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世田谷パブリックシアター『夏の砂の上』キャスト・スタッフコメントが到着! 2022年07月

(2022年07月15日記載)

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世田谷パブリックシアター 『夏の砂の上』キャスト・スタッフコメントが到着!



撮影:若木信吾

公演について(リリースより)


松田正隆の名作「夏の砂の上」を栗山民也が演出
世田谷パブリックシアターでは、2022年11月に舞台「夏の砂の上」を上演いたします。
1998年に初演された本作は、劇作家・演出家の松田正隆が生まれ育った長崎を舞台に描いた作品で、
1999年読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した松田の代表作の一つです。
長崎を舞台に、職をなくし妻に家出された主人公と彼を取り巻く人物たちの間で交わされる会話から、
一見淡々と した日々に漂う、抗いようのない悲哀や心の乾きが滲みだす名作です。

今回、演出を手掛ける栗山民也は、「涙の谷、銀河の丘」(2003年、新国立劇場)以来となる
松田正隆とのタッグとなります。コロナ禍のこの時代に上演する作品として、
栗山は、日々の生活に重く漂う閉塞のもとに生きる人々の やるせなさと慈しみを描き出したこの作品を選びました。

栗山演出作品として、世田谷パブリックシアターでは「藪原検校」「シャンハイムーン」「CHIMERICA チャイメリカ」
「殺意 ストリップショウ」「彼女を笑う人がいても」など数多く上演してまいりました。
栗山は、「CHAIMERICA チャイメリカ」に出演した田中圭を3年ぶりに起用するにあたり、
積み重ねられる会話から登場人物の心模様があぶり出される、俳優の力量が問われるこの「夏の砂の上」を選びました。
田中が絶大な信頼を寄せる栗山の演出により、舞台俳優としての実力を存分に発揮することが期待されます。


登場人物たちの心情の繊細な揺れを演じる俳優陣に注目
主人公・小浦治を演じるのは田中圭。テレビや映画等多彩に活躍しながらも、
舞台への出演は欠かさず並々ならぬ意欲を持つ田中が、真摯な演技を高く評価された「CHIMERICA チャイメリカ」から3年ぶりに、
栗山演出に挑みます。 夫を捨て家を出ていく妻・恵子を演じるのは、舞台や映像作品で唯一無二の存在感を発揮する西田尚美。
若手実力派として映像作品に多く出演する山田杏奈は、本作品が初の舞台出演となります。
さらに、新時代のバイプレイヤーとして注目される尾上寛之、
2020年に第55回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞した実力派の松岡依都美、
また舞台を中心に活躍し演出家が信頼を寄せる粕谷吉洋、深谷美歩、三村和敬と、豊富な舞台経験を持つ俳優が揃い、
登場人物の心情の揺れが幾重にも積み重なる作品世界を、丁寧に描き出します。


撮影:若木信吾

あらすじ


ある地方都市、坂のある街。
坂にへばりつく家々は、港を臨む。
港には錆びついた造船所。
夏の日。

造船所の職を失い、妻・恵子に捨てられた小浦治のもとに、家を出た恵子が現れる。
恵子は4歳で亡くなった息子の位牌を引き取りに訪れたのだが、治は薄々、元同僚と恵子の関係に気づいていた。
その時、治の妹・阿佐子が16歳の娘・優子と共に東京からやってくる。
阿佐子は借金返済のため福岡でスナックを開くと言い、治に優子を押し付けるように預けて出て行ってしまう。
治と優子の同居生活が始まる。

コメント


◆演出・栗山民也
近頃、歳のせいか、静かにゆっくりと動くドラマに惹かれる。
稽古の後半には、それまで積み重ねてきた飾りものを削ぎ落とし、最後に残された風景と言葉だけを
見つめているような気がする。
世田谷パブリックシアターから新しい演出依頼があった。いつもより少し長い間、上演作品を考えた。
こういう時が実は一番幸せな時間で、自分の今までをじっくりと思い返すことができる。
そんな時、松田正隆のセリフがちぎれちぎれに聞こえてきた。風に揺れていたり、突然ピタリと止んだ乾いた沈黙のときだったり。
この「夏の砂の上」の風景の中を流れるジリジリとした熱い感情と、しかし静かに刻む時間の一刻一刻に身を任せ、
この荒涼とした現在から、そこにその時生活していた人たちを見つめてみたい。

