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劇団Rainbow Jam第三回公演「Strangerーよそ者ー」に出演される 藤田奈那さん、涼花美雨さんのインタビュー 2023年10月

(2023年10月03日記載)

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劇団Rainbow Jam第三回公演「Strangerーよそ者ー」に出演される
藤田奈那さん、涼花美雨さんのインタビュー




公演概要


10月11日(水)から下北沢シアター711で開幕する劇団Rainbow Jam第三回公演「Strangerーよそ者ー」。
AKB48の元メンバー藤田奈那さんと、宝塚歌劇団を退団したばかりの涼花美雨さんがゲスト出演し、
二役を日替わりで演じるのも見どころの公演です。
日本の人々の日常をミュージカルに描く、脚本・演出は三ツ星キッチンの上條恒さん。
庶民派スーパーマーケット「サンエー」を舞台に繰り広げられる作品への今の思いをお聞きしました。

藤田奈那さん、涼花美雨さんのインタビュー(2023年9月26日)


―――初共演となりますが、お互いの第一印象は?

◆藤田奈那
とにかく姿勢が良くて、さすが宝塚歌劇団を卒業したばかりのタカラジェンヌさんだなって思いました。

◆涼花美雨
私は初めてのことばかりで、あたふたしているところを助けてくれる、キラキラしたお姉ちゃんのような印象でした。




―――台本読んだ時の感想は?

◆藤田奈那
読んでいて楽しいけれど、群像劇なので演じるのが難しそうと思ったのが第一印象です。
身近にありそうなお話ですが、細かく構築していかないとこの本の良さを自分たちで出していくのは
大変なんじゃないかな~とも。下北沢の劇場に立つのは初めてなのですが、その劇場だからこそできる作品というか、
お客さまに近いところで観ていただくことで、さらに作品の良さが出るのだろうなって思いました。

◆涼花美雨
深掘りしていったらどんどん色々なことが見えてくるんじゃないかと感じて、読み終えて、
すぐにもう一回読みたいって思いました。身近にあるスーパーマーケットの裏側のお話。
私は経験をしたことが無い世界ですが、テンポ感など皆で積み重ねていったら、すごく面白い作品になるだろうし、
作品に込められた思いも伝わるんじゃないかなと。頑張らなきゃ!と思いました。

―――二役を日替わりで演じることについて。

◆藤田奈那
お稽古では「今日はこちらの役」というのではなく、「まず、このシーンのこちらの配役をやって、
10分休憩をしてから逆の配役でやりましょう」といった進め方をしているので、まだ慣れていない分、
頭の中での切り替えが追いついていかない(笑)。
役を演じながらも、もう片方の役の感情も分かってしまうので難しいところもあります。
でも、自分だけだと分からなかった視点や出てこなかった表現をすずねちゃん(涼花)が
演じているのを観て気がつけたりするので、すごくありがたいなって思います。

◆涼花美雨
それぞれを演じるからこそ、客観的に観られるのは面白いですね。
映像とは違いリアルに観ることができるからこそ学びがあったり、細かい部分でなるほど~と
思えるところもあったりします。

◆藤田奈那
役替りなのは私たちだけなので、役づくりもなるべく合わせた方がキャストの皆さんはやりやすいだろうなって
思っていたのですが、演出の(上條)恒さんが「立ち位置も多少であれば自分の気持ちで動いてもらっていいし、
お互いに合わせずに好きなようにやっていいよ」と自由度を持たせて演出をしてくださるので、
同じ役でも違う印象になっていると思います。

―――ということは2度観ないともったいない!?

◆藤田奈那
そうなんですよ!

◆涼花美雨
観れば観るほど味が出てくる作品だと思います!

◆藤田奈那
私たちが変わることで、周りのキャストの皆さんのお芝居も変化しているのをすごく感じるので、
全然違う作品を見ている感じになるので、まず2回から!でお願いします(笑)。

―――全く違う立場、性格の二役を演じますが、自分に似ていると思うところはありますか?

