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世田谷パブリックシアター『愛するとき 死するとき』全出演者・ツアー公演が決定!演出家コメント到着! 2021年08月

(2021年08月05日記載)

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世田谷パブリックシアター『愛するとき 死するとき』
全出演者・ツアー公演が決定!演出家コメント到着!





公演概要(リリースより)

社会主義体制下のやるせない愛と人生を描いたドイツ発の同時代戯曲
翻訳・演出:小山ゆうなにて上演
浦井健治/前田旺志郎 岡本夏美/高岡早紀 ほか実力派キャスト決定!
ツアー公演も開催


社会主義体制が永遠に続くかに見えた時代の若者と愛情の
物語『愛するとき 死するとき』をお届けいたします。
翻訳・演出は、生まれ育ったドイツ作品の翻訳劇を中心に、昨今の活躍が目覚ましい小山ゆうな。
出演者には先に発表通り浦井健治のほか、
高岡早紀、前田旺志郎、小柳友、篠山輝信、岡本夏美、山﨑薫の全キャストが決定いたしました。
また、世田谷パブリックシアター公演に加え、名古屋・兵庫においても上演を予定しております。
長引くコロナ禍により日々の生活に閉塞感を抱える人も多い今だからこそ、日常と対比しながら、
人類にとって普遍的なテーマである「愛」を通し、現実への反発と許容をより明晰に描き出す
人間ドラマ『愛するとき 死するとき』。どうぞご期待ください。

本作は、映画「Time Stands Still」(1981年、ハンガリー、ペーテル・ゴタール監督)や、
映画「A Time to Love and a Time to Die」(1958年、エリッヒ・マリア・レマルク原作、ダグラス・サーク監督)
などからインスピレーションを受け、ドイツの作家フリッツ・カーターが綴った三部構成の戯曲です。
東ドイツで生まれ、東ベルリンで育ったカーターは成人後、西ドイツに移住。
ベルリンの壁崩壊後、再びベルリンに戻り、創作活動を行います。ベルリンの壁崩壊前の社会主義体制下で
青春期を過ごした作家自身の経験を活かし、社会主義国家の息苦しい日常や反体制運動、
西ドイツへの逃亡などを背景に、ときにコミカルに、ときにシリアスに、またときにメランコリックに、
普遍的な人間の感情を描いたのが『愛するとき 死するとき』です。

翻訳・演出を手掛けるのはドイツで生まれ育ち、劇団NLTの演出部を経て、
現代劇、リーディング、ミュージカルと幅広く活躍する小山ゆうな。
世田谷パブリックシアター主催公演では『チック』、
リーディング公演『イザ ぼくの運命のひと / PICTURES OF YOUR TRUE LOVE』に続く三作目の演出作品となります。
『チック』での複数の演劇賞受賞を機に様々なジャンルの演出経験を積み上げてきた小山にとって、
本公演は凱旋公演とも言えるでしょう。

音楽・演奏は国広和毅が務めます。
小山ゆうな演出作『イザ ぼくの運命のひと / PICTURES OF YOUR TRUE LOVE』や、
“約束の血”4 部作『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』『森 フォレ』 などにおいて、
物語の世界観を高める音楽を創造してきた国広が本作のために作曲したオリジナル楽曲を用い、
舞台の前半部分は音楽劇と言っても過言ではない日本版だけの特別構成でお届けします。
数々のミュージカルで主演を務めてきた浦井健治とのコラボレーションは必見です。

独立した三つのお話からなる本作ですが、浦井健治が青春ど真ん中の無軌道な青年、
そして青春期を過ぎ現実の壁を目のあたりにする男性、さらに人生のやり直しを試みようとあがく
壮年期の男性を演じ分けていくことで、一人の人間の時間経過に寄り添っていくようにも見える構成を
組み立ててお届けしてまいります。

ストーリー

第一部
東西統一前の東ベルリン。典型的な社会主義国の若者たちの他愛のない日常が描かれる。
青春の悩みは壁のこちら側でもあちら側でも同じ。
生きること、愛することの葛藤と悩みはつきない。そして青春時代は瞬く間に過ぎていく。

第二部
父親が妻とまだ小さな子供たちを残して西側へ逃亡してしまったとある家族。
月日は経ち10代後半に成長した2人の息子は母親と3人で東側で暮らしている。
かつての反体制派の英雄ブロイアーおじさんが刑務所から出てきたが、
今となっては「目立つな、英雄を気取るな、列に並んでみんなと一緒に行動しろ」というのが若者たちへの助言だ。
昔の輝きはまったく無い。だがブロイアーは母親と急接近していく。兄弟の間に一人の女性が現れる。
弟は彼女に夢中になるが、気づくと彼女は兄の彼女になっていた。
彼らは恋と失恋をたくさん繰り返しながら、ままならない日常の中で大人に近づいていく。
母親とブロイアーの関係はまだ続いていた。そしてある日……。

