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『SHOW with MIZU』水 夏希さん、佐藤洋介さん対談 2015年09月

(2015年09月09日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
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『SHOW with MIZU』
水 夏希さん、佐藤洋介さん対談

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作品について

SHOWWITHMIZU

演出:玉野和紀
出演:水夏希
   大貫勇輔
   佐藤洋介/宮垣祐也
Singer:吉田萌美 丹羽麻由美

ゲスト:原田優一(18夜)/岡幸二郎(19昼)/伊礼彼方(19夜)
兵庫:玉野和紀

プロフィール

◆水 夏希
千葉県出身。1993年 宝塚歌劇団に入団。2007年「星影の人」沖田総司役で雪組トップスターに就任。「エリザベート」トート役、「カラマーゾフの兄弟」ドミートリー役などを務めた。2010年に宝塚を退団した後は、「SUMIRE LABO-スミレ刑事の花咲く事件簿」主演の他、舞台「7DOORS~青ひげ公の城~」(鈴木勝秀演出)、「SHOW-ism VI TATTOO 14」(小林香演出)、海外ダンサーとのダンスショー「BADGIRLS meets BADBOYS~DANCE LEGEND~Vol.1」、TSミュージカル「客家~千古光芒の民~」(謝珠栄演出)、東宝ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」(寺﨑秀臣演出)、「Love Chase!!」(玉野和紀演出)、「Argentango アルジェンタンゴ 」(グスタヴォ・ザジャック演出)、「CHICAGO THE MUSICAL ~TAKARAZUKA 100th Anniversary : OG version」(日本版演出: 吉川徹)、「サンタ・エビータ」(石丸さち子演出)「音楽朗読劇 幸せは蒼穹の果てに」(田尾下哲演出)、DIAMOND☆DOGS DANCE OPERA 「マスカレード~Final」、30-DELUX「新版 義経千本桜」(伊勢直弘)ほか、様々なジャンルの舞台で活躍中。


◆佐藤洋介
千葉県出身。14歳からマイケル・ジャクソンにあこがれ独学でダンスを始める。ディズニーランドのパレードダンサー経て劇団四季に入団。「ジーザスクライストスーパースター」「裸の王様」「ライオンキング」等に出演。退団後は、松田聖子コンサートツアー・ディナーショー、ピンクフロイドバレエ、広崎うらんREVO、名倉ダンススタジオ「CAN’T STOP DANCIN’」、日本ジャズダンス協会特別講演「YOSHITSUNE(主演)」、内閣府・文科省/広報用DVD「True Nano(主演・振付)」、小柳ルミ子ディナーショー、ブロードウェイミュージカル「TLIP OF LOVE」、「LOVE LEGEND」、「Rose Adagio」ほか多くの舞台に出演。また、TV・CM・モデル等、ジャンルにとらわれない様々なダンスシーンに積極的に参加している。

水 夏希さん、佐藤洋介さん対談(取材日:2015年9月6日/取材・文 住川絵理)

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―――今回は、お二人の対談ということでリクエストさせていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。


◆水 夏希
よろしくお願いします。いきなり始めていいですか?(笑)
私と(佐藤)洋介さん、どちらかというと似たようなタイプだと思うのですが・・・
どうですか、そんなことないですか?

◆佐藤洋介
(無言で笑いながら、そうでもないなぁという表情を浮かべている)

◆水 夏希
洋介さんはいつもこんな感じで、稽古場ではいつも物静かですよね。
でも私、知っているんです。稽古場以外では結構しゃべるってことを。

―――私も、寡黙なイメージがあります。

◆佐藤洋介
そうですか?

◆水 夏希
だから演出家や振付家の方たちは洋介さんは口数が少ないと思っているようですが、
実はそんなことないんですよね。面白いし。

―――お二人の共演は去年の水さんのコンサートですよね。

◆水 夏希
そうです。お稽古初日にいきなり洋介さんとのリフトの振付があったんです。
初めて一緒に組んで踊る場合、どうしよう、どうしようと思うのですが、
そう思っているうちに身体が浮いていて驚いた!
「リフトって、このやり方が正解だ」と思いました。
リフトと言っても半周回るだけだったんですけど、
私はその時、ものすごく感動したんです。
ずっとリフトの訓練をしてきたんですか?

◆佐藤洋介
リフトが得意な先生の公演に出演した時に、教えてもらって特訓しました。
やっぱりタイミングが大事なんですよね。
あとは、女性を綺麗に見せること。それが一番大事です。
自分は二の次です。

◆水 夏希
(拍手しながら)なるほどね。

―――佐藤洋介さんからご覧になって、水さんはどんな方ですか?

