『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。
※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。
『宝塚BOYS』
製作発表が行われました

“女性だけのレビュー劇団”として、日本のみならず世界でも知られる存在である、宝塚歌劇団。
100周年を迎える長い歴史のなかで、かつて「男子部」があった事実はほとんど語られていない。
1945年、「明日の宝塚スター」を夢見て集まって来た個性豊かな男たち。しかし9年後、解散。
その間、彼らはメインステージである宝塚大劇場に立つことは一度もなかった。
そんなBOYSの、ちょっと可笑しくも哀しい青春グラフティ。
2007年の初演から、2008年、2010年と上演を重ね、2013年、BOYSに4度目の夏がやって来る!!
原案:辻 則彦
脚本:中島淳彦
演出:鈴木裕美
出演:吉沢悠 良知真次 中河内雅貴 入野自由 上山竜司 小林大介 板倉チヒロ 初風諄 山路和弘
幼い頃から宝塚の舞台に憧れていた若者・上原金蔵は、一枚の召集令状で青春を失い、今度は自らの書いた手紙で、人生を変えようとしていた。手紙の宛先は宝塚歌劇団創始者・小林一三。内容は宝塚歌劇団への男性登用を訴えるものだった。折りよく小林一三も、いずれは男子も含めた本格的な“国民劇”を、と考えていたのだ。そうしてその年の12月に集まったメンバーは、上原をはじめ、電気屋の竹内重雄、宝塚のオーケストラメンバーだった太田川剛、旅芸人の息子・長谷川好弥、闇市の愚連隊だった山田浩二、現役のダンサー・星野丈治、と個性豊かな面々だった。
宝塚歌劇団男子部第一期生として集められた彼らだったが、劇団内、観客などの大半が男子部に反対だ。前途多難が予想される彼らの担当者として歌劇団から、池田和也が派遣されていた。池田の口からは、「“清く正しく美しく”の歌劇団内では生徒といっさい口をきいてはならない。」「訓練期間は2年。その間、実力を認められるものは2年を待たずに仕事を与える。」と厳しい言葉が語られた。
それでも男子部のメンバーはいつか大劇場の舞台に立てることを信じ、声楽・バレエ…とレッスンに明け暮れる日々が始まった。報われぬ稽古の日々が一年近く続く中、やっと与えられた役は…馬の足…。そして男子部の存在を否定するかのような事件が起こり、彼らの心中は揺れ動く。そんな中、新人・竹田幹夫が入って来る。月日は流れて行く。やり切れない想いをかかえながらも、日々のレッスンに励む男子部の面々。しかしながら、彼らの出番は相変わらずの馬の足と陰コーラス。プログラムに名前すら載らない。それどころか、男子部反対の声はますます高まり、孤立無援の状況。そんな彼らをいつも暖かく見守ってくれるのは寮でまかないの世話をしてくれる、君原佳枝だけだ。
そんなある日、彼らの元に宝塚男女合同公演の計画が持ち上がった。喜びにわく彼らだったが……。
◆演出・鈴木裕美
今回で四演目の『宝塚BOYS』となるのですが、初風諄さん、山路和弘さん以外は新しいキャストになりますので、全くいちからという形で稽古していきたいなと思っております。毎回思うことなのですが、宝塚の男子部というのは、相撲部に女子が入るというか、そういう面白さと、終戦後すぐのお話ですので、男ばかりの軍隊にいた彼らがキレイだったり、美しかったり、心が晴れやかだったりするものを舞台人として求めていたのだろう・・・という気持ちに失礼のないように、同じ舞台人として共感して丁寧にまたゼロからお芝居を作り直したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
今回四代目のBOYSの一員として参加させていただくことになりました。僕自身もこの『宝塚BOYS』のお話をいただいた時、僕は見たことがなかったので、どんな舞台だったんだろうとみなさんに聞いてみました。そうしたら涙なしでは見られない舞台だと聞きました。初演から大成功しているこの舞台に、自分が参加することになり期待半分不安半分だったのですが、そういうのを背負ってこの夏、僕らにしかできない新しい『宝塚BOYS』を作っていこうという気持ちで稽古を始めました。まだ始まったばかりですが、個性的な7人が集まっていて僕自身も負けていたらのまれてしまうぞという、楽しいBOYSが集まっていますので、是非期待してください。
この『宝塚BOYS』は、初演と再演で拝見しました。まさか四回目にして自分が出演できるとは思ってもみなかったことなのですけれども、初演を見た時にすごく感動しました。こういう方が実在したということを舞台を見て初めて知りました。舞台からすごくパワーを貰ったので、自分が役者として悩んだりした時に、同じようにして夢や希望を与えられる役者になりたいなという初心を思い出させて貰いました。今回初参加ですが失礼のないように演じさせていただきたいなと思います。
初演のル テアトル銀座の熱風がまた今回も戻って参りまして、BOYSが替わる度に台風に心がかき乱されるような感じで、それがまたどこかに飛んでいき、また新しいBOYSが参ります。来年宝塚は100周年なんですけど、私は47期性と言うことで宝塚の中では上級生の方になりますので、知りうる限りのこと、そして私があまたのおばちゃんにうけた恩恵をBOYSの方に注ぎ込みたいと思います。
初めまして。60年前の宝塚歌劇団男子部に所属しておりました吉井裕海でございます。このたびまた『宝塚BOYS』を上演していただけるのですが、私は何度見ても客席で泣けてしょうがないんです。その原因が私には分からないのですけれど、みな苦労して宝塚の舞台に立とうと頑張り、くじけてしまうかなというところで宝塚の曲が聞こえてきて最後のフィナーレになるあの瞬間が好きで好きでぼろぼろと泣かせていただきました。今年もまた泣かせていただきます。
私は新聞記者をやっておりまして10数年前にある宝塚の関係者から宝塚に男性がいたという話を聞きました。演出やスタッフかなと思いましたが、生徒で男子部があったということで始めは興味本位で取材を始めました。話を聞くうちに興味本位では出来ないような歴史を抱えた芸能史であると感じました。出版社が決まらないままに書き上げて2004年に本を出版いたしました。それが思いもかけない形で『宝塚BOYS』として舞台化され、四度目の上演となり感慨深いものとなります。実際の男子部の方々も歳月を経る中で、何人かお亡くなりになっているんですけど、吉井さんを始め私も関わった人間として彼らの気持ちを伝えていきたいと思います。
『宝塚BOYS』
【東京公演】
2013年7月23日(火)~8月11日(日)
シアタークリエ
【名古屋公演】
2013年8月13日(火)
愛知県芸術劇場 大ホール
【兵庫公演】
2013年8月24日(土)・25日(日)
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【横浜公演】
2013年9月3日(火)~5日(木)
県立青少年センター 一般発売なし
【新潟公演】
新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ・劇場
【千葉公演】
2013年9月15日(日)
四街道市文化センター 一般発売なし
2013年9月17日(火)~20日(金)
千葉市民会館 一般発売なし
情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。