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宝塚OGインタビュー『コトバヲツナグ』綺咲愛里さん

インタビュー企画概要

新型コロナウイルスの影響で、さまざまな公演やイベントの中止・延期が発表されてから数ヶ月。
徐々にエンターテインメントが再開されていますが、
この宝塚OGインタビュー『コトバヲツナグ』は、大変な時期だからこそ、
普段、舞台やイベントなどエンタメ業界で活動されている皆様の“今のコトバ” を発信できたらと思い企画したものです。
今回は、綺咲愛里さんのインタビューをお届けします。

綺咲愛里さんにインタビューしました

ーーー自粛期間中は、どのように過ごしていたか教えてください。

◆綺咲愛里
出演予定だった舞台が無くなってしまい、「大丈夫」と前向きな気持ちでいたとしても、
少なからず心のどこかでダメージはあったと思います。

“いつかできる日のために”という準備は、その日が来る前にしかできないことなので、
時間がある今しか無い！と思って、筋トレをしたり、走ったりという、おうち時間を過ごしていました。

私は、もともと暇さえあればのんびりしてしまうタイプなのですが（笑）
１日24時間をどうやって使っていくのかで、1年後、2年後が変わってくると思うと、
またスイッチが入って「今できることをやろう！」と思えました。

最近は気温が高すぎて、外での運動は控えてくださいということなので、
あまり走れていませんが…。

もともと自炊はしているのですが、お料理が好きなので、よりやるようになりました。
色々なお野菜を使ったお料理とか、普段、時間がなくてできない
手の込んだものを見つけて取り組んでいました。

（編集部：確かマイ製麺機をお持ちでしたよね？）
そうです！パスタ作りますし、大好きです！

ーーー新型コロナウイルスの影響を受けて、
いま改めてエンターテインメントについて思うことをお聞かせください。

◆綺咲愛里
誰もが予想していなかった、この状況。
皆が初めてのことだから、何が正しいかもわからない中で、
それでも最善を尽くしていくのだと思いますが…。

例えば、舞台は１秒前でもなく１秒後でもない。その瞬間が生の醍醐味だと思うんです。
でも、その生の良さが失われつつあることが本当に悲しいですね。
反骨精神ではないのですが、今だからこそできることをやろう！と
それぞれ取り組まれている人を見ると、私も刺激を受けますし、やっぱり頑張ろうと思えます。

エンターテインメントは娯楽の世界。舞台は観に行かなくても、生きていけるという人もいるかもしれません。
でも、それを言ってしまったら悲しいし、無かったことになることが、とても悔しいので、
何らかの形で皆さんと繋がる方法を見い出していきたいと思っています。
SNSも盛んになって、皆さんからお言葉をいただくと、とても近い存在に感じますし、とても嬉しいです。

今後、どういう形になっていくかはわかりませんが、あの生の瞬間やあの高揚感を、
演じる方も、観劇する方も、忘れたくないなって思います。どこかで覚えておきたい体の感触ですね。

今も、客席にお客様がぎっしり座っている過去の映像を見ると、
（ソーシャルディスタンスではない状況に）「わぁ」って思ってしまう、そんな自分も怖くて。

でも、そういう当たり前だったことが当たり前じゃなくなった今だからこそ、
あの感覚を忘れたくないなと思いますし、観に来てくださる方も同じ感覚でいてくださったら嬉しいなと思います。

動画メッセージ

綺咲愛里さんプロフィール

2010年、宝塚歌劇団に入団。月組『THE SCARLET PIMPERNEL』で初舞台。星組に配属。
12年『ジャン・ルイ・ファージョン』で、後に相手役となる紅ゆずるの妻役を演じる。
14年『太陽王』で、トップスター柚希礼音の初恋の女性としてヒロインの１人を務める。
『The Lost Glory-美しき幻影-』『黒豹の如く』『ガイズ＆ドールズ』で新人公演ヒロイン。
16年に星組トップスター紅ゆずるの相手役として、星組トップ娘役に就任。
新人賞、娘役賞に加え、「宝塚歌劇団年度賞」2018年度優秀賞を受賞。
19年10月「GOD OF STARS/ Éclair Brilliant」で退団。
20年10月には、FanClub「〜a-♡family〜」を開設予定。今後の活躍が期待されている。

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