情報紙から飛び出した 演劇系エンタメ サイト
Copyright Since1999 情報紙ターミナル
Copyright Since2010 株式会社ERIZUN

『市川海老蔵 古典への誘い』 製作発表 2013年12月

(2013年12月01日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。

※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。

 

『市川海老蔵 古典への誘い』
製作発表が行なわれました 



▲写真左より観世喜正 、市川海老蔵 、亀井忠雄

作品紹介(公演資料より)


伝統芸能をわかりやすく、多角的に味わってもらおうと、市川海老蔵が自ら企画し、
初回となった2012年の公演では、能の『石橋(しゃっきょう)』と歌舞伎舞踊『連獅子』を上演。
同じ伝説を素材としたこの二つつの演目について、また、能と歌舞伎という異なる伝統芸能について、
素顔の海老蔵が解説するいうプログラムでした。
続いて、2回目の2013年のテーマは〝清元〟。
この公演では、〝清元〟の中でも対照的な『保名』と『お祭り』の2演目を海老蔵が踊り、
素顔の海老蔵の口上や、清元のみの演奏で行われる「玉屋」など、
江戸歌舞伎の粋で華やかな世界を届けました。
そして3回目となった2014年の公演は、2012年の再演として挑みます。

★過去の公演内容

【2012年】
市川海老蔵 古典への誘い
〈演目〉オープニングトーク/半能「石橋」/舞踊『連獅子』※半能「石橋」の出演者は日替わり
〈出演〉市川海老蔵、中村壱太郎 片山九郎右衛門、梅若紀彰、金剛永謹、観世喜正、亀井忠雄ほか
〈日程〉2012年9月28日~10月14日

【2013年】
市川海老蔵 古典への誘い
〈演目〉口上/清元素演奏『玉屋』/清元『保名』/清元『お祭り』
〈出演〉市川海老蔵、清元菊輔社中ほか
〈日程〉2013年10月5日~27日

『市川海老蔵 古典への誘い』 製作発表が行われました(2013年11月25日)


◆市川海老蔵
来年で3回目となります。初年度に「古典への誘い」を勤めさせていただいた折りには、能楽の『石橋』と、歌舞伎の『連獅子』を観ていただきました。この公演で〝良かった〟という声を多くいただきまして、同じ興行を再度出来ないものかということで、再びこれを勤めることとなりました。もともと歌舞伎の『連獅子』というものは、能楽の『石橋』を真似て作られたとされております。歌舞伎の歴史は、350年から400年ですが、能楽の方が遥かにに歴史が深いわけでございます。能楽という庶民がなかなか観ることが出来なかったものを、近年は庶民の方々も観ることができる。能楽よりも新しい、近年できた歌舞伎。『石橋』を原点としてできた『連獅子』。これを同時に堪能できることは、新しい思考ではないかということを訴えて、昨年勤めさせていただいたわけです。 能楽に対する皆様の姿勢。美しい中に潔さ、覚悟、歴史、伝承といったものを、稽古の時や舞台で感じました。諸先輩方、また世界が違う能楽という素晴らしい世界の方々から影響を受けたということを感じ、更に自分の身になるようにしていくことが今回の私のテーマです。そういったことを体に覚えさせることによって、海老蔵が踊る『連獅子』が少しずつ変わってくるのではないかと思います。


市川海老蔵

◆亀井忠雄
(去年の「古典への誘い」に参加して)お二人とは年代も違うのですが、本当に楽しい旅でした。色々なところで公演をいたしました。海老蔵さんの舞台を拝見しておりまして、こういう方がこれからの歌舞伎を、日本を背負ってくれると感じました。能の観世宗家や(観世)喜正さんも、私と同じ次元で能を作ってくれる。素晴らしい人たち中で、やりがいがあった仕事の1つでした。また、もう一度、東北の皆様と舞台が作れるという機会が得られまして、一生懸命勤めて、みんなと同じ気持ちで舞台を作っていきたいと思います。囃子毎の中でも『石橋』には重きを置いております。それを舞台の人たちの一生懸命さ、気迫が伝わりますことが私の一番の願いで、それを皆様に感じて頂ければ幸いと思っております。

