情報紙から飛び出した 演劇系エンタメ サイト
Copyright Since1999 情報紙ターミナル
Copyright Since2010 株式会社ERIZUN

『カクタス・フラワー』 水 夏希さん インタビュー 2018年10月

(2018年10月30日記載)

『エンタメ ターミナル』では舞台を中心としたエンターテインメント関連情報をWEB記事として発信しています。
掲載内容は、掲載日付のものとなりますので、最新情報は各自ご確認ください。

※ 記事・写真等の無断使用・無断転載は禁止しています。なお、リンクはフリーです。

 
この記事おススメ!って思った方は   をクリック!(29 人がクリック)
Loading...

『カクタス・フラワー』
水 夏希さん インタビュー

公演について(リリースより)

日本では、『サボテンの花』の邦題で知られる『カクタス・フラワー』。
1965年にブロードウェイで初演され、実に続演1234回の大ロングランを記録した快作だ。
舞台はNY。中年の歯科医ジュリアンは、家庭を大切にする誠実な男である事を証明するため、
既婚者を装い、若い娘トニと交際している。ある日彼女から、「奥さんに会いたい」と迫られたジュリアン。
堅物の独身看護師ステファニーを、急遽妻に仕立てるが……。
往年の名女優イングリッド・バーグマンとウォルター・マッソー、ゴールディ・ホーンが共演した
映画版でもおなじみの、コメディーの王道を往く作品だ。
フランス産の原作をベースに、この魅力的な戯曲を創り上げたのがエイブ・バロウズ。
ミュージカル・コメディーの最高峰『ガイズ&ドールズ』や、
『ハウ・トゥー・サクシード~努力しないで出世する方法~』の脚本で高く評価された。
小さな嘘と思わぬハプニングが連鎖しながら、ワケありのユニークな登場人物たちが繰り広げる爆笑篇。
今回の翻訳上演は、ミュージカルからプレイまで幅広く手掛ける、板垣恭一が演出を務める。
そしてキャストは、水夏希、吉田栄作、増田有華、松本幸大(宇宙Six/ジャニーズJr.)、
松尾伴内、青木さやかと、6名の個性派が顔を揃えた。
どこか懐かしい正統派コメディーでありながら、人間の愚かさ、愛おしさを見事に描き、
古さを感じさせない『カクタス・フラワー』。快テンポのストーリーに人生の機微を滲ませ、
観客を魅了する楽しい舞台に仕上がる事だろう。(文=中島薫)

水 夏希さんインタビュー(2018年10月22日 取材・撮影・文:住川禾乙里)

 

―――今回、水さんが演じるのは「堅物の独身看護師ステファニー」の役だそうですね。

◆水 夏希
仕事をする中で「ちゃんとしなきゃ」や「一生懸命やらなきゃ」とか、すごく真面目に生きてきた女性が、
自分に向き合って色々なことを選択して、自分の本当の気持ちに気がついていくお話です。
勇気をもって新たな扉が開いた時にギフトが与えられるようなすごく心が温まる、「誰かが見ていてくれたんだな~」とか
「頑張った分ご褒美ってもらえるんだな」なんて思える、ちょっと勇気が湧く作品だと思います。

―――今回、個性的な方々と共演されますが?

◆水 夏希
演出の板垣恭一さんをはじめ、キャストの皆さん全員初めての共演です。
皆さんとても静かで、私と板垣さんだけがよく喋っています(笑)。
青木さやかさんは、すごく静かで控えめで真面目。松尾伴内さんもとても静かな方です。
でも稽古に入ると皆さん引き出しが多いなぁ〜と。増田有華さん、松本幸大さんも含めて経験豊富な方々。
私は宝塚歌劇団を退団してからも、ミュージカルやダンス公演、コンサートなど舞台のお仕事を
多くさせてもらっていますが、今回は現役のアイドルからお笑い、トレンディー俳優と
色々なジャンルの方々との共演になるので、すごく新鮮です。それに今回は歌も踊りも無い。
ド、ストレートです。怖いですね。歌も踊りのないの!?って。

―――今までにストレートプレイの経験は?

◆水 夏希
初めてなんですよ。だからすごく怖い。
セリフや段取りを覚えるということ自体は簡単ですが、そこから先がすごく大事で大変だと思っています。
同じセリフでも言い方や解釈の違いで真逆になってしまうので。何通りもあり得るし、
どれをチョイスしたらいいのかというところが難しいですね。
一日中、台本と向き合っていても答えが見つからないこともあります。

―――今回はコメディー作品とのことですが、これまでにコメディー作品に出演されたことは?

