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ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』に出演する仙名彩世さんインタビュー 2021年04月

(2021年04月03日記載)

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ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』に出演する仙名彩世さんインタビュー


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公演概要(リリースより)

2021年4月東京・日生劇場、5月上旬名古屋・御園座にて上演される、
ミュージカル『ゴヤ -GOYA-』のメインキャストが決定いたしました!

魅力溢れる、華やかな実力派キャストが集結!!
本作は、日本のミュージカルにおいて初めての題材となるスペイン最大の
画家・ゴヤの半生を、生きる力に満ちたオリジナルミュージカルで描く意欲作です!
復帰後、“初主演”を果たす今井翼と共に舞台を彩るメインキャストとして、
ミュージカルだけでなく様々な舞台で優れた演技力を誇る小西遼生
多方面での活躍が光り、今回の舞台で初ヒロインを勤める清水くるみ
過去に菊田一夫演劇賞を受賞し、声優としても魅力的な山路和弘
元宝塚トップ娘役で、卓越した歌唱力と演技力が持ち味の仙名彩世
2.5次元の話題作をはじめ、様々な舞台で挑戦を続ける塩田康平
歌・踊り・殺陣を得意とし、分野を問わず幅広い役柄を演じる天宮良
どの作品においても、高い演技力での存在感が際立つキムラ緑子が出演します!
豪華キャストによる、エネルギッシュなミュージカルに是非ご注目ください!

ストーリー

封建的なスペイン社会において、破天荒かつ進歩的な考えをもっていたフランシスコ・デ・ゴヤ(今井翼)。
ひときわ野心の強いゴヤは、保守的なアカデミー会員である義兄バイユーとことごとく対立するが、
宮廷画家になるために王妃マリアやその側近のテバ伯爵に近づき権力を利用するなど、あの手この手で出世を目論んでいた。
そんな彼を心配し支えるのは、妻のホセーファや同郷の親友であるサパテール。
だが、その助言には耳を傾けず、ゴヤは自分の信じた道を突き進んでいく・・・。
そして写実的なヌードである「裸のマハ」を描いたことで、保守的なスペイン画壇でスキャンダルを巻き起こし、
さらに革命軍との接触を画策する宰相ゴドイの命により、使者としてフランスに向かう途中、
何者かに毒を盛られ、聴力を失ってしまう・・・。
自暴自棄となり絵が描けなくなるゴヤだったが、資産家・アルバ公爵夫人との出会いで再び
描くことへの衝動を取り戻していく……。

仙名彩世さんインタビュー(2021年3月18日)
取材:住川禾乙里/写真:星野麻美



ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』に出演する仙名彩世さんにインタビューをしました。

―――ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』に出演することが決まったときの気持ちを教えてください。

◆仙名彩世
お恥ずかしながら…最初は、ゴヤという人物についての知識が浅かったので、
どんな絵を描いているのか、すぐには絵が浮かばず、いろいろな資料を調べました。
また、今回(原案・脚本・作詞の)G2さんと(演出の)鈴木裕美さんがタッグを組まれるということで、
とても贅沢なことだと思うとともにとても楽しみに感じていました。
楽曲は清塚信也さんが初めてミュージカルに挑戦されるということで、
きっと物凄く熱量の高い作品ができるのではないかという期待に溢れていたのを覚えています。

―――ゴヤの描く絵のモデルになったとか、愛人関係だったんじゃないかという噂もありますが、
今回演じるアルバ公爵夫人はどのような役になりそうですか?


◆仙名彩世
スペイン有数の資産家であり、史実ではゴヤのパトロンだったとか、愛人関係だったのではないかという話もありますが…
今作品の中では「ゴヤの才能に惹かれている」という部分が色濃く描かれています。
演出の鈴木裕美さんからも、公爵夫人は先見の明があり、自分では気がつかないくらい大きな“人を見抜く力”があると。
本来なら耳が聞こえなくなって絵を描かなくなった時点で「あの画家はダメだ」と思うはずですが、公爵夫人はそうではない。
彼の絵はすごいということをずっと感じていて、その才能を腐らせてはいけないと乗り込んでいく。
すごく重要でやりがいのある役を与えていただきました。
「裸のマハ」と「着衣のマハ」の絵のモデルだったと推測される人物でもあるので…、(公演前なので)今は言えないのですが、
こういう風に表現するんだ!と、ちょっとびっくりすることがあると思います。
アルバ公爵夫人は、生粋のスペイン人女性。史実にもありますが、
フランスの血を継ぐスペイン王妃、マリア・ルイサ役のキムラ緑子さんとの激しい競り合いは、
「見苦しい美の祭典」と表現されています。
ちょっとフランスを見下しているような、「私はスペイン人よ!」という主張のようなものがありますし、
(ゴヤの絵のタイトルにもなっている)“マハ”というのは、小粋なスペインの町娘という意味があるのですが、
派手な格好をして流行を見せつけるような、ちょっとコミカルな表現も多い個性的な役どころです。
強烈な印象を皆さまに残せたらいいなと思って作っているところです。

