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ミュージカル『シャーロック ホームズ ~アンダーソン家の秘密~』東京公演上演中 2014年01月

(2014年01月27日記載)

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ミュージカル『シャーロック ホームズ ~アンダーソン家の秘密~』
日本初演!東京公演上演中

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▲ホームズ:橋本さとし(写真中央)、ワトソン:一路真輝(写真右)、レストレード:コング桑田(写真左)

公演について(ネタバレ要素を含みますのでご注意ください)

「シャーロック・ホームズ」はアーサー・コナン・ドイルによって
描かれた推理小説の主人公であり、助手のワトソンと共に難事件を解決していく
「シャーロック・ホームズ シリーズ」は、今なお大変な人気です。

この「シャーロック・ホームズ」をもとに、
新たなオリジナルストーリーで作られたミュージカルが
『シャーロック ホームズ ~アンダーソン家の秘密~』です。
この作品は、2011年秋に韓国にて誕生して以来、またたくまに人気を集め、
その年の(2011年)「第17回韓国ミュージカル大賞」で作曲賞、
シナリオ賞、 最優秀作品賞を受賞。 更に2012年6月4日に発表された、
「第6回ザ・ミュージカル・アワーズ」で、演出賞・作曲/作詞賞・脚本賞・
新人男優賞・2011年創作ミュージカル賞の5部門で受賞という栄光を掴みました。
韓国では内容を変え、セカンドシーズンへと突入しようとしています。

ノ・ウソンの描き出す世界は、全体的にスタイリッシュで、
チェ・ジョンユンの楽曲は、ひとつの作品の中でも彩り豊かな作風です。
このような作品の持つ色合いを残しながら、
演出:板垣恭一、訳詞:森雪之丞、上演台本:中谷まゆみ、
という強力タッグのもと、2014年1月、いよいよ日本版が誕生し大阪で開幕し
現在東京芸術劇場で上演中です。

ホームズは頭脳明晰ではあるものの、
“推理することが生きがい”で事件が起きると笑いが止まらないという、変わり者。
事件を解決していく中、自身の心の中で葛藤する場面も出てきますが、
その後やっぱり事件が起きないとたいくつになってしまうホームズは、
大胆さと繊細さを併せ持ち童心を忘れない、橋本さとしの人柄がにじみ出ているようです。
女性として描かれているワトソンを演じる一路真輝は、
立ち居振る舞いの凜々しさは宝塚男役時代を彷彿とさせます。
その中でちらりと見せる女性らしさが光り、
この2人の掛け合いは、実にコミカルで息もぴったり。

ホームズが解決する事件のキーマン、アンダーソン家のアダムとエリックという
2人の兄弟を見事に演じ分けているのは、浦井健治。
この2つの役への挑戦が今後の大きな糧になるのではないでしょうか。
時に甘く、時に辛く、浦井健治の役者としての魅力を存分に発揮しています。
相手役、ルーシーは昆夏美。とても難しい役どころですが、
美声を生かしてしっとりと歌いあげ、あどけないかわいらしさの中に
今までにない大人っぽい表情を見せています。
このほか、石井一彰、宇野まり絵、竹下宏太郎は
場面毎に複数の役を鮮やかに演じ大活躍。
この3名の活躍により、キャストが9名だけで構成されているとは
思えないような厚みを見せます。
コング桑田のレストレードはどこか憎めない警部で、
愛くるしい笑顔がたまりません。
大澄賢也のポビーは、紳士的な振る舞いを見せながらも、何か意味深な様子。
こういう方がいるからこそ、この作品がギュッと引き締まるのでしょう。

まさに適材適所。
もちろん韓国で誕生した作品ですから、決してそのようなはずはないのですが、
まるでこのキャストにあわせて書かれたのではないかと思ってしまうほど、
それぞれがはまり役で生き生きとしています。
これは役者の持ち味を生かす演出家:板垣恭一によるところも
大きいのかもしれません。

