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『飛び立つ前に』に出演する剣 幸さんインタビュー 2025年11月

(2025年11月15日記載)

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『飛び立つ前に』に出演する剣 幸さんインタビュー





公演概要(リリースより)

世界が絶賛するフロリアン・ゼレールの傑作、待望の日本初演!
フランスの小説家・劇作家フロリアン・ゼレールは、日常に根ざした
人間の心の機微を鋭く描き出す作品を次々と発表し、注目を集めてきました。
なかでも、家族をテーマにした三部作――『Le Père父』(2019年)、
『Le Fils 息子』(2021年/2024年)、『La Mère 母』(2024年)は、
日本でも上演され、観客・批評家の双方から高い評価を受けています。
本作『飛び立つ前に(Avant de s’envoler)』は、
『Le Père 父』にも主演したフランス演劇界の名優ロベール・イル シュのために
ゼレールが書き下ろした作品であり、彼が91歳で出演した最後の舞台でもあります。
その後、英訳版『The Height of the Storm』としてジョナサン・プライス主演で
英国・ウエストエンドおよび米国・ブロードウェイで上演され、成功を収めました。
以降も世界各国で上演され続けている、国際的に高く評価されている作品です。
日本では、今回が待望の初上演となります!

“老い・愛・別れ”―かけがえのない時間と記憶を描く家族劇に、演劇界の精鋭が集結!
現代社会の中で複雑に絡み合う“家族”の姿を描いた 『飛び立つ前に』。
老い・愛・別れといった身近なテーマをミステリアスで繊細な心理劇として描く本作に、
フロリアン・ゼレール作×ラディスラス・ショラー演出タッグの舞台ではお馴染みの
メンバーから初参加まで、実力派の俳優陣が集結しました。
物語の中心となる著名な作家・アンドレ役に2019年に上演された『Le Père 父』で認知症の父役を演じ、
菊田一夫演劇賞、読売演劇大賞・最優秀男優賞を受賞した橋爪 功。
その妻・マドレーヌ役に『Le Père 父』で読売演劇大賞・優秀女優賞を受賞し、
『Le Fils 息 子』『La Mère 母』でも高い評価を得た若村麻由美、
『Le Fils 息子』で初舞台を踏み、『Le Fils 息子』再演時には『La Mère 母』の出演と合わせて
第59回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した岡本圭人が出演。
さらに映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍し透明感ある演技が印象的な奥貫 薫と、
近年では映画・ドラマだけに留まらず舞台での活躍も目覚ましい前田敦子がそれぞれ娘役を、
元宝塚男役トップスターで現在は舞台中心に出演し重厚な演技で魅了する剣 幸が謎の女性役として
初参加して一筋縄では進まない作品に華を添えます。
どこにでもいる家族の物語だけでは終わらない、フロリアン・ゼレールが描く唯一無二の世界観。
観る人の数だけ受け止め方がある本作は、後々まで心に響き続けることでしょう。

ストーリー

著名な作家アンドレとその妻マドレーヌは、パリ郊外の家で穏やかな日々を送っている。
だが、50年という歳月を振り返るうちに、ふたりの関係は「完璧な愛」ではなかったのではないかと
いう疑念が、静かに心に影を落としはじめる。
娘たちの訪問を控え、何気ない日常の支度を進めていたある朝、届いたのは差出人のない一束の花。
そして、過去の記憶をまとったひとりの女が、扉を叩く──。
静けさの裏に潜む、名もなきざわめき。
ふたりの人生に封じられていた秘密が、時の奥底からゆっくりと浮かび上がる。

剣 幸さんインタビュー

ーーー台本を読まれて、最初にどんな印象が残りましたか?

◆剣 幸

複雑で難解な芝居だと思いました。第一印象はそのひと言! 
どう読み解いたらいいのか、お客様もそう思われるのでは?

ーーー今回演じられるシュワルツ夫人は、どんな人物だと受け止めていらっしゃいますか?

