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『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』出演の
杜けあきさん・湖月わたるさん 対談
宝塚歌劇創立100周年を記念した公演が行なわれます。
その名も『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』。
永遠に語り継がれる宝塚歌劇の名曲、名場面を、宝塚のトップスター経験者たちが繰り広げます。
この作品に出演するお二人、杜けあきさん&湖月わたるさんにお話を伺いました。
これまでに、ミュージカル『Damn Yankees-くたばれ!ヤンキース-』や
TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY FINAL『DREAM, A DREAM』で共演したお二人。
普段なかなか語ることがないお互いの印象や、今までの想い出話にも花が咲きました。
---杜けあきさんが宝塚の雪組トップスターの頃、湖月わたるさんが初舞台だったのですね。
お二人の出会いはいつどのような形だったのでしょうか。
◆杜けあき
私がトップに就任した時「地球発19時」という番組で密着取材していただいたのですが、
音楽学校のシーンも映り、その時に(湖月)わたる(さん)も出ていたんです!
先日、昔のビデオをDVDに移したので久しぶりにこの映像を見たら、
わたる(さん)が制服を着て行進している所が映っていました。
たぶん、卒業式か化粧指導のシーンだったと思います。
「あ、わたるだ!」と思って。
◆湖月わたる
「地球発19時」では、75期生も取材していただいて、つけまつげと格闘していました。
まだまだひよこにもなれない頃で・・・。
◆杜けあき
個人的にはよく知っていたのでそんなに学年が離れている気がしなかったのですが、
最近それを見て「私がトップの頃に音楽学校を卒業したのね!」と驚きました。
その頃から目立つ存在だったし、今とそんなに変わっていないのよね。
◆湖月わたる
宝塚歌劇団に入り、寮生活をしていたのですが、その時に同室だった雪組の方から
いろんなお話を聞いていたこともあり、カリンチョさん(杜けあきさんの愛称)の舞台は
何度も観に行っていました。
トップお披露目公演のショー『ラ・パッション!』も大好きでした。
(「ラ・パッショーン♪ と歌い出す湖月さんに、杜さんは「あれは本当にいい歌ですよね!」と微笑む)
カリンチョさんと言えば、“パッション”。そういう印象があります。
◆杜けあき
わたる(さん)が今、振り付きで歌いだしたからビックリしました。さすがです(笑)!
演出の岡田敬二先生も私の印象は“パッション”だったようで、
『ラ・パッション!』というショーをさせていただいたのはすごく嬉しかったですし、
今も雪組の会は「パッション会」と名付けられているんですよ。
“パッション”っていい言葉ですよね。
あの頃お互いに顔を会わせたら話はしていたけれど、同じ舞台に立ったことはなかったのよね。
でも退団後にミュージカル『Damn Yankees-くたばれ!ヤンキース-』で共演。
あの公演は、わたる(さん)の宝塚退団後第一作目?
◆湖月わたる
そうなんです。退団後初めての作品で共演させていただきました。
◆杜けあき
そういう意味では、わたる(さん)の初舞台の頃私がトップで、
女優としての一年生の時に初めて共演して、私たち縁がありますね。
◆湖月わたる
ミュージカル『Damn Yankees-くたばれ!ヤンキース-』の製作発表の時は、
どうしたらいいのか分からないような状態でした。
記者会見の時に、カリンチョさんは「私は『ガイズ&ドールズ』で
(男役から女性役に)性転換成功って言われました(笑)」というお話で場を
和ませてくださいまして、本当にとても心強くて。「付いて行きます!(笑)」と思いました。
---そして昨年、『DREAM, A DREAM』でも共演なさいました。
盛りだくさんなショーでしたね。
◆杜けあき
私は歌がメインだったのでずっと歌っていて、わたる(さん)はダンスがメインでずっと踊っていましたね。
宝塚のOGだけが出演する作品でしたが、現役時代をしのぐ位の出番とボリュームでした。
◆湖月わたる
三部構成であの人数でしたから、出ていないところは衣装替えで走り回っていらっしゃいましたよね。。
---日本物ショーも入っていましたからね。
個人的には杜さんの若衆姿を再び観られて幸せでした。
◆湖月わたる
私も稽古場で観た時に「ありがとうございます!!」と思いました。
「生で見られるなんて!」と、細胞がゾワーッとしました。
◆杜けあき
それは嬉しいなぁ。ありがとうございます。
稽古場は本当に楽しかったですよね。いろんな場面を見学できて。
本番が始まったら、なかなか他の場面は観られなかったんですよね。
出演しているか、走っているか、お化粧を替えているか。とにかく大忙しでした。
宝塚を卒業して20年以上経ってこのようなショーをさせていただけるとは思っていませんでした。
◆湖月わたる
カリンチョさんとOG公演でご一緒させていただいて、初舞台の頃の自分にタイムスリップしました。
稽古場ではマイクを通した声ではなく生声で聞けるので感動しました。
舞台が始まってからは、第二部の時にカリンチョさんを
お迎えするシーンがあって、袖から声をかけさせていただいたり、とても嬉しくて楽しかったです。
◆杜けあき
すごく面白いなと思うのは、わたる(さん)たちの世代は私たちのことをそういう風に見てくれて、
私たちは鳳蘭さんや初風諄さんを雲の上の存在として拝見するんです。
下級生がキザッているのを見ると「かわいい!」と思うし。
---そういうところも宝塚ならではですよね。
◆湖月わたる
作品によって居方が自然と上級生になったり下級生になったりするんですよね。
◆杜けあき
そうそう。だから今日の 『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』の製作発表は、
私にとっては上級生がいない分、ほどよい緊張感でしたね。
5年に一回位最上級生の時があるんですが、意外とそういう時はあまり力(りき)むことがないんです。
こういう感覚も面白いですよね。
▲手で100周年ポーズを取ってくださいました!