ホームズの衣裳も、いわゆるシャーロックホームズのイメージとしてよく使われる
「インバネスコートに鹿撃ち帽子」という姿ではなくスタイリッシュ。
オシャレでスピーディーに展開し、他とは一線を画した作品に仕上がっています。

映像も適度に使いながら、
謎解き、ラブストーリー、コミカルとシリアスが絶妙に混在していて、
ミュージカルの醍醐味を堪能出来る作りになっています。

更には脚本に書かれている以上のことを想像したくなる。
「目に見えるものだけが真実じゃない」という
舞台ならではのトリックやウソが、魅力的に詰まっているような気がします。
観る人の視点で色んな見え方をするし、
あそこはああだったとか、こうだったとか、
自分の推理や感想を語り合いたくなるような作品だなと感じました。
これってとても素敵なことですよね。
あまりネタバレも出来ないのでこれ以上内容には触れられませんが、
早くも話題作となっている本作品をお見逃しなく。

STORY(内容に触れています)

19世紀末のロンドン。クリスマスの夜にイギリスの名門アンダーソン家で2発の銃声が響く。
邸宅にいたのは家長アダム・アンダーソンと双子の弟エリック・アンダーソン、
そして2人に愛され、今はアダムの婚約者となったルーシー。
その事件直後から、ルーシーは行方不明となり・・・。

難事件解決が人生の楽しみそのものであるシャーロックホームズの元に、
アンダーソン家の3人の男が次々と調査依頼にやって来る。
一人は、アンダーソングループの会長でもある長男のアダム。
一人は、兄の陰に隠れるように生きる弟エリック。
そしてもう一人、ボディーガードを伴って現れたのは、
2人の叔父でアンダーソングループ副会長である野心家のポビー。

単純な失踪事件ではなさそうなこの案件にホームズは彼自身の偏執的好奇心をそそられ、
本格的捜査に、助手のワトソンと共に本格的に着手する。
ほどなくアンダーソン家の周辺人物が一人ずつ殺害され始め・・・。


舞台稽古にて撮影(2014年1月16日/サンケイホールブリーゼ)

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▲ホームズとワトソンの関係性が面白い。
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▲冒頭ではホームズが以前挑んだ事件の回顧シーンも。
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▲謎の失踪を遂げるルーシー。
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▲この2人の行く末には、どんな未来が待っているのでしょうか。
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▲ワトソンが歌いあげる謎解きのナンバーもあります。
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▲いったい事件の真相は・・・
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▲時折見せるこの表情。
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▲レストレード警部は愛嬌あるキャラクターに。
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▲ゾクゾクするようなこんなシーンも。
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▲生演奏というところも、ミュージカルの楽しさを倍増させます。
スクリーンにもなっている装置に映像が投影され、スタイリッシュでかっこいい作品に。

ミュージカル『シャーロック ホームズ ~アンダーソン家の秘密~』日本公演のDVDが
発売されます。詳しくはこちら

当日券情報はこちら

ダイジェスト映像

 

ミュージカル

『シャーロック ホームズ ~アンダーソン家の秘密~』

 

 

演出:板垣恭一

訳詞:森 雪之丞

上演台本:中谷まゆみ

 

出演:橋本さとし 一路真輝 浦井健治 昆 夏美 

石井一彰 宇野まり絵 竹下宏太郎 コング桑田 大澄賢也

 

2014年1月17日(金)~19日(日) / サンケイホールブリーゼ(公演終了)

2014年1月22日(水)~2月4日(火) / 東京芸術劇場 プレイハウス

2014年2月8日(土) / キャナルシティ劇場

2014年2月11日(火・祝) / 松本市民芸術館 主ホール

2014年2月13日(木) / 愛知県芸術劇場 大ホール

2014年2月25日(火) / イズミティ21 大ホール

2014年2月27日(木) / 岩手県民会館 大ホール

 

http://www.s-holmes.com/index.html

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

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