◆水 夏希
宝塚歌劇団の下級生の頃に古典コメディーに出演したくらいかな。
トップになってからもコメディータッチの作品はありました。
今回もコメディーではありますが、まわりの人や自分の人生が複雑に絡み合ってくる。
どこにでもある日常を切り取ったような人間ドラマがベースに流れていて、
その中にコメディーの要素がたくさん含まれています。
ザ・コメディーという感じではないけれど、話の筋がコメディーで人生ってそうだよねと思えると思います。

―――ビジュアルではナース服を着ていますね(笑)

◆水 夏希
そう!一人だけコスチューム(笑)。舞台でもこの衣装を着ますし、吉田栄作さんも歯医者さんの扮装をします。
皆さんがキャラクターのお衣装を着られるので、濃いコスチュームになっていくかと。
ナース服を着たのは初めてだったので何だか新鮮です。

―――今回は一ヶ月という長い公演になります。

◆水 夏希
コメディーって笑いの回数を重ねていくと、先が読めてしまって面白さ減ってしまう気がするんです。
例えば吉本新喜劇では毎回出演者が「ここでコケるんだよね〜」ってわかっていても笑っちゃうところが
“技”だと思うので、そういう“技”で楽しんでいただける作品にしたいと思っています。
頑張っているのにうまくいかないなぁ~って思っている人に観てもらいたい。「絶対にうまくいくから!」って。
本当の自分は何をしたいのかな?とか、生きている間に自分の心に蓋をすることってたくさんあると思います。
気がつかないうちに蓋をしていることもあって、その蓋を開けたら痛い思いをするかもしれないけれど、
でも、その先に進めるという。人生の法則のような、普遍的なテーマが流れているので、
そういった自分の気持ちをもっと大事に丁寧に向き合ってあげて欲しいということを感じてほしいし、
「向き合おうかな」という思いになってくれたら良いですね。

―――特に注目して欲しいポイントは?

◆水 夏希
クールで二枚目のトレンディー俳優というイメージが強い栄作さんが超面白いところ!
何やってもかっこいいしスタイルもいいのに、そんなことやるんだ~って(笑)。
人間っぽさが、色々なところに溢れています。
宝塚の男役時代にはいつも「ちゃんとしなきゃ」ということがベースにありました。
でも、この「ちゃんとしなきゃ」って何だろう?と思うんです。
ちゃんとするって、すごく曖昧な言葉ですが、
ちゃんとしなきゃいけないと思っているキャラクターとちゃんとできていない
自分というのが似ている気がしています。私は人生がコメディーなので(笑)。
えぇ!?そんなはずはない?そう思ってくれる人も多いと思いますが、思い込みが激しいところや、
ちゃんとしなきゃと思っているからこそ絡まっちゃう部分。せっかちなところなどなど…(笑)。
そのあたりも含めて素に近い自分が出せたらいいなと思いますね。

―――役づくりの秘訣はありますか?

◆水 夏希
役づくりは特にしていないのですが、台本を分析するということに時間をかけています。
今回はストレートプレイなので、歌も覚えなくていいし、ダンスの練習もしなくていいので。
一歩引いて俯瞰的に全体を見たり、逆に細かく見たり。色々な角度から台本を読んでいますね。
それとコメディー映画や吉本新喜劇は見ています。

―――舞台以外で、最近、夢中になっていることはありますか?

◆水 夏希
髪の毛が伸びてきたので、巻き髪の作り方について!ですかね(笑)。
超最新のアイロンを買ったので、あちこちヤケドをしながらハマっています(笑)。
今回は現代劇なので、メイクも薄くすると思いますし普段着の場面もあります。
他の公演ではカツラを使うことが多いのですが、今回は看護師の時は髪をアップにして、
オフの時は髪を下ろしてと地毛でやろうと思っています。

―――ファンの方々は普段の水さんに触れられる気がして嬉しいかもしれないですね。

◆水 夏希
私のファンの皆さんは、私が“ズッコケ”だということを知っているので
「そうそう!いつもと同じみたい」と思ってもらえたら嬉しいですし、
初めて私を観る方には意外な一面に好感をもってもらえたら良いかな。

―――最後に意気込みを。

◆水 夏希
ストレートプレイは、やるのは難しいですが、
舞台上でみんなが必死に生きている時間を垣間見ることで人生って客観的にみると
コメディーだな~なんて楽しんでいただけるような作品にできたらと思っています。

 

 

 

『カクタス・フラワー』

 

公演日程:

【東京公演】2018年11月10日(土)~12月8日(土)

会場:DDD青山クロスシアター

料金:8,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可

 

東京公演:アフタートーク開催決定!(登壇者は下記の通り)

11月13日(火) 14:00 水夏希 増田有華 青木さやか

11月15日(木) 19:00 吉田栄作 松本幸大 松尾伴内

11月20日(火) 19:00 水夏希 吉田栄作 増田有華 青木さやか

11月27日(火) 14:00 水夏希 松本幸大 松尾伴内

詳しくは公式サイトをご確認ください。

 

【大阪公演】2018年12月11日(火)

会場:サンケイホールブリーゼ

料金:8,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可

 

【静岡公演】2018年12月13日(木)

会場:静岡市清水文化会館(マリナート) 大ホール

料金:S席 8,000円、A席 6,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可

 

作:エイブ・バロウズ

上演台本・演出:板垣恭一

音楽:和田俊輔

出演:水夏希・吉田栄作/増田有華・松本幸大(宇宙Six/ジャニーズJr.)

/松尾伴内・青木さやか

企画・製作 シーエイティプロデュース

 

公式サイト

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

[ PR ]