◆作・松田正隆 コメント
「夏の砂の上」という戯曲を書いたのは、ずいぶん昔のことで、平田オリザさんから依頼があって、
この戯曲は青山円形劇場で上演されました。1998年のことです。
思い出すのは、この戯曲を書くにあたって、まだ、プロットも固まっていない時に、さんざん夏の長崎を歩き回っ たことです。
汗をかいて坂をのぼりくだりしているうちに、次第に劇の輪郭が生まれてくるような気がしました。
故郷の長崎を遠くから想像してつくるようなドラマではなく、石段に身体がへばりつく感覚でセリフを書いた覚えがあります。
渇水の町で洪水にのまれ、閃光に焼かれるイメージを得られたのは、長崎をただひたすらに歩いた経験がもたらしたものでした。
カラダが立ち、歩く、座るという姿勢から、うつ伏せ、横たわり、挙句に蒸発し影となり流されるということ。
生命の水準についての劇は時代の重力に従順になるほど、露わになります。
私は、「日常」の劇から「生と死」に直面する劇へと変容するような戯曲を書きたかったのかもしれません。
それでも、おそらくは「作者の思い」などこえて上演されるのが演劇の面白さでしょう。上演を拝見するのがとても楽しみです。

◆田中圭 (小浦治役)
2019年の『CHIMERICA チャイメリカ』以来、栗山さんのもとで演劇ができる2度目のチャンスをいただき、とても嬉しいです。
松田さんの深みを持つこの作品をどこまで掘り下げていけるか、栗山さんの演出でどんな舞台になっていくのか、
僕自身がどう体感していくのか…とても楽しみにしています。
皆様にもぜひ一緒にこの作品の深さやその奥にうごめくものを感じていただければと思 っています。劇場でお待ちしております。

◆西田尚美 (小浦恵子役)
何度も拝見してきた栗山さんの演出を受けるのは今回が初めてで、世田谷パブリックシアターの舞台に立たせていただくのも
初めてです。どんな風景が見えるのだろう、ぜひ挑戦したいと思いました。
松田さんの『夏の砂の上』はとても素晴らしい戯曲なので、
共演の皆様とともに長崎の湿度を感じるような舞台を築いていけたらいいなと思っています。
ぜひ皆様にも舞台の私たちと同じ空気をじっとりと感じていただければと思っています。

◆山田杏奈 (川上優子役)
初めての舞台出演で、出演が決まってからずっと、頭のどこかに 「舞台」への緊張感があります。
目の前で観てくださるお客様がいる舞台ってどんなものだろうとワクワクもしています。
これまでの数少ない経験や価値観を、一度捨てられるような勇気を持って、新しくお芝居を始めるような気持ちで
挑みたいと思っています。栗山さんのご指導と、舞台経験豊富な共演者の皆様に精一杯ついていけるよう、
まっさらにして臨みたいと思います。


撮影:若木信吾

 

 

『夏の砂の上』

 

作:松田正隆 演出:栗山民也

 

出演:田中圭 西田尚美 山田杏奈

尾上寛之 松岡依都美 粕谷吉洋 深谷美歩 三村和敬

 

美術:二村周作 照明:服部 基 音楽:国広和毅 音響:井上正弘

衣裳:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 方言指導:柄澤りつ子

演出助手:須藤黄英 舞台監督:田中直明

 

プロデューサー:大下玲美 芸術監督:白井晃

 

宣伝美術:相澤千晶 宣伝写真:若木信吾

宣伝スタイリスト:髙木阿友子 宣伝ヘアメイク:YOSHi.T

 

日程:2022年11月3日(木・祝)〜11月20日(日)

会場:世田谷パブリックシアター

チケット料金(全席指定・税込):

一般:S席(1・2 階席) 8,500円、A席(3階席) 6,500円

※1申込につき1公演1席種4枚まで

※ほか高校生以下、U24 など各種割引あり

※託児サービスあり ※車椅子スペース取り扱いあり

チケット一般発売:2022年9月4日(日)

チケット取扱い:

世田谷パブリックシアターチケットセンター

03-5432-1515 (10:00〜19:00)

世田谷パブリックシアターオンラインチケット(要事前登録・24 時間受付)

https://setagaya-pt.jp/

※窓口での発券・発売はございません

 

【お問合せ】 世田谷パブリックシアターチケットセンター

03-5432-1515 (10〜19時)

 

主催:公益財団法人せたがや文化財団

企画制作:世田谷パブリックシアター 後援:世田谷区

 

 

 
 

情報は書き込んだ時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。
あらかじめご了承下さい。

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