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上村聡史演出『森 フォレ』が世田谷パブリックシアターで開幕!
上村聡史演出『森 フォレ』が7月6日、世田谷パブリックシアターで開幕。
コメント、舞台写真届きました。
◆上村聡史 [演出]
十年前にこの戯曲に惹かれ、そしてその間に高い壁であることを理解しながらも、
改めて今日ワジディ・ムワワドという作家の凄さを再認識し、自分が目指したかった演劇は
間違いでなかったことを劇場に集った全ての方々が証明してくれた、そのような初日でした。
それは、11 人の出演者たちをはじめとするカンパニーの皆が、
この状況下、勇気を振り絞って劇場にご来場されたお客さまとともに140年もの時間を旅し、
世界に押し潰された声を、自分自身で押し潰してしまった声を、共に血の滲む思いで掬い上げ、
劇場が怒りと喜びで一体化できたこと、このことに尽きます。
決して「楽しい芝居」というシンプルな言葉では表せない作品ですが、
この混迷の今だからこそ、『森』の中にうごめく声たちが、皆さんの心を解放してくれると思います。
是非、劇場で体験いただけたら何よりです。
◆成河
幕が開くまでは、お客様はこの物語をどのように感じてくれるのだろうかと不安を感じていました。
でも今日初日の公演で、 お客様が素直にこの物語を受け止め、ついてきてくださったおかげで、
演じている僕自身もよりこの物語への理解度が高まるという、貴重で稀有な体験をしました。
上村さんにはずっと見えていたであろうロジックのおかげで、この戯曲に立ち向かうことができました。
上村さんが与えてくれた武器を手に、最後の最後まで感覚を研 ぎ澄ませて、この舞台を務めたいと思います。
◆瀧本美織
個人的には舞台が三年ぶりでして、世の状況も相まってお客様の温かい拍手と表情に心から感動しました。
劇場に赴き、壮大な旅を共にしていただいたことに感謝致します。
諦めずルーという役に立ち向かってきて良かったと思えた瞬間でした。
また、上村さん、スタッフさん、素晴らしい先輩方と今作で出逢えて幸せです。
魂を込めてルーを生き抜きたいと思います。
◆栗田桃子
なかなか落ち着かない状況の中で、無事に初日を迎えることが出来たこと、そして何よりも劇場まで足を運んで、
観てくださ ったお客様に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
生の舞台だからこそ伝えられるものがあると思います。劇場は、感染対策を万全に期してお客様をお待ちしています!
一人でも多くの方に観ていただきたいです。 是非、観にいらしてください。
◆前田亜季
幕が開き、お客様と共にエネルギーの交換をしながら熱量が上がっていく体感がありました。
板の上でも、袖で舞台を見つめている時も、心に突き刺さる言葉が沢山あります。
そして舞台上でそれぞれの役として生き、バトンを渡し繋いでいく事にも心震える初日でした。
全てを理解するというのは難しい芝居なのかもしれませんが、その瞬間の光、言葉など、
ハッとするような美しさのある作品だと思います。心に引っかかる瞬間があると嬉しいです。
劇場に足を運んでくださったお客様に心から感謝します。日々深めて進んでいけるよう、毎日精一杯やりたいと思います。
◆岡本玲
初日を終えて、やっとこういう作品だったんだと全貌が見えました。
すごく良い緊張感をもって観てくださる空気が伝わってきて、もっとこの作品空間をお客さまの方に
広げていけるように…と、お客さまへの感謝の思いで動かされた部分が大きかったです。
前情報でちょっと難しそうな作品かもと思う方も、劇場に来て生でこの作品を感じてもらえたら、
きっと自分の人生が、家族など大切なものと結びつく何かが見つかると思うので、
ぜひ怖がらずに観に来ていただけたら心から嬉しいです。
◆松岡依都美
カーテンコールでお客様がスタンディングオベーションをしてくださって、こちらが感動してしまいました。
皆さん凄い集中 力で観てくれていて、お客様のリアクションでこちら側ものっ てくる感じがありました。
客席からエネルギーを感じて、やっぱり演劇はお客様が入って完成するんだと再確認させてもらいました。
