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シアターコクーン・オンレパートリー2013『唐版 滝の白糸』 開幕 2013年10月

(2013年10月09日記載)

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シアターコクーン・オンレパートリー2013
大空祐飛出演『唐版 滝の白糸』 開幕

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▲撮影:細野晋司

公演について(公演資料より抜粋)

シアターコクーン芸術監督・蜷川幸雄が7月公演『盲導犬 ―澁澤龍彦「犬狼都市」より―』に続いて挑むのは、同じく唐十郎の傑作戯曲『唐版 滝の白糸』。本作は1975年初演。実現不可能といわれた大掛かりな装置を、映画撮影所を劇場に運ぶことで可能となり、上演に成功。まさに、時の一大事件となった作品である。唐十郎が、泉鏡花作「義血侠血」に想を得て大胆に構成し、謎めいた味わいが散りばめられた会話の呼応、哀しくも痛切な抒情が込められた台詞の数々。「演劇スペクタクル」と称賛された伝説的作品が13年振りに蘇る!

STORY

静まり返った長屋の前の路上を、少年・アリダが歩いている。
「どうして僕をつけるのですか」
アリダが振り返って叫ぶと、そこには銀メガネをかけた男が立っていた。
十年前に幼いアリダを誘拐しようとした男である。
今日はアリダの兄の一周忌。
兄は同棲していたお甲と心中を図って死に、お甲だけが生き残った。
お甲は兄との間にできた子のミルク代にまで困り、
兄に貸した金を返して欲しいとアリダに言ってきたのだった。
銀メガネは言を弄してアリダが用意してきた金を預かってしまう。そこに
お甲が現れる。お甲は時に優しく時に厳しく。
さらに哀れを誘うように金をねだる。明日は、
お甲の隣人のアトムたちがプロレス巡業に出発する日。
彼らに旅費を渡したいお甲は、自分の 唯一のとりえである
〝水芸〟と引き換えにお代をもらおうと決心する。そして―。
「できます。踊ります。この白糸太夫は!
万事はこの一時から!それでは皆様、手首の蛇口をはずしましょう!」
「菖蒲はどこだ、この夜をあやして守る。ぼくらのあやめは!」


舞台写真 撮影:細野晋司

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コメント

【演出】
◆蜷川幸雄
『下谷万年町物語』『盲導犬』、この『唐版 滝の白糸』と立て続けに唐十郎戯曲を演出し、改めて唐戯曲の豊かさ、奥深さを痛感しています。殊にこの作品には出会った時から恋をし続けており、今回はその恋がひとつの成就を迎えたと言って良い仕上がりになりました。 大空祐飛さん、窪田正孝さん、平幹二朗さんをはじめとする俳優たちは、僕の執拗な演出に応え、作品に新たな生命を吹き込んでくれた。昨今稀有な詩情とスペクタクル、演劇にしかできない表現にこだわり抜いたこの舞台を多くの方にご覧いただき、その原初のエネルギーを感じていただきたいと切に願っています。

【出演】
◆大空祐飛(お甲役)
稽古場で蜷川さんからお言葉をいただくたび、自分の薄皮がめくれ、生まれ変わっていくようでした。生命そのもののように激しい女・お甲。彼女が自身を昇華して魅せる「奇跡の芸」で劇世界を染め上げられるよう、私のエネルギーを全てこの舞台で解放したいと思います。

◆窪田正孝(アリダ役)
冒頭ではまだ何者でもなかったアリダが銀メガネやお甲さんと出会い、変化していきます。これは彼が成長し、改めてこの世界に誕生する過程を描いた作品です。大先輩の方々から刺激をいただきつつ、僕自身、自分が作品を通してどこまで変化できるか、精一杯頑張りたいと思います。

◆平 幹二朗氏(銀メガネ役)
不条理、前衛作品と対峙する機会の少ない僕にとって、この舞台は大いなる挑戦の場。台詞を「てにをは」まで正確に頭と身体に叩き込み、戯曲の求めるスピードとリズムで、まるで今生まれた言葉のように舞台上に再現する。原点に戻って取り組むしかないと考えています。

 

シアターコクーン・オンレパートリー2013

『唐版 滝の白糸』

 

作:唐十郎 演出:蜷川幸雄

出演:大空祐飛、窪田正孝、平幹二朗、

鳥山昌克、つまみ枝豆、井手らっきょ、マメ山田、

プリティ太田、赤星満、ミスター・ブッタマン、

澤魁士、野辺富三、谷中栄介、浦野真介、堀源起、砂原健佑、續木淳平 ほか

 

東京公演

日程:2013年10月8日(火)~10月29日(火)

Bunkamura シアターコクーン

 

大阪公演

日程:2013年11月12日(火)~11月16日(土)

シアターBRAVA!

 

http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_taki/index.html

 

 

 
 

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