◆藤田奈那
新店長の清水千夜役は、すごく真っ直ぐな人。真面目過ぎるがゆえに、周りとうまくいかないとか、
ちょっと面倒くさがられちゃうところがあるのですが、私もどちらかと言えばそのタイプです。
でも私は、それをわかっているから、あまり外には出さないのですが、内面は似ている気がします。
清水は自分の思いを外に出してきた人なので、ちょっと羨ましいなって思ったりもします。
スタッフの太田岬役は、自分とリンクするところはあまり無いのですが、演じていて感じたのは、
思っていることをストレートに言っているように見えて本質的なところは隠していたり、
気遣いができていないように見えて、できている人なんじゃないかと思うので、
そういった自分の中でやっているようなところは似ているのかなと思いますね。

◆涼花美雨
清水役はすごく責任感が強くて自分がやらなきゃ!どうにかしなきゃ!という気持ちがある人。
私も自分がやれば収まるみたいな時に率先してやることもあるのですが、でもそれで本当にいいのかな?
という迷いもありつつみたいな所は似ているかもしれません。
太田役は、すごく考えて言わなきゃいけないことだけを言う周りを調和させているような
スパイス的な存在だと思います。私自身は、スパイスになれているかはわからないのですが、
色々と考えてから発言するタイプなので、その部分は似ているところかな。



―――今回、劇団Rainbow Jamの公演にゲストとして出演されるわけですが、稽古場の雰囲気はいかがですか?

◆二人
顔を見合わせて笑う二人。

◆藤田奈那
日によってやることは違うのですが、お稽古の前にシアターゲーム(即効的な遊び)をして
体を温めつつ交流を深めいったり、テンポ感を共有してウォーミングアップをしています。
結構ボリュームがあって、稽古前に30分くらいやるんですよ。
そこで一回ピークを迎えてからお稽古に入るみたいな感じ(笑)。そんなこともあって打ち解けるのも早かったですね。
私たちはゲストとして参加させていただくのですが、劇団の皆さん受け入れ態勢というか、
心を開いて待ってくださっている感じだったのでありがたかったですね。すごく楽しいよね。

◆涼花美雨
そのゲームで「あぁ、こういう方なんだな」という面が見えてきます。私は初回から爆発させてしまったのですが…(笑)。 

◆藤田奈那
すずねちゃんは、見た目もスッとしているし、娘役さんをされていたから澄ました感じなのかな?と思いきや、
どのゲームもすごく弱くて(笑)。

◆涼花美雨
奈那ちゃんがすごく強いんですよ!!

◆藤田奈那
掛け声をかけながら、皆の名前を入れて順番に言っていくゲームとか、あっち向いてホイみたいな皆ができるゲームから、
頭を使ってリズムに乗って九九を言ったり、結構難しいんだよね。

◆涼花美雨
段々早くなったりすると分からなくなるんですよ~。

◆藤田奈那
そういったゲームって、順番に回して3ターン、4ターン目でミスをしたりということが多いのですが、
すずねちゃんは一発目でミスをするタイプ。

◆涼花美雨
それを二、三回連続でやるんですよ(笑)。

◆藤田奈那
だから、ゲームが進まないの!(笑)。
でも、そこで明るい子なんだなっていうことがわかったし、他のキャストの皆さんも話しやすい子だなって
思ったんじゃないかな。お芝居の稽古に入る前にひと汗かいてみたいな感じで楽しくやっています。
恒さんも「さっきのゲームでやったテンポ感を思い出してセリフを言って欲しい」とか、
「あのゲームの連帯感で、このシーンを作って欲しい」とおっしゃってくださるので、
一度、皆で体感しているからこそ、わかりやすかったりするので、お芝居に活きていると思います。

―――年齢も近いお二人ですが、相談をしたりすることもありますか?