―――全くのゼロから作り出す新しいミュージカルですね。

◆仙名彩世
本当にゼロから作っているところですが、オリジナル作品に出られるというのは、すごく嬉しく思います。
もちろん、再演が繰り返される素晴らしい作品もたくさんありますが、
その中で自分たちが先駆けなんだという誇りを持って携われるというのはありがたいことだと思います。
自由に作れるからこその難しさがあるのですが、だからこそ発想力を働かせて、頭を使い、
いろいろなところからヒントをもらいながら、集約させていく作業にやりがいを感じています。

―――作り上げていく過程にも魅力がありそうですね。

◆仙名彩世
そうですね。アンサンブルの皆さまも素晴らしく、まず即興で作ってみて、
それから振り付けに発展させていったり、その場でアイデアが生まれていく場面もありました。
お稽古をしていて、そういったことにも感動しますし、私も負けていられないなと思います。
私は少々コミカルなパートを担っていることもあり、稽古場で皆さんに笑っていただけるとすごく嬉しいです。
「こうしたら、こんな反応あるんだ!」というのも新鮮で、私自身楽しんでいます。
中でも特に大きく反応してくださるのは裕美さんです。まずは役者が考えてきたことを尊重して、
その後で「もっとこうしてみたら?」とアドバイスしてくださるので、本当に素晴らしいと思います。
「そういう考えでこうきたのね」と受け入れてくださるのが、役者としては嬉しいですし、
だからこそ、もうちょっとこうしてみようという発想も生まれます。自由な発想が広がっている稽古場です。

―――ゴヤの製作発表会見の場で、鈴木裕美さんが「ネガティブなことを言う人がいない現場で、
血が綺麗になるほどの喜び」とおっしゃっていました。


◆仙名彩世
血が綺麗になる、確かにそう思いますね。面白いものを作っているという感覚があります。
裕美さんもよく「これはこういう所が面白い。こういうコントだから」とおっしゃいます。
“コントだから”という説明なんです。シリアスな場面でも、「これがこうなるから面白い」と
プロセスをしっかりと説明してくださるので、スッと受け入れられる。
だからこそ、前の流れからどう汲み取っていったらいいのか明確にイメージできます。


―――今井翼さんのフラメンコも素晴らしいのだろうと想像していますが、仙名さんは踊られますか?

◆仙名彩世
フラメンコを踊りたい!と思っているのですが、踊らない役ですね。
でもスペインの血がどうしても騒いでしまって、自発的に踊っています(笑)。温かく笑って観ていただけたら嬉しいです。
今回の振り付けは、本場のフラメンコを学ばれた佐藤浩希さんです。
私は今まで本場のフラメンコに触れたことがなかったので、今回初めて生で拝見して、一気に引き込まれました!
私もですが、作品をご覧になる方で、スペインに行ったことがない方もいらっしゃると思いますので、
この舞台を通してスペインの風を感じていただけたら嬉しいです。
また、上島雪夫さんが振付をされる場面も、とてもおしゃれで、曲とお芝居にぴったり合っていて本当に素敵です。

―――宝塚時代は同じカンパニーでお芝居をされていました。
卒業してからカンパニー毎に新しい方たちと作品を作っていらっしゃいますが、やはり刺激などありますか?


◆仙名彩世
宝塚在団中は同じカンパニーでよくわかり合った人たちでやるというのも、信頼が厚いからこそできる舞台でした。
でも、今の私としてはやはり、新しいカンパニーで新しい方々と一から関係を築いて作品を作っていけることが、
ものすごく楽しいです。それが今この仕事を続けられている理由の一つでもあると思います。
誰かと出会って、そして知りたいという思いが非常に強いのかもしれません。
今回のカンパニーは皆さん個性的で本当に素晴らしい方々なのですが、とてもナチュラルで、
舞台以外の話をしていても楽しいですし、こんなお茶目な方々だからこそ、こんなにいいものができるのだと、
皆さまの人となりに触れて感じています。良い刺激を皆さんからいただいて、それが共鳴し合っているカンパニーです。

―――今井翼さんが作るゴヤ像に稽古場で接してどのように感じていますか。

◆仙名彩世
最初の本読み稽古の段階からすごく丁寧に台詞一つ一つを噛みしめながら読んでいらっしゃる姿を拝見して、
その姿勢が本当に素晴らしいなと思いましたし、ゴヤという人物を理解されようとする前向きなエネルギーには
私たちも背中を押していただいています。ゴヤは、作品全体を通して怒りに似た強い感情がうごめいていますが、
今井さん演じるゴヤからそのエネルギーがあふれ出ているのが、見ていて惹きつけられます。
フラメンコも初めて生で見させていただきましたが、最高にかっこいいです!

