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日本モンゴル友好記念事業『The Mongol Khan』のアンバサダーに
元第69代横綱・白鵬 翔氏が就任!
10月10日(金)~20日(月)東京国際フォーラム ホールC、10月24日(金)〜26日(日)愛知県芸術劇場 大ホールにて、
日本モンゴル友好記念事業『The Mongol Khan(モンゴル・ハーン)』のアンバサダーに就任した
元第69代横綱・白鵬 翔氏 を迎え、トークライブを開催いたしました。
本作は、2022年に本国モンゴル国内で180回以上のロングラン公演を成功させた後、
ロンドン、シンガポールでも上演され、観客のみならず各国の主要メディアからも高い評価を受けた
話題のスペクタクル舞台です。
古代モンゴル帝国の栄華と謎に満ちた3000年の歴史を背景に、愛と野望、裏切りと復讐、
そして王位継承を巡る壮大な戦いが 繰り広げられる歴史ドラマは、演劇要素だけでなく、
50人以上のパフォーマーが繰り広げるダンス、モンゴル伝統楽器や歌唱を用いた
歌、生演奏のオリジナル音楽で表現しており、ニック・バーンズ(『ライフ・オブ・パイ』)による
圧巻のパペット演出をはじめ、壮大なセットと衣装が観客を魅了する臨場感ある舞台で、
観客の想像を超えた華やかでスケールの大きな世界が繰り広げられます。
モンゴル人クリエイターによるステージエンターテインメントの来日公演は初となり、
日本公演の後にはブロードウエイほか世界各地での公演も予定されています。
本日のトークライブでは、モンゴル文化のみならず日本の伝統文化にも精通されている
アンバサダーの白鵬 翔氏、演出のヒーロー・ バートル、プロデューサー兼出演俳優のバイラ・ベラが登壇。
白鵬氏によるアンバサダー就任のご挨拶に始まり、本作の見どころをまとめたダイジェスト舞台映像の上映、
そして、共同プロデューサーの元力士 龍皇 昇と、同じく共同プロデューサーのモンゴル国商工会議所
バイセル・エンフフグジルが通訳を務め、作品の魅力をお伝えするトークに花を咲かせました。
今日はお忙しい中、本当にありがとうございます。こうしてこの場に立てたことを嬉しく思います。
第69代 横綱・白鵬でございます。
この度、舞台『モンゴル・ハーン』の公式アンバサダーを務めさせていただくことになり大変光栄に思っております。
相撲を通じて長年、日本と母国モンゴルを繋いできた私にとって、
文化・芸術の分野で両国の交流に貢献できることは、新しい 喜びであり大きな使命だと感じています。
『モンゴル・ハーン』は、モンゴルの歴史や哲学、そして人々の誇りと情熱を描いた壮大な舞台作品です。
ロンドンやシンガポール でも高い評価を受け、多くの観客を魅了しました。
いよいよここ日本で上演されることを私自身も心から楽しみにしています。
日本とモンゴルは、相撲やスポーツだけでなく、精神性や文化的な価値観にも深い繋がりがあります。
この舞台を通じて多くの方々にその共通点を感じ取っていただき、両国の絆がさらに深まることを願っています。
公式アンバサダーとして、より多くの皆様にこの舞台の魅力をお届けできるよう精一杯務めてまいります。
ぜひ劇場に足を運んでいただき、モンゴルが誇る壮大な物語の世界を体感していただければ幸いです。
Q.芝居に加えてパペットや殺陣、映像での表現もある面白い舞台でしたが演出的に特にこだわった部分はどこですか?
[ヒーロー・バートル] モンゴルの昔からの伝統的な演奏、ダンス、アクションなどを取り込み、
演劇的なすべての要素を含んだ、わかりやすい舞台にしているところです。
Q.バイラ・ベラさんはロンドンで演劇を学ばれて映画俳優としても活躍され、
海外で色々な作品をご覧になっていると思いますが『モンゴル・ハーン』が他の国とは違う特徴的なことは何だと思いますか?
[バイラ・ベラ] 国のため、皆のために自分を犠牲にするという物語なので、
(違うというよりは逆に)全世界の皆さんにわかっていただけるような物語になっているのではないかと思います。
Q.白鵬さんは日本で暮らしながら日本人の文化をご存知だと思いますが、
作品をご覧になって日本人の価値観に合うと思うところはどこだと思いますか?
[白鵬 翔] 日本には歌舞伎や伝統的な舞台が多くあって、伝統的な作品をご覧になるお客様は演技や舞台を
知り尽くしていらっしゃると思いますし、(『モンゴル・ハーン』は王の物語ですが)日本は天皇陛下が象徴としていらっしゃり、
また蒙古斑のようなルーツ的なものも同じですので『モンゴル・ハーン』を観ていただけたら
大いに満足していただけるのではないかと思います。
Q.『モンゴル・ハーン』は、日本人が観て共感するところはどこだと思いますか?
