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ブロードウェイ・ミュージカル『天使にラブ・ソングを・・・(シスター・アクト)』
デロリス役のケリッサ・アリントンさん&
修道院長役のマギー・クレノン・リーバーグさんインタビュー
1992年にアメリカで大旋風を巻き起こし、翌1993年には日本でも大ヒットを博した
コメディー映画『天使にラブ・ソングを・・・』。オスカー女優であるウーピー・ゴールドバーグが
主役を務め、その人気を不動のものとした代表作。
歌い踊るシスター(修道女)たちが繰り広げる爽快感あふれるストーリーは、日本初上映から
20年以上たった今でもコメディー映画の代表作として幅広い年代に支持されています。
その人気作品が今度はミュージカルとして日本上陸。東急シアターオーブ3周年記念公演と
してこの夏、いよいよ渋谷に登場します。
今回初来日を果たすのは、ブロードウェイの鬼才-ジェリー・ザックスが演出した
ブロードウェイバージョン!!
さらに、ディズニー映画を支えている!と言っても過言ではない-アラン・メンケンの快活で、
メロディアスな音楽とリズムで、最後はもう立ち上がって歌って踊りまくること間違いなし!!
そして、映画で主人公デロリスを演じたウーピー・ゴールドバーグがプロデューサーとして
名を連ねており、ロンドン公演では、自ら修道院長役で出演をしたほど、ウーピーの思い入れが大変強い作品。
迫力ある歌声とコミカルな演技、きらびやかな衣裳やセット―ワンダフル!では言い足りない!
もっともっとワンダフルでワクワク感満載!!
劇中でも何度となく登場するこの作品を表す、その合言葉は “ファビュラス”!!!
しがないクラブ歌手デロリスは、殺人事件を目撃したために愛人のギャングに命を狙われ、
修道院に匿って貰うが、規律厳しい修道院の生活に馴染めない。
そんなある日、修道院長のいいつけで聖歌隊の指導をすることになるが、
あまりの下手さに驚き、特訓に励むことになる。デロリスと修道女達の間には、
いつの間にか友情が芽生え、聖歌隊のコーラスも見る見る上達するが、
その噂はギャングの耳にまで届いてしまい…。
果たしてデロリスは無事に切り抜けることが出来るのか?友情に結ばれた一大作戦が始まる!
【当日券販売について】
各公演開演1時間前より、購入順を決める抽選を行います。
ご希望の方は、渋谷ヒカリエ11階 劇場エントランスの所定の位置に、お時間までにお集まりください。
※お一人様につき2枚まで購入可能です。
※お連れ様と隣席をご希望の場合は、代表者の方のみ抽選にご参加ください。
なお、残席状況によっては、並びのお席がご用意出来ない場合もございます。
※抽選順はお並びいただいた順となります。
※販売席種・枚数は日によって異なります。事前のお問い合わせにはお応え致しかねます。
窓口にてご確認ください。
※予定枚数に達した時点で販売終了となります。あらかじめご了承ください。
※未就学児童のご入場はご遠慮ください。
【上演時間】(予定)
1 幕 65分
休憩 20分
2 幕 60分
合計 2時間25分
―――いよいよ初来日公演が始まります。今のお気持ちをお聞かせ下さい。
◆ケリッサ・アリントン
日本に来るのが初めてなので、経験そのものが自分の出来事じゃないような気持ちです。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
まだ日本に到着して数時間ですが、圧倒されるような美しい街並みですね。
とても親切に出迎えて下さってとても嬉しいです。
―――『天使にラブ・ソングを・・・(シスター・アクト)』のツアーカンパニーに参加しての感想を。
◆ケリッサ・アリントン
すごいカンパニーでキャストの仲がとてもいいんです。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
そうなんです。大きな家族の様な感じなんですよ。
家族のようなみんなと一緒に旅をしながら公演が出来てとても楽しいです。
この作品に参加できることを幸せに思います。
―――お二人はいつ知り合ったのでしょうか。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
知り合ってほぼ一年ですね。この作品で知り合ったんです。
みんな大好きですし、ケリッサのこともとっても大好き!
◆ケリッサ・アリントン
私もです!