◆佐藤洋介
みなさんよくおっしゃると思いますが、稽古場での水さんはストイックです。
絶対に、いつでも手を抜かないですね。

◆水 夏希
ほら、私生活では手を抜いているから(笑)、仕事は手を抜かないのよ。

◆佐藤洋介
(爆笑)

◆水 夏希
洋介さんもストイックですよね。やはりここまでダンスを極めている方は、
ストイックじゃなかったら出来ないですよね、絶対。
去年夏のコンサートに出演していただいた時、洋介さんはレッスンに行く前、
リハーサルが終わった時や本番の後にも筋トレをやっていて驚きました。
「えらいよね、しんどくないの?」と聞いたら、
「本当は嫌ですよ、しんどいですよ」って言うんです。
ああ、洋介さんでもこんなに努力して筋トレしているんだ。
だったら、私も鬼の苦しみを味わっても努力しなきゃだめだ、って思ったんです。
そして今年、「筋トレまだやっている?」と聞いたら「やっていない」って言うんです。

◆佐藤洋介
(爆笑)
そこで、僕が「水さんは筋トレしているんですか?」って聞いたら・・・

◆水 夏希
「私もやっていない」って答えたんです(笑)。
ストイックって言いながらも、なんかそういうところがとってもいいなって(笑)。

◆佐藤洋介
あの頃、自分の中で筋トレをするのがブームだったんです。
でも今も心のどこかでは思っているんですよ、筋トレしなきゃって。

◆水 夏希
(私も)一緒、一緒。

―――最初に「似てる」っておっしゃったのはそういうところですか?

◆水 夏希
そうかもしれない。

◆佐藤洋介
なるほど。

◆水 夏希
あとは好きなダンスのジャンルが感覚的に似ているのかなって思っているんです。
例えばフォッシーもそうですが、雰囲気物っていうのかな。

―――雰囲気物ってどういうことですか?(笑)

◆水 夏希
・・・(笑)。
ほら、フォッシースタイルとか、シアターダンスとか、
名倉加代子さんが踊られるようなものとか、そういうのが好きですよね?

◆佐藤洋介
好きですね。

◆水 夏希
そういうダンスが踊れて絵になる方なんですよね。
実は以前からディナーショーに出ていただきたいなと思って
オファーを出していたんです。でも知っている方に聞いてみたら
「洋介は忙しいから無理よ」って言われまして。

◆佐藤洋介
(笑)

◆水 夏希
だから去年、コンサートに出ていただけるというお返事をいただいた時は
(全身でガッツポーズを表しながら)やった!!!って思いました。
だから去年終わった時に、「来年もお願いします!」とお願いしたんですよね。

◆佐藤洋介
はいと即答しました。

◆水 夏希
それにしても洋介さんは本当にお忙しいですよね。

◆佐藤洋介
舞台の本番が多いのでどうしても自分の身体づくりが
後回しになってしまっているのが気になっているんです。

◆水 夏希
ここ何日か、他の舞台でこちらの稽古に参加出来なかったんですよね。
その間に8曲振付が進みましたよ。

―――でも、佐藤さんは振りを覚えるのも早そうですよね。

◆水 夏希
ものすごく早いですよ。

◆佐藤洋介
早く覚えますけど、早く忘れます(笑)。
忘れた時は誰かに聞けばすぐに思い出すんですけどね。

―――水さんも振りを覚えるのが早いですもんね。

◆水 夏希
洋介さんほどじゃないですけどね。
私も早く覚えるけど、終わったらすぐに忘れます。

―――そこも意外と似ていますね。切り替えが早いんですね、きっと。

◆水 夏希
過去にしばられないんですよね。

◆佐藤洋介
うん。そうですね。

―――今回の『SHOW with MIZU』は、コンサートというより、
ショーアップされたものなのでしょうか?


◆水 夏希
ひとつの作品という感じです。「コンサートのノリでやってはいかん!」と
自分に言い聞かせているところです(笑)。30何曲ありますからね。
毎回「今までで一番大変」って言ってきましたが、
今回も「今までで一番大変」って思います。

―――全編、ミュージカルの曲で構成されているそうですね。

◆水 夏希
そうなんです。しかも古き良き時代のミュージカル作品が多いので、
その時代の振りは足腰、がっしりしていないと踊れないんです。
だからそう簡単には踊れない。筋肉ダンスのようなものですから(笑)。

―――筋肉ダンスですか(笑)。

◆水 夏希
だから私、生まれてこのかた、今が一番筋肉あります!

―――タンゴより、シカゴより、男役より、今の方がですか?