---『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』で、
全日程出演するメンバーの中では杜けあきさんが最上級生ですね。
そのあたりはどのようにお感じになっていらっしゃいますか?
◆杜けあき
感慨深い気持ちです。
宝塚100周年の節目の年に舞台人として現役で歌って踊れて、幸せだなと思います。
◆湖月わたる
今日の製作発表でカリンチョさんの歌い出しで「すみれの花咲く頃」を歌わせていただきました。
カリンチョさんを中心としたこのレギュラーメンバーでひとつの作品が生まれるんだなという
作品の息吹を感じました。カリンチョさんが温かく私達を包み込んでくださって、
素敵なカンパニーになりそうです。
◆杜けあき
そうなれたらいいですね。100周年の今年は宝塚全体の絆が必要な時期だと思うんです。
だから、何期だとか立場だとか関係なく、宝塚全体のすばらしい絆を皆様にお見せしたいです。
---杜さんからご覧になって湖月わたるさんの魅力、
湖月さんからご覧になって杜けあきさんの魅力は?
◆杜けあき
下級生の頃から、かもし出す雰囲気が全く変わらないんですよ。
今日の製作発表で演出の三木(章雄)先生も「宝塚の良さはピュアなところ」と
おっしゃっていましたが、わたる(さん)は特にピュアなハートを持っています。
もともとが女子でかわいらしいんですよね。それでいてバリバリにきざるので、
かわいいなぁ!!と思います。見た目と中身のアンバランス感。
身体は大きいのですが、心は乙女。このギャップがとても魅力的です。
女性としてのかわいらしさはこれからも大事にして欲しいなって思います。
わたる(さん)は勉強熱心で本当によく舞台を観ている。
私の舞台もよく観に来てくれるんです。
◆湖月わたる
キャー、嬉しいです。ありがとうございます。
カリンチョさんの舞台はずっと拝見させていただいていますが、
宝塚では男っぽさ全開で、情熱的で包容力があって本当に素敵で、
退団後は女優さんとしての舞台を拝見しておりますが、
カリンチョさんが歌い出したとたんに、その役柄の人生が見えてくるんです。
1曲でその方の過去や、これから馳せるであろう思いも見えて来て、その存在感に圧倒されます。
どうしたらあのような歌い方が出来るんだろうと、毎回感動します
◆杜けあき
こんなに誉められちゃって、何を奢りましょう(笑)。
---ではせっかくなので、その秘訣を教えていただけますか。
◆杜けあき
わたる(さん)が、そう言ってくださるのは嬉しいですね。
私はとても人間が好きなんだと思います。
あと私は些細なことでもすぐに幸せな気持ちになれるのです。
例えばすごくいい陽気の日だったら、ものすごく嬉しくなって天に「ありがとう」って
言っちゃうタイプ。
---杜さんの歌や演技から包容力を感じていたので、
今のお言葉を聞いてすごく腑に落ちました。
◆湖月わたる
私も腑に落ちました!
