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ミュージカル『モーツァルト!』
製作発表が行われました
ミュージカル『モーツァルト!』公演について(資料より)
「才能が宿るのは肉体なのか?魂なのか?」という深遠なテーマをベースに、その高い音楽性と重層的な作劇で“人間モーツァルト”夭逝の真相に迫り、2002年の日本初演以来、日本のミュージカルファンを魅了し続けている本作が、いよいよ4年ぶりに帝劇に戻って来る。注目のキャストは、ヴォルフガング役としてファイナル・ステージに臨む井上芳雄と、前回に引き続きヴォルフガング役を演じる山崎育三郎、ヴァルトシュテッテン男爵夫人役の香寿たつき、コロレド大司教役の山口祐一郎、レオポルト役の市村正親ら、お馴染みのキャストに加え、今回新たにナンネール役に花總まり、コンスタンツェ役に平野綾/ソニン(Wキャスト)、ヴァルトシュテッテン男爵夫人役のWキャストとして春野寿美礼を迎え、2014年版に相応しいスケール感で、さらに華麗な『モーツァルト!』をお届けします。
製作発表が行われました(2014年8月7日)
まずはじめにレオポルト役の市村正親さんからのメッセージが読み上げられました。
「『モーツァルト!』は、初めて父親役を演じ、とても思い入れのある作品です。
井上さん、山崎さんが演じる二人の息子たちへ。
平野さん、ソニンさんが演じる二人の娘たちへ。パパの帰りを、待っていて下さい!」
◆小池修一郎(演出・訳詞)
2002年から始まり、5回目の上演となります。大阪公演中に500回目の上演を迎えます。初演の頃を懐かしく思い出します。井上(芳雄)さんと山口(祐一郎)さんを除いて、初演からメンバーも変わり、引き継がれてきました。そうして紡がれてきた『モーツァルト!』、今回は新しい女性陣を多く迎え、作品としてもリフレッシュできればと思っています。市村(正親)さん、手術後すぐにメールを頂き、「手術は成功したし、転移もないので『モーツァルト!』で元気でお会いしましょう!」とのことで大変安心しました。今回新しい場面があるとかそういうことはないのですが、俳優として大きく成長を遂げられた井上芳雄さんは、この作品は今回5回目となり、大人の俳優さんになりました。モーツァルトの若い時代から35歳で亡くなるまでの半生を描いたこの作品で、モーツァルトの晩年と同じ年齢で、きっと井上さん自身の人生とも重ねながらウォルフガングを演じてくれると思いますので、楽しみです。山崎(育三郎)さんは、前回はとにかく体当たり、無我夢中という感じだったと思います。今回は、前回より少し落ち着いて演じられるのでは。そして彼は、青春まっただ中にいる人。井上さんはもう青春が終わってしまったという訳ではないのですが・・・(笑)。
井上芳雄
はい、終わりました!(笑)
小池修一郎
いやいや・・・(笑)。山崎くんはビビッドな感性で役を生きてくれると思いますので、とても楽しみにしています。新しく加わられたヒロイン、コンスタンツェの平野(綾)さん。今『レディ・ベス』でもご一緒しており、ご存じの通り大変優れた歌唱力を持った女優さんです。エリザベス1世の役とはすっきりと演じていただいていますが、テレビなどで拝見するとおとぼけキャラもやっていらっしゃって、幅広い。エゴが強く愛情の深いコンスタンツェをどう演じてくれるのか、とても楽しみです。そして今回初めてご一緒します、ソニンさん。ニューヨークに留学にも行かれたりと、大変実績・実力のある方です。本場のミュージカルの味わいも加えていただきたいなと思います。そしてナンネールは花總(まり)さん。ウォルフガングの子供時代のアマデは子役が演じるのに対して、ナンネールは子供時代も自分でやるという・・・(笑)。推定年齢は10歳でしょうか。最期は40歳前後。サイドストーリーとして、姉の一生をみせてくれると思います。そしてヴァルトシュテッテン男爵夫人に加わられた春野(寿美礼)さん。今日はドレッシーな姿でびっくりしましたが、ノーブルな雰囲気が魅力の一つ。役に要求される知性と品格を上手く表現してくれるのではと思っています。今日披露していただく歌も楽しみです。香寿(たつき)さんは4回目のご出演です。今、井上さんと稽古中の『シェルブールの雨傘』の初演を拝見した時、香寿さん演じるお母さんが魅力的でした。私は、このお母さんが、娘の再婚相手の人と結婚してもいいのではと思ったくらい(笑)。今回も、艶っぽい香寿さんの男爵夫人をとても楽しみにしています。そして、この方のお陰でウィーンミュージカルが日本に定着しました。「ミュージカルの守護神」で、山口祐一郎さんです!また毎日山口さんの歌声が聴けると思うと楽しみです。ミュージカルに携わる仕事ができて幸せだなと思う瞬間のひとつです。
