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前川知大×世田谷パブリックシアター 4年ぶりの新作公演『無駄な抵抗』上演決定!
前川知大と世田谷パブリックシアターがタッグを組む4年ぶりの新作公演
タイトル&キャストを発表!
目に見えないものと人間との関係、日常と非日常、現代と未来と過去―――
これまでも独創的な観点から、あらゆる空間や時間を自在に描き出し、
日常と地続きにある不思議な世界 を立ち上げてきた前川知大。
その前川と世田谷パブリックシアターが 4 年ぶりにタッグを組み、新作を上演します。
タイトルは『無駄な抵抗』に決定。出演には、前川作品には欠かせない劇団「イキウメ」の俳優陣に加え、
魅力的なキャストが揃いました。秋の新作に是非ご期待ください!
※ 公演スケジュール、チケット情報は後日発表いたします。
運命について。
未来は可能性にあふれ、たくさんの選択肢があるように見える。
でも人生を振り返ってみると、曲がりくねった一本の道が続いているだけ。
怒涛の“現在”が可能性をなぎ倒し、固めた、動かしようのない一本道。
もしもなんて無い。考えるだけ時間の無駄。
“現在”に背中を押され前を向く。
選ぶことに正解も間違いもない。全ては決まっているのかもしれない。
無駄な抵抗。“私”に自由はないのでしょうか。
ギリシャ悲劇「オイディプス王」では、
不吉な予言から逃れようと行動したオイディプスが、それゆえに予言を成就させていく。
気付いた時には手遅れ。全てはこうなる運命だった。
オイディプスに自由はあったのだろうか。
運命と感じるのはいつも全てが終わった後で、私には知らない自由もあったのだ。
全てはこうなる。
世田谷パブリックシアター×前川知大
前川が初めて世田谷パブリックシアターとタッグを組んだのは2009年。
小泉八雲の怪奇文学作品集「怪談」の短編をもとに、“語り物”の手法を取り入れて構成した
『奇ッ怪〜小泉八雲から聞いた話』を上演し、前川は第44回紀伊國屋演劇賞個人賞、
第60回芸術選奨新人賞を受賞しました。続く2011年には、能狂言から着想を得た
『現代能楽集VI 奇ッ怪 其ノ弐』で現実と夢幻が交錯する世界を現出させ、
第19回読売演劇大賞の大賞および最優秀演出家賞を受賞。
2016年には岩手県遠野地方に伝わる逸話・伝承を記した柳田国男の説話をモチーフにした
『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』を、2019年には古代ギリシャの叙事詩「オデュッセイア」を原典にした
SF作品『終わりのない』を上演し、『遠野物語』で読売演劇大賞大賞・最優秀スタッフ賞を、
『終わりのない』で文化庁芸術祭賞新人賞を受賞しました。
作品のモチーフは、近代日本の説話から、能・狂言、古代ギリシャの叙事詩、宇宙と、
作品を追うごとに多岐に渡りますが、日常と地続きに描かれるリアルさは変わらず、
前川の真骨頂が発揮されています。
多彩なキャストが集結
出演には魅力的なキャストが揃いました。イキウメ公演ほか数々の前川作品に出演し
独自の存在感を発揮する池谷のぶえ、2018年『ゲゲゲの先生へ』以来5年ぶりの前川作品出演となる松雪泰子、
イキウメ公演のほか『終わりのない』から続けての出演となる清水葉月。
また今回が前川作品初出演となる渡邊圭祐、穂志もえか。
そして、非現実的な世界もリアリティ溢れる演技で体現し、前川作品には欠かせない劇団「イキウメ」の俳優、
安井順平、浜田信也、盛隆二、森下創、大窪人衛が脇を固めます。
タイトルは『無駄な抵抗』に決定
古代ギリシャの叙事詩、ホメロスの「オデュッセイア」を原典とした
新たなスケールのストーリーに挑戦した2019年の『終わりのない』に続き、
今回前川が選んだテーマは、ホメロスの後に登場した古代ギリシャ劇。
ソポクレスの「オイディプス王」に代表されるように、ギリシャ悲劇の大テーマである「運命」を扱います。
『終わりのない』では神々と別れた人類の成長と意識の目覚めを、一人の青年に託して描きました。
今作で は、オイディプス王のように、神々と別れ、世界という巨大な力「運命」に抗おうと、
自らの意志を信じて生き始めた人たちを描きます。
古代ギリシャ劇を発想の源泉として、前川は「運命」と「自由意志」をテーマに新たな作品の創作に挑みます。
前川はそこで、何を描きあぶり出し、現代に何を問うのでしょうか。
【作・演出】 前川知大 コメント
世田谷パブリックシアターとの創作では、劇団でのオリジナル作品とは少し違う地点から
作品を立ち上げることができるのが魅力と思っています。
今回は前回『終わりのない』から続き、ギリシャがスタート地点にあり、ギリシャ劇の大テーマである「運命」を描きます。
舞台は現代で、私たちの日常から始まります。例えばそれは、人生を大きく左右する選択であったり、
自分ではどうにもならないことにどう対処するのか、といった誰もが人生で経験することに自由意志と運命が、
どう拮抗するのか、そういうところに迫っていけたらと思っています。
【出演】 池谷のぶえ コメント
運命について——私にとって運命は、なるべく身を委ねる方を選択してきた。
しかしその解釈も、「運命」という、いったい何に操られているかわからないもののせいに
してしまった方が楽だと感じて いるからかもしれない。別の運命の可能性のことを考えてしまうことも、
既に運命の中に組み込まれ てるとしたら、そのことを考えている時間が悔しい…と、
考えてしまう時間すら運命だと言われるの でしょうから。
信頼できる座組の皆さんと、なんだかとても太刀打ちできない巨大なものに挑もうとしている、
静かな唸りを感じます。どんな運命になるのか、してやろうか、それこそが無駄な抵抗なのか…楽しみです。
【出演】 渡邊圭祐 コメント
前川知大さんの作品に参加できるという喜びと世田谷パブリックシアターの舞台に再び立てることを嬉しく思います。
運命について、現在と自由、あらゆる可能性、すべてはこうなる、この言葉だけで心が踊らされてしまっています。
どのような作品を作り上げていけるのか、私自身今からワクワクしております。
観に来ていただいた方と思いを共有できるよう、時間をかけて磨きたいと思います。
【出演】 松雪泰子コメント
前川さんの元、新たな創作に関われる事に喜びを感じております。
これから立ち上がる世界を丁寧に積み上げていきたいと思います。
無駄な抵抗…どんな世界になるのか楽しみながら、創作していきたいと思います。
『無駄な抵抗』
【作・演出】前川知大
【出演】池谷のぶえ 渡邊圭祐 安井順平 浜田信也
穂志もえか 清水葉月 盛隆二 森下創 大窪人衛
&松雪泰子
【日程】2023年11月
【会場】世田谷パブリックシアター
【お問合せ】世田谷パブリックシアターチケットセンター
03-5432-1515
【主催】 公益財団法人せたがや文化財団
【企画制作】世田谷パブリックシアター
【制作協力】エッチビイ
【後援】世田谷区
<兵庫公演>
【日程】2023年12月
【会場】兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【主催】兵庫県、兵庫県立芸術文化センター/p>
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