[ヒーロー・バートル] この作品はどこか特定の部分というのではなく全体が見どころです。
コロナ時期に作った作品でもあるので、自分だけ生きていくというのではなく、皆さんのために生きる、
自然と共に生きていくというメッセージを込めて世界に発信しているので、(日本人の方々にも)共感していただけると思います。
今年7月に天皇皇后両陛下がモンゴルを訪れてくださいましたが、舞台を通じても、
これからモンゴルと日本の友好関係が深くなれることを祈っています。
Q.独創的な衣裳ですがこの衣裳に関してはどう思われますか?
[バイラ・ベラ] 2000年前の当時のフン族が使っていたものが中央アジアで発見されて、
それをモンゴルのデザイナーさんが直しました。
公演を観た方々は“生きた博物館”として当時の衣服を知り学ぶことができると思います。
Q.『モンゴル・ハーン』の中で印象に残っているのはどこですか?
[白鵬 翔] 私も相撲で股割りはしてましたけど(笑)、出演している方が身体が柔らかいなと…。
心や会話をダンスで魅せていくというのは新しい表現でわかりやすいと思いました。
Q.ヒーローさんはテレビ番組の制作もされていてイラストレーターでもありますが、
舞台の装置などに今までの経歴が活かされていますか?
[ヒーロー・バートル] 舞台はモンゴルだけでなく色々な国のアドバイスを活かしながら創った作品ではありますが、
私自身はテレビ番組を制作したり(モンゴルの民族的なアイデンティティを映し出す番組制作を行っていた)、
音楽プロデューサーも長い間や っていたので、その時の影響は確実に関係していると思います。
この舞台で、ホーミー(1人の歌手が同時に異なる音を出す特殊な歌唱法)や長唄などモンゴルの伝統的なものを
全て取り入 れているので楽しんでいただけると思います。
Q.バイラさんは、ヒーローさんの演出で面白いと思う部分はどこでしょうか?
[バイラ・ベラ] メインの登場人物は6名で、他にダンサーなどもあわせて約60名の出演者がいるのと、
アニメーションを使用した りする部分もあるので、最初から最後まで全体を観ていただきたいと思います。
そういった総合芸術が面白い部分だと思います。
Q.『モンゴル・ハーン』は最後にハーン(王)がたった1人になってしまうのに悲劇的な終わりではないのは、
モンゴルの文化 的な価値観でしょうか?
[ヒーロー・バートル] 国家は何があっても永遠に存在するという意味を残したかったのです。
ハーン(王)だけでなく周りの人たちも含めて、この国の長い歴史を生きてきたという意味を込めました。
Q.白鵬さんは横綱という頂点に立たれました。舞台のハーン(王)に近いかと思いますが、
横綱時代の思いとハーン(王) の思いに共通するようなところはありましたか?
[白鵬 翔] 新白鵬時代、朝青龍さんとの2横綱時代、ひとり横綱時代、4横綱時代、
新入りとの戦いという5つの時代で相撲を取り続けたと思っているのですが、
横綱は何人いても責任は同じで1人で立ちはだかるというところがハーンと似てると思います。
朝稽古や夕方のトレーニングで口が切れていないのに血の味がしたのですが、
人は自分のキャパシティを越えると肺の毛細血管 が切れるので血の味がするそうです。
諺にもあるように血の滲む努力したからこそ結果が出たのだと思います。
舞台前は数秒で終わってしまいますが裏は本当に大変なものですからね。
Q.モンゴルの演劇文化の今後の発展についての考えを教えてください。
[ヒーロー・バートル] モンゴルの演劇は約200年前から始まりました。
今は世界に発信できるようなレベルに到達したと思います。
最近の演劇は全てのジャンルをまとめたものが多く、『モンゴル・ハーン』も今の時代に合わせて総合芸術の演出で作っています。
Q.バブー・ルハグヴァスレンさん原作の物語が元になっていると思いますが、
原作と変えた部分と変えていない部分を教えてください。
[ヒーロー・バートル] バブーさんの原作で意味を変えたり減らした部分はありません。
ただ、演劇的な表現を増やした部分は あります。
[白鵬 翔] ヒーローさんは『モンゴル民族の百人の偉人』という
ドキュメンタリーを製作されていて私は2016年に放送していただき、この番組で初めて父と一緒に出演しました。
その時のMCが(『モンゴル・ハーン』の原作を書いた) バブー・ルハグヴァスレンさんです。
父はルハグヴァスレンさんと親しいですし、ヒーローさんからもルハグヴァスレンさんと3人で会って話していることは
聞いていました。 でも『モンゴル・ハーン』の話をしていたことは今初めて知りました。
(『モンゴル・ハーン』の)アンバサダーとして担当する意味があります。ここで繋がりましたね(笑)
日本モンゴル友好記念事業
『The Mongol Khan(モンゴル・ハーン)』 Japan Tour 2025
025年10月10日(金)〜20日(月)東京国際フォーラム ホールC
10月24日(金)〜26日(日)愛知県芸術劇場 大ホール
https://sunrisetokyo.com/detail/29881/
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