◆剣 幸

登場する家族に爆弾を落とすような…、この人が言っていることに、
みんなが左右され、疑心暗鬼になります。謎をなげかける人物です。

ーーー稽古が進む中で、役への印象に変化はありましたか?

印象的な気づきがあれば教えてください。

◆剣 幸
最初に台本を読んだ時はミステリアスな感じがしたのですが、
他人の家族に土足で踏み込むような無作法な人。
そういうラッドさんの演出に添えるように、今、稽古で食らいついています。

ーーー今回、初共演の方が多いとうかがっています。
稽古場でのやり取りや印象的なエピソードがあれば教えてください。

◆剣 幸

皆さん初めましてです。
橋爪さんは、自然体でさらりと演じられるのですが、毎日の積み重ねがものすごい。
今日は何が飛び出すかと、目が釘付けになっています。演出家と強固な信頼関係も感じます。
とにかくご一緒させていただいて、勉強させていただいています。
若村さんも奥貫さんも、とても真面目で、本当にお芝居が好き!が伝わってきます。
岡本さん前田さんおふたりも、気持ちのよい若者です。
このメンバーで取り組んでいる稽古場は、面白くて刺激的です。

ーーーこの作品の中でとくに心を動かされた“キーワード”や“想い”があれば教えてください。

◆剣 幸

誰の視点で、どこから見ているのか。
はっきりしたことがわからないまま進んでいく難解な作品です。
ご覧になるお客様は、揺さぶられてしまうかもしれないけれど、
わからなくても、感じていただければ、と思っています。
何が真実かわからないなかで、終始、夫婦の“真実の愛”が見えてくる気がしています。

ーーー橋爪 功さんが「観客によって解釈が変わる作品」と語っていましたが、
その“曖昧さ”や“余白”に、演じ手としてどのように向き合っていらっしゃいますか?

◆剣 幸

この作品には、どこのご家庭でもよくある問題が潜んでいます。
観る人の、それぞれの生活の中で、どのシーンがどこにどう刺さるのか。
それは本当に観る人次第です。

ーーー最後に、読者へのメッセージをお願いします。

◆剣 幸

フロリアン・ゼレールの家族3部作に続く作品ですが、家族を描くものとしては切り口がちょっと違う。
どこにでもあるような話でありながら、複雑に時間が絡み合う不思議な戯曲です。
人間の営みのなかで長年連れ添った夫婦の普遍的な愛を、それぞれの感じ方で楽しんでいただけたら、
と思っています。





 

『飛び立つ前に』

 

作:フロリアン・ゼレール

翻訳:齋藤敦子

演出:ラディスラス・ショラー

出演:橋爪功 若村麻由美 奥貫薫 前田敦子 岡本圭人 剣幸

https://www.avant-de-senvoler.jp

後援:在日フランス大使館 / アンスティチュ・フランセ

企画制作:東京芸術劇場

 

【東京公演】

公演期間:2025年11月23日(日祝)~12月21日(日)

会場:東京芸術劇場 シアターイースト

チケット取扱い:東京芸術劇場ボックスオフィス

https://www.geigeki.jp/t/

0570-010-296 (土日祝日を除く10:00~17:00)

 

お問合せ:東京芸術劇場ボックスオフィス

https://www.geigeki.jp/

TEL:0570-010-296(土日祝日を除く10:00〜17:00)

 

【兵庫公演】

公演期間:2025年12月26日(金) 14:00

12月27日(土) 14:00、12月28日(日) 14:00

会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

 

【島根公演】

公演期間:2026年1月10日(土) 14:00、1月11日(日) 14:00

会場:島根県芸術文化センター「グラントワ」 大ホール

 

【宮崎公演】

公演期間:2026年1月17日(土) 14:00、1月18日(日) 14:00

会場:メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)演劇ホール

 

【秋田公演】

公演期間:2026年1月24日(土) 14:00、1月25日(日) 14:00

会場:あきた芸術劇場ミルハス 中ホール

 

【富山公演】

公演期間:2026年1月31日(土) 14:00、2月1日(日) 14:00

会場:オーバード・ホール 中ホール

 

 

 
 

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