるかなと思います。
すごくいい作品になると感じておりますので、ぜひ、たくさんのかた観ていただけたらと思います。
◆篠井英介
ぜひ、稽古場でも雪之丞さんなかよくしてください(笑)
130年の歴史ある新派、あこがれであった新派に、
今回こうして皆さんとご一緒できてすごいことがあるものだなあと感じております。
しかも今回は、私自身が女方として、女方の雪之丞さんと共演ということで、
演劇好きにはかなり面白みのある作品になると思います。
皆様、ぜひご自分の目で確かめにきていただけたらと存じます。
ぜひよろしくお願い申し上げます。
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