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『ハッピーバースデー~命の唄~』舞台化!土居裕子さんインタビュー
児童書としては異例の150万部を売上げ、今もロングセラーを誇っている「ハッピーバースデー」(金の星社)を原作にした
『ハッピーバースデー~命の唄~』が、10月25日~29日東京新宿の紀伊國屋ホールで上演される。
「ハッピーバースデー」は、母から日々言葉の暴力を受けていた小学生の少女が、静養先の祖父母のもとで
無償の愛により少しずつ心の傷を癒し、もう一度母親と向き合うまでが描かれる作品で、フジテレビ開局50周年記念として
ドラマ化された他、アニメ化もされるなど大きな話題となり、全国の小中学校で愛読され続けている。
そんな作品の原作者である吉富多美と、ミュージカル俳優の土居裕子が初の舞台化を企画。
30年以上オリジナルコメディーに拘り、製作をし続けている水木英昭プロデュースとタッグを組んで実現した
舞台『ハッピーバースデー~命の唄~』は、軸となる子どもたちのキャスティングに、全国オーディションを敢行。
イジメや虐待という難しさを持ちつつ、もはや社会的なテーマとも言える題材を、高い音楽性とエンターテイメント性豊かに
創作されている。そんな作品に企画から関わり、祖母役での出演も果たす土居裕子が、新たな舞台を立ち上げる思いと、
意気込みを語ってくれた。
大切なテーマだからこそエンタメ性を高めた舞台にしたい
ーーー土居さんご自身による初企画作品ということですが、
まずこの作品を舞台化したいと思われた経緯から教えていただけますか?
◆土居裕子
これまでずっと俳優としてやってきましたが、年齢を重ねるにつれて、
何か社会の役に立つことをしなくては、という思いにかられるようになっていたんです。
そんな時特別支援学校の副校長をやっている私の友人に、学校を見学させてもらうことができて。
その時の私は、子供たちと一緒に歌を歌うなどの機会が持てるなら、いくらでもやるからね!というような気持ちだったんです。
でも実際に、支援学校の先生たち、長年教育に携わっている方たちが、如何に愛情を持って、
生徒さん一人ひとり手厚いケアをしながら、子供たちが喜ぶ様々なプログラムを企画しているのを拝見して、
私が突然行って歌を歌えばそれが何かの役に立つだろうと思っていたことが、
どれほど浅い考え方だったかを知って打ちのめされたんです。
そんな私のその友人が「ちょっとこれを読んでみて」と持ってきてくれたのが、この「ハッピーバースデー」だったんです。
すぐに読ませてもらって、とても感動したので彼女にそう連絡したら「これ、舞台にできないかな」と相談を受けました。
ーーーご友人の副校長先生の方からですか?
◆土居裕子
そうです。大がかりなミュージカルというわけにはいかないかもしれないけれど、音楽が入った軽やかな舞台にできないだろうかと。
その時私も読んでいる最中に頭の中に音楽が流れてくる感覚が確かにあったので、「舞台化、考えられると思う」と言いましたら、
原作者の吉富多美先生をご紹介いただけて、先生からも「是非やってもらいたい、とても楽しみです」と言ってもらえたことから、
企画として動きはじめたんです。
ーーーご自身で舞台を創ろうと。
◆土居裕子
私に何かできるとしたら、やはりこういうことなんだろうと思ったのですが、とは言え一から舞台を立ち上げるのは
初めての経験ですし、所属事務所にも相談しながら手探りではじめました。
当時ちょうどコロナ禍で、そうした企画に助成金がいただけるかもしれない、という時期でもありましたから、もし申請が通れば、
金銭面の心配がだいぶ軽くなるなと思ったりもしていたのですが、何しろ慣れていないので、どんどん月日が経ってしまって。
もうそういうことをあてにするよりも、まず大切なのは面白い脚本が書けて、演出もできる人を探すことだ!と色々考えました。
ただ、私もずっとオリジナルミュージカルから海外のものまで、ミュージカルの舞台を様々に経験させていだいてきたなかで、
この題材はがっちりとしたミュージカルにするのは違うな、と感じていて。
でも絶対に音楽も必要だ、と思った時に水木英昭さんが浮かびました。
水木さんは「水木英昭プロデュース」の公演を毎年やっていらして、私もずいぶん前ですが一度出演させていただいてとても
面白かったんですね。原作は親子のかなりシビアな話が描かれているものでもあって、だからこそ感動的なのですが、
舞台化にあたっては少し気楽に笑えるような、楽しいシーンも盛り込むことができたら、舞台作品としてのエンタメ性も
増すのではないかと思って水木さんにお願いしたら、二つ返事で「やりましょう!」と言ってくださったんです。
そこから一気に企画が動いていきました。
ーーー親子の関係って、親子だからこそ難しいというところが確かにありますし、
考えていかなければいけないことでもあるのですが、そこにエンタメ性を加味してもらえると、
観る側としてもずっと観やすくなりますね。
◆土居裕子
そうなんですよね。題材的にどうしてもいじめのシーンなどは避けて通れないので、そういう面だけを突き詰めてしまうと、
ご覧になる方が拒否反応を示してしまうことがあると思うので、そこを和らげる笑いであったり、
歌であったりは絶対必要になるなと思いました。
実はこの取材を受ける為に駅についたところで「台本の最終稿ができた!」という連絡があったんです!
ーーーそうだったんですか!
◆土居裕子
本当にたったいま最終確認をしたところなのですが、コメディを書かれる水木さんらしい、
私たちではとても思いつかないような可愛らしいシーンを盛り込んでくれています。
逆に音楽が来てミュージカル的にドラマティックになるところは、水木さんは少し照れてしまわれるので(笑)、
そこは「大丈夫だから照れないでやってください!」と私が申し上げたりもして、
本当に素晴らしい本が出来上がったと思っているので、後は出演してくれる子供たちにしっかりやってくださいね!と
託したいです。
Entertainment Human Theater!紀伊國屋書店提携公演
『ハッピーバースデー ~命の唄~』
原作◇青木和雄・吉富多美(金の星社)
構成・脚本・演出◇水木英昭
音楽◇髙木茂治
テーマ曲作曲◇亜季緒
振付◇南流石
出演◇亜季緒
富田 翔
上野彩喜/矢野沙羅(Wキャスト) 川口調
田中稔彦 杉本有美 佃井皆美 村田充
蛍雪次朗 土居裕子(ほか)
日程:2023年10月25日(水)~10月29日(日)
会場:紀伊國屋ホール
〈料金・税込・全席指定〉
スペシャルシート9,800円
≪前方エリア・特典:オリジナルグッズ(非売品)付き≫
レギュラーシート 前売:7,500円 当日:8,000円
※スペシャルシートの取り扱いは先行・前売販売のみ。
特典の引き換えは劇場ロビー所定場所。
レギュラーシート席 親子チケット
2枚(親1名、子1名)13,000円
3枚(親1名、子2名)18,000円
※お子様は小中高生対象。同時入場、お子様、親御様のみでのご入場不可。
水木英昭プロデュースweb チケット予約
http://www.mizu-pro.com/2023happy-bd-ticket-mizupro.html
カンフェティ 公演ページ
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=74125&
カンフェティチケットセンター〈電話予約〉
0120-240-540(平日 10:00~18:00)
キノチケオンライン
https://store.kinokuniya.co.jp/ticket/
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