◆水 夏希
そうです。男役時代よりも断然あります。
ダンサーさんとしてはそんなに大変ではないですか?

◆佐藤洋介
ダンス公演になったらもっと踊ることがあるので
そんなに大変ではありませんが、確かに今回は、身体の芯を使わないと
踊れないものが多いですね。表面的なことより、
内面的な身体の使い方を意識しないと綺麗に踊れないんです。

◆水 夏希
その時代の方たちは、いとも簡単に踊っていらっしゃるのですが、
自分がやるとなったら、めちゃくちゃ難しくて。
「うそでしょ、うそでしょ」って言いながら何度も資料映像を見なおしています。

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―――今回の公演でどのような水さんを見せたいですか。

◆水 夏希
このチラシのように、いろんなジャンルを見ていただけたらと思います。
フォッシースタイルから、シアターダンス、タップダンスもありますからね。

◆佐藤洋介
あ!!!!!
今日、タップシーンでしたっけ。靴を忘れてしまった・・・
タップシーン楽しみにしていたのに。

◆水 夏希
私は、玉野和紀さんが構成・演出・振付と決まった時点で、
タップシーンがあるだろうなと覚悟をしていましたが、みなさんはタップは
どうかなと思っていたら、全員タップシューズをお持ちだというので、
やることになりました。でも今日忘れちゃったんですね(笑)。
洋介さん、タップはいつ以来ですか?

◆佐藤洋介
15年ぶりぐらいです。

◆水 夏希
私もトップになった頃『ロシアン・ブルー』という公演でやりましたが、
その前は『ミー&マイガール』の時ですからね。
意外とタップをやる機会ってないんですよ。
自転車じゃないけど昔やったことがあるなら出来るような気がするな。

◆佐藤洋介
でも、舞台でやった訳ではないんですよ。
タップダンスにすごく興味があって友達に教わりながら数日練習した位です。
だから初歩の初歩しか出来ないですよ・・・(笑)。

―――そんな佐藤さんが舞台上でどのようなタップシーンを繰り広げるのかも、
みどころになりそうですね。今お話しに出ましたが玉野和紀さんはどのような方ですか?


◆水 夏希
ピーターパンのような方ですよね。好奇心旺盛。そういうところからいろんな作品が
生みだされるのでしょうね。私は昨年の『ラブ・チェイス!!』以来ですが
洋介さんは?

◆佐藤洋介
玉野さんとは『道化の瞳』の時が初めてなので、作品としては今回が2作目です。

◆水 夏希
ということは、初めての時に“ナチュラルキラーマン”の役が来たということですよね?
それは演出の玉野さんは見抜いていましたね。

◆佐藤洋介
見抜いていたんですかね?(笑)
ダンサーなのでミュージカルの稽古場に行くと場違いな感じがするのですが、
キラーマンも特殊な雰囲気の役だったから、合っていたんじゃないですか?

◆水 夏希
洋介さんに総タイツの役ををあてたっていうところがすごいですよね。
でもあそこまで役を作り上げたのは、洋介さんなのかもしれない。

◆佐藤洋介
初演の時はおとなしくやっていましたが、再演の時は
毎回登場シーンを変えてやっていました。いろいろやってみたくなって。

◆水 夏希
上にぶらさがったりしていたんですよね。
今回もいろんなシーンがあるので、きっと本番になったら
洋介さんが持っていくんだろうなっていう予感がしています(笑)。

◆佐藤洋介
(笑)

―――佐藤さんは最近ダンス公演ばかりでなくミュージカル公演にもたくさん
出演なさっていますが意識の上で違いはありますか?


◆佐藤洋介
基本的には同じですが、ミュージカルには歌があるので・・・
そこだけです。(と、水さんの方を向く)

◆水 夏希
なんか今、すごく見られた(笑)。

◆佐藤洋介
歌が苦手なんですよ。だから絶対避けたいところなのですが・・・

◆水 夏希
今回、マイクも付けられちゃうんですよね。でもこの素敵な声ですからね。
いいと思うんですけどね。

◆佐藤洋介
歌って音が外れた自分の声を聞いて、テンションが下がっちゃうんです。

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―――昔から音楽の授業など苦手だったんですか?

◆佐藤洋介
そんなことはなかったんですけどね。

◆水 夏希
カラオケとかには行かないんですか?

◆佐藤洋介
無理やり「ヒュー!」と盛り上がるようなノリが苦手なんです。

◆水 夏希
ここは大きな声で言っておかないと。
「カラオケはストレス発散になって楽しいですよ~!」

◆佐藤洋介
家族はみんなカラオケが大好きで、みんなはものすごく盛り上がるんです。

◆水 夏希
何人兄弟ですか?