亀井忠雄

◆観世喜正
同じ古典ですが、能と歌舞伎を一緒にさせていただく機会というのは少なかったと思います。歌舞伎の原点ということで能にもスポットを当てていただいて、一緒の舞台をさせていただけたということは、とても嬉しかった。冒頭のオープニングトーク、まさに「古典への誘い」ということで、海老蔵さんがお客様の中に入られて(客席に下りて)大変わかりやすい解説をされます。私どもも古典の解説等をさせていただくことも多いのですが、親しみやすいかたちで客席と一体となってお話をさせている姿を見て、私も感銘し影響を受けました。自分もそんな形で広めていきたいなと私心にさせていただいております。半能『石橋』は、獅子の舞いの原点の所作であると承っておりますので、それに恥じないような能の動き。気迫や品格が、舞台上で表現できればと思います。そこから派生して、歌舞伎やおのおのの舞踊に対する様々な影響とか、日本の芸の流れを皆さんに感じていただけたらと思っております。

観世喜正

質疑応答


---八千代座で娘さんが「初お目見え」ということですが。

◆市川海老蔵
八千代座では、本年『保名』『お祭り』を踊らせていただきました。初めて寄せていただいたのですが、素敵な劇場だなという印象です。最近、2歳になる娘が歌舞伎に大変興味を持っていて、「出たいんだ」というようなことを話すわけで。幼い頃は、歌舞伎に女性が参加するということは多々ありますので、思い切って出る方向で頑張ろうかなと思うのですが…。あくまでも2歳児でございますので、出たり、出なかったり…。気分で出られない時もあるかな…と。熊本、八千代座では芝居前というお芝居で娘が「初お目見え」という形になります。「くまモン」にも出てもらおうと思っているのですが、「くまモン」が出てくれれば、うちの娘も会いたいということで出てくれるのでは。そんな流れを考えております。一応、八千代座では毎日娘「麗禾」が歌舞伎の舞台に立つということでおりますので、お手柔らかに…ということで、宜しくお願いいたします。(※八千代座公演では他会場と演目が異なります)

---東北地方公演では、華道家元池坊の協力で献花もされるということですが 海老蔵さんから被災者の方へメッセージを。

◆市川海老蔵
自分にできることって何だろうなということを常に考えさせられます。歌舞伎役者ですと、お化粧をしたり、カツラをかぶったり、衣装を着けたり。一緒に音楽の方々と乗り込んでお芝居をするということも、なかなか大変です。(震災後)すぐに行きたいという気持ちはありました。ですが、自分1人で行って何ができるのだろうかな…と。本当に喜んでいただけることが出来るのだろうかという自問自答がありました。それがこのような形で、ようやく伺えるということは本当にありがたいこと。あの時以来、考えていたことなので(実現できて)嬉しいです。大切なのは継続していくことだと思いますので、メッセージというよりも、私なりにできることを継続的に勤めていきたいと思っております。


 

『市川海老蔵 古典への誘い』

 

〈演目〉オープニングトーク/半能『石橋』/舞踊『連獅子』

〈出演〉市川海老蔵、市川福太郎 観世喜正、亀井忠雄ほか

 

※八千代座公演では演目が異なります。

「芝居前三升麗賑」市川海老蔵、堀越麗禾

舞踊「連獅子」市川海老蔵、市川福太郎

 

〈日程〉2014年3月6日~25日

〈会場〉八千代座(熊本県)、観世能楽堂(東京都)

仙台サンプラザホール(宮城県)、岩手県民会館(岩手県)

札幌プリンスホテル(北海道)、秋田市文化会館(秋田県)

郡山市民文化センター(福島県) 以上・全22公演

 

http://www.kabuki-bito.jp/news/2013/11/post_964.html

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

[ PR ]