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愛加あゆさんインタビュー
宝塚退団後初舞台
ミュージカル『ON AIR～夜間飛行～』にアヤ役で出演！

ミュージカル『ON AIR～夜間飛行～』公演について

日本人キャスト、韓国人キャストによる豪華共演、
観客もストーリーに巻き込んでの観客参加型の新感覚ミュージカル！
日本では2014年6月に初上演され、このたび再度上演されることが決まりました。
愛加あゆさんは、今回この作品に初めて参加します。

日本と韓国で大人気のアイドルグループ「SPARK」のリーダー”ジェイ”は、
スキャンダルによって芸能界から姿を消していたが、日本のラジオ番組のDJとして活動を再開し、
そのラジオ番組のディレクターである”アヤ”と恋に落ちる―。

ミュージカル『ON AIR～夜間飛行～』ＳＴＯＲＹ

アイドルグループ＜SPARK＞のリーダーとしてデビューし、アジアを席巻したジェイ。
人気絶頂の中で軍に入隊した彼は、脱走騒動を起こしてイメージダウンの大打撃を受け、
グループは解散の危機に陥る。さらに、メンバーだったケルビンがソロデビューの道を選び、
＜SPARK＞は世間からしだいに忘れられていく……。

やがて軍を除隊したジェイは、活動の場を日本に移し、ラジオDJとして芸能活動を再開。
一方、ラジオディレクターのアヤは、上司に命じられて、
韓流ラジオ番組「ON AIR～夜間飛行～」をしぶしぶ担当することになる。
こうして共に番組を作っていくことになったジェイとアヤは、
ぶつかり合いながらも少しずつ絆を深めていく。
ある夜、ジェイの思い付きでふらりと韓国旅行に向かった２人は、お互いの恋心を知り―

そんな中、ジェイの脱走事件についての真実が明らかになり、
＜SPARK＞のメンバーたちもグループの活動再開を目指して動き始める。

アヤとの恋、再結成を目指す＜SPARK＞。
夢と愛を手にしようとするジェイの成長ドラマは、ハッピーエンドを迎えることができるだろうか？

愛加あゆさんプロフィール

愛加あゆさんインタビュー（2014年12月24日／取材・文・撮影：住川絵理）

－－－ミュージカル『ON AIR～夜間飛行～』に出演することが決まった時、どのようなことを思われましたか？

宝塚歌劇団を卒業してからの数ヶ月間は、実家に帰ったり、旅行に行ったり、
今まで出来なかったことをしながら、自分がこれからどのように歩んで行くかを考えてまいりました。
その中でこの作品のお話をいただきとても嬉しかったですし、内容をお聞きしてとても楽しそうだったので、
是非やらせていただきたいと思いました。新たな第一歩となるので頑張りたいです。

－－－どのような作品になりそうですか？

今回私は主人公の女の子・アヤという役を演じさせていただきます。
アヤは、すごく天真爛漫で感情の起伏が激しいのですが、仕事に対してはすごく真面目で信念を持っています。
私は韓流のドラマも好きでよく見るのですが、怒ったり泣いたりを素直に表現している女性が
よく登場するんですよね。アヤもそういう女の子で素直なのですが、真の部分はすごくしっかりしています。

アヤは最初韓国が嫌いなのですが、韓国人のジェイという男性に出会い人生が変わっていく・・・。
ジェイに出会わなければきっとアヤの人生は違う方向に行っていたんじゃないかなと思います。
台本を読んで「人との出会いは大切だな」と改めて感じました。
「自分の本心と向き合いながら新たな人生を歩んで行くんだろうな」、ということを感じられる役です。

－－－主人公ジェイの成長過程が描かれた作品だそうですが、
そんな彼の姿を見てアヤはどのような気持ちになっていくのでしょうか。

ジェイはアイドルグループとしての活動の中での成長も描かれていて、
観客参加型のところもありますので、そのあたりもお客様に
お楽しみいただけるのではないかと思います。
アヤとしては、自分の気持ちを隠してジェイに伝える場面があるのですが、
台本を読んでいて私はそのシーンがすごく辛かったんです。
でも経験を通して人は成長していくので、そういうところは誰にでも当てはまるんじゃないかなと思います。

