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『おのれナポレオン L’honneur de Napolèon』
制作発表が行われました
フランス史上最大の英雄 ナポレオン・ボナパルト、
その生涯の隠された真実とは…。
偉人たちの、意外な一面を描いて定評のある三谷幸喜が、野田秀樹にあてて描くのはフランス史上最大の英雄ナポレオン・ボナパルト!!
天才か、狂人か? 神か 悪魔か? 高潔な英雄か 人格破綻者か?…
その存在のあまりの大きさゆえに、
その人間性のあまりの幼さゆえに、
あがめられ、
畏れられ、
愛され、
憎まれた男、ナポレオン。
幽閉の地、大西洋の絶海の孤島セント・ヘレナ島での最期は、病死とも暗殺とも伝えられ、その死はいまだに謎に包まれている。
「おのれナポレオン」と殺意を胸に抱く者たち、「ナポレオンの名誉 L’honneur de Napoleon」をかけてその企てに立ち向かう者たち。
そしてナポレオン自身が仕掛ける一世一代のたくらみとは…。
野田秀樹が、自ら作・演出しない舞台に出演するのは今回が初めて。三谷が演劇界の大先輩からのこの信頼に応えて猛烈に筆をふるう歴史ミステリー・三谷版「ナポレオン伝」、どうぞこころゆくまでご賞味ください。
最初に野田秀樹さんを役者として何か作品ができないかとお話をいただきまして、それはすごく魅力的だなと思いました。以前、『新選組!』というドラマをやらせていただいたときに、僕のリクエストで野田さんに勝海舟を演じていただいたのですが、そのときから役者・野田秀樹に魅力を感じておりまして。僕の本で、出来れば舞台で野田さんを動かしてみたいな、僕のセリフを話して欲しいなという思いがありました。こういう話が来て、具体的になったところで、ではどういう物語にしようかと考えました。普段野田さんがご自分のお芝居でやられていないような世界がやりたいなと思い、最初は社長漫遊記のようなものもいいなと思ったり、国定忠治もいいなと思ったり。そこから歴史上の人物を野田さんにやってもらうのもいいかなと思い、西郷隆盛もいいかなと。どの人物も野田さんが演じると思うと面白くなってくるんですよね。それはもう野田さんの力だと思うんですけど。それで、海外に目を向けてダヴィンチだと当たり前かな、モナリザの方がいいかなと、考えるうちに辿り着いたのがナポレオンです。僕は実はあまり野田さんのことは存じ上げていないのですが、お仕事でお会いする位だったので。僕のイメージしている野田さんとナポレオンは、すごく共通点があります。若干こじんまりされていて、非常にせっかちである、常に動きまわっていて、ものを食べるときにやたらこぼす。実はナポレオンもすごくこぼしていたらしいんです。そういうのを読んだ時に、これはもうこれしかないなと。ナポレオンはなぜ死んだのかという部分は未だに謎の部分があるので、それを自分なりに解釈して物語ができないかなと思っております。中心は野田さんですから、誰が共演したら面白いかを考え、誰がラブシーン、ベッドシーンをやったら面白いかを考えたら、もう天海さんしかいないなと(笑)。内野さん、山本さんを始めみなさん野田さんと絡んで面白い方々を集めていただきました。ナポレオンは、胃がんで死んだという話もありますが、殺されたんじゃないかという話もあります。じゃあ誰が殺したのか。この場で言いますが、ナポレオンは誰かに殺されて、犯人はこの中にいます。あ、僕以外の方です(笑)。台本は半分近く出来ています。本当は途中の段階で見せるのは嫌なのですが、みんなが見せろというので見せました。犯人の部分はまだ書いていないので、キャストのみなさんは驚いていると思います。僕の中では完成していて鋭意執筆中です。僕にとっては野田さんとお仕事できるということは、こんなに幸せなことはないですし、光栄なことだと思っております。二大なんとかと言われますが、とんでもなくて、学生時代から憧れな先輩です。がんばって歴史に残る作品にしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