◆杜けあき
年齢を重ねるにつれてそういう想いが強くなってきているような気もします。
今までももちろん宝塚に感謝していましたが、
今年100周年で改めて宝塚に入団させていただいたことへの感謝や、
その場所でいろんなことをやらせていただき、それがいかに素晴らしいことなのかを再認識しています。
今日は、わたる(さん)がそう思ってくれているというのを聞けてすごく感謝していますし、
『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』の製作発表にも
たくさんの方がいらしてくださって、本当にありがたいなと思いました。
---今日の製作発表に出席した人はほんの一部で、たくさんの方が
今日の製作発表の様子を待ちわびていらっしゃると思います。
おこがましいですがそういう方々の想いも受け取るような気持ちで
今日は取材させていただきました。
◆杜けあき
私たちも今日改めて「この公演頑張らなきゃ!」と思ったよね。
◆湖月わたる
はい!この公演に出演させていただける私たちは本当に幸せですし、
この想いを作品に込めて、お届けしたいです。
---今日、三木先生がこの作品で宝塚の伝説をご覧いただくという
お話もなさっていましたが、「宝塚伝説」とはどのようなものだと捉えていらっしゃいますか。
◆杜けあき
先ほども笑い話をしていたのですが、朝早いときは11時に開演して、
革命をしたり、討ち入りをしたり、宇宙人になったり、蛇になったり、木になったり・・・
本当にいろんな題材の作品をしているんですよね。
その位、宝塚は枠がなくって、夢がある世界。しかも全て女性だけで演じている。
これはもう伝説でしょう。ひとりひとり全部が伝説だと思いますし、
宝石が満タンに入った宝石箱のようです。これは伝説と呼ぶしかないでしょう!!
◆湖月わたる
舞台は特別な空間で、客席と舞台との一体感、そして愛に満ちあふれた夢のようなひとときを、
お客様に楽しんでいただきたいです。今回『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』では、
宝塚の名曲、名場面を素敵な衣装と共に再び演じます。お客様もその時代にタイムスリップするような
舞台をお届け出来るのではないかと思います。
◆杜けあき
伝説になるような作品や役をそれぞれが経験して持っています。
それを今、生で再現出来るのも伝説かもしれないですね。
セリフは忘れているかもしれないですが、明日「『ベルサイユのばら』のアンドレを演じて」とか
「『忠臣蔵』の大石内蔵助を演じて」と言われたら、気持ちはポンッと入れるくらい、
宝塚って飛翔出来る場所。これは現実では味わえないんです。
宝塚だから出来ることってたくさんありますから。
---『DREAM, A DREAM』を拝見して、あの方があの歌を歌うという再現の面白さ
だけでなく、宝塚退団後に経験し培ったものがプラスされて、それぞれの方が
パワーアップしていらっしゃり、それがひとつの集合体になった時にものすごいエネルギーを放っていて
宝塚OG公演の底力を観たなと感じました。
◆杜けあき
その感想はすごく嬉しいです。
◆湖月わたる
嬉しいですね。前回の『DREAM, A DREAM』は新たなショー作品でしたが、
今回の 『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』では再現シーンもありますから
宝塚の男役、娘役という意味では更にグレードアップしたものを
お見せしたいと思います。
---それでは最後に改めて『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』の抱負をお願いします。
◆湖月わたる
宝塚100周年という記念の年に、この作品を通してお客様と一緒にお祝いをする機会があるというのは
本当に幸せです。感謝の気持ちと愛を込めてお届けします。ぜひ観にいらしてください。
◆杜けあき
宝塚を愛する皆様、そして宝塚にいた全ての皆様と一緒に、
今年1年間は生徒(宝塚在団時代)に戻ったような気持ちで
キラキラと、はつらつと、パッションを持って駆け抜けたいです。
この何年かは100周年に向かって走ってきたので、おそらく今回の100周年の公演が
終わってしまうとちょっと寂しくなるだろうなという感じが今からしています。
これほどの規模のOG公演はなかなかないと思いますので、
思う存分私自身も楽しみたいですし、お客様にたくさんの夢をお届け出来るよう
精一杯努力したいと思います。
『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』
東京公演
2014年5月18日(日)~6月8日(日)
青山劇場
お問い合わせ:梅田芸術劇場 東京 0570-077-039
大阪公演
2014年6月24日(火)~6月30日(月)
梅田芸術劇場メインホール
お問い合わせ:梅田芸術劇場 06-6377-3800
【ツアー公演】愛知公演
2014年6月13日(金)・14日(土)
愛知芸術劇場大ホール
お問い合わせ:中京テレビ事業
052-957-3333 10:00~17:00(土日祝日休業)
【ツアー公演】島根公演
2014年6月20日(金)
島根県民会館大ホール
お問い合わせ:山陰中央テレビ事業開発部
0852-23-3434(平日9:30~18:00)
http://www.umegei.com/celebration100/
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