◆佐藤洋介
男ばかり4人です。新聞記者、ダンサー、カラオケ屋オーナー、消防士。
みんなバラバラの職業なんです。

◆水 夏希
兄弟の方が舞台を観に来たりします?

◆佐藤洋介
消防士の弟が観に来ることがありますね。
「面白かったよ、洋介兄ちゃんすごいな」とか言っています(笑)。

◆水 夏希
うちは三人姉妹です。

◆佐藤洋介
男の兄弟、いないんですか?いそうな感じがしますよね。

◆水 夏希
妹が鍼灸師なので、何かあるとすぐに聞くんです。
この間も膝が痛くなった時があって、妹に電話したら
「ここはこう繋がっているから、この場所をほぐしたらいいよ」と
アドバイスをくれて、そうやったら本当にすぐに治ったので助かりました。

―――身近にそういう方がいるといいですね。
お二人の共通点としては、千葉出身っていうのもありますよね。


◆二人同時に そうなの?!知らなかった。

◆水 夏希
千葉市出身です。

◆佐藤洋介
知らないと思うけど、僕は白井市出身です。

◆水 夏希
そうなんだ。

―――話を戻しますが、今回お二人が組んで踊るシーンは?

◆水 夏希
これから振付があるのですが『CHICAGO』の「Cell Block Tango」です。
今回一緒に組むのはそこだけなのですが、すごく楽しみです。

◆佐藤洋介
(大貫)勇輔くんとばっかり組んで踊るんだもん(笑)。

◆水 夏希
(笑)。あと今日はアラセゴンドのターンの振付があるので、
洋介さんにコツを聞こうと思っているんです。

―――佐藤洋介さんのダンスを見ていると、絶対に軸がぶれないですよね。

◆佐藤洋介
そんなことないですよ。

―――佐藤さんがテンションが上がる振付ってどういうものですか?

◆佐藤洋介
先ほども水さんがおっしゃっていましたが、フォッシースタイルなどは
好きですね。かっこいい、きれいな振りが好きです。
面白いのも好きですけどね。

―――今回の公演でどういうところを見て欲しいですか。

◆水 夏希
私にとってはものすごく特別な公演ですが、一年中ダンスをしている
洋介さんにとってはその中の1ページでしょ。

◆佐藤洋介
そんなことないですよ(笑)。
このチラシは、いろんな水さんを見せるということですよね。
それがみどころじゃないでしょうか。
それぞれがいろんな面を見せつつ、それがひとつにまとめられている作品です。
玉野さんがどのようにまとめるのか、そのあたりもお楽しみに。

◆水 夏希
この間、ワンブロックを通しただけで「このしんどさは何だ!!!」と
叫びたくなる位大変だったのですが(笑)、お客様には非常に楽しんでいただける
ものになっていると思います。ミュージカルのワンシーンを紡いでいるので、
いろんな作品の魅力が詰まったショーです。
私個人的にとっても5回目の記念公演でもあるので、
己にもういちど喝を入れて、楽しいものを創り上げたいです。
ミュージカルファンの方は必見の舞台ですし、往年の作品を知らない方でも、
こんな素敵なシーンがあるんだ、こんなミュージカルがあるんだという
きっかけになるといいなと思います。
ゲストの皆様もうまいぐあいにこの作品に入り込んでくる形になっています。
ゲストも個性がある方々ばかりなので、そのあたりも楽しみになさってください。

◆佐藤洋介
あの、「最後のダンス」っていう曲があるじゃないですか。
あの曲をいろんなところで聞いて、ある時「この声は誰?」って知り合いに聞いたら
水さんだって言われて「え!!!」と驚いたんです。
あの歌は今回やらないのですか?

◆水 夏希
「最後のダンス」は今回やらないですね。あの歌は相当エネルギーが必要なんです。

◆佐藤洋介
水さんが生で歌っているのを聞いてみたいです。
今回じゃないなら12月のディナーショーかな。

◆水 夏希
今年に限らず、そのうちお聞かせする機会もあるかもしれませんね。
今年はディナーショーでもご一緒出来るので楽しみです。
私、身体が動く限り頑張りますので、これからも末永くよろしくお願いします。

◆佐藤洋介
よろしくお願いします。

 

『SHOW with MIZU』

 

【東京公演】

2015/9/18(金)18:30・19(土)13:00/17:30

EXTHEATER ROPPONGI

 

【兵庫公演】

2015/9/30(水)13:30

兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

 

http://t-onkyo.co.jp/

http://aqua2013.co.jp/

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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