この劇場(東京芸術劇場)の芸術監督になりましたときに、どういう形で進めていこうかと考え、一番最初に浮かんだのが三谷幸喜さんにこの劇場で演出してもらことでした。リニューアルの前にも一度やっていただいています。企画を進める中で僕が役者として三谷さんの作品をやるという話を進めていいかというのを立ち話のような感じで聞いて、いいよと返事をしたのがきっかけです。僕はそのときは真ん中のような役のつもりでは全然無くて。それがもう3年くらい前の話です。やっと実現にこぎつけました。台本は途中までのものを読ませていただいて、あきらかにあて書きであるなと。三谷さんが私を今までどういう風に見ていたかということをしみじみと見て、本当に申し訳なかったなと(笑)。そのぐらいちゃんと嫌なヤツに描かれていてやりがいのある役です。「偉くなりすぎて周りで言うヤツがいなくなっちゃったんだよ」というようなことが出てきて、そういうイメージなのかなと(会場大爆笑)。反省することがいっぱいです(笑)。とても楽しみにしております。
三谷さんの舞台でとお声をかけていただいて、後先考えずに「出たい!」とお返事いたしました。後から野田さんを始め素晴らしい方々とご一緒だということで「わぁ嬉しいな」と思いましたが、後から「こんなすごい人たちの中でどうしよう」という思いがふつふつとわいてきております。いただいた途中までの台本を読んで、モノローグも長かったですね。今から覚えておかなければと思っている毎日です。野田さんと三谷さんの舞台に出させていただいたこともある人間が、今度は野田さんが出演で、三谷さんの作・演出ということで、また違った方向からも私自身も楽しめるんじゃないかなと。本当は私も客席から見たかったですね。でも、見たら見たで「なんで私、こっちの客席にいるんだろう」とくやしくなったかもしれません。みんながくやしがるような舞台になったらいいなと思います。足をひっぱらないようにがんばりますのでよろしくお願いいたします。
三谷さんの作品は2001年『オケピ!』という作品に出演させていただき、その後いくつも出させていただき、先ほどお話しにもあった『新選組!』というドラマで野田さんとも共演させていただきました。天海さんや内野さんとは映像で共演させていただいていますが、今回は舞台なのでそれだけで自分が出演できることを幸せに思います。どんなものになるのかなとわくわくしながらも、まだ台本を読んでいません(笑)。先ほど野田さんにその話をしたら、「一ヶ月じゃ覚えられないから読んだ方がいいよ」と言われたので、今日帰って早急に読みます。天海さんもおっしゃったとおり、自分でこの作品が見られないということが自分でくやしくなるような作品にしたいと思います。
私の役はナポレオンを徹底的にいじめ抜く、ねじくれた感じで、尊敬しているのに憎んだりねたんだりしているという役です。好きなのに嫌いというような、アンビバレンツな気持ちを内包している男で、そのあたりが役者として面白そうだなと思うところです。野田さんは一度お酒の席でご一緒しましたが、客席で見ていると雲の上の方です。三谷さんとは『我が家の歴史』の将棋さしの役でご一緒させていただきましたが、現場ではお会いしなかったので、お二方と戦う現場でご一緒できることがとても楽しみにしております。あたかもセントヘレナに行くときのハドソン・ロウのような気持ちでいます。野田ナポレオンに会ったときに、ハドソン・ロウの内部で自分の期待が崩れ落ちるような音が聞こえてくるような感覚を台本を読んで感じました。がちょーんとか、がびーんとか。そういう音が心の中で聞こえてくるような、愛くるしいハドソン・ロウ役になったらいいなと思っています。
『おのれナポレオン L’honneur de Napolèon』
公演期間:2013年04月09日 (火) ~2013年05月12日 (日)
(4月6日、7日プレビューあり)
作・演出:三谷幸喜
出演:野田秀樹 天海祐希
山本耕史 浅利陽介 今井朋彦
内野聖陽
会場:東京芸術劇場 プレイハウス
お問い合わせ 東京芸術劇場ボックスオフィス
03-5391-3010(休館日を除く10:00~19:00 )
http://www.geigeki.jp/performance/theater018/
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