第三部
妻子ある男は、仕事のためにある土地に移り住み一人暮らしを始めたが、
これといってかわりばえのない日々を過ごしていた。しかし彼は食堂で働く女性と出会ってしまった。
男と女はあっという間に恋愛関係に陥る。二人は旅行にも行って、喧嘩もして、そして仲直りもする。
とうとう男は妻子と別れる決心をした。だが彼女は……。

翻訳・演出:小山ゆうなコメント


『愛するとき 死するとき』は、東ドイツで育ち、東西ドイツ統一を経験したフリッツ・カーターが、
2002年に発表した作品です。
カーターは、現在、ドイツ演劇界を代表する演出家・劇作家の一人で、
2002年には本作で『テアターホイテ』誌の「今年の作家」に選出されました。

2000年代初頭は、東西ドイツの壁が崩壊し、二つの国が統合されてから、約10年経ったにもかかわらず、
人々が、埋まらない精神的「分断」や、悪化する格差にある種絶望感を覚え、東西ドイツに関する芸術作品も
沢山生まれた時期でした。

それから、更に20年が経とうとし、ドイツでも分断は解消されるどころか亀裂は深まり、
世界的に「分断」がキーワードとなる現在、『愛するとき 死するとき』に登場する人物達が抱える問題や、諦念、希望は
今の私たちの抱える様々なジレンマをはっきり映す鏡となっています。

初めて浦井さんとお目にかかったのは、コロナウィルスの影響が日本にも広がり始めた時期でした。
無意味な「分断」を生み出さない稽古場の大切さについて語っていらした姿に、
暗くのしかかる不安を跳ね除ける清々しさを感じました。

浦井さんを始め、高岡さん、前田さん、岡本さん、小柳さん、篠山さん、山﨑さん、
いつも舞台に清らかな空気や温かい空気を運んで下さるメンバーが出演します。
作品も、時間をかけた創作過程も、このメンバーの集結も世田谷パブリックシアターさんにしかできない企画だろうと思います。
「分断」された社会の中で愛と死を通過しながら、必死に生きる人々を皆で描き出していける事が楽しみです。

この状況下、観てよかったと思っていただける作品にすべく稽古していきたいと思っております。

キャスト


三部構成でお届けする本作。出演者が各部でそれぞれ年齢も背景も異なる複数役を演じ分けるのも見どころです。

物語の中核を担うのは、ミュージカル、ストレートプレイ、映像作品と多分野で安定した演技力を披露する浦井健治。
世田谷パブリックシアター主催公演では、シェイクスピア作『トロイラスとクレシダ』(演出:鵜山仁)で戦いに翻弄され
変わっていくトロイラスを、イプセン作『ペール・ギュント』(演出:ヤン・ジョンウン)で幸せを追い求め彷徨うペールを、
繊細な演技で体現してきました。シアタートラムには本公演が初登場となります。
音楽劇的な部分もある本作では、その歌 声を聞けるところも楽しみのひとつとなるでしょう。

恋人、母親など複数役を演じ分けるのは高岡早紀。
世田谷パブリックシアター×東京グローブ座 『エレファント・マン』(演出:森新太郎)のケンダル夫人では、
その知的な演技と優美な姿で観客を魅了しました。様々な女性像をどのように描き出すのか、幅広い演技に期待がかかります。

子役デビュー、兄弟お笑いコンビを経て俳優活動を行う前田旺志郎もシアタートラムに初登場。
NHK連続テレビ小説「おちょやん」への出演が記憶に新しい前田が、客席数約200席という濃密 な空間で新境地を拓きます。

ワジディ・ムワワド作 “約束の血”4部作へは
全作(世田谷パブリックシアター主催『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』、『森 フォレ』)に
出演し鮮烈な演技が話題となった小柳友、『チック』 (17・19)、
リーディング公演『イザ ぼくの運命の人/ PICTURES OF YOUR TRUE LOVE』(18)に
続けての小山ゆうな演出作への出演となる篠山輝信、
さらにモデルでデビューし、近年、舞台・映 像での活躍が著しく注目を集める、シアタートラム初登場の岡本夏美、
今や若手実力派とも称される山 﨑薫も加わります。
小山ゆうな演出のもと、7人の精鋭メンバーで「愛」がテーマの人間ドラマを描き出します。

公演情報


『愛するとき 死するとき』
【作】フリッツ・カーター
【翻訳・演出】小山ゆうな
【出演】浦井健治/
前田旺志郎 小柳友 篠山輝信/
岡本夏美 山﨑薫/
高岡早紀
【日程】2021年11月14日(日)〜12月5日(日)
【会場】シアタートラム
主催:公益財団法人せたがや文化財団
企画制作:世田谷パブリックシアター 後援:世田谷区

【名古屋公演】
詳細は決まり次第お知らせいたします。

【兵庫公演】
【日程】2021年12月11日(土)・12日(日) 各日13:00
【会場】兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【お問い合わせ】芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255

 

 

『愛するとき 死するとき』

https://setagaya-pt.jp/performances/202111aisurutoki.html

 

 

 

 
 

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