観ていて色々な感情が出てくる作品だと思うので、こういう世の中だからこそ、
この作品を観て色々な気持ちを発散してもらえたら良いなと思います。
◆亀田佳明
外出にリスクを伴う中、劇場にいらして下さいましたこと感謝申し上げます。
緊張の初日でしたがお客様の集中力に支えられ、その反応や空気に気付かされることが多くあり、
作品を共有している喜びを感じました。役を通して、人間の心根の深さ、不確かさを考え続けています。
少しでも深部に触れることができたらと思います。
◆小柳友
こんなに喜びに満ちた笑顔でおつかれさま!と言えたのは想像以上で、
皆で乗り越えることができて良かったと、本当に思いました。
初日のお客さまの優しさはもちろん、スタッフの方々の感染対策のおかげで舞台に立てたからこそ、
スタンディングオベーシ ョンをいただけたのだと思います。
コロナ禍で心が本当に疲れていく今だからこそ、皆さんに作品でメッセージを届けたいです。
◆大鷹明良
この舞台をお客様と一緒にできたということは、お客様と一緒に3時間強、140年にわたる旅をしたな、という感覚です。
非常に素晴らしいお客様たちで、本当に安心して舞台に立てました。
このコロナ禍でこれだけのお客さんに来ていただき、そして真剣に観ていただいて、
僕らもそれに応えることができて本当に良かったと思います。明日以降いらっしゃるお客様も、ぜひ一緒に旅をしましょう。
◆岡本健一
壮絶な状況の中、懸命に生きる登場人物たちが織り成す家族・ 友人たちとの絆の強さに、
自分自身がもっと懸命に生きなければいけないなと感じさせられました。
ワジディ・ムワワドが紡ぎだす独自の世界観と、美しい言葉の中には、
これからの世界を築いていく若い世代への痛烈なメッセージが込められています。
言葉では伝えきれないこの世界観を、ぜひ皆様にも体感していただきたいです。
劇場では、物語の世界にすぐ浸っていただけるような環境を作 り上げています。キャスト・スタッフ共に万全を期しています。
ぜひ、『森 フォレ』の世界にお越しください。
◆麻実れい
お客様が、この物語の時空を超える長い旅を私たちと共に過ご してくださったことを実感いたしました。
カーテンコールでスタンディングオベーションをいただけたことにも感動しました。
この壮大な物語を千秋楽まで演じ遂げられるよう、努めたいと思います。
豊かな、素晴らしい作品に出会えたこと、素晴らしい仲間たち と演出家に出会えたことに感謝しています。幸せです。
世田谷パブリックシアターではこれまでに上村聡史の演出で『炎 アンサンディ』(2014 年初演、17 年再演)、
『岸 リトラル』(18 年)と、フランスで活躍するワジディ・ムワワド作 “「約束の血」4 部作”シリーズを上演してきました。
宗教・戦争・歴史といった、日本人にとっては一筋縄ではいかない題材を超越していく、
スリリングなストーリー展開と観客を魅了する圧倒的な台詞の響き。
『岸 リトラル』以来、3年の歳月を経て、満を持して『森 フォレ』を上演します。
母の死により自らのルーツを辿ることになる少女が成長していく姿を通して、
娘から母へ、母から祖母へ、祖母から またその母へと、戦争の世紀に押しつぶされた声なき人たちの声が、
6世代と2大陸にまたがる壮大な時空間を超えて、現代に響きわたります。
一大叙事詩の集大成『森 フォレ』に、ぜひご期待ください。
1989年11月ベルリンの壁崩壊直後、モントリオールに住むエメ(栗田桃子)に発作が起き、
知るはずもない第一次世界大戦中のフランス兵・リュシアン(亀田佳明)の名前を口にする。
妊娠中のエメの脳に生じた悪性腫瘍がその原因として考えられ、エメが生き延びる為には、
堕胎を選択するしかなかったが、彼女は出産を決断し、娘ルーを産んだ。
その後エメは意識不明の状態に陥り、15年後に息をひきとった。
20歳に成長した娘ルー(瀧本美織)は、偶然にも母エメと同じ形をした
第二次世界大戦時の被害者の頭蓋骨を所持するというフランスの古生物学者ダグラス(成河)の来訪により、
母の死の真相を、父バチスト(岡本健一)から聞くことになる。