―――このツアーは、今までどのようなところを回って日本にいらしたのでしょうか。
◆ケリッサ・アリントン
まずアメリカ国内のツアーから始まったんですよね。フロリダやマイアミなど。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
何都市行ったか分からない位回ったけど、
おそらくアメリカ国内だけで180回位ステージを務めたと思います。
その後カナダにも行っています。だから9カ月位、みんな一緒にツアーしているんです。
―――それぞれが感じるこの作品の魅力をお聞かせ下さい。
◆ケリッサ・アリントン
宣伝などではキラキラしているところやゴージャスさが表に出ていると思いますが、
物語の本質に愛情や愛が描かれています。だからこそ幅広い年齢層の方たちが共感出来るんだと思います。
あとは修道女たちが自分の殻を破って楽しむというのを見ていただく、そこが魅力なんじゃないかなと思います。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
「どんな作品なの?」と良く聞かれますがその時に「ラブストーリーなのよ」と答えます。
たぶんみなさんが予期している答えとは違うかもしれませんが、
タイプの異なる2人の愛情であったり、一緒に歌って音楽を作って行く過程で生まれる
シスターたちの中での愛情なども描かれています。そういうところが素晴らしいと思います。
―――映画版は日本でもとても有名ですが、舞台版のこの役を演じると
決まった時どう思いましたか。
◆ケリッサ・アリントン
信じられない!って思いました。公開公募のオーディションだったので、本当にいろんな人たちが受けに来ていました。
オーディションの過程がどんどん進んでいって、興味を持ってもらえているんだという気持ちが
どんどん沸いてきました。合格の連絡が来た時は、泣きましたよ。
ニューヨークのセントラルパークを歩いていた時、携帯に合格したという電話がかかってきて。
信じられなくて、どうしていいか分からなくなって、すぐ母親に報告しました。
みんな「きゃー」と悲鳴をあげて(笑)とても喜んでくれました。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
実はオーディションを受ける前はミュージカル版のことをあまり知らなかったんです。
でも資料を見ながら、この曲すごい、このストーリーすばらしい、「私がやらなきゃ!」と
どんどん想いを募らせるようになりました。映画版で修道院長役を演じたマギー・スミスも大好きです。
映画版とミュージカル版はだいぶ違うところもありますが、
あれほどの素晴らしい女優さんが演じて有名になった役を自分が演じることを光栄に思います。
―――この作品の中で、特にどういうところに共感したり、心を動かされたりしますか。
◆ケリッサ・アリントン
一番共感するのはデロリスが人生において何が一番大事なのかということに気付く瞬間です。
デロリスは愛情の本当の意味を知らないんです。でも修道院に行って、シスター達とのやり取りの中で、
愛があるからこそ何もかもがうまく運んで行くということに気付くんです。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
最初はデロリスの見かけや生き方という表の部分しか目に入ってきていないのですが、
次第に彼女の良い部分に目がいくようになり、いかに自分にとって大切な存在か気付く。
そこがこの作品の中で一番好きなところです。
―――デロリス役のケリッサさん、デロリスは舞台の中心で物語を引っ張って行く
かなりパワフルな役どころですね。演じる上で何か心がけていることはありますか。
◆ケリッサ・アリントン
新鮮さを保つことを心がけています。何度も舞台を繰り返しているだけだと機械的になってしまうこともあるので、
瞬間瞬間をちゃんと捉えて新鮮さを保つようにしています。そういう風に心がけて演じないと
お客様に届かないと思うんです。歌ったり踊ったりパワフルな役です。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
彼女(ケリッサ)は大変な役だと思います。でも彼女は本当によく頑張るのよ。
◆ケリッサ・アリントン
あまりにハードだったので、アメリカでのツアー中に体重が落ちました。
ある意味、ただでエクササイズが出来ているんです(笑)。
―――修道院長役のマギーさんは、『サウンド・オブ・ミュージック』でもシスター役を演じて
いらっしゃいますね。役どころについてどのように捉えていらっしゃいますか?