―――ゴールドのタイトスカート姿のビジュアルを見たときに、前衛的な雰囲気で驚きましたが、
制作発表で登壇された方は時代物のお衣装を着ていらっしゃいました。


◆仙名彩世
実はこのビジュアル写真は合成ではなく、実際にスモークを焚いて煙の中で、みんな揃って撮影しています。
私は、だいぶバブリーな感じになっていますが、アルバ公爵夫人の気質としてそういう部分があるのではないでしょうか。
お金持ちであるということもありますが、おそらく「これがダメなら、こうしてみたらいいじゃない」と
自分のやりたいことを叶えていくエネルギーをもっているような人物。
小さい頃から本物の芸術に触れる機会も多く、屋敷には素晴らしい絵画がたくさん所蔵してあったはずです。
知的な女性で見る目を持っていた方とも言われているので、アルバ公爵夫人という人物を構成する鍵は
いろいろなところにあると思います。どこを一番突出して表現したら良いのか、まだ試行錯誤中ですが…。

―――ゴヤの半生だけを考えるとかなり重いイメージがありますが、
コミカルな雰囲気もあるということで明るいシーンもあるということでしょうか?


◆仙名彩世
明るいシーンもあります!メインキャストの皆さんそれぞれの持ち歌もあるので、個性がぶつかり合っています!
場面によりますが・・・苦しい場面でも、あえてきれいなバラードだったり、ジャズっぽいアレンジがされていたり、
現代的な楽曲もあったりします。重い場面だけどなぜか美しいといいますか。
「そう来るのね!」という驚きがたくさんあります。
それは、清塚さんの音楽が、全て計算し尽されたものだからなのではないかと思いますし、
こまめに調整をしながら進めているところなので、まだまだ稽古期間中に変化していくはずです。
良い方向に行くように全力で取り組んでいきたいです。

―――清塚さんは、今作で初めてミュージカルの楽曲を手がけられますね。

◆仙名彩世
本当に素晴らしいです。華やかで、面白くて、ドラマティックで…ずっと聴いていたいです。
稽古場に清塚さんがいらっしゃったときに、いろいろとアドバイスをくださるのですが、
それぞれの役者に合うように少しずつ変化させてくださっています。
稽古場にはピアノだけでなく、カホンも入っています。
他の楽器が入ることでまたイメージが膨らみやすくなるので、すごくありがたいです。
私の中で特に印象的なのは、作品冒頭に出てくる《黒い絵》というゴヤのグロテスクで
衝撃的な絵をモチーフに作られた場面です。本当におぞましいと感じるような曲と振り付けなので、
鳥肌が立つといいましょうか。
絵をダンスで表現するというのはなかなか斬新だと思いますが、見事にそれが表現されています。


―――ゴヤの絵画は舞台上に出てくるのでしょうか?

◆仙名彩世
もちろんたくさん登場します!
こういう絵を描いていたのかと興味が湧くと同時に、時代を追うごとに絵のタッチや題材の変化も見てとれます。
ちょっと冷たそうにも見えますが、なぜだか肉質を感じるというか。見事に「肌感」が感じられて不思議なパワーがあります。
何より、200年以上経った今もたくさん作品が残っているのもすごいことだと思います。
時代が変わってもゴヤの絵がずっと残っていて、それを私たちが生きて見られるということが不思議な感覚です。

―――最後にメッセージをお願いします。

◆仙名彩世
ミュージカル『ゴヤ』は本当にエネルギッシュで、
きっとこれまでのミュージカルでも観たことがないような場面がたくさんあると思います。
“真新しいものを観た”と感じて、楽しんでいただけるように、皆で積み上げて、
大切に作り上げていきたいと思います。皆さまには楽しみにしていただけたら嬉しいです。


ヘアメイク/小泉千帆(éclat)
スタイリスト/津野真吾(impiger)
衣装クレジット/Antoinette

 

 

ミュージカル『ゴヤ -GOYA-』

 

東京・日生劇場 2021年4月

名古屋・御園座 2021年5月上旬

 

原案・脚本・作詞:G2

演出:鈴木裕美

作曲・音楽監督:清塚信也

出演:今井翼

小西遼生

清水くるみ

山路和弘

仙名彩世

塩田康平

天宮良

キムラ緑子

 

https://www.shochiku.co.jp/engekiw/lineup/musical_goya/

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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