「母エメは双子を妊娠したが、男児の方が、エメの子宮から脳へと移り住み、
まるで、その男児が悪性腫瘍を引き起こしたようだ」と。
ダクラスの説得により、ルーはカナダ北部セント・ローレンヌ川の畔に住む、
母を捨てた祖母リュス(麻実れい)に会いに行くことになるが、
さらにリュスの母が第二次世界大戦をレジスタンスとして生きたリュディヴィーヌ(松岡依都美)であるということを知る。
ルーとダグラスは偶然に導かれながら、自らのルーツを探るために、フランスへと旅立って行く……。
130年超にも渡る“血”の物語を紐解くフランスの古生物学者・ダグラス役を演じるのは成河。
世田谷パブリックシアター主催公演『子午線の祀り』では、
同作の演出・主人公で劇場芸術監督でもある野村萬斎演じる平知盛と対峙する源義経役を、
明晰な台詞術と高い身体能力を生かして好演しました。
著名演出家、脚本家から高い評価を得てきた成河が、初めて「約束の血」シリーズに挑みます。
母の死をきっかけに自身のルーツを辿るルーは、世田谷パブリックシアター初登場となる瀧本美織が演じます。
ストレートプレイ、ミュージカル、音楽劇など複数の舞台経験を積んだ彼女にとって3年ぶりとなる舞台出演。
その瑞々しい演技で、6世代に渡る家族の物語へと誘います。
『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』に続く三作連続出演となるのは岡本健一。
『岸 リトラル』では、その高い演技 力が評価され、第26回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞しています。
『炎 アンサンディ』ほかの演技で第42回菊田一夫演劇賞大賞を受賞した麻実れいも登場。
国、世代など異なる複数役を巧みに演じ分けます。
岡本と同じく三作連続出演となる栗田桃子と小柳友、『岸 リトラル』から続投となる亀田佳明ら、
演出者・上村の 信頼の厚いメンバーが舞台を引き締めると共に、
シリーズ初登場となる松岡依都美、岡本玲、前田亜季、大鷹明良が加わり、更なるハーモニーを生み出します。
上記11人の実力派の布陣が登場人物40人を次々と演じ分け、6世代に渡る壮大な“血”の物語を描き上げます。
『森 フォレ』
【作】ワジディ・ムワワド
【翻訳】藤井慎太郎
【演出】上村聡史
【出演】
成河 瀧本美織
栗田桃子 前田亜季 岡本玲 松岡依都美
亀田佳明 小柳友 大鷹明良
岡本健一 麻実れい
【日程】2021年7月6日(火)〜7月24日(土)
終演後、ポストトーク登壇予定者
16日:上村聡史、成河、岡本健一/野村萬斎(世田谷パブリックシアター芸術監督)
22日:上村聡史、成河、瀧本美織、岡本健一、麻実れい
【会場】世田谷パブリックシアター
【チケット料金】一般S席(1階席・2階席)8,500円、A席(3階席)5,000円
ほか高校生以下、U24など各種割引あり
&※託児サービスあり ※車椅子スペース取扱あり
【チケット取扱い】世田谷パブリックシアターチケットセンター
03-5432-1515(10~19時)
世田谷パブリックシアターオンラインチケット
【チケット一般発売】2021年5月30日(日)
【お問い合わせ】世田谷パブリックシアターチケットセンター
03-5432-1515
【主催】公益財団法人せたがや文化財団
【企画制作】世田谷パブリックシアター
【後援】世田谷区
〈名古屋公演〉
【日程】2021 年 7 月 28 日(水)17:00
【会場】日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
【お問い合わせ】メ~テレ事業 052-331-9966
〈兵庫公演〉
【日程】2021年8月7日(土)・8日(日・祝) 各日13:00
【会場】兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【お問い合わせ】芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255
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