◆マギー・クレノン・リーバーグ
私はミュージカルはそんなに出ていなくて、キャリアとしてはオペラの方が多いんです。
オペラではシスター役をすることも多く、ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』も入れると、
今回でシスター役は5人目なんです。『天使にラブ・ソングを・・・(シスター・アクト)』の修道院長役は
大きなチャレンジです。彼女の人間らしさを見せるためには、心を見せる部分を出していかなければいけないんですよね。
この舞台を観て下さるお客様には分かると思いますが、修道院長はデロリスにも他の人にも結構きついことを言うんです。
何らかの形で人間味がありつつも、コミュニティの責任者としての立場も出さなくてはいけません。
演じ方としては自分が母親で修道女たちは娘たち、その子たちを守るということを
自分は神から命じられた使命、という捉え方をするようにしています。
―――演出のジェリーさんにアドバイスされて印象に残っていることは。
◆ケリッサ・アリントン
「パス・ザ・ボール」、会話のボールを投げ合うこと、そして最後までセリフを聞きなさいということです。
彼は舞台上でのフォーカスを大事にします。誰が今しゃべっているのか、お客さんのフォーカスを
今どこに持っていくべきなのかをすごく重要にします。
それが物語の語り口の上でもすごく大切なのです。彼からすごくたくさんのことを学びました。
台本の一番最初のページに彼の言葉を書きとめています。全ての場面で相手のことを見なさいと。
例えば2人が語り合っている時、相手の言葉を聞いて反応しなければいけないということです。
役を越えて実際の2人が会話をしているかのように成立させなければいけないんです。
―――アラン・メンケンの楽曲も魅力のひとつですが、
この作品の中で、特にお気に入りの歌とその理由をお聞かせいただけますか。
◆ケリッサ・アリントン
Raise Your Voiceが一番好きです。ポスターにも出ていますが、修道女たちが踊っているシーンがその曲です。
デロリスが修道女たちに教える場面、どうやったら自分の殻を破れるか、というところです。
そこが大好きです。何度やっても飽きないし古くもならないです。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
私は出ていないのですが、私もRaise Your Voiceが好きです。
毎回袖で観ているのですが、舞台上で歌い踊るシーンはワクワクします。
アラン・メンケンは天才だなと思います。物語の中である特定の時代を呼び起こす力を持っています。
映画と違って設定が70年代後半なんですよね。その当時に人気が合ったのはディスコミュージックなんです。
だからディスコっぽい曲もありますし、R&Bもあるし、ゴスペル調も入ってきます。
1978年の音楽的言語を、まさに彼が作り出してくれてそれがぴったりと作品にはまっている。
そういう意味で天才だと思います。彼が書くハーモニーはすごく繊細で、すごく具体性があって
作曲家としてのアラン・メンケンがいかに素晴らしいかを感じられる作品だと思います。
―――今まで長い間一緒に公演をしてきたので自然とチームワークが
生まれているのかなと思いますが、コミュニケーションを深めるためにやっていることはあるのでしょうか。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
それぞれが作品に対して愛情を持っているというところが、素晴らしい偶然の産物ではありますが、
コミュニケーションを深めています。この物語をしっかりと伝えるということにフォーカスを当てることによって
自然にそういう状態になったので、特に何かを意識している訳ではないんです。
舞台上での化学反応も上手くいっていると思います。意識せずにそういう状態になっているということは、
キャスティングした方がすごくうまく考えて下さったんだと思います(笑)。
―――長い間公演を重ねて来て、お客様の反応を観て気付いたことはありますか。
◆ケリッサ・アリントン
演じながらも、いろんな気付きがあります。場面によって特定のお客様には届いたけど、
特定のお客様には届かなかったなと思う時もあります。デロリスのキャラクターの伝え方も
いろいろな方法があるんだなと思います。色々なことを要求される役でもあるので、
引く瞬間があったり、うわっと出す瞬間があったりします。本番中の舞台でも本当に多くのことを学んでいます。
この経験が出来ることをありがたく思っています。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
オペラに出演することが多かったので、舞台の上で歌うことの方が多く、
セリフをしゃべるという経験があまりありませんでした。セリフで色々なことを伝えるというのを学んで
進歩出来ているんじゃないかなと思います。
―――最近あった素晴らしい(ファビュラス)な出来事は。
◆ケリッサ・アリントン
3月に結婚しました。今回一緒に日本に来ています。素晴らしい出来事です。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
今回日本に、娘も一緒に来ています。彼女も初めての日本なので、一緒に初めての経験が出来ることが嬉しいです。
―――それでは最後に日本のお客様にメッセージを。
◆ケリッサ・アリントン
観に来て下さる皆様、本当にありがとうございます。演じている私たちと同じくらい楽しんでいただきたいので、
自分の殻を破ってとにかく楽しんで下さい。
◆マギー・クレノン・リーバーグ
お客様も舞台上の音楽が変化していくのと同じように、お客様にも変化していっていただけたら。
私は最後、Spread the Love Aroundという曲の時に客席を見渡すのが大好きです。
みなさん一緒に立ちあがって声援を下さるととてもハッピーな気持ちになります。
日本のお客様もきっと自分を抑えるのが大変になるはずなので、舞台上からお伝えしている我々と
同じように音楽を通して心がフワッと上がって幸せな気持ちになっていただきたいなと思います。
ブロードウェイ・ミュージカル
『天使にラブ・ソングを・・・(シスター・アクト)』
演出:ジェリー・ザックス
音楽:アラン・メンケン
プロデューサー:ウーピー・ゴールドバーグ 、他
日程:2015年7月15日(水)~8月2日(日)
会場:東急シアターオーブ
当日券情報など最新情報は下記公演HPをご覧ください。
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