－－－愛加さんご自身が役と重なるところはありますか。

自分のプライベートと仕事の感情を比べると、自分のプライベートな感情を押し込めてしまう時があるので、
アヤのように「自分の感情と共に歩んでいけたらいいな」、という願望はあります。
これから稽古をする中で、役との共通点はいろいろと探して行きたいですね。

－－－今回、男性が出演している舞台、韓国と日本の共同作業、1日3回公演の日もあるそうで、
愛加さんにとって“初めてづくし”の挑戦となりそうですね。

まず男性の方と一緒に演じるという感覚が、分かっているようで分かっていないような気がします。
日本と韓国ではお稽古の進め方も違うのではないかと思いますし、台本の形も全然違ったので、
全て初めてのことばかりでドキドキしています。

この作品のお話をいただいて、韓国語も習い始めたのですが、まずは文字を覚えてるところからやっていて
ようやく「ハングル文字」が終了したところです。次が「挨拶」を覚えるところなので、ここからが重要ですよね。
自分のセリフは日本語だけだとお聞きしていたのですが、1か月間ほど韓国でお稽古する以上、
少しでもコミュニケーションが取れたら、自分にとってもいいことだと思うので、一生懸命覚えています。
以前、韓国旅行をした時、文字が全く分からず、何のお店かも分からなくて
すごく大変だったんです。そういうことが解消されるともっと楽しくなるかなと思っているのですが、
まだ「文字は読めるけど意味が分からない」という段階なんです・・・（笑）。

1日3回公演の日があるというのももちろん初めてですし、
相手役の方がトリプルキャストというのも私にとっては初めてです。
きっと相手の方の芝居によって自分の演じ方も変わると思うので、
それがすごく新鮮で楽しみです。

－－－韓流のドラマをよくご覧になるとのことでしたが、どういうところがお好きなのでしょうか。

最初に観たのは「フルハウス」です。韓流のドラマは主役の男性と女性が
いろんな過程を乗り越えていくような物が多くて、自分もすごく感情移入出来るので、次がすぐ観たくなるんです。
だからついつい徹夜で観ちゃうこともあります（笑）。これは韓流マジックです！（笑）

－－－話は変わりますが・・・
宝塚歌劇団の退団パレードの取材をさせていただきましたが、
退団した翌日はどのようなことをしましたか。

翌日は退団同期（一緒に退団した仲間）とパンケーキを食べに行きました！
これまでなかなか時間が取れず、食べに行ったことがなくて。
ずっと行きたかったので、「退団した翌日はパンケーキを食べに行きたい」と言って、
だいぶ前から決めていたんです（笑）。
代官山にある雰囲気もとてもいいお店で、食べながらみんなでインタビューしました。
「今、どういう気持ち？」とか質問しあって（笑）。
本当に楽しかったですし、とても晴れやかな気持ちでした。

その後は時間が出来た分、いろんなことを考えました。
宝塚在団中は宝塚のことだけしか知らず、もちろんその良さもあると思うのですが、
視野が狭くなっていたところもあったかもしれないな、と感じています。
これからはたくさんの方のお話を聞きたいですし、いろんな方と交流していきたいです。

退団後は2度旅行に行きました。
メンバーはいつも決まっているのですが、今回は5人で宮古島に行きました。
その後は母と2人でハワイに行きました。父は残念ながら仕事で行けなかたっんです。
だから「お父さんお留守番でごめんね！」と思いながら。
どちらの旅行もとても楽しかったです。スキューバーダイビングをして、イルカと泳いで。
タカラジェンヌは海が好きな人が多いような気がします。
解放的になれるからかな、自然にそういう場所を選んでいました。
他にもいろんな場所に行ってみたいです。

－－－改めて、宝塚生活を振り返るといかがですか。

つい先日も月組公演を観に行きました。中の様子も知っているということもあると思うのですが、
ひとりひとりがキラキラ輝いていて、最下級生から組長さんまでどんなに端にいても頑張っている姿を
観ていたら涙が出てきちゃって、ショーを見ながら泣いてしまいました。
お客様も温かくて「なんていいところなんだろう」と、改めて思いましたね。

