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宝塚歌劇月組公演 スペクタクル・ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』
制作発表でのコメント紹介

かんぽ生命 ドリームシアター
スペクタクル・ミュージカル
『1789 -バスティーユの恋人たち-』
Le Spectacle Musical ≪1789 – Les Amants de la Bastille≫
Produced by NTCA PRODUCTIONS, Dove Attia and Albert Cohen
International Licensing & Booking, G.L.O, Guillaume Lagorce
潤色・演出/小池 修一郎
1789年初頭、官憲に理不尽に父親を銃殺された青年ロナンはパリに出て、
パレ・ロワイヤルで、デムーラン、ロベスピエール、ダントンら革命家と知り合い、
新しい時代の到来に希望を託して行く。
一方ヴェルサイユ宮殿では、ルイ16世や王妃マリー・アントワネットが、
華美な生活を続けていた。病弱な王太子の養育係オランプは、
王妃のお供で、お忍びでパレ・ロワイヤルに赴く。
その夜ロナンは、対立する立場のオランプと運命的な出会いをする。
王弟アルトワ伯は革命を潰そうと密偵を放つが、
革命家たちの理想の炎はますます燃え上がる。
ロナンは革命に身を投じ、遂に7月14日、バスティーユ襲撃に参加するが……。
革命勃発のパリに生きた若者たちの、激しく熱い愛と理想に満ちた青春を描く。
本作品は、2012年にフランス・パリの「パレ・デ・スポール」で初演され、
絶賛を博し、以降、フランス国内で度々上演されてきたヒット作です。
日本では宝塚歌劇団が、小池修一郎潤色・演出により宝塚バージョンとして
日本初上演。フランス革命に翻弄される様々な人間の生き様を、
ポップな現代音楽に乗せて描くフレンチ・ロック・ミュージカルです。
また、宝塚大劇場公演は第101期初舞台生のお披露目公演となります。
ロナン・マズリエ(官憲に父親を銃殺された青年)龍 真咲
マリー・アントワネット(フランス王妃)愛希 れいか
カミーユ・デムーラン(革命家でジャーナリスト、ロナンの友人)凪七 瑠海
シャルル・アルトワ(ルイ16世の弟)美弥 るりか
マクシミリアン・ロべスピエール(第三身分出身の若い議員)珠城 りょう
◆小池修一郎(潤色・演出)
思い起こせば、ちょうど4年前の東日本大震災があった時、東京宝塚劇場でフランス発のミュージカル『ロミオとジュリエット』を雪組で上演していました。私も劇場におり、2000人を越えるお客様、生徒、スタッフ、フランスから作曲家(ジェラール・プレスギュルヴィックさん)もいました。都内のホテルで自宅に帰れない人のためにロビーを解放し、ホテルの方々が飲み物を配ってくださる様子を見た作曲家が、「フランスではあり得ない」と、感動していました。その公演を通じて思ったのは、世の中良い事ばかりではありません。辛い事、悲しい事、苦しい事、悲惨なこと色々なことがあるけれど、やはり現実の社会に決して消えることのない悲しみや苦しみ、あるいは災いといったものに対して向かっていかなくてはならない時に、喜びや希望を与えるということが私たち宝塚歌劇の使命ではないかと思っております。エンターテインメントとして楽しい喜劇をやることもあると思います。それと同時に、今回の作品はフランス革命を描いておりますので、過去にあった歴史的事実を脚色しミュージカル化しております。そういった現実(歴史)を前提として200年以上経って生きている私たちが、まだまだ世の中に平和や幸せというものが全てに行きわたっているわけではないのだけども、でもその中で希望を失わないで生きていこうという勇気を与えてくれる作品なのではないかなと思っております。フランスで作ったフランス革命の話なので、思いもよらぬ視点があるのかなと思ったのですが、構造として地方出身の農民である龍真咲演じるロナンが革命の中に身を投じていくというドラマです。そこが従来語られている英雄、そこで名を残した人たちとの違いだと思います。ただポップスとしてノリの良い楽しく、格好いい曲が多いので、日本の昨今の舞台で言われる〝イケメンミュージカル〟のような、若い人たちが演じて歌って踊るというシーンにワープしたり、主筋である革命に戻ったり、行ったり来たりする構成です。これを宝塚版としては、龍真咲演じるロナンの生き方を追いながら、その時代の王族や周りの人々の生き方を並行して追って行く形です。また、オリジナルの舞台と比べられると、曲によって歌う人を入れ替えています。稽古が始まったばかりなので、作品としての産みの苦しみがあるとすると、まだまだ陣痛といったところ。(生徒の)皆さんには、これから非常に大変な思いをさせると思うのですが、フランス革命(という題材)を通じて、困難な時代を生き抜く人々の姿というものをお伝えできれば、そしてそれが今を生きる私たちに、元気に過ごすとか明日への希望を持つといった何らかの生きる意味や糧となれば、と思っております。
皆様、本日は月組公演かんぽ生命ドリームシアター スペクタクル・ミュージカル『1789ーバスティーユの恋人たちー』の制作発表にお忙しい中お越し下さいまして誠にありがとうございます。日本初上陸、初上演となるミュージカルに我が月組が携わらせていただきますことを心より嬉しく思っております。この作品のエネルギーをしっかりと持ち、初日に向けて小池先生を筆頭に精一杯お稽古に励んで参りたいと思っております。そして、最後になりましたが株式会社かんぽ生命様にご協賛いただきましたこと心より御礼申し上げます。本日はありがとうございました。
日本初上演となる作品に挑戦させていただけることを大変嬉しく思うと同時に、世界中で沢山の人々に愛されているマリー・アントワネット役をさせていただけることを本当に幸せに思っています。この作品の世界観の中で、彼女が目指した王妃とは何だったのか、1人の女性、母親として懸命に生きていく姿を大切にしながら、公演を観終わった後にお客様にマリー・アントワネットのことをもっと愛してもらえるように演じられたらと思っております。愛され続ける作品の1つとなるよう、心を込めて精一杯務めて参りたいと思います。
曲も素晴らしく、斬新でスケールの大きなこの作品に出させていただけることを嬉しく思っております。歴史上の人物であるカミーユ・デムーランは革命家の1人なのですが、史実上でも革命において、とても重要な任務を果たす人物でもあるので、彼の熱い気持ちをかりながら、この大作に挑んで行きたいと思います。
フランスで大人気であったこの作品を日本で初めて上演するということで、その舞台に出演させていただけることをとても光栄に思っております。私の役は、とても軽薄な考えの持ち主で、自分の手を汚さずに王位にのし上がろうとする悪意を持った人物でもあります。龍真咲さんが演じられるロナン側の皆さんから憎まれる貴族として色濃く演じていけたらなと思っております。
日本初上陸で、しかも月組で初演を務めさせていただけますことを本当に幸せに思っております。革命家のロベスピエールは、皆様もよくご存知の人物だと思いますが、のちに独裁者と呼ばれる前の革命に燃えている全盛期の彼を演じることになっておりますので、心を込めて彼が何を求めていたのかを情熱的に演じたいと思っております。



宝塚歌劇月組公演
かんぽ生命 ドリームシアター
スペクタクル・ミュージカル
『1789 -バスティーユの恋人たち-』
公演期間:2015年4月24日(金)〜6月1日(月)
会場:宝塚大劇場
公演期間:2015年6月19日(金)~ 7月26日(日)
会場:東京宝塚劇場
http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2015/1789/index.html
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