◆藤田奈那
最初の立ち稽古の帰りに、すずねちゃんが「初めてのことが多過ぎて何もわからない」って言っていて(笑)。
大きなミュージカルだと「この役の人はここに立って、こういう風にしてください」と提示してもらうことが多いのですが、
今回のようなお芝居だと「一度好きに動いてみてください。そこから演出しますね」ということが結構あるんです。
恒さんも後者のパターンだったので、「やってみて」と言われたことがないから緊張したって言っていたんです。
AKB48は、歌や踊りは決まっていますが、トークは全部自分たちで考えて好きに話すことが多かったので、
やってみてといわれることに抵抗は無かったのですが、そういったことがあまりない環境にいたからか、
すごくビックリしていましたね。

◆涼花美雨
これまでは台本を読んで、これくらいの人数がいて、こうやって動くのかな?と想像をしてお稽古に行って、
演出の先生がおっしゃってくださるのを見て動いていくという感じだったのですが、初日に「自由に動いてみて」と言われて、
ここに居ていいのかな~!?って気持ちで(笑)。そこから奈那ちゃんに教えてもらって、
自分でも想像を膨らませて動くイメージを作って、こうやってみたいということをやらせてもらえる楽しさを知りました。

―――お互いの“ここが良い!”と思うところは?

◆藤田奈那
すごく度胸があって、堂々としていて…

◆涼花美雨
うそぉ!?

◆藤田奈那
本人の心は不安かもしれないのですが(笑)。最初から、すごく堂々とやっているように見えたんですよね。
私も萎縮してしまったり、「どうしよう」と不安が大きいタイプなので、すずねちゃんを見ていて、あぁすごいなって思いますね。

◆涼花美雨
そっくりそのままお返しします!

◆藤田奈那
あまり緊張が外に出ないタイプかもしれないね。

◆涼花美雨
全然出てないです!初日は色々とあたふたしてしまうことが多かったこともあって、
奈那ちゃんを見ていて、本当に肝が座っているというか、しっかりとした軸があるなという印象でした。

◆藤田奈那
「緊張や不安が外に出ないのは得なことだよ」って、色々な人から言っていただいたので、
私も緊張はするけれど、そうだなって思えるようになりました。

◆涼花美雨
じゃあ、そこも自信に変えていきたいです!

―――この作品を通して、どんなことを伝えたいか。

◆藤田奈那
登場人物それぞれにバックボーンがあって、抱えているものがすごくあるからこそ、観て受け取れるものも多くある作品。
“ありのまま”でいることってすごく難しいけれど、本当はそれが自分にとっても周りにとっても幸せなことなんだなって
演じていて思いました。だからこそ“ありのまま”でいいし、自分の生きたいように生きるってすごく素敵なことなんだよ
ということを伝えたいと思います。

◆涼花美雨
人それぞれ色々な人生があって、それが垣間見えてくる作品です。様々なストレスや問題を抱えて生きている方も
たくさんいらっしゃると思うのですが、奈那ちゃんが言った“ありのまま”もそうですし、
人生を楽しく前向き、全力で生きていきましょう!ということを強く思っています。



―――藤田さんはAKB48を卒業された後のインタビューで、真面目で神経質で心配性と自己分析をされていました。

◆藤田奈那
AKB48を卒業してすぐの時は、真面目で神経質で心配性なのが嫌だったんです。
それが自分自身を苦しめるなって思っていたのですが、時間が経ってみて、その性格が嫌だという気持ちが無くなったんですよね。
まぁいいじゃん、と思えるようになったので、そこは自分でも成長したなって思います。
でも、基本的には今も変わらないですし、神経質に磨きがかかっているかもしれません(笑)。

―――舞台を中心に活躍されていますが、お芝居の楽しさはどんなところにありますか?

◆藤田奈那
お芝居を通して自分じゃない人を生きることができる楽しさを感じています。
私自身、心配性な性格ですが、全然違う人を演じているとその役をしているお稽古期間中はちょっと明るくなったり、
少し影響を受けるタイプなので、やっぱりお芝居楽しいなって思いますね。



―――涼花さんは、宝塚歌劇団を卒業後、初めての作品となりますが、いまの心境は?