－－－今回演じるアヤも誰かと出会って自分の人生が変わっていくという役どころだそうですが、
そういう意味では愛加さんにとって、宝塚トップ娘役時代の相手役・壮一帆さんとの出会いも
大きいのではないでしょうか。

本当にそれは大きいですね。
壮さんはいつも前向きで、どんなことがあってもそれを見せず、
いつも周りのことをよく見ていらっしゃって、いろんなことに気がついて・・・。
尊敬する事ばかりで全てを挙げることが出来ない位です。
私はそれまでマイナスに考えてしまうことが多かったのですが、
壮さんに出会って前向きに考えられるようにガラッと変わったので、本当に感謝しています。

退団後も本当によく一緒に遊んでいただいています。退団同期メンバーで京都に行ったり、
「壮さん、映画を観に行きましょう！」と誘って映画を観たり、食事をしたり。
私の誕生日は一緒のお仕事をして、「この後、あゆっちどうするの？」と壮さんに聞かれ
「何もないです（笑）」と答えたら「それは寂しすぎる！」と、壮さんのご友人との
お食事会に私も急きょ参加させていただいちゃいました。

－－－壮さんに言われて心に残っている言葉はありますか。

自分で言うのもなんですが、私はいろんな壁にぶち当たりながらの経験を経て
トップ娘役という立場に立たせていただいたので、
「そういうことを乗り越えたからこそ表現できるものが出せたらいいね」と言っていただいた
壮さんの言葉がずっと私の心にあります。もちろんみんなそれぞれに悩みはあると思うのですが、
壮さんは私の気持ちを分かってそういう言葉をかけて下さったというのがとても嬉しかったんです。

これからもいろんな困難があると思いますが、それを乗り越えて行けば自分自身が強くなると思います。
壮さんにその言葉をかけていただいて、「頑張る！」が「もっと頑張る！」になって行ったように、
壁を乗り越えらる幸せを噛みしめて、生きて行きたいなと思います。

反省するべきところは反省しつつ、「常に前向きで生きていきたい」と思うようになったのも
壮さんのおかげです。

あと、水夏希さんがおっしゃっていた「現状維持は退化の始まり」というのが雪組のモットーで
一時期ホワイトボードにも書いてありました。
何かを求めて進んでいきたいなと思います。


－－－愛加さん同様トップ娘役として活躍の（実姉）夢咲ねねさんは
どのような存在ですか？

これまでにもたくさんのことを話しましたが、（トップ娘役という）同じ立場に立たせていただいたからこそ
分かりあえるところも多かったような気がします。
私が姉にカツを入れられて泣いたこともありますし、反対に私が姉の相談に乗ることもあります。
いつも近くで観てくれていた姉が今回「退団後初めて舞台に出演することが決まった」と伝えた時には
「おめでとう！」と心から喜んでくれました。姉はどんな時でも近くで観ていてくれて、
かけがえのない存在です。

－－－今後の夢、将来の展望は。

自分で言うのも恥ずかしいのですが、今回この舞台で女優としての
新たな一歩を踏み出させていただきます。
演じることは大好きなので、これからもいろんな役と出会いたいですし、
舞台も映像も、興味あることにチャレンジしていきたいです。
身体を動かすことも好きなので、ジムにも通い始めました。
年配の方がパワフルにトレーニングなさっているのを見て、刺激を受けています。
料理もこれからチャレンジしたいです！

－－－みなさまに、メッセージを。

今まで宝塚時代に応援して下さっていた方々にこの公演の出演が決まったと報告した時に
すごく喜んで下さいました。たくさんの方が「観に行くね」と言って下さり、とても嬉しく思っております。
宝塚の舞台しかご覧になったことがない方にも、こういう作品があるということを知っていただく
きっかけになると思いますし、私はもうＯＧですが宝塚をご覧になったことがない方に
私の活動を通して宝塚に興味を持っていただけたら嬉しいです。
お客さまに楽しんでいただけるよう、精一杯アヤという役を務めますので、
是非観に来ていただきたいです。よろしくお願いいたします。

　

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