▲山崎さんは、青春まっただ中にいる。こんな言い方をすると井上さんはもう青春が終わったというわけではないのですが・・・(笑)。
▲小池さんから、キャストひとりひとりに対してのコメントも。
▲「ミュージカルの守護神。また毎日、山口さんの歌声が聴けると思うと楽しみ」と言われおどける山口さん。
▲宝塚出身のお三方。
◆井上芳雄(ヴォルフガング役)
今回をもちまして、ウォルフガング役を卒業させて頂きます。まあ、僕は青春も終わったことですし(笑)、そろそろいいかなと・・・。またこのウォルフガングという役は今まで演じた中でも一番と言っていいほど沢山歌って沢山動く、大変ハードな役なので、年齢的・体力的にもそろそろきついかな、若者に譲っていこうかなと、というのは冗談ですが(笑)。本当のところ、いつまでこの役をできるのか、再演があるのかも分からないまま演じる中で、今回また演じられるというのも嬉しいですし、自分の中での区切りとして、「モーツァルトが亡くなった35歳まで演じられたら幸せだなあ」というのは考えていましたので、それが実現できて、本当に幸せに思っています。先日、テレビ番組の収録でウィーンにも行ってきて、モーツァルトの足跡を辿り直しました。新しいキャストもお迎えして、市村さんもより元気になって戻ってきてくれると信じています。気持ちも新たに軽やかに、今回の『モーツァルト!』を作っていけたらいいなと考えています。
◆山崎育三郎(ヴォウフガング役)
ファイナルまであと7年ある、山崎育三郎です!(笑)
井上芳雄
別に、35歳で辞めなきゃいけないなんて決まりはないんだよ。
小池修一郎
市村さんは初演の時、「あと10歳若ければ、ウォルフガングは自分がやったのに!」としきりに仰ってましたよ。既に50歳を過ぎてらっしゃいました。だから、35歳を過ぎてもできると思いますよ(笑)。
山崎育三郎
あのすみません。僕のコーナーなんで・・・(笑)。
前回は帝国劇場初主演ということで、稽古場からずっと不安と緊張の毎日で、記憶がないくらい。本当にがむしゃらに千穐楽まで無事に乗り越えたという感覚で終わってしまって。あれから4年が経ち、色々な経験をさせて頂きました。28歳の自分ができるウォルフガングというアイディアが今の時点でも色々と浮かんでいます。今の自分の全てを出し切りたいと思います。僕も今年ウィーンに初めて行き、一人でモーツァルトの足跡を辿る旅をしてきました。モーツァルトの生家や散歩した公園、お墓などをたど中で、新たに自分の中に生まれたものが多々ありました。また4年前とは違う自分が見せられると思いますので、劇場で皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
▲「あの・・・僕のコーナーなので(笑)」と山崎育三郎さん、小池さんから発言権を奪還(笑)。
◆花總まり(ナンネール役)
『モーツァルト!』は初参加になります。素晴らしい作品に参加できることを嬉しく思っております。ナンネールはとても難しい役だと思いますが、一生懸命演じて参ります。どうぞよろしくお願い致します。
◆平野綾(コンスタンツェ役 Wキャスト)
上演中の『レディ・ベス』に続き、連続してシルヴェスター・リーヴァイさん&ミヒャエル・クンツエさん作品に出演できとても嬉しいです。実は去年のちょうど今頃『レディ・ベス』のオーディションがあり、その時の課題曲がコンスタンツェの『ダンスはやめられない』でした。実は先にこの役が決まっていました。1年越しにこの役を演じられるという感覚でとても楽しみにしています。私なりの役作りができたらいいなと思っておりますので、楽しみにしていて下さい。
◆ソニン(コンスタンツェ役 Wキャスト)
この『モーツァルト!』は日本で何度も上演され、愛されている作品なので、参加できるだけでとても光栄に思っております。そして、個人的にモーツァルトの作った曲が大好きでよく聴いており、彼の人生の一部である妻の役を担うことになり、嬉しく思っています。初参加ですのでとても緊張、恐縮していますが、新しい風をびゅーっと、吹かせたいなと思います。どうぞご期待下さい。
◆香寿たつき(ヴァルトシュテッテン男爵夫人役 Wキャスト)
今回で4回目の出演となります。最初の出演からちょうど9年、歳を重ねた分、重みのあるヴァルトシュテッテン男爵夫人を演じられたらと思っています。これほど歌う前に緊張する作品はありません。また、一つの役をこんなに長く演じさせて頂けるのも初めてのことです。一回一回の公演を大切に演じていきたいと思っています。
◆春野寿美礼(ヴァルトシュテッテン男爵夫人役 Wキャスト)
「星から降る金」という歌は幾度となく耳にしてまいりましたが、その度に心地よさを覚えていました。実際に自分が歌うとなると、とてもエネルギーが必要とされる歌だなと実感しております。今回またいろいろなことが勉強できそうだなと思っております。ミュージカル出演も久しぶりですので、キャストの皆様、スタッフの皆様のお力をお借りしながら一生懸命務めて参りたいと思います。