◆涼花美雨
根本は変わっていないと思いますが、同じようで違うことがたくさんあって、でも違うけれど同じようなところもありますね。
私は元々引いてしまう性格なので、できるだけ進んで色々なことを挑戦していきたいなって思っています。
宝塚歌劇も今回のお芝居も、同じ舞台、演劇なのに、こんなにも違うんだという新しい発見が面白くて。
最初は不安もありましたが、今は楽しんで取り組めています。

―――今後やってみたいこと。

◆藤田奈那
私は元々ミュージカルが好きで、このお仕事をやり始めたので、
もっとミュージカルにも出たいなという気持ちがあります。
でも、今回みたいにガッツリ芝居という作品も個人的には久しぶりだったので、
お芝居って楽しいな~と思うところもすごくあります。
一番やりたいのはミュージカルと言いつつ、全振りし過ぎずに色々なことをやっていきたい!と強く思いますね。

◆涼花美雨
私も宝塚歌劇団を卒業して2ヶ月が経ちました。どういう世界があるのか未知数な部分もあるので、
一つに絞るのではなく、できることを挑戦して自分の可能性を広げていけるようにしていきたいですね。
舞台も映像も、色々なことを挑戦して、止まらずに走り続けたいと思います。頑張ります!

―――公演への意気込みとメッセージ。

◆藤田奈那
誰が観ても身近に感じられるお話ですし、出演者の誰に感情移入して楽しめる作品だと思います。
自分もスーパーマーケットの中に入ったような気持ちで、一緒に体感してもらえたらすごく嬉しいなって思っています。
ここからお稽古を積み重ねて、このメンバーでしかできない群像劇を作っていきたいと思っているので、
ぜひ皆さん2回以上!観に来ていただけたらと思います。



◆涼花美雨
稽古も残り少なくってきたので、もっと深く突き詰めていきたいです。
作品に込められたメッセージを観に来てくださった方へお伝えしたいですし、
皆さんも私たちの仲間になった気持ちで観ていただけるような作品にできたらと思います。
ぜひ2回とは言わず、3回4回と来ていただけたらと思っております。




(撮影:伊藤華織/取材:住川禾乙里)

あらすじ


庶民派スーパーマーケット「サンエー」は、実は瀕死の状態だった。
コロナになった2~3年前から売上の激減、
さらに、大型商業施設の「ジオン」がオープンして、お客が激減している。
サンエー府中東店は、店主である佐々木が蒸発してしまい、
社員である一人息子ではどうにもならず、とりあえず本社から、代役の店長が赴任した。
残されたパート社員の面々が抱える生活、問題、存続の危機?
それぞれの葛藤の中、彼女たちの出した決断とは!!
歌も歌うは、踊りもあるか?泣き叫べ!
これぞ日本の現代社会の再生エンターテイメントSDGSミュージカル?







 

 

劇団Rainbow Jam第三回公演

「Strangerーよそ者ー」

 

日程:2023年10月11日(水)~15日(日)

※全8回公演 ※上演時間90分を予定

会場:下北沢シアター711

(東京都世田谷区北沢1-45-15)

 

スケジュール:

10月

11日(水) 19:30 R

12日(木) 19:00 J

13日(金) 14:30 R / 19:00 R

14日(土) 14:30 J / 19:00 J

15日(日) 12:30 R / 16:30 J

R⋯清水役:藤田、太田役:涼花

J⋯清水役:涼花、太田役:藤田

※開場は開演の30分前

 

チケット:

前2列 (指定席)6,000円(税込)

3列目以降 (自由席) 5,000円(税込)

中学生以下 2,500円(税込)

※中学生以下のチケットは、3列目以降のみ

 

キャスト:

藤田奈那・涼花美雨

小堺美佳・櫻井由佳・佐藤真代・高山京子・中川梨恵・福島宏美

岩井翔・喜多三恵子・有馬初香

 

スタッフ:

脚本・演出:上條恒

楽曲:武知綾

舞台美術:角浜有香

照明:佐藤江未

音響:矢作理

舞台監督:新原ちゆみ

 

協力:

ACT JPエンターテイメント株式会社

三ッ星キッチン

株式会社イスランド

 

制作:

劇団Rainbow Jam

 

お問い合わせ:

劇団RainbowJam 

mail:gekidan.rainbowjam@gmail.com

 

公式ページ:https://rainbowjam.amebaownd.com/pages/6396959/static

 

 

 
 

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あらかじめご了承下さい。

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