◆山口祐一郎(コロレド大司教役)
稽古場や舞台上で新しい風を受けて、少しでも自分も新しくなりたいと思います(笑)。また、年数を重ねて役に重みを増すというお話しがありましたが、それが一番私には難しいなとも感じています(笑)。青春まっただ中の方、きっと劇場にもそういう方々がお越しくださるのでしょう。そして、ぼちぼち青春終わりかけの方、とうの昔に終わってしまった方・・・『モーツァルト!』の夢のようなひとときを、皆様と一緒に過ごしたいと思っております。
▲「市村さんのご病気の話はウィーンで聞きました」とエピソードを明かした井上さん。
---先ほど市村正親さんからメッセージが届いていましたが、
市村さんと共演するにあたっての思いをお聞かせ下さい。
◆井上芳雄
ご病気のことを聞いた時びっくりしました。その日はたまたま、ウィーンでモーツァルトの生家を訪ね、
そこにあったレオポルトの肖像画を見ながら「市村さんに似てるね」なんて話をちょうどしていた時に
ご病気のことを知りました。市村さんとは他の作品でも共演させて頂いたことがありますが、
親子という関係は特別で、さらにこの『モーツァルト!』の中では「父と息子」の関係は作品自体の
テーマの一つでもあります。市村さんを「演劇界のお父さん」だと思っているふしがあります。
市村さんも僕たちのことを本当の息子のように思ってくれていると思います。
今日、製作発表にお父さんがいないのはとても不安でもありますが、
稽古場でお父さんが帰ってきた時の喜びはきっと大きいでしょうし、
まだまだ吸収すべきことが山ほどあると思いますので、再会の時を楽しみにしています。
◆山崎育三郎
市村さんとの初共演は『ラ・カージュ・オ・フォール』という作品で、市村さんはお母さん役(笑)でした。
前回の『モーツァルト!』ではお父さん役をやって頂いたので、市村さんには両親を演じて頂いた仲です(笑)。
普段も食事に連れていっていただいたり、前回公演時も舞台袖で励まして頂いたり
普段から親子のような関係を築けています。また市村さんと同じ舞台に立ち、
沢山勉強できるのを楽しみにしています。
◆花總まり
私は今回初めてご一緒させて頂くので、まだお会いしていないので緊張しています。
市村さんはとにかくすごい方という印象です。市村さんの空気を肌で感じ、沢山学ばせて頂きたいと思ってます。
◆平野綾
私も今回が初共演となります。一日も早いご回復をお祈りしております。
稽古場と本番で沢山パワーを吸収できたらと思っています。
◆ソニン
市村さんと共演させて頂くのは3~4年ぶり、すごく楽しみにしています。
今年ニューヨークから帰ってきた際、市村さんの舞台を拝見し、
すごくお元気な反面、ちょっとお疲れかな?とも感じていたので、ご病気のことを聞き大変心配していました。
市村さんならきっと、何倍も元気になって帰ってくるのではと思っています。
早いご回復を願いつつ、楽しみにしております。
◆香寿たつき
宝塚歌劇団を退団後、最も共演させて頂いた回数の多い俳優さんが、市村正親さんです。
ミュージカルに限らずストレートプレイでもご一緒させて頂き、
いつも開演前から汗だくになるほどウォーミングアップをし、役にストイックに立ち向かい、
色々と分からないことや台本の解釈についてのアドバイスを頂き
本当に大尊敬する俳優さんです。また戻られた市村さんから沢山のことを学ばせて頂きたいと思っております。
◆春野寿美礼
私も市村さんとは初めての共演になります。もちろん舞台も素晴らしいのですが、
朝のウォーミングアップがすごいなどのお噂も聞いておりました。
そんな市村さんに早くお会いしたいですし、更に更にお元気になった市村さんに
まずはご挨拶をさせて頂きたいなと思っています。
◆山口祐一郎
今皆さんがお話しされたように、こんなにみんな市村さんを待っています、尊敬しています、愛しているという言い方は
なかったけど、この仕事をしている仲間たちがそういう敬意を持っている。そういうことを感じられる、
愛に溢れたチャーミングな記者発表になったこと、きっと何よりのご回復のためのエネルギーになることと思います。
稽古場での素敵な再会を信じております。
ミュージカル『モーツァルト!』
脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞:小池修一郎
東京公演
日程:2014年11月8日(土)~12月24日(水)
会場:帝国劇場
大阪公演
日程:2015年1月3日(土)~1月15日(木)
会場:梅田芸術劇場
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